デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
2節 手形
2款 東京手形交換所
■綱文

第7巻 p.406-426(DK070058k) ページ画像

明治37年3月5日(1904年)

日露戦争中ニ於ケル財政経済上ノ状况ヲ取調ベ、銀行業務上ノ参考ニ資スベキ目的ヲ以テ、戦時経済調査委員会ヲ設置ス。栄一ノ代理トシテ佐々木勇之助同会ニ出席、栄一亦時ニ出席ス。


■資料

会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月(DK070058k-0001)
第7巻 p.406-407 ページ画像

会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月 (東京手形交換所所蔵)
    ○東京交換所第九十二回定式集会録事
明治三十七年三月五日午後五時ヨリ、東京交換所組合銀行第九十二回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行廿三行其出席会員廿四名ナリ、委員池田謙三氏会長席ニ着キ
○中略
次ニ、第百銀行池田謙三氏建議シテ曰ク、日露間ノ時局交渉モ遂ニ破裂シテ干戈ニ争フノ今日ニ至リタルニ付テハ、前途銀行業務上最モ留意セサルヘカラサルハ勿論、銀行者ノ意向ニ依リテハ商工百般ノ事業ニモ大ニ関係ヲ及ホスモノト思惟スレハ、此際我交換所組合銀行ニ於テ戦時経済ニ関スル事項取調ノ途ヲ開キ、其調査ニ依リ御同様営業上ノ参考ニ資スル事トセハ、自他ノ裨益尠ナカラサルヘシト云フニ、全会一致同意ヲ表シ、右調査ノ為メ会長指名ヲ以テ十名ノ委員ヲ設ケ、之レニ付托スヘキコトニ決議セリ
其委員ハ
                十五    成瀬正恭
                二十    山口荘吉
                三菱    三村君平
                三井    波多野承五郎
                安田    中根乕四郎
                浪速    松本邁
                帝商    島甲子二
                七十八   松尾謹次
                正金    川島忠之助
                住友    滝沢吉三郎
右議了リ、六時下閉会セリ
           当日出席者
                第一    西園寺亀次郎
                第三    稲生豊次郎
                十五    成瀬正恭
                二十    山口荘吉
                第百    池田謙三
                三菱    三村君平
                三井    岩本述太郎
                安田    中根乕四郎
                浪速    山中隣之助
 - 第7巻 p.407 -ページ画像 
                帝商    今井彦四郎
                同     高瀬梅吉
                川崎    安藤浩
                四十一   益子右馬助
                百十三   古山数高
                中井    菅沼慶蔵
                第十    山本彦吉
                十二    谷野作治
                三十五   須田盛泰
                明商    長谷川千蔵
                十九    内藤尚
                四十    根岸盛太郎
                正金    川島忠之助
                肥後    遠藤遠
                住友    滝沢吉三郎
                監事    山中譲三


