デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
3節 興信所
1款 東京興信所
■綱文

第7巻 p.520-533(DK070068k) ページ画像

明治29年2月5日(1896年)

是ヨリ先、明治二十五六年頃ヨリ栄一興信機関設立ノ必要ヲ説キ来リシガ、日清戦後商工業多事ナルニ及ビ、是日栄一始メ京浜銀行有力者発起人トナリ、東京興信所創立総会ヲ開ク。三月廿四日発起会員総会ヲ開キ第一銀行評議員ト為リ栄一其代表者ト為ル。爾後評議員会ニ出席ス。


■資料

銀行通信録 第八八号・第一〇頁〔明治二六年三月二八日〕 【明治二十六年三月十五日…】(DK070068k-0001)
第7巻 p.520 ページ画像

銀行通信録 第八八号・第一〇頁〔明治二六年三月二八日〕
明治二十六年三月十五日午後五時ヨリ、同盟銀行第百三十一回定式会議ヲ開キ、渋沢委員長中上川委員ヲ首メ来会スル者総テ二十四名、此外客員トシテ日本銀行筆頭書記山本達雄氏モ来会セラレタリ
渋沢委員長ハ会長席ニ着キ、同盟銀行春季懇親会開設ノ事宜ヲ協議シ来ル四月十六日ヲ卜シテ開会スベキコトニ議決セリ
次ニ渋沢氏ハ前月定式会議ノ余談ニ係ル信用調査所創設ノ件ヲ以テ、尚又諸氏ノ意見ヲ問ヒ、皆其挙ヲ必要トシテ同意ヲ表シタルモ、営利ノ事業トシテ収支直ニ償フカ如キコトハ到底望ムヘカラサレハ、先ツ三四年間ハ其経費ヲ補助スルモノト為サヽルヘカラス、特ニ其組織ニ至テハ会社法ニ拠ルカ、或ハ特ニ有志者ニ於テ組織スル者ト為スカ、試ニ同氏ニ於テ其大躰ノ順序ヲ起草シテ、再ヒ協議スヘキ事ヲ約シ、晩餐ノ後同八時下退散セリ


