デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
2款 東京商工会
■綱文

第19巻 p.31-35(DK190004k) ページ画像

明治21年2月29日(1888年)

是日栄一会頭トシテ定式会ニ於テ明治二十年度収支決算報告並ニ明治二十一年度予算案ヲ提出ス。予算案可決セラル。


■資料

東京商工会議事要件録 第三〇号・第七―三〇頁 明治二一年三月二〇日刊(DK190004k-0001)
第19巻 p.31-33 ページ画像

東京商工会議事要件録  第三〇号・第七―三〇頁 明治二一年三月二〇日刊
  第十五定式会  (明治二十一年二月廿九日開)
    会員出席スル者 ○六十一名
○上略
午後四時三十分一同着席、会頭(渋沢栄一)ハ差支アリテ遅参シタルヲ以テ副会頭(益田孝)会長席ニ着ク
○中略
次ニ会長(益田孝)ハ規程第六章第三十条ニヨリ明治二十年度会計収支ノ決算ヲ報告ス
  自明治二十年二月至同二十一年一月東京商工会々計収支決算報告
明治二十年二月ヨリ同二十一年一月ニ至ル一年間会計収支ノ決算ハ本会規程第六章第三十条ニ拠リテ本月ノ定式会ニ於テ報道スベキモノナルニ付、今其科目ヲ左ニ列記シテ出入ノ次第ヲ明示スル事左ノ如シ

       収入                    支出
   摘要         金額         摘要          金額
               円                      円
 賦課金八十五名分 二、六〇六・一〇〇    明治二十年二月中支払  一八一・七四二
 同新入会員十二名分  二四七・八三五    同年三月中同      二六九・八九三
 雑入          五九・九〇七    同年四月中同      一九七・六一二
                       同年五月中同      二〇四・〇〇五
                       同年六月中同      一五三・〇六三
                       同年七月中同      二一四・五二六
                       同年八月中同      一八九・四三九
                       同年九月中同      一八八・一八八
                       同年十月中同      一五四・七三三
                       同年十一月中同     一五八・六六五
                       同年十二月中同     七一四・四二三
                       明治二十一年一月中同  一八〇・六九七
                        残金 ……      一〇六・八五六
 合計       二、九一三・八四二     合計 ……    二、九一三・八四二
 毎月収入ノ平均    二四二・八二〇    毎月支出ノ平均     二三三・九一六

前表ニ就テ之ヲ見ルニ此一年間本会ノ収入ハ明治二十年二月廿六日ノ
 - 第19巻 p.32 -ページ画像 
定式会ニ於テ議定シタル予算ニ従ヒ会員八十五名ヨリ各金参拾円〇六拾六銭ヲ徴収シタル賦課金弐千六百〇六円拾銭(予算合計ハ金弐千六百〇六円ナリシガ之ヲ課収スルニ当リ四捨五入ノ算法ヲ用ヘタルガ為メ実際ノ徴収高ニ於テ金拾銭ヲ増ス)同年二月以後新ニ入会シタル者十二名(内二十年四月入会八名同九月入会三名同十二月入会一名ナリ)ヨリ徴収シタル金弐百四拾七円八拾参銭五厘、及雑入五拾九円九拾銭〇七厘(三口ニシテ)合計金弐千九百拾参円八拾四銭弐厘ナリ、而シテ其支出ハ明治二十年二月ヨリ同二十一年一月迄合計金弐千八百〇六円九拾八銭六厘ニシテ、差引金百〇六円八拾五銭六厘ハ即チ例ニ依リ本会維持元資トシテ積立ツベキ金高ナリトス、今更ニ此一年間支出ノ内訳ヲ細示シ以テ予算ニ比シ増減ノ理由ヲ説明スル事左ノ如シ

