公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第6巻 p.69-73（DK060014k） ページ画像
明治16年11月2日（1883年）
敗裂紙幣ヲ大蔵省ニ上納シ、代リ金トシテ政府紙
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幣ヲ受取リ、之ヲ紙幣消却ノ一部ニ充テタキ旨ヲ稟請シタルニ、一部修正ノ上許可サレタリ。
集会録事 従明治十五年第一月（DK060014k-0001）
第6巻 p.70 ページ画像
集会録事 従明治十五年第一月 （東京銀行集会所所蔵）
○臨時集会録事 ○明治一六年九月二五日
次ニ委員渋沢氏ハ前会ニ約シタル損傷銀行紙幣交換方按ノ取調出来セシニ付、国立銀行諸君ニ協議スヘキ旨ヲ述ヘ、之ヲ朗読セシメテ衆員ノ意見ヲ問フ、其大体ニ於テハ同意ヲ表セシナレトモ、全額ニ充タサル分大蔵省ヘ差出ノ方法ナルニ於テハ、実際差支ヲ生スベシトノ説アリ、山中隣之助氏ハ旧制限法（五百円ニ充ルモノハ大蔵省ヘ願出云々）ヲ解キ、更ニ当集会所ニ於テ全国立銀行ノ小額ノ分ヲ取纏メ、其取扱ヲ負担セン事ヲ主張シ、渋沢氏モ亦其説ヲ可トシテ曰ク、大蔵省日本銀行等ノ間打合ノ上別々方按ヲ考定スベキ事ヲ約シ、只今草按ハ委員中ノ回覧ヲ経日本銀行ヘ打合ヘキ事ニ決シタリ
又来ル十月秋季懇親会ハ十四日トシ、其場所ハ芝紅葉館ト決シ、余興ノ事モ大略治定シタリ
已上
○第三十七回定式集会録事 ○明治一六年一一月一五日
一次ニ本月二日、同盟各国立銀行連署ヲ以テ大蔵卿閣下ニ請願セシ損傷紙幣交換方手続書中ノ義ニ付、去ル十四日銀行局ヨリ召喚有之出納局ノ手ヲ経スシテ日本銀行ヨリ代リ紙幣受取リ相成候方官民共ニ其手数相省ケ可申付、之レニ修正シテハ如何トノ御談示有之候得共左候ハヽ代リ紙幣受取ノ時日三十日内外ノ差違ニ相成候ニ付、矢張最前請願ノ通御聞届相成度旨ヲ奉答シ置タル旨ヲ報道セリ○下略
諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年（DK060014k-0002）
第6巻 p.70-72 ページ画像
諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年
（東京銀行集会所所蔵）
（朱書）
第九号
従来各国立銀行ニ於テ発行仕候紙幣ノ内、敗裂汚染等ニ係リ通用難致有之候節ハ銀行成規第二十三条ニ従ヒ、其金額五百円ニ満ル毎ニ御省江上納致シ代リ新紙幣御下付相願来リ候処、本年五月太政官第十四号ノ御布告ヲ以テ銀行条例御改正相成、銀行紙幣消却之義ハ都テ日本銀行ニ於テ負担致、年々逓減可致事ニ相成候ニ付テハ右損傷紙幣ノ義ハ向後別紙手続書之通リ御省江上納可致ニ付、代リ金ハ政府御発行ノ紙幣ヲ以テ御下渡被下、各国立銀行ヨリ納付仕候損傷紙幣ハ毎季日本銀行ニ於テ消却スベキ部分中ヘ御下渡相成候様仕度、右御允許被成下候ハバ各国立銀行ハ勿論日本銀行ニ於テ一分ノ手数相省ケ、彼我ノ便利不尠事ニ奉存候、依テ別紙手続書相添此段奉願候也
明治十六年十一月二日 第百十三国立銀行支店 印
第百七国立銀行支店 印
第九十三国立銀行支店 印
第八十九国立銀行支店 印
第六十三国立銀行支店 印
第三十二国立銀行支店 印
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第二十八国立銀行支店 印
第十九国立銀行支店 印
第十四国立銀行支店 印
第十三国立銀行支店 印
第十国立銀行支店 印
第六国立銀行支店 印
第四国立銀行支店 印
第百三十二国立銀行 印
第百十九国立銀行 印
第百十二国立銀行 印
第百国立銀行 印
第九十五国立銀行 印
第七十四国立銀行 印
第六十国立銀行 印
第三十三国立銀行 印
第二十七国立銀行 印
第二十国立銀行 印
第五国立銀行 印
第三国立銀行 印
第二国立銀行 印
第一国立銀行 印
大蔵卿 松方正義殿
第九百八十九号
願之趣聞届候事
但手続書第五条第六条及ヒ第七条ハ付箋ノ通更正可致候事
明治十六年十二月二十六日
大蔵卿 松方正義 印
（別紙）
手続書