(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070068k-0002)
第7巻 p.520-525 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類 第壱 (東京興信所所蔵)
  東京興信所第一回報告書
東京興信所ニ於テ明治廿九年二月六日ヨリ同年十二月三十一日ニ至ル十一ケ月間ニ取扱ヒタル事務及会計ノ報告ハ左ノ如シ、
    ○発起会員総会ノ事
明治廿九年二月五日東京市日本橋区坂本町東京銀行集会所ニ於テ、発起会員相会シテ東京興信所規約ヲ決議確定シ、差当リ創立事務所ヲ東京銀行集会所内ニ設置スルコトニ決定ス
同年三月廿四日東京銀行集会所ニ於テ発起会員総会ヲ開キ、規約第四条ニ但書追加ノ件ヲ議定シ、規約第七条ニ依リ評議員ヲ選挙セシニ、第一銀行、第百銀行、横浜正金銀行、三菱合資会社銀行部、三井銀行ノ五行当選シ、第一銀行ヨリハ渋沢栄一氏、第百銀行ヨリハ池田謙三氏、横浜正金銀行ヨリハ山川勇木氏、三菱合資会社銀行部ヨリハ豊川良平氏、三井銀行ヨリハ波多野承五郎氏ヲ代表者ト為ス旨、各銀行ヨ
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リ夫々届出ラレタリ
同年四月十五日東京銀行集会所ニ於テ発起員総会ヲ開キ、規約中ニ発起会員ノ名称ヲ加フルノ件、規約第三条ニ発起会員ノ四字追加ノ件、同第四条ノ全文変更ノ件、同第五条増設ノ件、同第六条第十四条第十八条中ニ在ル特別会員ノ四字ヲ発起会員ニ訂正ノ件、同第五条以下第十八条迄一条ヅヽ順次繰下ゲノ件、発起会員中ニ合名会社中井銀行外四ケ所ノ銀行追加ノ件ヲ議定ス
    ○評議員会ノ事
評議員会ハ明治二十九年四月七日東京銀行集会所ニ於テ開会シテ、渋沢栄一氏ヲ評議員会長ニ撰挙シ、森下岩楠氏ヲ所長ニ撰定シ、報答規則及ビ内規ヲ審議確定シ、日本橋区南茅場町二十三番地ノ家屋ハ、破損ノ部分ヲ取毀チ、更ニ改築スルコトニ議定シタルヲ第一回トシ、其後数回東京銀行集会所又ハ東京興信所ニ開会シテ、重要問題ヲ商議シタリ
    ○諸願届ノ事
明治二十九年三月二日、各郡区役所ニ備付ケアル戸籍簿国税及地方税簿等謄写又ハ閲覧ノ儀、当所ヨリ願出テタル時ハ可成便宜ヲ与ヘラレ候様、各郡区役所ヘ訓令相成度旨ノ願書ヲ東京府知事ヘ差出ス
同年同月二十八日前条ノ願書ト同文意ニテ、所得税ノ件ニ付各収税所ヘ訓令相成度旨ノ願書ヲ東京府知事ヘ差出ス
同年同月三十日、日本橋区南茅場町二十三番地ノ家屋及同区亀島河岸第四十四号地ノ土蔵買入ノ登記願ヲ、日本橋区長ノ奥書ヲ経テ京橋区裁判所ヘ差出シ、登記済トナル
同年同月同日、日本橋区亀島河岸第四十四号地ノ借用替ノ願書ヲ東京市参事会東京府知事ヘ差出ス
同年七月一日当所設立ノ届書ヲ東京府知事ヘ差出ス
同年同月六日当所ノ設立ハ届出ヲ要セズ、依テ届書ヲ却下スル旨東京府知事ヨリ達セラル
同年同月十日当所ガ東京銀行集会所ヨリ日本橋区南茅場町二十三番地ヘ移転シタル届書ヲ日本橋区長ヘ差出シタルモ、口頭ニテ届出ニ及ハザル旨ヲ述ベラレタリ
同年十月二十四日東京府知事ヨリ、明治二十九年三月二十八日付ニテ願出タル所得税台帳謄写ノ件ハ、詮議ニ及ビ難キ旨達セラレタリ
同年同月三十一日、日本橋区南茅場町二十三番地建物取毀届書及ヒ同所建物新築落成届書ヲ日本橋区長ヘ差出ス
同年同月十七日各郡区役所ニ備付ケアル公簿ノ閲覧又ハ謄写ノ義ニ付当所ヨリ願出デタル時ハ、可成便宜ヲ与ヘラレ候様、各郡区役所ニ訓令相成度旨ノ願書ヲ東京府知事ヘ差出ス
同年十一月十九日、日本橋区南茅場町二十三番建物新築ニ付、認可願書ヲ東京市参事会東京府知事ヘ差出ス
    ○改築落成移転及出張所設置ノ事
明治二十九年六月三十日日本橋区南茅場町二十三番地ノ改築家屋落成ス
同年七月八日、日本橋区阪本町東京銀行集会所内ノ創立事務所ヲ引払
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ヒ、改築家屋ニ移転ス
同年十一月一日横浜市太田町三丁目五十五番地ノ家屋ヲ借リ受ケ、横浜出張所ヲ開設ス
    ○所員ノ事
明治二十九年十二月三十一日現在所員ハ左ノ如シ
       所長  二等書記 三等書記 四等書記   雇員   小使   給仕
本所     一人   四人   一人   十五人   二人   二人   二人
横浜出張所   、    、        二人     、   一人    、
合計     三十人
    ○内報ノ事
明治二十九年三月十六日ヨリ同年十二月三十一日ニ至ル甲乙両号ノ内報発送数ハ左ノ如シ
但甲号内報ハ発起会員及ビ特別会員全体ヘ発送シ、乙号内報ハ其記載セル商業上ノ出来事ニ関係アル同会員ニノミ発送スルモノナリ
甲号内報
 一、割引手形、預ケ金、借リ金ノ報告    四拾四回
 二、商業上ノ出来事ノ報告         弐拾参回
 三、一項及二項ヲ合シタル報告         六回
   合計                 七拾参回
乙号内報
 一、商業上ノ出来事ノ報告          拾弐回
 二、割引手形預ケ金借金ノ報告         壱回
   合計                  拾参回
 総計                   八拾六回
    ○問合及報答ノ事
明治二十九年五月二日ヨリ同年十二月三十一日ニ至ル問合数及報答数ハ左ノ如シ
 一、問合総数        壱千参百参拾九件
 一、報告総数        八百七拾弐件《(マヽ)》
 一、取調残数        四百六拾九件
    ○会計ノ事○略
右之通ニ候也
  明治二十九年十二月
                評議員会長 渋沢栄一
                評議員   豊川良平
                同     山川勇木
                同     池田謙三
                同     波多野承五郎
                所長    森下岩楠