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 科目     目次                                                                                                           合計         予算高      予算ト比較増減        二十年      同        同        同        同        同        同        同        同        同        同        二十一年        二月       三月       四月       五月       六月       七月       八月       九月       十月       十一月      十二月      一月 書記以下給料 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一一二・五〇〇円 一、三五〇・〇〇〇円 一、三五〇・〇〇〇円   …………   円 筆墨用紙     三・〇一〇    二・一八八    一・七三三    二・三八五    二・三八〇    一・八一〇    二・九九九     ・四五〇    二・四一五    三・三一五    一・〇一〇    二・五四五     二六・二四〇     三〇・〇〇〇  減   三・七六〇円 瓦斯       一・一〇〇     ・三〇〇    一・一〇〇    一・八〇〇       ……     ・九〇〇     ……         ……    一・二〇〇       ……       ……     ・九〇〇      七・三〇〇     二四・〇〇〇  減  一六・七〇〇 薪炭油茶     七・七一六    三・七九九    四・七五九    二・七五六    一・九〇〇    一・一五六    二・二六五    四・三一五    二・九七〇    四・二六〇    四・六三〇    四・五九〇     四五・一一六     五〇・〇〇〇  減   四・八八四 印刷代     二七・四〇五   二六・二八二   四五・一六二   二八・五一三   一六・〇八〇   一六・五〇〇   五三・七一六   四〇・一一〇   二〇・〇八〇   二〇・九五〇   二八・四三〇   三七・五八二    三六〇・八一六    四〇〇・〇〇〇  減  三九・一八四 郵便税      二・〇〇〇    二・五〇〇    一・二〇〇    二・五〇〇    二・〇〇〇    一・五〇〇    一・〇〇〇    二・〇〇〇    一・〇〇〇    二・五〇〇    一・〇〇〇    二・五〇〇     二一・七〇〇     三六・〇〇〇  減  一四・三〇〇 弁当代      四・八四五  一〇〇・五〇〇    九・四〇〇    三・五〇〇    五・七五〇    一・五〇〇    六・〇〇〇   一三・六五〇    一・五〇〇    一・五〇〇    六・三〇〇    八・七〇〇    一六三・一四五    二二〇・〇〇〇  減  五六・八五五 人力車代並雇人足 九・一四〇    五・六六〇    四・九七〇    五・一〇〇    三・八二〇    七・五一〇    四・三七〇    五・六一〇    三・五〇〇    四・七五〇    四・七四〇    四・一五〇     六三・三二〇     六六・〇〇〇  減   二・六八〇 営繕費      三・二五〇     ・四九〇       ……    二・八〇〇       ……       ……       ……       ……       ……       ……  四〇七・〇五六       ……    四一三・五九六    一〇〇・〇〇〇  増 三一三・五九六 什器買入代    一・〇〇〇     ・六一〇    二・〇一〇       ……       ……     ・〇八〇       ……     ・三一〇     ・九四五    二・六八五    九・七六〇       ……     一七・四〇〇     五〇・〇〇〇  減  三二・六〇〇 書籍新聞買入代   ・八〇〇    四・一一〇    二・九七〇     ・八〇〇    三・〇五〇    二・六〇〇     ・八〇〇    三・〇〇〇    三・九〇五     ・七七〇    三・九一〇    二・六〇〇     二九・三一五     六〇・〇〇〇  減  三〇・六八五 臨時雇給並手当     ……       ……       ……       ……       ……       ……       ……       ……       ……       ……  一二五・〇〇〇       ……    一二五・〇〇〇    一二〇・〇〇〇  増   五・〇〇〇 雑費       八・九七六   一〇・九五四   一一・八〇八   四一・三五一  五・五八三     六八・四七〇    五・七八九    六・二四三    四・七一八    五・四二九   一〇・〇八七    四・六三〇    一八四・〇三八    一〇〇・〇〇〇  増  八四・〇三八 計      一八一・七四二  二六九・八九三  一九七・六一二  二〇四・〇〇五 一五三・〇六三   二一四・五二六  一八九・四三九  一八八・一八八  一五四・七三三  一五八・六六五  七一四・四二三  一八〇・六九七  二、八〇六・九八六  二、六〇六・〇〇〇  増 二〇〇・九八六 




 一筆墨用紙・瓦斯代・薪炭油茶・印刷代・郵便税・弁当代・人力車代並雇人足・什器買入代・新聞書籍買入代ノ各項ニ於テ何レモ多少ヲ減ジタルモノハ開会ノ度数予定ヨリ少カリシト、且ツ営繕ノ為メ多額ノ支出ヲ要シタルニ付可成節約ヲ加ヘタルニヨル
 一営繕費ノ一項ニ於テ金参百余円ヲ増シタルモノハ初メハ只一部ヲ修補スルノ見込ナリシモ本年度ハ開会ノ度数少キ等ヨリ幸ニ他ノ
 - 第19巻 p.33 -ページ画像 
費目ニ於テ多少ヲ節約スル事ヲ得タルニ付之ヲ流用シテ充分ノ修繕ヲ加ヘタルニヨル
 一雑費ノ一項ニ於テ金八拾余円ヲ増シタルモノハ、二十年五月中養育院慈善会入場券弐百枚買入代金参拾六円ト同年七月中会員懇親会費不足補充金六拾壱円余ヲ雑費ノ内ニテ支出シタルニヨル
又本会維持元資金ノ収支ヲ示セバ左ノ如シ
 一金参百九拾五円四拾弐銭壱厘 明治十九年度決算余剰額
 一同四拾円          二月中議場貸渡料
 一同参拾五円         三月中同
 一同四拾弐円         四月中同
 一同六拾参円         自明治二十年一月至同六月 半季分金禄公債利子
                 是ハ二十年五月十二日受取則元資金中ヘ繰込ム
合計金五百七拾五円四拾弐銭壱厘
     内
  金五百拾参円        整理公債証書額面五百円買入代
                 是ハ二十年六月七日第一国立銀行ヘ依頼シテ買入ル但シ其相場額面百円ニ付百〇二円六十銭ナリ
 差引
   金六拾弐円四拾弐銭壱厘
  外ニ
   金弐拾壱円        五月中議場貸渡料
   同六円          六月中同
   同九円          七月中同
   同参円          八月中同
   同六円          九月中同
   同参円          十月中同
   同六拾参円        自明治二十年七月至同十二月 半季分金禄公債利子
                 是ハ二十年十一月十四日受取則元資金中ヘ繰込ム
   同拾弐円五拾銭      自明治二十年七月至同十二月 半季分整理公債利子
                 是ハ二十年十二月九日受取則元資金中ヘ繰込ム
   同六円          十二月中議場貸渡料
   同百〇六円八拾五銭六厘  明治二十年度決算余剰額
合計金弐百九拾八円七拾七銭七厘
前表ニ示スガ如ク現今本会ノ元資金ハ金禄公債証書額面千八百円整理公債証書額面五百円並ニ金弐百九拾八円七拾七銭七厘トス、而シテ此現金ハ追テ公債証書ヲ買入レ前例ニ依リ之ヲ日本銀行ヘ保護預トスルノ見込ナリ