戦時戦後 経済調査委員会録事(DK070058k-0002)
第7巻 p.407-422 ページ画像

戦時戦後 経済調査委員会録事 (東京手形交換所所蔵)
    ○第一回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年三月十二日零時ヨリ、第一回戦時経済調査委員会ヲ銀行倶楽部ニ開キ、左ノ諸氏出席セリ
                 委員   池田謙三
                 委員代理 佐々木勇之助
                 調査委員 成瀬正恭
                 同    山口荘吉
                 同    三村君平
                 同    波多野承五郎
                 同    中根虎四郎
                 同    松本邁
                 同    島甲子二
                 同    川島忠之助
                 同    滝沢吉三郎
                 同    松尾謹次
                  但シ豊川氏ハ差支アリ不参
一同列席種々協議ノ末左ノ如ク評決セリ
 一本会ニハ委員長ヲ置カス、出席常委員ノ内一名ヲ座長トスヘキコト
 一調査ノ順序トシテ、先ツ軍資支出ノ金額概算ヲ当局ニ問合スヘキコト
 一戦時ニ於ケル資金集散ノ取調ハ頗ル漠然タリト雖、先ツ参考トシテ日清戦役当時ノ統計ニ徴スヘキコト
 一増税ノ利害得失ニ関スルコト
右議了リ二時下散会セリ
  ○ココニ委員代理トアルハ、手形交換所常委員ノ代理ノ意ニテ、即チ栄一代
 - 第7巻 p.408 -ページ画像 
理ノ意ナリ。後チ委員長代理トアルモ同ジ。
    ○第二回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年三月十九日零時ヨリ、第二回戦時経済調査委員会ヲ開キ左ノ諸氏出席○下略
  ○豊川・池田・佐々木・成瀬・三村・波多野・中根・島・松尾・川島・滝沢出席。栄一・山口・松本不参。
 豊川・池田両委員ヨリ、今回政府カ臨時議会ヘ提出シタル貯蓄勧業債券法案ハ我々銀行者ニ影響スルノミナラズ、前途軍資募集上ニモ大関係ヲ及ホシ、且ツ一般国民ニ射倖心ヲ誘起スルノ恐アリテ、其結果面白カラサルヘシト思惟スレハ、戦時経済調査ノ一項トシテ本案ヲ議題トセリ、云々
右ニ付種々審議スル処アリシガ、二三氏ハ該法案ニテ差支ナシトノ意見モアリシカ、多数ノ意見ハ、該法案ノ如ク富籖同様ノ方法ヲ以テ零砕ノ資金ヲ吸収スルハ徒ラニ射倖心ヲ誘起シ、且ツ国家ノ信用ニモ関シ、其結果銀行ニ影響スルノミナラス、軍資募集上ニモ及ホスヘケレバ、本委会(員欠)ハ之ニ反対ノ運動ヲ為スヘシト、其意見書ヲ起草シ、以テ常委員及早川○千吉郎氏等ニ要路各方面ニ交渉ノ労ヲ取ランコトヲ希望セリ
    貯蓄勧業債券廃棄希望意見要領
第一 貯蓄勧業債券ノ発行ハ日本勧業銀行設立ノ趣旨ニ反スルノミナラズ、其発行ハ従来ノ勧業債券発行ニ支障ヲ与フルコト
第二 名ヲ貯蓄勧業債券ニ仮リテ其募集金ヲ勧業貸出ニ使用セス、預金部ニ預ケ入レシメテ専ラ軍資ニ供用スルハ、名実相反スルコト
第三 小額ノ債券ニ割増金ヲ附スルハ人民ノ射倖心ヲ挑発シ、勤倹貯蓄ノ美風ヲ打破スルコト
第四 貯蓄勧業債券ノ発行ハ無制限ナルヲ以テ濫発ノ弊ナキヲ得ス、之ヲ濫発スルトキハ不換紙幣増発ト同一ノ弊害ヲ来スコト
第五 零砕ノ資金ハ今日既ニ貯蓄銀行・普通銀行及郵便貯金ニ依リ相当ニ之ヲ吸集シ居ルヲ以テ、更ニ貯蓄勧業債券ノ如キ方法ヲ設クルノ必要ナキコト
第六 貯蓄勧業債券ノ発行ハ貯蓄銀行及普通銀行ノ預金ヲ吸引シテ是等銀行ノ業務ニ影響ヲ及ホシ、他日公債募集ノ場合ニ大関係ヲ及ボスベキコト
第七 貯蓄勧業債券ヲ発行シテ之ヲ軍資ニ充ツルコトハ大ニ国ノ信用ニ関シ、他日外債募集等ノ場合ニ於ケル障害トナルヘキコト
    貯蓄勧業債券法案廃棄希望意見
政府ヨリ今回ノ臨時議会ニ提出セラレタル貯蓄勧業債券法案ハ、軍費ノ為ニ支出シタル資金ヲ回収シ軍備ヲ供給スルノ目的ニ出ツルモノニシテ、其募集金ハ之ヲ預金部ニ預入レシムルモノナリ、斯ノ如キ方法ヲ以テ巨額ノ資金ヲ吸集シ、軍資ノ供給ニ充ツルコトヲ得ベキヤ、疑ナキ能ハスト雖、其資金吸集ノ目的ヲ達スルト否トハ一ニ割増金額ノ多少ニ由テ決スヘク、若シ其金額ヲ大ニシテ十分ニ人民ノ射倖心ニ投スルニ於テハ、貯蓄銀行預金及郵便貯金ハ勿輪普通銀行預金ノ如キモ之カ為ニ非常ノ影響ヲ被フルコトヲ免カルヘカラズシテ、将来ノ公債
 - 第7巻 p.409 -ページ画像 
募集等ニ大関係ヲ及ホスモノアラントス、然ルニ名ヲ貯蓄ニ仮リテ而モ人民ノ射倖心ヲ挑発シ、之ニ依テ銀行現在ノ現金ニ至ルマテ之ヲ国庫ニ吸引シ、其資金ヲ挙ゲテ軍費ニ供セムトスルカ如キハ、外ニ対シテ一国ノ信用ヲ維持スル所以ノ道ニアラザルノミナラス、之ヲ濫発スルトキハ債券終ニ市場ニ横溢シテ、不換紙幣ト同一ノ荼毒ヲ経済社会ニ流スノ虞ナシトセス、今日ノ場合ニ於テ漫ニ斯ル法案ヲ提出シ、軽軽之ヲ議定スルカ如キコトアランカ、将来ノ患害実ニ測ルヘカラサルモノアラムトス、是レ本案ノ廃棄ヲ望ム所以ナリ
    ○第三回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年三月廿二日午後四時ヨリ、第参回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ諸氏出席
 但本日特ニ慎重ノ調査ヲ要セシ為メ、園田・早川両氏ニ出席ヲ請ヘリ
  ○豊川・池田・佐々木・成瀬・山口・三村・波多野・中根・松本・島・松尾・川島・滝沢・外ニ園田孝吉・早川千吉郎出席。栄一不参。
豊川氏ハ、去ル十九日会同ニ於テ協議シタル貯蓄勧業債券法案ハ国家経済上最モ慎重ニ審議ヲ尽スヘキ問題タルヨリ、本日ハ委員ノ外特ニ其意見ヲ聴カンカ為メ、園田孝吉君・早川千吉郎君ノ出席ヲ請ヒタル次第ナリト述ヘ、前会ニ於テ協議シタル意見書草按ヲ提示シテ其意見ヲ問ヒタルニ、種々議論アリシガ、結局左ノ如ク決定セリ
 一意見書草按ハ大体ニ於テ異議ナシト雖トモ、二三字句修正ノ説アリシヲ以テ、其修正ヲ常委員ニ一任スルコト
 一意見書ニ対シテ特ニ組合銀行総会ヲ開キ之レニ諮詢セス、委員会ノ意見トシテ政府当局者及政党首領者ヘ呈示交渉スヘキコト
 一該意見書ハ当交換所ヨリ一切新聞紙上ニ漏泄セシメサルコト
    ○第四回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年三月廿四日零時ヨリ、第四回戦時経済調査委員会ヲ開キ左ノ諸氏出席セリ
  ○豊川・池田・成瀬・山口・三村・波多野・中根・松本・島・川島・滝沢・松尾出席。栄一・佐々木不参。
 会議ニ先タチ豊川・池田両委員ハ貯蓄勧業債券法案ニ対シ調査委員会ノ意見陳情ノ為メ要路財政家並政党首領者ヲ訪問シタル顛末ヲ報告セリ
右ニ付種々審議スル処アリシカ、該案ノ成立ハ銀行者一般ニ及ホス影響容易ナラスシテ、其結果前途軍事公債募集上ノ障礙ヲ来スヘキ恐アレハ、更ニ其意思ヲ貫徹センカ為メ、別ニ意見書ヲ作リ当路者ニ再ヒ交渉ヲ開キ、其模様ニヨリ組合銀行総会ヲ開キテ之ヲ決議シ、以テ世上ニ発表スヘキコトニ決セリ、其節目ハ左ノ通
一本日決議ノ趣旨ヲ大阪・京都・神戸・横浜・名古屋各銀行団体ニ電報又ハ電話ヲ以テ報道スルコト
    報道案
 当交換所組合銀行ニ於テハ貯蓄勧業債券法案ニ対シ委員会ニ於テ審議ノ末廃棄ヲ希望スルコトニ決シ、重立タル人々ヨリ政府当局者及議会有力者等ニ其希望ヲ陳ヘ居リ、模様ニ依リ総会ヲ開キ右ニ対ス
 - 第7巻 p.410 -ページ画像 
ル決議ヲ為スヘキ筈ナリ
一要路財政家並政党首領ノ再交渉ハ豊川・池田両委員ニ托スル
  但シ阪谷大蔵次官ヘハ佐々木氏ヨリ交渉依頼ノコト
一日清戦役当時ニ於ケル二十七八年ノ資金集散ノ統計ヲ加ヘ委員会第二意見書ヲ作ルコト
一第一回ニ於テ協議シタル軍費支出及資金集散調査ノ件ハ、統計ニテ已ニ明瞭ナルヲ以テ、本項ハ是レニテ一段落ヲ告ケタルコト
    ○第五回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年三月廿五日午後四時ヨリ、第五回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ諸氏出席
  ○豊川・池田・佐々木・山口・三村・波多野・中根・松本・島・松尾・川島出席。栄一、成瀬不参。
 豊川・池田両委員ヨリハ要路財政家並政党首領者ニ再交渉ノ顛末、又佐々木氏ヨリハ阪谷大蔵次官ニ交渉ノ顛末報道アリ、要之政府ハ種々ノ事情アリテ到底我々銀行者ノ希望ニ応スルコト能ハサルヘシトノ事ニ帰着セリ、右ニ付種々協議スル処アリシカ、時日已ニ切迫シ衆議院ニ運動ノ余地ナキヨリ、此上ハ貴族院ニ交渉ノ途ヲ求メテ初志ヲ貫徹スルノ方法ヲ講スル外ナシ、就テハ此際組合銀行ノ総会ヲ開キ、前途ノ方針ヲ協議スル歟、或ハ是迄ノ顛末ヲ報告スルニ止ムル歟、何レニテモ総会ヲ開キタル方可然トノ説多数アリ、結局左ノ通リ決議セリ
一明廿六日交換所組合銀行総会ヲ開キ、委員会調査ノ結果及常委員運動ノ顛末ヲ報告スルコト
一前会ノ評議ニ依リ起草シタル第二意見書ハ廃案トシ、第一意見書ニ廉書ヲ添ヘ、貴族院有力者ニ呈送スヘキコト
一各地交換所ヘノ報道ハ明日総会ノ結果ヲ経テ通知スヘキコト
 但大阪ハ滝沢氏ヨリ電話ニテ報道ヲ乞フヘキコト
右議了ハ六時下閉会セリ
  ○右決議第一項組合銀行集会記録ハ本項末尾ノ「参考」参照。
    第二意見書草案
貯蓄勧業債券ノ目的タル、臨時事件費ノ為メニ支出シタル資金ノ回収ヲ迅速ニシ、軍資供給ノ方法ヲ講スルニアリト雖モ、之ヲ実施スルトキハ経済社会ニ測ルベカラサル患害ヲ生スベキノミナラス、其銀行業ニ及ボス影響ニ至リテハ特ニ容易ナラザルモノアリ、其結果却テ資金ノ回収ヲ沮過シ、軍資ノ供給ニ障礙ヲ来ス予虞ナキヲ得サルナリ
蓋シ資金回収ノ事タル、輓近銀行業ノ発達ニ伴ヒ其成績頗ル顕著ナルモノアリ、誠ニ最近十年間ノ統計ニ徴スルニ、全国各種銀行預金ノ増加左ノ如シ○第四一一頁
銀行業ノ発達ニ伴ヒ資金回収ノ顕著ナルコト斯ノ如シ、然ルニ割増金付小額債券ヲ発行シ、之ニ依テ銀行現在ノ預金及今後銀行ニ集合スヘキ資金ヲ一方ニ吸引セムトス、其ノ金融機関タル銀行業ニ及ボス影響ノ大ナルヘキハ論ヲ俟タズ、是レ豈資金回収ノ途ナランヤ
且ツ巨額ナル軍資ノ供給ニ至リテハ、増税又ハ国債ニ依ルノ外他ニ其途ナキコト亦論ヲ俟タス、割増金ニ依レハ零砕資金吸集ノ如キ姑息ノ
 - 第7巻 p.411 -ページ画像 
方法ヲ以テ之ニ応セムトスルモ、啻ニ其目的ヲ達セサルノミナラス、其結果却テ金融機関ノ力ヲ薄弱ニシ、軍資ノ供給ニ障害ヲ来スヲ免カレサルナリ、今ヤ銀行業ノ進歩シ信用制度ノ発達セル、適当ナル方法ヲ以テスルニ於テハ、巨額ノ公債若シクハ大蔵省証券ヲ発行スルモ現在金融機関ノ実力十分之ニ応スルヲ得ヘキコト、某等ノ固ク信シテ疑ハサル所ナリ、果シテ然ラハ、貯蓄勧業債券ノ如キ方法ニ依ラサルモ為ニ毫モ軍資ノ供給ニ苦シムガ如キコトナカルベシ、其等ハ切ニ斯ノ如キ姑息ニシテ而モ有害ナル方法ヲ廃セラレムコトヲ希望シテ已マサルナリ