東京興信所会員名簿  明治二十九年十二月三十一日現在
            発起会員    第十五国立銀行
            同       横浜正金銀行
            同       第百国立銀行
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            同       株式会社第一銀行
            同       株式会社第三銀行
            同       同 帝国商業銀行
            同       三菱合資会社銀行部
            同       合資会社安田銀行
            同       合名会社三井銀行
            同       第二十国立銀行
            同       二十七国立銀行
            同       合名会社川崎銀行
            同       第十三国立銀行支店
            同       第三十二国立銀行支店
            同       第三十九国立銀行支店
            同       第四十国立銀行支店
            同       第四十一国立銀行支店
            同       第七十四国立銀行
            同       第七十七国立銀行支店
            同       第七十八国立銀行支店
            同       第百三十二国立銀行
            同       株式会社第二銀行
            同       同 東海銀行
            同       同 東京商業銀行
            同       同 東京銀行
            同       合名会社中井銀行
            通常第一種会員 株式会社株式取引所
            同       日本郵船株式会社
            通常第二種会員 合資会社久次米銀行
            同       三井物産合名会社
            通常第三種会員 第三十国立銀行
            同       第八十四国立銀行
            同       合資会社岡本銀行
            同       同 加島銀行支店
            同       同 今村銀行
            同       同 左右田銀行
            通常第四種会員 第九十五国立銀行
            同       株式会社愛国銀行
            同       金原明善
            同       江副廉蔵
            同       根津一秀
      ○
  東京興信所規約
    第一章 目的
第一条 本所ハ商工業者ノ資産及営業ノ状況ヲ調査通信シテ商工社会信用ノ発達ヲ助ケ、銀行其他商工業者ニ営業上ノ便利ヲ与フルヲ以テ目的トス
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    第二章 名称
第二条 本所ハ東京興信所ト称スベシ
    第三章 会員
第三条 本所ハ会員組織トシ、会員ヲ分テ特別会員及通常会員ノ二種トス
第四条 特別会員ハ五ケ年間毎年金参百円以上出金スルモノタルベシ
  但明治三十年以後ニ加盟スルモノハ、加盟ノ年ヨリ業務満期ノ年迄、毎年本条ノ金額ヲ出金スルモノトス
第五条 通常会員ハ毎年参拾円以上弐百円以下ノ出金ヲ為スモノトス
  但通常会員ハ出金ノ多少ニヨリ其受クル所ノ便利ヲ異ニス
第六条 特別会員ハ毎年一月総会ヲ開キ、本所ノ評議員ヲ選挙シ、及ビ会計決算ノ報告ヲ受クルモノトス
    第四章 役員
第七条 本所ニ評議員、所長、理事及書記ノ諸役員ヲ置ク
第八条 評議員ハ五名ト定メ、毎年一月特別会員中ヨリ之ヲ互選スベシ
第九条 評議員ハ凡テ本所ニ関スル重要ノ事件ヲ評議決定ス
第十条 所長ハ評議員之ヲ選定シ、本所一切ノ事務ヲ処理セシム
第十一条 評議員其他役員ノ職務権限並ニ理事及書記ノ任免ハ、別ニ規定スル処ニ拠ル
    第五章 業務
第十二条 本所ノ業務ハ専ラ商工業者ノ資産及営業ノ状況ヲ通信スルニアルヲ以テ、之ニ関係ナキ事件ハ一切通信スルコトヲ禁ズ
第十三条 本所ハ先ツ東京市及横浜市ニ店舗ヲ有スル商工業者ノ状況ヲ調査通信シ、漸次之ヲ各地ニ及ボシ、終ニハ欧米ノ興信所ト連絡ヲ通スルコトヲ期スベシ
第十四条 本所ノ業務ハ五ケ年ヲ以テ一期ト定メ、満期ノ後ハ特別会員ノ協議ヲ以テ之ヲ継続シ、又ハ組織ヲ変更スルコトアルベシ
第十五条 本所ノ経費ハ会員ノ出金其他寄付金等ニヨリテ之ヲ支弁ス
    第六章 附約○略
右規約ヲ遵守シテ記名調印スルコト左ノ如シ
  明治廿九年三月
                   第十五国立銀行
                   横浜正金銀行
                   第一国立銀行
                   第三国立銀行
                   第百国立銀行
                   三菱合資会社銀行部
                   三井銀行
                   安田銀行
                   帝国商業銀行
                   第弐拾国立銀行
                   第弐拾七国立銀行
                   川崎銀行
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                   第拾参国立銀行支店
                   第参拾弐国立銀行支店
                   第弐国立銀行
                   第七拾四国立銀行
                   東海銀行
                   第四拾壱国立銀行支店
                   第七拾七国立銀行支店
                   第七拾八国立銀行支店
                   第百参拾弐国立銀行