東京商工会議事要件録 第三〇号・第三五―四〇頁 明治二一年三月二〇日刊(DK190004k-0002)
第19巻 p.33-35 ページ画像

東京商工会議事要件録  第三〇号・第三五―四〇頁 明治二一年三月二〇日刊
  第十五定式会  (明治二十一年二月廿九日開)
    会員出席スル者 ○六十一名
○上略
次ニ会長(渋沢栄一)ハ是ヨリ明治二十一年度経費ノ予算ヲ議スベキ
 - 第19巻 p.34 -ページ画像 
旨ヲ告ゲ書記ヲシテ議案ヲ朗読セシム
    明治二十一年度経費ノ予算
一金二千七百七拾六円      明治二十一年度経費
  但シ一ケ月凡金弐百三拾壱円余ノ見積リ
     内訳
 金壱千三百五拾円       書記以下給料
   但シ是ハ書記両人筆生一人商況採訪掛一人小使ノ給料一ケ月金百拾弐円五拾銭ノ見積リ
 金三十六円          筆墨用紙
   但シ一ケ月金三円ノ見積リ
 金弐拾四円          瓦斯代
   但シ一ケ月金弐円ノ見積リ
 金五拾円           薪炭油茶
   但シ一ケ月金四円余ノ見積リ
 金四百五拾円         印刷費
   但シ一ケ月金三拾七円余ノ見積リ
 金三拾六円          郵便税
   但シ一ケ月金三円ノ見積リ
 金弐百五拾円         弁当代
   但シ是ハ議員及委員弁当代ノ外第一定式会ノ宴会費用ヲ見込ミ一ケ月凡金弐拾円余ノ見積リ
 金七拾円           諸雇人足賃並人力車賃
   但シ一ケ月金五円余ノ見積リ
 金五拾円           営繕費
   但シ一ケ月金四円余ノ見積リ
 金五拾円           什器買入代
   但シ一ケ月金四円余ノ見積リ
 金六拾円          書籍並新聞紙買入代
   但シ一ケ月金五円ノ見積リ
 金百五拾円         臨時諸雇給並手当準備
   但シ一ケ月金拾弐円余ノ見積リ
 金百円           懇親会費補充準備
   但シ是ハ一ケ年両度会員懇親会ヲ開クモノト仮定シ毎会凡金五拾円ヲ補充スル見積リ
 金百円           雑費
   但シ一ケ月金八円余ノ見積リ
  以上
 右予算合計金弐千七百七拾六円ヲ現在会員九十四名ニ割リ当ツル時ハ一名ニ付金弐拾九円五拾三銭トナルベシ、蓋シ本年度ハ一月以来ノ経験ニヨリテ考フルニ昨年度ヨリ事務一層繁雑ヲ加フル見込ニ付前記ノ予算ハ昨年度ノ予算ヨリ稍ヤ余分ヲ見積リタルモノナリ
本案ニ就テハ一二問答アリタル後三十四番(森島松兵衛)ハ在来ノ椅子ハ粗造ニシテ不便ナルニ付、更ニ此予算額ニ凡百五十円ヲ増シ布団附ノ椅子ヲ新調シタシトノ動議ヲ発シ、此説ニ二十三番(岩谷松平)
 - 第19巻 p.35 -ページ画像 
四十三番(青木庄太郎)ノ賛成アリ、又三十二番(吉田幸作)ハ仮令少シク不便アリトスルモ可成予算ヲ増サヾル事ヲ希望スル旨ヲ述ベ、二十九番(山中隣之助)ハ一脚ニ付一円五六十銭位ノ椅子ヲ新調スルハ甚ダ不経済ニ付愈々之ヲ新調スルトナラハ寧ロ一脚ニ付三四円ヲ支出スル方可ナリ、然レトモ本会ノ議場ハ頗ル粗造ニシテ斯ノ如キ立派ナル椅子ヲ据ヘ附クルハ却テ不釣合ニ付此椅子ハ追テ議場ヲ改築スルノ機会ヲ待テ之ヲ新調スベシトノ説ヲ述ベシガ、遂ニ衆議ノ上本年度ノ予算ハ兎ニ角原案ノ儘ニ据ヘ置クニ決ス ○下略