図表を画像で表示--

         普通銀行預金       貯蓄銀行貯蓄預金    郵便貯金         合計                  円           円           円            円 明治二十六年  六九、八四三、〇〇〇   六、〇三五、〇〇〇  二六、一五五、〇〇〇  一〇二、〇三三、〇〇〇 同二十七年  一三八、九六五、〇〇〇   六、八七一、〇〇〇  二五、九〇一、〇〇〇  一七一、七三七、〇〇〇 同二十八年  一九一、一三五、〇〇〇  一二、一七八、〇〇〇  二八、九六五、〇〇〇  二三二、二七八、〇〇〇 同二十九年  四二七、一八九、〇〇〇  一八、二一四、〇〇〇  二八、四七九、〇〇〇  四七三、八八二、〇〇〇 同三十年   三七五、一四四、〇〇〇  二五、三九三、〇〇〇  二六、一五七、〇〇〇  四二六、九六四、〇〇〇 同三十一年  三七五、一七二、〇〇〇  三〇、〇四二、〇〇〇  二二、四九〇、〇〇〇  四二七、七〇五、〇〇〇 同三十二年  五六四、三一二、〇〇〇  四四、七四八、〇〇〇  二四、〇一四、〇〇〇  六三三、〇七四、〇〇〇 同三十三年  五六一、六一六、〇〇〇  四九、四五八、〇〇〇  二四、七三三、〇〇〇  六三五、八〇七、〇〇〇 同三十四年  五五五、二三三、〇〇〇  二七、九七一、〇〇〇  二七、九七一、〇〇〇  六二七、二二五、〇〇〇 同三十五年  六九五、四九五、〇〇〇  三〇、四五五、〇〇〇  三〇、四五五、〇〇〇  七四一、五九六、〇〇〇 



    ○第六回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年五月九日零時ヨリ第六回戦時経済調査委員会ヲ開キ左ノ件々ヲ協議決定セリ
  ○豊川・池田・佐々木・成瀬・山口・三村・波多野・中根・島・松尾出席。栄一・松本・川島・滝沢不参。
一頃日倫敦ニ於テ一億円ノ外債六分利付関税担保ニテ募集成効ノ説アリ、右条件ハ今後本邦ニ於テ募集スヘキ国債ニ付不利益ノ点アルヲ以テ、当局者ニ忠告ヲ試ムヘシ云々ノ件ハ、事実上最早其効ナカルヘキニ付、敢テ問ハサルコトニ決セリ
一第一回調査以来取調タル資金集散統計材料ノ外、鉄道並船舶延長ノ里数及其運質等ニ至ル迄ノ統計ヲ取調、第一回調査材料トシテ印刷スヘキ事
   以上
    ○第七回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年八月八日正午ヨリ、第七回戦時経済委員会ヲ開キ、豊川池田両委員及調査委員諸氏出席協議決定スルコト左ノ如シ
一参考統計表ハ繁雑ニ渉ルヲ以テ之レヲ図表ニ調製セシムヘキ事
一戦費支出高ハ一ケ月概算三千六百万円ト聞知シタリト雖、之レニ対スル収入資金即チ第一回・第二回国庫債券及外国募集ノ公債又ハ戦時増税ヨリ収入スル処ノ金額取調ヲ為サシムヘキ事
   以上
  ○豊川・池田・佐々木・山口・中根・滝沢出席。栄一・成瀬・三村・波多野 松本・島・松尾・川島不参。
    ○第八回戦時経済調査委員会録事
 - 第7巻 p.412 -ページ画像 
明治三十七年九月七日正午ヨリ、戦時経済調査委員第八回ノ集会ヲ開キ、池田氏ヨリ前会協議ニ及ヒタル本年一月以降各月国庫歳入歳出現計及臨時軍事費収支並ニ本年一月以降物価取調等出来ノ趣ヲ告ケ、其印本ヲ配布シテ参考ニ資シ、且ツ頃日第三回国庫債券募集ノ噂アレハ之レニ対スル本会ノ意見如何トノ説アリシカ、追テ協議スル処アルヘシ、又鉄道抵当ニ関スル欧米諸国ノ取扱振合等モ参考トシテ取調シムルノ要アルヘケレハ、右出来ノ上更ニ協議スヘシトシテ閉会セリ
 但シ本会ニ於テ調査セシメタル金融市場ニ及ボス戦後ノ影響調査参考書印刷出来ニ付、各自ニ交付シ、尚組合銀行一般ヘモ配布スヘキコトニ決セリ
  ○豊川・池田・佐々木・成瀬・山口・三村・波多野・中根・島・松尾・川島・滝沢出席。栄一・松本不参。
  明治三十七年一月以降各月国庫歳入歳出現計
                    表中△印ハ歳入超過トス

図表を画像で表示明治三十七年一月以降各月国庫歳入歳出現計

           歳入               歳出                  歳出超過             歳出超過累計                  円                 円                  円               円 前年十二月迄  一一七、六四七、九〇一 〇〇三   一六一、九二六、〇五〇 九一六     四四、二八一、一四九 九一三   四四、二八一、一四九 九一三 一月       一九、七六四、二二六 三一〇    四〇、一七〇、〇六四 四三〇     二〇、四〇五、八三八 一二九   六四、六八六、九八八 〇四二 二月       一六、三七六、七八〇 五一二    二五、〇〇二、九四二 〇三九      八、六二六、一六一 五二七   七三、三一三、一四九 五六九 三月       三〇、六〇六、〇三九 三九八   △ 三、三八九、一九三 八二三   △ 三三、九九五、二三三 二二一   三九、三一七、九一六 三四八 四月       三三、七二五、八一三 二七三    一七、一八〇、八六四 九六三   △ 一六、五五四、九四八 三一〇   二二、七七二、九六八 〇三八 五月       二八、六〇〇、三五五 三四三    二四、六三五、五三六 二九三   △  三、九六四、八一九 〇五〇   一八、八〇八、一四八 九八八 六月       二五、六九九、三一八 七〇六    二一、四二七、五二六 三二六   △  四、二七一、七九二 三八〇   一四、五三六、三五六 六〇八 七月       一五、一七五、八八五 〇七四    二三、五六四、五〇四 九七七      八、三八八、六一九 九〇三   二二、九二四、九七六 五一一 計       二八七、五九六、三一九 六一〇   三一〇、五二一、二九六 一二一 



(備考)四月迄ハ明治三十六年度ノ現計ニシテ五月以降ハ同年度ノ現計ニ明治三十七年度ノ現計ヲ加算シタルモノナリ
 臨時軍事費収支調  (明治三十七年七月末日現在)
臨時軍事費        二一三、〇〇〇〇〇〇円
 同上財源
増税収入           八、〇〇〇〇〇〇
国庫債券          五九、六〇〇〇〇〇
外国債           六四、〇〇〇〇〇〇
基金操入          一五、〇〇〇〇〇〇
軍用切符          二二、〇〇〇〇〇〇
日本銀行一時借入金     四四、〇〇〇〇〇〇
 明治三十七年一月以降東京市物価割合表

図表を画像で表示明治三十七年一月以降東京市物価割合表

        一月   一月《(二)》 三月   四月   五月   六月   七月 米      一〇〇  一〇六     一〇四  一〇二  一〇四  一〇四  一〇八 大麦     一〇〇  一一五     一一三  一〇八   九九   八一   八二 裸麦     一〇〇  一一二     一一三  一〇七  一〇〇   八三   七三 小麦     一〇〇  一一四     一一六  一〇三   九八   八八   八一 小豆     一〇〇  一一五     一一二  一〇九  一〇二  一〇七  一一〇 塩      一〇〇  一〇一     一〇三  一〇〇   九〇   九一   八九 味噌     一〇〇  一一二     一〇〇  一〇〇   九四   九四   九四 醤油     一〇〇  一〇六     一一二  一〇四   九四   九一   九二 鰹節     一〇〇  一〇三      九九   九三   九二   九四   八二 鶏卵     一〇〇  一〇五      八九   八四   八五   九六  一二〇  以下p.413 ページ画像  日本酒    一〇〇  一〇二     一〇三  一〇三  一〇二   九九   九七 油      一〇〇  一〇七     一〇〇   九三   九〇   九〇   九五 刻莨     一〇〇  一〇〇      九六  一〇三  一〇八  一一六  一一六 糠      一〇〇  一〇六     一〇七  一〇六  一〇六  一〇八  一一四 肥料     一〇〇  一〇七     一一〇  一〇九  一〇八  一〇八  一〇六 炭      一〇〇  一〇五     一〇五  一〇二   九八   九六   九三 薪      一〇〇  一〇〇     一〇〇   九五   九一   八六   八四 木材     一〇〇  一一〇     一〇七  一〇五  一〇〇  一〇〇  一〇〇 石材     一〇〇  一〇〇     一〇〇  一〇〇  一〇〇  一〇〇  一〇〇 煉瓦     一〇〇  一〇〇     一〇〇   九六   九六   九六   九六 畳表     一〇〇  一〇〇      九七   九四   九四   九四   九四 瓦      一〇〇  一〇〇      九六   九六   九〇   九〇   九〇 「セメント」 一〇〇   九四     一〇〇  一〇〇  一〇〇   九八   九八 木蝋     一〇〇  一〇〇      八五   九〇   八六   八八   八八 生漆     一〇〇   九四      九七   九六   九六   九四   九四 藍玉     一〇〇   九二      八九   八九   八九   八九   八九 日本紙    一〇〇   九五      九五   九五   九五   九五   九一 絹織物    一〇〇  一〇〇      九八   九七   九七   九六   九五 白木綿    一〇〇   九七      九九  一〇一  一〇二  一〇二  一〇五 真綿     一〇〇  一〇〇      九六   九四   九三   八六   八六 麻      一〇〇  一〇三     一〇三  一〇四  一〇六  一〇六  一〇六 平均     一〇〇  一〇三     一〇一   九九   九七   九六   九六 輸出品    一〇〇  一〇〇     一〇二  一〇二  一〇三  一〇二  一〇一 輸入品    一〇〇  一〇三     一〇五  一〇六  一〇七  一〇七  一〇七 