(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070068k-0003)
第7巻 p.525-529 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類 第壱 (東京興信所所蔵)
拝啓東京興信所評議員として当行よりハ支配人波多野承五郎出席可致候間此段御通知申上候也
  二十九年三月廿六日
                合名会社 三井銀行
                         (田宮印)
                      副支配人(印)
    銀行集会所
        御中
      ○
  明治廿九年三月廿七日
                横浜正金銀行
                    園田孝吉(印)
    東京興信所
        渋沢栄一 殿
一昨廿五日付之葉書拝読、時下益御清安奉賀候、陳ハ去廿四日銀行集会所ニ於て東京興信所発起人総会御開き相成り候趣にて御評議之結果御通知被成下御手数之段奉謝候、且弊行評議員ニ当撰相成候ニ付代表者を相定め可申出旨御来示拝承、困て弊行ニ於てハ副支配人山川勇木を代表者と相定め候間左様御了承被成下度、右拝復旁得貴意候也
      ○
  明治廿九年四月七日          森下岩楠(印)
                    (波多野印) (豊川印) (山川印)
    評議員 栄一印    (印)     (印)    (印)
        (池田印)
          (印)
一内規及ヒ報告規則ハ別冊ノ通リ修正
一今般買入レタル日本橋区南茅場廿三番地ノ家屋ハ破損ノ部分ヲ取毀チ、建築費凡ソ九百七拾円ノ見込ヲ以テ古木取交セ新築スルコトトナシ、明細ナル見積リ高ハ大工ヨリ更ニ差出サシメテ之ヲ確定スル筈
一規約第十条ニ由リ森下岩楠ヲ所長ニ選定シ、其月給ハ金弐百円ト定ム
一渋沢栄一氏ヲ評議員会長ニ選挙シ同氏ノ承諾ヲ受ク
一富永冬樹氏ハ東京興信所創立ニ付尽力尠カラザルヲ以テ其労ニ酬ユル為メ凡ソ金百円位ノ贈物ヲナス事
      ○
             (池田印)
  明治廿九年四月廿一日   (印)     森下岩楠(印)
 - 第7巻 p.526 -ページ画像 
                    (豊川印)(波多野印)(山川印)
    評議員栄一印    (印)   (印)    (印)
東京興信所報告規則ハ本月七日之評議員会ニ於て別紙甲号之如く御決議相成候処之を印刷ニ附する前一応法律家に就き研究致したるに、甲号之如きに而ハ他日万一にも名誉若くハ財産権を害したりとて損害賠償之訴訟を起すものある場合に之を防くこと出来難き趣なれば別納乙号之如く修正之上印刷ニ附することに致度、此段御伺候
○甲号略