第一条 各国立銀行発行紙幣ノ内敗裂汚染等ニ係リ通用難致モノハ之レヲ取纏メ、番号ノ調書ヲ添ヘ上半季ハ四月十五日限リ、下半季ハ十月十五日限リ銀行局ヘ相納可申候事
第二条 右ノ手続ニヨリ銀行局ヘ納付可仕損傷紙幣ノ限高ハ、毎季日本銀行ニ於テ消却スベキ銀行紙幣ノ高ヲ各其発行高ニ割合右ニ比準シテ相納可申候事
但損傷紙幣ノ高右限高ニ超過シタルトキハ其過剰ノ分ハ別段ニ交換相願可申候事
第三条 銀行局ニ於テ右ノ損傷紙幣御領収相成候節ハ、其御領証書ヲ御交付被下度候事
第四条 各国立銀行ニ於テ右ノ御預リ証書ヲ受取リタルトキハ、直チニ之レヲ出納局ヘ差出シ可申ニ付、御同局ニ於テハ其証書ト引換ニ政府御発行ノ紙幣御下付被下度候事
第五条 出納局ニ於テハ右ノ御預証書ヲ其儘御留置被下、五月十一月金禄公債証書ノ利金ハ東京府庁ニ於テ御同局便宜切符ヲ以テ
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日本銀行ヘ御下付被下、同行ヘ現金御下渡之節其預リ証書御引換下度候事
第六条 日本銀行ニ於テ右ノ御預リ証書ヲ受取リタルトキハ、之ニ対スル各国立銀行紙幣ヲ消却シタルモノト見做シ、其季消却スベキ紙幣ノ中ヘ右ノ御預リ証書ヲ差加ヘ候様仕度候事
第七条 地方各国立銀行ヨリ発行セシ損傷紙幣ハ其発行店ト協議之上前条ノ手続キニ拠リ可取扱旨大蔵省ヘ届出テ、其取扱ハ都テ東京ノ代理店ニ於テ処弁可仕候事
諸達願並指令綴込 第一号・明治十一年―明治三十三年（DK060014k-0003）
第6巻 p.72-73 ページ画像
諸達願並指令綴込 第一号・明治十一年―明治三十三年
（東京銀行集会所所蔵）
（朱書）
第十号
各国立銀行ニ於テ発行仕候紙幣ノ内損傷ノ分引換之儀ニ付今般別紙書面ヲ以テ相願候ニ付テハ、右手続書面第二条但書ニ依リ毎季消却高ノ割合ヨリ超過仕候分ハ従前ノ手続ニ従ヒ新銀行紙幣ト御交換相願可申候得共、其額ハ毎年半季間相溜リ候損傷紙幣ノ内其季ニ消却可相成高ヲ扣除仕候残額ニ付、成規ニ従ヒ五百円ニ相満候迄ハ年月モ相懸リ甚困難仕候間、何卒別紙ノ方法御採用相成候上ハ其超過ノ分ハ金額ノ多少ニ拘ラス其時々御交換被成下候様仕度、此段奉懇願候也
明治十六年十一月二日
第百十三国立銀行支店 印
第百七国立銀行支店 印
第九十三国立銀行支店 印
第八十九国立銀行支店 印
第六十三国立銀行支店 印
第三十二国立銀行支店 印
第二十八国立銀行支店 印
第十九国立銀行支店 印
第十四国立銀行支店 印
第十三国立銀行支店 印
第十国立銀行支店 印
第六国立銀行支店 印
第四国立銀行支店 印
第百三十二国立銀行 印
第百十九国立銀行 印
第百十二国立銀行 印
第百国立銀行 印
第九十五国立銀行 印
第七十四国立銀行 印
第六十国立銀行 印
第三十三国立銀行 印
第二十七国立銀行 印
第二十国立銀行 印
第五国立銀行 印
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第三国立銀行 印
第二国立銀行 印
第一国立銀行 印
大蔵卿 松方正義殿
（朱書）
第九百九十三号
（朱書）
願ノ趣難聞届候事
明治十六年十二月二十七日 大蔵卿 松方正義 印
集会録事 従明治十五年第一月（DK060014k-0004）
第6巻 p.73 ページ画像
集会録事 従明治十五年第一月 （東京銀行集会所所蔵）
○第三十九回定式会録事 ○明治一七年一月七日
一又列席之各国立銀行ニ対シ客冬十一月二日大蔵卿閣下ヘ銀行損傷紙幣ハ其多寡ニ拘ハラス交換相成度義ヲ出願セシ処、旧臘廿七日附ヲ以テ願之趣難聞届旨指令有之タレトモ、尚最前ノ趣旨貫徹致居様再願ノ手段ハ常委員ニ於テ配意ヲ尽スヘキ事ヲ報告セリ
一又列席ノ各国立銀行ニ対シ客年十一月二日大蔵卿閣下ヘ出願シ、十二月廿六日附ヲ以テ御指令相済タル損札交換手続書第一条ニ拠ルニ十六年下半季ノ分ハ已ニ其季節ニ済シ、又本年上半季ニハ未タ其季節ニ及ハサルヲ以テ手許所有ノ損札交換ノ義ヲ日本銀行ヘ依頼セシニ其記号番号明細書相添同行ヘ持参セハ速カニ交換スヘキ旨打合済ニ付、早々其手順ヲ為シ、同行ヘ持参可相成事ヲ報道セシニ一同之ヲ承諾セリ
已上