    ○第九回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年十月十九日零時ヨリ、第九回戦時経済調査委員会ヲ開キ左ノ件々ヲ協定セリ
一鉄道抵当ニ関スル問題ハ、今日ノ場合前途外資輸入ノ必要生スヘキニ付調査協商ノ筈ナリシカ、頃日政府ニ於テ信托法案ト共ニ已ニ立案、第二十一回帝国議会ヘ提出ノ筈ナリト聞知スレハ、此法案ヲ得タル上更ニ協議スヘキ事
一又来年度臨時費ハ来年ニ増加スヘキナレトモ、国債ト租税トノ負担割合如何ハ又国家経済上大ニ関係ヲ来スヘキニ付、是等モ一応調査協商ノ筈ナリシカ、議会開会モ近キニアレハ政府予算案ヲ得タル上更ニ協議スヘキ事
 右ノ次第ニ付、組合銀行ヘ本会ノ経過報告モ夫等ノ諸問題決定ノ上タルヘキ事
        以上
  ○豊川・池田・山口・波多野・島・松尾・滝沢出席。栄一・成瀬・三村・中根・松本・川島不参。
    ○第十回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年十一月十七日午後一時ヨリ、第十回戦時経済調査委員会ヲ開キ、政府増収計画案中印紙税法ニ付協議ヲ遂ケ、左ノ通一決セリ
  印紙税増収案ニ対スル委員会協議要領
一小切手 ハ明治三十二年ノ改正ニ依リ無税トナリタルカ為メ頓ニ手形取引ノ増加シタルハ、全国各交換所手形枚数ニ徴シテ明カナリ、
 - 第7巻 p.414 -ページ画像 
 其統計左ニ

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  月次      手形枚数 二十八年     四三一、七四五 二十九年     六七四、二三九 三十年      七八一、四五二 三十一年   一、六一六、八七八 三十二年   二、五四三、二五八 三十三年   三、七八五、一九二 三十四年   四、一二九、四三七 三十五年   五、〇一六、八四三 三十六年   五、八一四、一五八 



然ルニ、今日一銭ノ課税ヲ徴収セラルヽコトヽナラバ、多少現金取引ノ旧態ニ復シ、随テ通貨ノ需用ヲ増加シ、金融上ニ影響スルコト尠小ニアラサルヘシ
又更ニ、前記三十一年以来全国交換所手形枚数総高ノ内ヨリ三割ヲ諸手形及諸会社配当金領収書及諸官衙支払命令書枚数ト見積リ、郵便為替ト共ニ之レヲ控除シ、小切手ト見積リタル枚数ヲ示セハ左ノ如シ

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 月次 三十一年   一、一三一、八一五 三十二年   一、七八〇、二八一 三十三年   二、六四九、六三五 三十四年   二、七九七、二四七 三十五年   三、二二五、六五九 三十六年   三、七六七、三二五 



右統計ニ徴スレハ、東京外五ケ所ノ交換所ニ於ケル小切手ニ対スル収税額ハ凡ソ三万六七千円ニシテ、交換所以外ノ小切手ヲ加フルモ数万円ニ過キサルヘシト想像スルモ、愈々収税セラルヽコトヽナレハ大ニ減却ヲ来スヘケレハ、実際ノ税額ハ是ヨリ減少スヘシ、果シテ然ラハ如斯少額ナル収税ノ為メ一般金融ニ多大ノ影響ヲ及ホスヘキ小切手ニ課税セラルヽハ、時節柄尚更然ルヘカラサルコトヽ思量スレハ、本案ヲ断然廃除セラレタシ
一約束手形 ハ不得已暫ク原案増収額ニ同意スルコトヽ為スモ、原案ノ如ク何円未満何銭トアルトキハ自然其印税ノ幾分ヲ軽減センカ為メ九百九拾九円九拾九銭ト云フガ如キ煩雑ナル手形ヲ発行スルヲ以テ、取引上云フヘカラサル手数ヲ要スルニ付左ノ如ク修正アリタシ

 一約束手形        現行税率    増収原案税率
  千円迄          二銭       三銭
  千円ヲ超ヘ五千円迄    二銭       六銭
  五千円ヲ超ヘ一万円迄   二銭       十五銭
  一万円ヲ超ヘ二万円迄   二銭       三十銭
  二万円ヲ超ヘ三万円迄   二銭       六十銭
  三万円ヲ超ヘ五万円迄   二銭       一円二十銭
  五万円ヲ超ヘ十万円迄   二銭       二円四十銭
  十万円以上        二銭       五円

右協定ノ旨趣ヲ貫徹センカ為メニハ大蔵省並政党首領ヘ交渉ヲ要スヘキニ付、渋沢委員長ヲ煩ハシ之レニ依頼スヘキ事
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別録
又前同一委員ハ別問題トシテ諸証書類ヘ印紙貼用ノ件ニ付、税務署長ヨリ通知アリタルモノニ対シ協議アリシカ、結局当坐入金ノ場合ニ特ニ受取書ヲ交付セスシテ入金票ヲノミ使用セハ敢テ印紙貼用ノ必要ナク、為替尻通知書モ亦印税貼用ノ理由ナキモノト協定セリ
  ○池田・成瀬・山口・三村・波多野・中根・島・松尾出席。栄一・豊川・松本・川島・滝沢不参。
    ○第十一回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年十一月二十五日午後一時ヨリ、第十一回戦時経済調査委員会ヲ開キ、去ル十七日協議シタル小切手課税一条ニ付過日渋沢委員長ヨリ井上伯ヘ妥協セラレタル意向ニ依レハ、全然小切手税額ヲ撤回スルハ到底六ケ敷カルヘケレハ、或ハ他ニ税原ヲ需メ小切手税ニ交換シ得ラルヽノ途ヲ開カハ如何トノ事ニ付、本日更ニ委員協議ノ上、先ツ政府増税計画内訳ノ内示ヲ求メ、之レニ依リ一方案ヲ試ムヘキニ就テハ、渋沢委員長ヨリ大蔵大臣ヘ我委員会ノ意思ヲ咄シ、其材料内示等ノ懇談ヲ為スヘキコトニ決セリ
右ニ付本日午後四時ヨリ渋沢委員長大蔵大臣ヘ面談ノ処、大臣之レヲ快諾シタルニ付、明廿六日午前十時池田・山口両氏大蔵省ニ於テ若槻主税局長ニ面語スヘキ筈ナリ
  ○栄一・池田・山口・三村・波多野・島・中根・松尾出席。豊川・成瀬・松本・川島・滝沢不参。
    ○第十二回戦時経済調査委員会録事
明治三十七年十一月二十八日午後一時ヨリ、戦時経済調査委員第十二回ノ会同ヲ開キ、主税局長内示ノ増税内訳ニ対シ一案ヲ作リ、協議ノ末別紙ノ通リ之ヲ評決シ、速ニ若槻主税局長ニ示シ、成ルヘク政府ヨリ訂正方ヲ乞フヘキコトヲ望ミ、同時ニ渋沢委員長ヘ右ノ結果ヲ報告スヘキコトニ決セリ
  ○池田・成瀬・山口・三村・波多野・中根・島・松尾・滝沢出席。佐々木・豊川・松本・川島不参。
*(別紙)
    約束手形