    東京興信所報答規則
(乙号)
第一条 本所ハ銀行其他商工業者ニ営業上ノ便利ヲ与フルノ目的ヲ以テ会社社団及個人ノ資産信用及営業上ノ状況ヲ調査報答スルヲ以テ業務トス
第二条 前条調査ノ地区ハ差向東京市及横浜市トシ漸次他ノ地方ニ及ホスモノトス
第三条 規定ノ金額ヲ払込ミ本所ニ対シテ問合ヲナシ其報告ヲ受クル者ヲ会員トス
第四条 会員ハ区別シテ特別会員及通常会員トシ特別会員ハ五ケ年間毎年金参百円以上ヲ出金スルモノトシ通常会員ハ毎年金参拾円以上金弐百円以下ヲ出金スルモノトス
第五条 特別会員ハ随意ニ問合ヲ為スコトヲ得ルノミナラズ本所ノ業務上調査シタル事件ハ速ニ之ヲ報告シ、規定ノ地区外ニ渉ルモノト雖トモ、調査ノ道アル者ハ其嘱托ニ応シテ之カ審査ヲ遂ケ其便ニ供スルモノトス
第六条 通常会員ハ別チテ左ノ四種トナス
  一種会員 加盟金額 一ケ年 金弐百円
 右会員ハ随意ニ問合ヲ為スコトヲ得ルノミナラズ本所ノ業務上調査シタル事件ニシテ会員ニ関係アリト認ムル者ハ速ニ報告スヘシ
  二種会員 加盟金額 一ケ年 金壱百円
 右会員ハ随意ニ問合ヲ為シ其報答ヲ受ルモノトス
  三種会員 加盟金額 一ケ年 金五拾円
 右会員ハ一ケ年六十回以下ノ問合ヲナシ其報答ヲ受ルモノトス
  四種会員 加盟金額 一ケ年 金参拾円
 右会員ハ一ケ年参拾回以下ノ問合ヲナシ其報答ヲ受ルモノトス
第七条 加盟金ハ毎半期分前金トシ半期ノ中途ニ加盟スル者ハ月割ヲ以テ計算シ、又月ノ半ニ加盟スル者ハ其日数ニ拘ハラス一ケ月分ヲ徴集スルモノトス
第八条 会員若シ半期ノ中途ニ於テ加盟ヲ断ルコトアルモ既ニ受取リタル加盟金ハ一切之ヲ返却セサルモノトス
第九条 本所ニ加盟セント欲スル者ハ左ノ書式ニ倣ヒ加盟申込書及誓約書ヲ差出スヘシ
    加盟申込書
 拙者儀今般(特別)(通常一種・二種・三種・四種)会員トシテ貴所ヘ加盟致度候ニ付問合切符御廻附相成度別紙誓約書及印鑑相添ヘ
 - 第7巻 p.527 -ページ画像 
此段申込候也
  年号 月 日
               地名 番地
                   職業 何 誰(印)
   東京興信所御中
   誓約書
拙者儀今般(特別)(通常一種・二種・三種・四種)会員トシテ貴所ヘ加盟致候上ハ総テノ規則ヲ承認シ左ノ条項堅ク相守可申事
一、総テ問合ハ拙者又ハ予テ貴所ニ届置キタル代理人ニ限ル事
二、拙者ノ名義ヲ他人ニ貸シ又ハ拙者ノ名義ヲ以テ他人ノ為メニ問合ヲ為サヽル事
三、貴所ノ報答ハ口頭タルト印刷物若クハ書面タルトヲ問ハス総テ之ヲ秘密ニシ決シテ他人ニ漏サヽル事
四、貴所ノ報告ノ当否並ニ其会社社団若クハ個人ニ与フル信用ノ度合等ノ如キハ拙者自カラ之ヲ判断シ一切貴所ニ其責ヲ帰セサル事
五、此誓約ニ違背スルカ又ハ故意若クハ過怠ノ為メ生シタル損害ニ対シテハ拙者ニ於テ総テ弁償ノ責ニ任シ、代理人ヲ以テ問合ヲ為シタル場合ト雖トモ、拙者ニ於テ其責務ヲ負担スル事
誓約仍テ如件
 年号 月 日
               地名 番地
                   職業 何 誰(印)
    東京興信所御中
第十条 凡ソ本所ニ対スル問合ハ本所ヨリ予メ配附シタル問合切符ヲ以テスヘシ
  但シ特別及通常一種・二種会員ハ口頭ヲ以テスルモ妨ケナシ
第十一条 問合ハ問合切符一枚ニ付一会社一社団又ハ一人ニ限ルモノトス
第十二条 会員ハ代理問合人ヲ設クルコトトヲ得、但シ其人員ハ二名ヲ限リ其姓名地名及職業ハ明記シテ本所ニ届ケ置クヘシ
第十三条 会員若クハ代理問合人ハ予メ印鑑ヲ本所ニ差出シ置キ問合ノ節ハ必ス之ヲ押捺スヘシ
第十四条 此規則ヲ変更スルトキハ前以テ会員ニ通知スヘシ
      ○
  明治廿九年五月十五日         森下岩楠(印)
本日第二回評議員会ヲ開ク
  出席者ハ渋沢、池田、山川之三氏ニシテ三菱ノ三村、三井ノ田宮両氏モ月次会ニ出席シアリタルヲ以テ此席ニ列シ、発起人ト特別会貞ノ区別ヲナシ発起人ヲシテ本所ノ持主タラシムベシト云フ論多数ナルヲ以テ特別会員総会ヲ開キテ規約ヲ改正スルコトニ決ス
      ○
  明治廿九年六月五日          森下岩楠(印)
曩日評議員会ニ於テ富永冬樹ニ創業之際尽力致呉候謝議トシテ金百円
 - 第7巻 p.528 -ページ画像 
ヲ贈ル都合ナリシモ更ニ金弐百円ヲ贈ルコトニ協議ス
  当日出席者ハ渋沢、波多野、池田之三評議員ニシテ三菱之三村氏モ来リ居タレバ一応同氏ニモ話ス
   但シ当日ハ交換所同盟銀行之会ナレトモ之ヲ第三回ノ評議員会ト看做ス
      ○
  明治廿九年六月十八日        森下岩楠(印)
本月五日発起人会ヲ開キ協議之末、規約ヲ改正シテ発起会員ヲ設クルコトヲ議スル為メ、来ル十五日特別会員総会ヲ開クコトニ決ス
十五日特別会員総会ヲ開ク、多数ヲ以テ発起会員ヲ設クルコトニ決ス詳細ノ事ハ日記及ヒ第一部ノ会議録ニ在リ
      ○
  明治廿九年八月十四日第四回評議員会 森下岩楠(印)
       (池田印)
         (印)
                    (山川印)
   評議員 栄一印 豊川  (印)
一第四拾国立銀行之発起会員ニ加盟ヲ申込ミタルハ規約印刷ノ後ナリシヲ以テ規約第四条「発起会員ハ此規約ノ末尾ニ列記セル廿五行」トアルヲ廿六行ト改メ可然哉、尤モ規約ハ既ニ印刷出来上リ居レバ朱墨ニテ五ヲ六ニ改メ末尾ニ同銀行名ヲ加記スル筈
一東京銀行・第三十九国立銀行・第四拾国立銀行ノ三行ハ五ケ年間毎年参百円宛出金ノ約定ナレトモ其加盟ハ廿九年七月以降ナルヲ以テ単ニ下半期分ノ加盟金ヲ受取リタリ、発起会員ノ名称アル以上ハ会員タル便益ヲ受ケタル事実ノ有無ニ拘ラズ上半期分ヲモ出金セシメテ可然哉、上半期分ヲモ取立ルコトニ決ス
一本所ノ帳簿ハ其記入法別織ノ如ク単ニ金銀ノ収支ヲ記セリ、其組織ヲ変更シテ株式若クハ合資会社トナス迄ハ此記入法ニテ可然哉記入法ハ普通営業簿記法ニ依リ資産負債ヲ区別シ、損益勘定ヲ為スコトニ決ス
一本所ガ廿九年二月六日ヨリ七月七日迄銀行集会所ノ一室ヲ借受ケ創業事務ニ着手セリ日ヲ以テ算スレバ五ケ月ナレトモ月ヲ以テスレバ六ケ月ナレバ仮ニ六ケ月ト看做シ、家賃トシテ壱ケ月金拾円ノ割ヲ以テ集会所ヘ仕払ヒ可然哉
一年末ノ賞与金ハ給与セザルコトニ先般評議員会ニ於テ決議相成、夫夫申渡シ置キタレトモ書記以下ハ総テ薄給ニモ有之候得バ年末ニ慰労金トシテ月給ノ壱ケ月分ノ半額以上壱ケ月分ノ金額以下ヲ平素ノ勉励ニ割合シテ給与スルコトニ致度候
一横浜ニ於テ家賃拾参五円ノ家屋ヲ借リ入レ出張所ヲ設ケ、所員両三名ヲ置キテ諸取調ニ従事為致可然哉
      ○
  明治二十九年十二月八日
                 (印)
                  (山川印)
   評議員 栄一印   (印)
一所長森下岩楠氏ハ本所ノ創業ニ際シ大ニ尽力セラレ且ツ去ル十月中呉服商ノ破綻等ニ付テモ注意行届キタルヲ以テ特例ヲ以テ年末賞与
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トシテ
 金三百円ヲ贈呈スル事
      ○
  明治廿九年十二月八日         森下岩楠(印)
    評議員 豊川(印)
       (印) (印) 栄一印
○中略
一警視庁第二部ヨリ探偵上ノ事項ニ就キ互ニ便益トナルベキモノヲ交換セントノ申込ミアリ(此項ハ刪ルコトニ決ス)
一足利地方ニ興信所設立ノ必用ヲ感シタリトテ其相談ニ応シ呉ルヤ否ヲ安田源造ヨリ申込シタリ(敬シテ遠クルコトニ決ス)
○中略
一評議員ハ毎月第二火曜日ニ評議員会ヲ開クコトニナス
   ○四月一三日、七月一日、一〇月一〇日ノ各評議員会ニ栄一ノ捺印アリ。


青淵先生六十年史 第一巻・第六一一―六一四頁 〔明治三三年二月〕(DK070068k-0004)
第7巻 p.529-530 ページ画像

青淵先生六十年史 第一巻・第六一一―六一四頁〔明治三三年二月〕
    第四節 東京興信所
東京興信所ハ明治廿五六年ノ交先生ノ首唱ニヨリ東京交換所組合銀行ノ有志者並日本銀行・横浜正金銀行ノ協議ニ基キ創立セシモノナリ、然トモ当時ニ在リテハ時機尚早シト論スルモノアリ、又速ニ其創立ヲ主張スルモノアリ、特ニ其担任者ヲ得ルニ苦メル事情モアリテ為ニ其創立遷延セシカ、明治二十七八年日清戦役後百般ノ事業俄ニ振起シテ商工界愈々多事ナルニ至リシヨリ大ニ興信所ノ必要ヲ感シ、東京銀行集会所組合ノ有志者並日本銀行ノ協商ニヨリ組合銀行中重立タル人々発起人トナリテ其事務ヲ森下岩楠ニ托シ、日本銀行ノ賛助ヲ得テ明治二十九年二月五日日本橋区坂本町東京銀行集会所ニ集会シテ規約ヲ協定シ創立事務所ヲ同集会所内ニ設ケ、同年三月二十日発起会員ノ総会ヲ開キ、規約ニ依リ評議員ヲ撰挙シ先生ヲ評議員長ニ推シ、報答規則及内規等ヲ議定シ、発起銀行若干ヲ追加シ、爾後漸次其業務発達セルヨリ同年七月八日東京銀行集会所内ノ創立事務所ヲ引払ヒ、日本橋区南茅場町二十三番地ニ移転セリ
爾来業務ノ進行ニ連レテ加盟者多ク、又横浜市トハ商業上密接ノ関係アルノミナラス同市ニ於ケル会員ノ数少ナカラサルヲ以テ、同年十一月一日横浜市太田町三丁目五十五番地ニ出張所ヲ開設セシカ、業務上手狭ナルヨリ三十一年十二月同市尾上町一丁目九番地ヘ移転セリ、是ヨリ先大阪・神戸・京都・名古屋等ノ興信所ト気脈ヲ通シテ益々業務ノ発達ヲ図リ、創立以来未タ四年ニ満タサルニ会員ノ数大ニ増加シ、明治二十九年十二月末日現在ニテハ発起会員一七、第一種会員一、第二種会員一、第三種会員三、第四種会員一九、合計四一ナリシモ、三十年十二月末日現在ハ発起会員二六、特別会員三、通常第一種会員二同第二種会員三、同第三種会員一〇、同第四種会員二一、合計六五ニ増加シ、三十一年十二月末日現在ハ発起会員二六、特別会員四、通常第一種会員六、第二種会員六、同第三種会員二〇、同第四種会員四五合計一〇七ニ増加シ、三十二年上半期中ニ於テ加盟シタルモノ個人並
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外国人尤モ多キヲ占メ、其種類ハ特別会員四、通常第一種会員一、同第三種会員五、同第四種会員一六、合計二六ニシテ、六月末日現在ハ総計一三三ニ達セリ、又創立以来会員ノ問合ニ対シ報答シタルモノ及ヒ内報概報等ノ計数ハ左ノ如シ