図表を画像で表示約束手形

 手形金額        枚数         政府原案   原案合計      修正案    修正案合計       差引増 二百円迄       三五四、〇〇六      三銭   一〇、六二〇、一八   三銭    一〇、六二〇、一八   〇 二百円以上五百円迄  三五四、〇〇六      三銭   一〇、六二〇、一八   五銭    一七、七〇〇、三〇    七、〇八〇、一二 五百円以上一千円迄  七〇八、〇一三      三銭   二一、二四〇、五〇   十銭    七〇、八〇一、三〇   四九、五六〇、八〇 一千円以上二千円迄  二八三、二〇五      六銭   一六、九九二、五〇  十五銭    四二、四八〇、七五   二五、四八八、二五 二千円以上五千円迄  二八三、二〇五      六銭   一六、九九二、五〇  二十銭    五六、六四一、〇〇   三九、六四八、五〇 五千円以上一万円迄  二八三、二〇五     十五銭   四二、四八一、〇〇  二十五銭   七〇、八〇一、二五   二八、三二〇、二五 一万円以上二万円迄  二二六、五六四     三十銭   六七、九六九、〇〇  四十銭    九〇、六二五、六〇   二二、六五六、六〇 合計                          一八六、九一五、八六        三五九、六七〇、三〇  一七二、七五四、五二 



 二万円以上政府原案ノ通
*欄外記事
 〔明治三十七年十一月廿八日戦時経済調査委員会ニ於テ取調、即日主税局長ヘ呈示
 - 第7巻 p.416 -ページ画像 
    為替手形

図表を画像で表示為替手形

 手形金額        枚数         政府原案  原案合計      修正案    修正案合計      差引増 参着払          三六七、六三二         〇          三銭   一一、〇二八、九六  一一、〇二八、九六 二百円迄          五八、二四〇   三銭    一、七四七、二〇   三銭    一、七四七、二〇  〇 二百円以上五百円迄     五八、二四〇   三銭    一、七四七、二〇   五銭    二、九一二、〇〇   一、六四八、八〇 五百円以上一千円迄     三八、八二六   三銭    一、一六四、七八   十銭    三、八八二、六〇   二、七一七、八二 一千円以上二千円迄     三八、八二六   三銭    一、一六四、七八  十五銭    五、八二三、九〇   四、六五九、一二 二千円以上五千円迄     三八、八二六   三銭    一、一六四、七八  二十銭    七、七六五、二〇   六、六〇〇、四二 五千円以上一万円迄     三八、八二六   三銭    一、一六四、七八  二十五銭   九、七〇六、五〇   八、五四一、七二 一万円以上二万円迄     三八、八二六   三銭    一、一六四、七八  四十銭   一五、五三〇、四〇  一四、三六五、六二 合計                           九、三一八、三〇        五八、三九六、七六  四九、〇七八、四六 



  二万円以上政府原案ノ通
(備考) 参着払ノ枚数ハ全国交換所即東京大阪京都神戸横浜名古屋六ケ所交換所ニ於テ取扱タル手形総高ヨリ小切手ト見込タルモノヽ枚数ナリ

    印紙税

図表を画像で表示印紙税

                 見込件数        新税率   新税率乗算額   現税率     現税率乗算額    差引増額                        通      円 委任状            一、三九八、七〇〇     二銭     二七、九四七   一銭    一三、九八七    一三、九八七 為換手形             三一〇、六一〇     三銭      九、三一八   二銭     六、二一二     三、一〇六      千円未満      一、四一六、〇二六     三銭     四二、四八一   同     二八、三二一    一四、一六〇      五千円未満       五六六、四一一     六銭     三三、九八五   同     一一、三二八    二二、六五四      一万円未満       二三八、二〇五    十五銭     四二、四八一   同      五、六六四    三六、八一七 約束手形 二万円未満       二二六、五六四    三十銭     六七、九六九   同      四、五三一    六三、四三八      三万円未満       一四一、六〇二    六十銭     八四、九六一   同      二、八三二    八二、一二九      五万円未満       一一三、二八二  一円二十銭    一三五、九三八   同      二、二六六   一三三、六七二      十万円未満        五六、六四一  二円四十銭    一三五、九三八   同      一、一三三   一三四、八〇五      十万円以上        二八、三二〇  五円       一四一、六〇〇   同        五六六   一四一、〇三四 銀行預金証書         一、〇四二、七二五     三銭     三一、二八二   同     二〇、八五五    一〇、四二七 船荷証書              五二、五〇〇     同       一、五七五   同      一、〇五〇       五二五 運送貨物引換証          四三七、四〇〇     同      一三、一二二   同      八、七四八     四、三七四 倉庫預証券            三四五、二九〇     同      一〇、三五九   同      六、九〇六     三、四五三 倉庫質入証券           三四五、二九〇     同      一〇、三五九   同      六、九〇六     三、四五三 保険証券             八一二、三六四     同      二四、三七一   同     一六、二四七     八、一二四 株券             二、六〇七、九六八     同      七八、二三九   同     五二、一五九    二六、〇八〇 債券               八二三、六一七     同      二四、七〇九   同     一六、四七二     八、二三七 株式申込証            五二一、五九三     同      一五、六四八   同     一〇、四三二     五、一一六 地上権、永小作権、 地役権ニ関スル証書         一八、九二五     同         五六八   同        三七九       一八九 賃貸借雇傭寄託ニ関スル証書  一、七六〇、六五九     同      五二、八二一   同     三五、二一四     一七、六〇七 定疑及給合契約証書            九五六     同          二九   同         一九         一〇 物品切手             六七五、二六〇     同      二〇、二五八   同     一三、五〇五      六、七五三 売買仕切書          二、五七〇、三八〇     同      七七、一一一   同     五一、四〇八     二五、七〇八 送状             二、六八四、三八〇     同      八〇、五三一   同     五三、六八八     二六、八四三 受取書           一四、七四七、六八〇     同      四二、四三〇   同    二九四、九五四    一四七、四七六 担保品差入証書担保預証書     五八九、九四三     同      一七、六九八   同     一一、七九九      五、八九九 通帳                     冊               五、七一九、六四〇      同     一七一、五八九   同    一一四、三九三     五七、一九六 計                                一、七九五、三四四        七九一、九七四  一、〇〇三、三七〇 判取帳                    冊                 円              円          円                  八二九、五五七   二十五銭    二〇七、三八九  二十銭   一六五、九一一     四一、四七八 



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    小切手印紙税

図表を画像で表示小切手印紙税

 小切手ヲ使用スヘキ見込金額   一通ヲ百円ト見込算出セシ小切手数   税率   税率乗算額             円            通         一通        円 二、一二〇、三一三、五八〇   二一、二〇三、一三六         一銭   二一二、〇三一 