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 年次        報告総数     内報    概報 明治二十九年中     八七二    八六 同三十年中     四、四八八   一二〇     四二一 三十年十月ヨリ 同三十一年中    九、五九九   二四五   一、八七一 同三十二年中    六、九〇四    九三   一、〇〇一  計       二一、八六三   五四四   三、二九三 



又所費ハ創業ノ際日本銀行ノ助成金ト発起会員ノ出金トヲ合セテ壱万弐千円ヲ醵集シ、之ヲ以テ支弁スルノ予算ナリシカ前記ノ如ク加盟者増加シタル結果二十九年度ニハ金壱万六千八百参拾円、三十年度ニハ金壱万八千参百参拾円、三十一年度ニハ金弐万〇五百円ヲ醵集シ、同三十二年度ニハ金参万余円ヲ醵集スルニ至リタリ


時事新報 第四三三八号〔明治二八年七月二一日〕 商業興信所の計画成る(DK070068k-0005)
第7巻 p.530 ページ画像

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時事新報 第四五一九号〔明治二九年二月一八日〕 東京興信所(DK070068k-0006)
第7巻 p.530 ページ画像

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三十年之回顧 〔大正一一年五月〕 ○第一六頁(DK070068k-0007)
第7巻 p.530-531 ページ画像

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三十年之回顧 〔大正一一年五月〕 ○第二九―三〇頁(DK070068k-0008)
第7巻 p.531 ページ画像