  ○一二月五日、東京交換所組合銀行第九九回定式集会ニ於テ、右小切手課税問題ニ関スル戦時経済調査委員会ノ協議要領ガ報告セラレタリ。末尾「参考」参照。
  ○小切手課税項目ヲ含ム非常特別税法改正法律ハ明治三七年一二月三一日附法律第一号ヲ以テ公布セラル。
    ○第十三回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年一月十一日正午ヨリ、第十三回戦時経済調査委員会ヲ開キ、監事ヨリ三十七年二月開戦当時ト昨年年末トノ諸預金貸出金銀在高及手形交換高等ノ増減比較ヲ報告シテ参考ニ供シ、而シテ後池田謙三君ヨリ第四回国庫債券応募準備ニ関スル問題ヲ提出シ各位ノ意見ヲ求メタルニ、種々ノ説アリシカ、到底是迄ノ如キ割合ニテハ六ケ敷カルヘキニ付、募集価格ヲ低減スル歟若クハ利息歩合ヲ上ケル歟ノ内ニ由ラサルベカラストノ説アリ、或ハ額面ニテ募集利子七分三ケ年据置政府ノ都合ニヨリ償還スヘシトノ説アリシカ、結局倫敦ニテ募集外債ノ例ニ拠リ六付利付九拾円七ケ年償還《(分)》ト云フコトニ帰着シ、而シテ当局者ヘハ時機ヲ見計発表以前ニ之レヲ注意スヘキ事
次ニ石渡司法次官ヨリ池田謙三君ヘ内示アリシ信托法案ハ謄写ノ上諸君ヘ配付シ、不日協商スヘキ事
        以上
  ○豊川・池田(謙)・佐々木・成瀬・山口・三村・波多野・中根・島・松尾・滝沢出席。栄一、松本、川島不参。
    ○第十四回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年一月二十一日午後一時ヨリ、第十四回戦時経済委員会ヲ開キ、担保附社債ニ関スル信托法案ヲ議題トシテ逐条ヲ渉猟シ、左箇条ニ付其疑義ヲ司法当局者ヘ質問スルコトニ決シ、其任務ヲ山口荘吉氏ニ委托シ、四時下退会セリ
  ○池田(謙)・成瀬・山口・三村・波多野・島・松尾・滝沢出席。栄一・佐々木・豊川・中根・松本・川島不参。
    信託法案ニ関スル質問事項
第一条
 本条ニ依レハ信托事業ハ会社ニノミ之ヲ許スコトヽナリ居ルモ個人ニモ之ヲ許スコトヽシテハ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 個人ニハ許サヽル見込ナリ
第三条
 本条ニハ鉱山ノ文字ナキカ鉱山抵当ノ事ハ果シテ本条ニ包含セラレ居ルヤ其他森林、牧場、桟橋、運河等ハ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 鉱山ハ之ニ加フル見込ナルモ森林、牧場、桟橋、運河等ハ追テ規定ノ積リ
第五条
 本条ニハ信托会社カ銀行業ヲ兼ネ得ルコトヲ規定スルモ銀行カ信托事業ヲ兼ネ得ルヤ否ヤハ法文ノ意味稍々不明ナルカ如シ如何
 - 第7巻 p.418 -ページ画像 
 又担保付社債ニ関スル信托事業ヲ営ム会社カ銀行以外ノ事業ヲ兼ヌルコトヲ得サルハ本条ニモ明瞭ナレトモ右ハ果シテ一般ノ信托事業例ヘハ財産管理事務処理ノ如キモ之ヲ禁スルノ意ナルヤ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 銀行カ信托事業ヲ兼営スルハ固ヨリ差支ナシ
第六条 第七条
 資本金ニ関スル制限ハ第四条ニ於テ特ニ免許ヲ受クルコトヽナリ居ルガ故ニ別段其必要ナキカ如シ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 相当ノ規定ヲ設ケ置タル方可然トノ見込ナリ
第八条
 本条ハ当然ノ規定ニシテ別段ノ法文ヲ設クルノ必要ナキカ如シ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 別ニ差支アラサルヘシ
第十四条
 信托事業ヲ専業トスル会社カ免許ノ取消ニ依リテ解散スルコトハ本条ニ明瞭ナレトモ之ヲ兼業トスル銀行カ信託事《(業欠カ)》ノ免許ヲ取消サレタルトキハ其銀行モ共ニ解散スヘキヤ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 一方ノ解散ニ依リ他ノ一方ノ事業ヲ解散スルコトナシ
第二十一条
 本条中「債権者」ノ下ニ「質権者」ノ三字ヲ押入セラレテハ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 尤モノ注意ト信スルナリ
第二十九条
 第三者ヲシテ社債ノ総額ヲ引受ケシムルコトヲ得ルハ本条ノ規定スル所ナレトモ一部分ヲモ引受クルコトヲ許シテハ如何
〔欄外記事〕 回答《(朱書)》 一部分ニテモ差支ナシ
          一部分ニテモ差支ナシ
第三十二条
 本条ニハ委託会社カ合同シテ社債ヲ発行スルコトヲ規定スレトモ受托会社カ合同シテ社債ヲ引受クルノ規定ナシ果シテ合同引受ヲ禁セラルヽノ意ナルヤ如何
〔欄外記事〕 回答 受託会社カ合同シテ社債ヲ引受クルコトハ許サヽル見込ナリ
第七十一条
 本条中「社債成立以前ノ文字ノ意味如何
〔欄外記事〕 回答 信託契約ヲ訂結シタル中迄ニ溯ル

    ○第十五回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年一月二十七日午後四時ヨリ、第十五回戦時経済調査委員会ヲ開キ、信託法案中疑義ノ点ニ付去ル二十四日山口荘吉氏ヨリ司法省平沼参事官ニ質問シタル結果ヲ報告シ、尚第一条第五条等ニ対シ意見アリシカ、各自熟考ノ上、来ル二月二日(水曜日)更ニ開会ノ上協議スヘキコトヲ約シテ、五時下退会セリ
  ○池田(謙)・山口・三村・波多野・松尾・川島・滝沢出席。栄一・佐々木・豊川・成瀬・中根・松本・島不参。