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(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070068k-0009)
第7巻 p.531-533 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類 第壱 (東京興信所所蔵)
  東京興信所第二回報告書
東京興信所ニ於テ明治卅年一月一日ヨリ同年十二月卅一日ニ至ル一ケ年間ニ取扱ヒタル事務及ヒ会計ノ報告左ノ如シ
    ○発起会員ノ事
明治卅年二月廿三日日本橋区坂本町東京銀行集会所ニ於テ発起会員総会ヲ開ク、会スルモノ廿二行ニシテ豊川良平氏議長席ニ就キ東京興信所第一回事務及ヒ会計ノ報告ヲナシ、評議員撰挙ノ件ハ総テ前任者ヘ重任ヲ乞フノ議ニ可決シ、前任者モ夫々承諾シテ重任スルコトヽナリタリ、但シ該会ハ一月中ニ開ク可キ筈ナルモ大喪ノ為メ延引シタルモノナリ
    ○評議員会ノ事
評議員会ハ明治卅年一月八日(毎月第二火曜日ヲ例日トス)東京興信所ニ於テ開キシヲ三十年ノ第一回トシ二月、四月、八月ノ三ケ月間(都合ニ由リ休会ス)ヲ除クノ外毎月開会シテ種々重要ノ事件ヲ協議シタリ
   ○明治三〇年一月八日ハ金曜日ナル故一月一二日ノ方正当ト思ハル。
      ○
  明治卅年一月十二日              森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 豊川 (印) (印)
○中略
一発起会員総会ノ事 日ヲ定メ会議ノ後晩餐ヲ喫スルコト場所ハ銀行集会所ト定ム
一本所事務及ヒ会計報告ノ事(原案通リ)
一三十年度本所預算ノ事(原案通リ)
      ○
  明治三十年十月十二日             森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 豊川 (印) (印)
○中略
一横浜出張所ノ家屋ハ家賃壱ケ月拾五円ニテ借受ケ有之候得共、誠ニ不体裁ニシテ且手狭ニ有之候ニ付家貸ヲ今少シク増加シテ適当ノ家
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屋ト借リ替之件
一銀行会社役員録ハ本年準備ノ後レタル為メ六月三十日ノ決算報告ニ拠リ編纂シタルモ来年ヨリハ十二月三十日ノ決算報告ニ由リ編纂ニ従事スルコト
   ○一日一九日、四月一三日、五月一一日、六月八日、七月十三日、一二月一四日ノ各評議員会ニ栄一ノ捺印アリ。
      ○
  明治三十一年一月十八日            森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 (印) (印) (印) 豊川
一三十年度事務及決算報告並ニ三十一年度予算之事
○中略
一内報配達法之事
一発起会員総会之事 二月四日ト定ム
  内報甲号トシテ配達スル商業上ノ出来事中少シク疑ハシキモノ若クハ秘密ノ漏洩ヲ恐ルヽモノハ、口頭ニテ通知スルノ法ヲ行フコトニ決ス、但シ口頭ニテ通知スルモノナリトテ充分ニ事実ヲ確カムベキハ勿論ノコトナレバ可成文書類ニテ内報スルコトトナシ、其取捨ハ所長ノ見込ニ任スコト
  発起会員ノ横浜支店ヨリハ別ニ加盟金ヲ受取ラズシテ其問合ニ報答シ来リタレトモ本所横浜出張所ノ費用ハ追々増加スルニ付本年度ヨリハ幾分ノ出金ヲ乞フコトヽナシ、其金額ハ次回ノ評議員会ニ於テ協議スルコトニ決ス
      ○
  明治三十一年二月十七日            森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 (印) (印) (印)
○中略
一過日御協議ニ由リ銀行会社等ヘ加盟之勧誘ヲナス、書面ノ文案左ノ通リ相認メ差上候
     文案
  拝啓益御清栄奉恭賀候、陳ハ予而御承知之通リ東京興信所ハ東京同盟銀行之発起ニ係リ一昨廿九年二月以来業務ヲ創始シ、日尚ホ探カラズ候得バ未タ完整ニ至ラズ候得共、昨三十年中会員ヨリ問合ヲ受ケタル数ハ四千八百拾八件ニシテ之ニ対シ取調ノ上報答致候数ハ四千四百八拾八件、又商業上ノ出来事其他必要ト相認メ候モノヽ報告ハ百弐拾四ノ多キニ及ヒ、会員中ニハ之ガ為メニ利益ヲ得又ハ損失ヲ免レタルモノ有之趣ニ御坐候、元来今日ノ商業社会ニ本所ノ必要ナルハ何人モ認識スル所ニシテ、同盟銀行ノ之ガ発起ヲナシタルモ亦之ニ外ナラザル儀ニ候得バ今更之ヲ喋々スルノ必要モ無之候得共、其試設ノ今日ニ於テ予期ニ違ハズ稍必要ノ実ヲ視ルニ至リタルハ発起人ノ満足スル所ニ御坐候、然而ハ今後益其業務ヲ拡張致度候間此際貴所ニ於テモ御加盟相成度、規約及ヒ規則書相添此段得貴意候也
                東京興信所
                      評議員連名
 - 第7巻 p.533 -ページ画像 
  月 日
        殿
      ○
  明治三十一年六月十八日       森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 (印) (印)
                      (印)
○中略

一物価騰貴ノ為メ困難スルモノ多キ由ニ付以上今般増給スルモノヲ除キ其他ノ所員ヘ精勤者ハ壱ケ月々給ノ半額、欠勤アルモノ及ヒ入所後六ケ月未満ニシテ参ケ月以上勤続セル者ハ其三分ノ一ヲ臨時特別ノ補給トシテ支給致度候、尤モ総額ハ百六拾円ノ見込ニ御座候
*欄外記事 [弐百円ヲ支出シテ増給者中ヘモ支給スルコトニ決ス
一現行内規第三十二条ノ所員旅費日当中日当ハ壱等参円、弐等弐円、三等壱円五拾銭、四等壱円、五等八拾銭ニ有之候処五等共五拾銭宛ヲ増シ壱等ヲ参円五拾銭、弐等ヲ弐円五拾銭、三等ヲ弐円、四等ヲ壱円五拾銭、五等ヲ壱円参拾銭ニ改正致度候、尤モ日当ハ宿泊セル場合ニ金額ヲ支給シ、日返リノ場合ニハ其半額ヲ支給スルハ従前ノ通ニ有之候
一英文ノ本所規則印刷ノ事但シ別紙英文翻訳書之通リ
○下略
○別紙略
   ○一二月一三日ノ評議員会ニ栄一ノ捺印アリ。
   ○第三回報告書ハ見当ラズ。


東京経済雑誌 第九六五号・第二五七頁〔明治三二年二月一一日〕 東京興信所の景況(DK070068k-0010)
第7巻 p.533 ページ画像

東京経済雑誌 第九六五号・第二五七頁〔明治三二年二月一一日〕
    ○東京興信所の景況
東京興信所は去る廿九年創立以来漸次事業を進歩し、殊に昨三十一年に於ては、取扱件数前年に比して左の如く増進したりと云ふ
                  三十一年    三十年    比較増
                      件      件      件
 内報(商業上の出来事を急報するもの) 二四五     八八    一五七
 概報(概略の報告)        一、八七一    四二〇  一、四五一
 報答(詳細の報告)        九、五九九  四、四八八  五、一一一
  合計             一一、七一五  四、九九六  六、七一九