    ○第十六回戦時経済調査委員会録事
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明治三十八年二月一日午後一時ヨリ、戦時経済調査委員会第十六回ノ会同ヲ開キ、担保付社債ニ関スル信託法案中疑義ニ渉ル要点ニ付、去ル二十七日ニ引続キ協議シタリシカ、已ニ政府ヨリ同修正案ヲ貴族院ニ提出シ、而シテ此修正案ニハ過日山口荘吉氏ヨリ質問シタル廉モ採用シアレハ、先ツ本案ニ対シテハ之レニテ差支ナカルベシ、尚実施ノ上支障起リタルトキハ更ニ協議スヘキコトヽ為シ、二時下退会セリ
  ○豊川・池田(謙)・佐々木・成瀬・山口・波多野・中根・松尾・滝沢出席。栄一・三村・松本・島・川島不参。
  ○担保附社債信託法ハ明治三八年三月一一日、法律第五十二号ヲ以テ公布サル。
    ○第十七回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年五月十七日午後一時ヨリ、第十七回戦時経済調査委員会ヲ開キ、本会設立以来引続調査シタル財政経済上ノ概況ヲ取纏メテ之レヲ報告シ、並ニ本年一月一日小切手ニ戦時税ヲ賦課セラレタル結果各地交換所交換手形金額増加シタルニモ拘ラズ其枚数ノ著シク減少シタル割合ヲ報告シテ、他日ノ参考ニ供セリ
次ニ、豊川良平氏ハ、国庫債券ノ利子受取方ヲ便宜交換所ニ於テ決済スルハ目下必要ノ事ナルヘシト思惟スルニ依リ、之レヲ実行スルノ方法ヲ講シテハ如何トノ説ニ対シテハ、全会一致ヲ以テ同意ヲ表シ、其実際取扱上巨細ノ手続ハ、山中監事ヨリ日本銀行ヘ打合ノ上、尚委員評議ニ於テ決定スヘキ事トナリタリ、又来ル二十五日交換所聯合会ニハ本日報告シタル報告書ニ訂正ヲ加ヘ之レヲ報告スヘキコト
    ○第十八回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年六月十四日午後一時ヨリ、第十八回戦時経済調査委員会ヲ開キ、委員池田謙三氏ハ、頃日来金融市場一般ニ資金ノ需用ヲ生シ日本銀行ノ貸出高モ引続増加ノ一方ニ傾向スルカ如ク、加之近々第六回国庫債券募集ノ為メ臨時帝国議会開催ノ噂モアレハ、今日ニ於テ其方策ヲ定ムルモノハ如何ト思考シ、爰ニ会同ヲ要シタルナリト陳ヘ種種商議スル処アリシカ、其結果左ノ通協定セリ
 一放資警戒 今日媾和問題モ起リ、人心稍々安意ノ体ナリシカ、之レニ対シ輙ク放資スルトキハ徒ラニ不鞏固ノ事業ヲ勃興セシムルノ恐アレハ充分ニ警戒ヲ加フヘキ事
 一金利引上 貸付割引等ノ利息ハ各銀行共多クハ過日来手心ヲ以テ已ニ引上アリト雖、日本銀行現在ノ利率ヲ市場一般ヨリ観察スルトキハ稍々其権衡ヲ得サルモノヽ如クナレハ、便宜当事者ニ注意ヲ与フヘキ事
 一第六回国債募集 世上噂ノ如ク第六回国債ヲ募集スルトセハ、第四回・第五回同様ノ条件ニテハ事実不可能ナルヘシト思惟セリ、故ニ果シテ発表スルトセハ其辺ノ事情当局者ニ注意スヘキ事
    以上
  ○栄一・豊川・池田(謙)・成瀬・三村・波多野・川島・滝沢出席。佐々木・山口・中根・松本・島・松尾不参。
    ○第十九回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年六月二十八日午後一時ヨリ、第十九回戦時経済調査委員
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会ヲ開キ、日露開戦以来最近迄ノ物価取調表ニ就キ協議スル処アリシカ、尚不完全ノ点アレハ今一層精査ノ上更ニ協議スヘキコトヽ為シ、散会セリ
  ○豊川・池田(謙)・成瀬・山口・波多野・中根・川島出席。栄一・佐々木・三村・松本・島・松尾・滝沢不参。
    ○第二十回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年八月六日午後一時ヨリ、第二十回戦時経済調査委員会ヲ開キ、第十九回(六月廿八日)委員会以降金融ノ異動、手形ノ交換ノ成績、物価ノ高低及貿易品輸出入等ニ関シ取調タル統計ヲ報告シテ参考ニ供シ、之レニ依リ種々協議スル処アリ、其結果次回迄ニ左ノ各項ヲ取調提示スヘキ事
 一戦費支払ノ現況
 一輸入綿、砂糖、米ニ対シ重立タル銀行ノ放資高
        以上
  ○池田(謙)・佐々木・成瀬・三村・波多野代理早川・中根・松尾・滝沢出席。栄一・豊川・山口・松本・川島不参。
    ○第二十一回戦時経済調査委員会録事
明治三十八年十一月十五日午後ヨリ、第二十一回戦時経済調査委員会ヲ開キ、三十七年二月日露交戦ヨリ三十八年十月平和克復ニ至ル迄ノ間ニ於テ調査講究シタル要領ノ報告書ヲ議題トシテ協議シタルニ、異議ナク原案ノ通可決シ、次回組合銀行ノ会議ニ於テ之レヲ報告スルコトヽ為セリ
○中略
又該調査ニ従事尽力シタル者ニ慰労金給与ノ件ヲ評決セリ
        以上
            当日出席者
                 委員長  渋沢栄一
                 委員   豊川良平
                 同    池田謙三
                      佐々木勇之助
                      成瀬正恭
                      山口荘吉
                      中根虎四郎
                      松尾謹次
                      川島忠之助
  戦時経済調査委員会経過報告 従明治三十七年三月至同十二月
明治三十七年三月五日、東京交換所組合銀行会議ニ於テ、池田謙三君ノ発議ニヨリ全会一致ヲ以テ戦時経済状況調査ノ事ヲ決シ、左ノ諸君ヲ調査委員ニ指名シ
          波多野承五郎      川島忠之助
          滝沢吉三郎       成瀬正恭
          中根虎四郎       山口荘吉
          松本邁         松本謹次
          三村君平        島甲子二
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右委員ノ外常委員豊川良平君・池田謙三君並渋沢委員長代理トシテ佐佐木勇之助君ノ諸氏ヲ以テ之ヲ組織セリ
一三月十二日、第一回戦時経済調査委員会ヲ開キ左ノ事項ヲ協定セリ
 第一 戦費支出概算ヲ当局者ニ問ヒ合スコト
 第二 戦時ニ於ケル資金集散参考トシテ日清戦役当時ノ統計取調ノコト
 第三 戦時増税ノ利害ヲ講究スベキコト
一三月十九日、第二回戦時経済調査委員会ヲ開キ、今回政府ヨリ臨時帝国議会ヘ提出シタル貯蓄勧業債券法案ハ将来軍資募集上ニ影響ヲ及ホスノミナラス国民ニ射倖心ヲ誘起スルノ恐アレハ、本案ニ対シ反対ノ運動ヲ為スヘキコトヽシ、左ノ通リ意見ヲ協定セリ
一三月廿二日、前会ニ引続キ貯蓄勧業債券法案ニ付第三回戦時経済調査委員会ヲ開キ、委員ノ外特ニ園田孝吉君・早川千吉郎君ノ出席ヲ求メ、大ニ討議ヲ尽シ、政府当局者並政党首領ヘ陳情ノ為メ左ノ意見書ヲ草シ、本案廃棄交渉ニ尽力スヘキヲ協定セリ
一三月廿四日、第四回戦時経済調査委員会ヲ開キ、豊川・池田両委員ヨリ政府当局者及政党首領ヘ訪問シタル顛末ヲ報告シ、当局者ヘ交渉ヲ重ヌヘキコトヲ協定セリ
一三月二十五日、第五回戦時経済調査委員会ヲ開キ、豊川・佐々木ノ諸君ヨリ、政府当局者並政党首領等ヘ交渉ヲ重ネタルニ結局政府ノ意向ハ我々銀行者ノ希望ヲ容レサルニ付、組合銀行総会ヲ開キ、委員会調査ノ結果及運動ノ顛末ヲ報道シ、而シテ此要領ヲ大阪・京都横浜・神戸・名古屋ノ各交換所組合銀行ニ通牒スヘキコトヲ協定セリ
一五月九日、第六回戦略経済調査委員会ヲ開キ、今回倫敦ニ於テ六分利付外債一億円募集ノ条件ハ今後本邦ニ於ケル国債募集ニ影響スヘケレハ当局者ニ忠告スベシトノ議アリシモ、遂ニ之ヲ中止セリ
一八月八日、第七回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ事項ヲ協定セリ
 一戦費支出高ハ是迄一ケ月概算三千六百万円ト聞知シタルモ、之ニ対スル収入取調ノコト
一九月七日、第八回戦時経済調査委員会ヲ開キ、本年一月以降国庫歳出入及臨時費収支概算並物価表等ヲ調査セリ
一十月十九日、第九回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ事項ヲ協定セリ
 第一 鉄道抵当ニ関スル問題ハ前途外資輸入ノ必要生スベキニ付取調ノ筈ナリシモ、政府ニ於テ信托法案ト共ニ第二十一回帝国議会ヘ提出ノ趣ナレハ、発表ノ上更ニ協議スヘキコト
 第二 三十八年度臨時事件費ニ関シ、国債ト租税トノ割合如何ハ国家経済上大ニ関係ヲ来スヘキニ付是亦取調ノ必要アルヘキモ、議会開会ニ接近シタレハ予算法案ヲ得タル上更ニ協議スヘキコト
一十一月十七日、第十回経済調査委員会ヲ開キ、左ノ事項ヲ協定セリ
 第一 政府増収計画案中、小切手ニ一銭ノ課税ヲ為スハ手形取引ヲ砠礙シ率ヒテ一般金融ニ影響ヲ及ホスヘケレハ、本案廃棄意見ヲ当局者ニ妥協スヘキコト
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 第二 本案中約束手形累進税ニ何円未満トアルハ、自然其印税ノ軽減ヲ図ランカ為メ何百何十円何十銭ト云フカ如キ煩雑ナル手形ヲ発行スルヲ以テ、其文字ノ修正ヲ求ムルコト
一十一月二十五日、第十一回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ通リ協定セリ
 一小切手課税問題ニ付キ、渋沢委員長ヨリ当路財政家ヘ妥協ノ結果到底廃棄無覚束ニ付、別ニ一案ヲ試ミンカ為メ更ニ委員ヨリ当局者ニ交渉スヘキコト
一十一月二十八日、第十二回戦時経済調査委員会ヲ開キ、左ノ事項ヲ協定セリ
 一小切手課税ハ、到底廃棄ノ希望達シ難キニ付、之レニ代フルニ約束手形ノ税率ヲ増加シ、併セテ為替手形ニモ累進税ヲ課シ以テ全然小切手ノ課税ヲ免除スルノ一案ヲ作リ、当局者ニ妥協スルコト
 右案ハ幸ニシテ当局者ノ同意ヲ得タルニ付、貴衆両院ノ間ニ交渉シタルモ遂ニ希望ヲ達スルニ至ラサリシ、尚参考ノ為メ十一月廿八日調査ノ一案ヲ添付ス


会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月(DK070058k-0003)
第7巻 p.422-426 ページ画像

会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月 (東京手形交換所所蔵)
    ○東京交換所臨時集会録事(貯蓄勧業債券法案)
明治三十七年三月廿六日午後四時ヨリ、東京交換所組合銀行臨時集会ヲ開キ、委員池田謙三氏会長席ニ着キ、同豊川良平氏ハ貯蓄勧業債券法案ニ関シ戦時調査委員会ニ於テ講究ノ顛末及其結果ヲ報告スルコト左ノ如シ
政府ハ、臨時事件費ノ為メ支出シタル資金ノ回収ヲ迅速ニシ軍資供給ノ方法ヲ講スル目的ヲ以テ、臨時帝国議会ニ貯蓄勧業債券法案ヲ提出セリ
抑該法案ハ立憲政友会及憲政本党等ノ政務調査委員会ニ於テ否決セラレタルニモ拘ハラス、三月二十日夜ニ於ケル両党ト政府トノ交渉会ニ於テ政府ノ要求ヲ容ルヽコトトナリ、越テ三月廿二日政府ハ該法案ヲ衆議院ニ提出セリ
然ルニ該法案ハ我々銀行業者ニ影響スルノミナラス、徒ラニ世人ノ射倖心ヲ誘起シ国家経済上然ルヘカラサルモノト認メタルニヨリ、之レヲ戦時調査委員会ノ問題トシ、数次委員会ヲ開キ慎重ニ審議ヲ尽シ、別紙該法案廃棄希望ノ意見書ヲ作リ、政府当局者並ニ政党首領者等ヘ反省ヲ求ムヘキコトニ決議シ、爾来我々常務委員ハ早川氏・佐々木氏等ト共ニ東西ニ奔走シ、該法案実施ノ不利ナル理由ヲ忠告スルコト一再ニアラサリシヲ以テ、多少反省ノ模様アリシ如ク見ヘタレトモ、又今日衆議院ノ形勢ニ徴スレハ或ハ我々ノ素志ニ反スルノ結果ヲ呈スルモ測知スヘカラサルノ懸念アレハ、更ニ貴族院議員中重立タル諸氏ヘモ意見ヲ疏通シ置キタリ云々、就テハ諸君ニ於テ委員会ノ発表シタル意見書ニ異議ナキニ於テハ之レニ同意アランコトヲ希望スト陳ヘタルニ、全会一致ノ賛成ヲ以テ之レヲ是認セリ
終リニ臨ミ、川島忠之助氏ハ豊川・池田両委員等諸君カ速カニ意見書ヲ発表シ、組合銀行一同ニ代リ該案ノ廃棄ニ尽力セラレタルハ誠ニ機
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宜ニ適ヒタル行動ニシテ組合一同ノ厚ク感謝スル処ナリトノ謝辞ヲ陳ヘ、午後六時下閉会セリ
        追記 報告後経過
衆議院ノ形勢ニ付豊川委員ノ懸念アリシカ、果シテ同院委員会ニ於テ該法案第二条五円以上ヲ五円ト修正シ、之ヲ議院ニ報告シ其二読会ニ於テ
 本法ハ明治三十七年八月一日ヨリ之ヲ施行ス
ト施行延期ノ附則ヲ設ケ、三読会ニ於テ之ヲ確定セラレタリ
爰ニ於テ該法案ハ貴族院ヘ送付セラレ、同院委員会ハ三月廿七日之レヲ否決シタリシカ、同日政府ハ同院各派代表者ト華族会館ニ於テ協議ヲ遂ケ、三島子外四名ヨリ左ノ修正案ヲ提出スルコトヽナレリ
    貯蓄債券法
 第一条 政府ハ日本勧業銀行ヲシテ当分ノ内貯蓄債券ヲ発行セシムルコトヲ得
 第二条 貯蓄債券ハ無記名利札付ニシテ券面金額五円トス
 第三条 貯蓄債券ハ発行ノ翌年ヨリ二十箇年以内ニ毎年一回以上抽籖ヲ以テ之ヲ償還スヘシ
  貯蓄債券ヲ償還スル場合ニハ割増金ヲ附与スルコトヲ得
  但シ割増籖一箇ノ金額ハ券面金額ノ百倍以内トス
 第四条 貯蓄債券ニ附スヘキ利子ノ割合ハ一箇年百分ノ四以内トシ毎年一回之ヲ仕払フモノトス
 第五条 貯蓄債券ニハ商法第百九十九条乃至第二百五条ヲ適用セス
 第六条 貯蓄債券及其ノ引換証ニハ印税ヲ免除ス
 第七条 日本勧業銀行ハ貯蓄債券ノ募集金ヲ大蔵省預金部ニ預入ルヘシ
 第八条 貯蓄債券ニハ日本勧業銀行法第四十条及第四十一条ヲ準用ス
 第九条 貯蓄債券ノ発行額ハ一箇年参千万円ヲ以テ限リトス
    附則
 本法ハ明治三十七年八月一日ヨリ施行ス
 本法ニ依ル債券ノ発行ハ非常特別税法施行中ニ限ルモノトス
斯クテ該法案ハ三月廿九日貴族院第二読会ニ於テ男爵毛利五郎氏ノ「百倍」ヲ「五十倍」トスルノ修正説アリシモ成立セス、遂ニ第二読会ヲ通過シ、第三読会ヲ経テ確定シ、即日衆議院ニ回付セラレシカ衆議院ハ直ニ貴族院ノ議決ニ同意ヲ表シ該法案ハ遂ニ法律トナリ、本月一日、法律第十八号ヲ以テ公布セラレタリ
          当日出席者
                委員    豊川良平
                同     池田謙三
                第一    佐々木勇之助
                第三    稲生豊次郎
                二十    山口荘吉
                三菱    三村君平
                三井    早川千吉郎
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                同     池田成彬
                浪速    松本邁
                帝商    高瀬梅吉
                川崎    安藤浩
                四十一   安藤滝次郎
                百十三   古山数高
                中井    野島泰蔵
                八十四   山田丈太郎
                新潟    藁品槍太郎
                第十    山本彦吉
                明商    古藤寛蔵
                十九    内藤尚
                四十    根岸盛太郎
                正金    川島忠之助
                肥後    田尻昇蔵
                住友    滝沢吉三郎
                監事    山中譲三
                      戸田卯八
  ○別紙貯蓄勧業債券法案廃棄希望意見及ビ同法案廃棄希望意見要領ハ、前出(本巻四〇八頁)ニ付略ス。
    ○東京交換所第九十九回定式集会録事
明治三十七年十二月五日午後五時ヨリ、東京交換所組合銀行第九十九回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行二十五行其出席会員二十六名ナリ委員池田謙三氏会長席ニ着キ開会、左ノ件々ヲ報告セリ
○中略
一次ニ、委員池田謙三氏ハ、小切手課税問題ニ付渋沢委員長ノ注意モ之アリシ為メ特ニ戦時経済調査委員会ヲ開キ之レヲ取調タリト、其要領ヲ左ノ如ク報告セリ
  小切手課税ニ対スル戦時経済調査委員協議要領
東京交換所委員ハ、今回政府カ発表シタル印紙増収案中小切手課税ヲ以テ信用取引上ノ発達ヲ阻碍シ併セテ一般金融ニ影響ヲ及ホスコト尠小ナラサルモノト思量シ、本問題ニ付十一月十七日・二十五日・二十八日ノ三回特ニ戦時経済調査委員会ヲ開キ其利害得失ヲ決議シタリシカ、第一回委員会ニ於テハ、先ツ全国交換所ニ於テ取扱ヒタル手形総枚数ヲ取調ヘ、三十二年印紙税法改正ニ依リ無税トナリタル以来ノ小切手ト見込ミタル枚数ヲ取調ヘタルニ、左表○第四二五頁ノ如ク最近即チ昨三十六年ニ於テ三百六十七万六千三百二十五枚ニ及ヘリ、之レニ壱銭ヲ課税セハ三万六千七百余円トナルナリ、尤モ交換所取扱以外ノ小切手モアルヘシト雖トモ、蓋シ其税額数万円ニ出テサルヘシ、果シテ然ラハ目下発達シツヽアル小切手取引ニ少額ナル収税ノ為メニ其前途ヲ阻碍セラレ、随テ多少現金取引ノ旧態ニ復スルハ又免カレサル処ナレハ、自然一般ノ金融ニモ影響ヲ及ホスヘケレハ、本案ハ断然廃棄セラレンコトヲ望ミ、引続第二回・第三回ノ会同ヲ開キ、其素志ヲ達センカ為メ只管当局者ニ円満ナル妥協ヲ遂ケ、結局政府増収ノ予算ニ差異
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ナカラシメンコトヲ務メ、約束手形・為替手形ノ税率ニ修正ヲ加ヘ、当局者ノ再考ヲ求メタリ、云々
          当日出席者

               客員    木村清四郎
               第一    西園寺亀次郎
               第三    原田乕太郎
               二十    山口荘吉
               第百    池田謙三
               同     窪田勝弘
               三菱    三村君平
               三井    池田成彬
               安田    中根乕四郎
               浪速    山中隣之助
               帝商    今井彦四郎
               川崎    安藤浩
               四十一   安藤滝次郎
               七十八   松尾謹次
               百十三   古山数高
               中井    菅沼慶蔵
               東京    草刈隆一
               八十四   山田丈太郎
               新潟    藁品槍太郎

(左表)

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 手形種数     手形金額       政府原案   修正案 参着払為替手形              〇        三銭 為替手形    二百円迄         三銭       三銭 約束手形  〃      二百円以上五百円迄    三銭       五銭  〃      五百円以上千円迄     三銭       十銭  〃      千円以上二千円迄     六銭  (朱書) 十五銭  〃      二千円以上五千円迄    六銭       二十銭  〃      五千円以上一万円迄    十五銭      二十五銭  〃      一万円以上二万円迄    三十銭      四十銭  〃      二万円以上三万円迄    六十銭      六十銭  〃      三万円以上五万円迄  一円二十銭    一円二十銭  〃      五万円以上十万円迄  二円四十銭    二円四十銭  〃      十万円以上      五円       五円 



図表を画像で表示--

 年次     手形枚数総高      郵便為替枚数   諸手形並官衙支払命令書及諸会社配当金等凡積枚数   差引小切手凡積枚数 三十一年   一、六一六、八七八      〇        四八五、〇六三                一、一三一、八一五 三十二年   二、五四三、二五八      〇        七六二、九七七                一、七八〇、二八一 三十三年   三、七八五、一九二      〇      一、一三五、五五七                二、六四九、六三五 三十四年   四、一二九、四三七   一三三、三七〇   一、一九八、八二〇                二、七九七、二四七 三十五年   五、〇一六、八四三   四〇八、七五九   一、三八二、四二五                三、二二五、六五九 三十六年   五、八一四、一五八   五六二、二六六   一、五七五、五六七                三、六七六、三二五 



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               第十    山本彦吉
               十二    谷野作治
               明商    長谷川千蔵
               十九    内藤尚
               正金    川島忠之助
               肥後    遠藤遠
               住友    滝沢吉三郎
               丁酉    清水宜輝
               監事    山中隣之助《(マヽ)》