デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治42年1月12日（1909年）

是日栄一、帝国ホテルニ於テ開催サレタルロシア駐剳特命全権大使本野一郎送別会ニ出席シ、主催者ヲ代表シテ送別ノ辞ヲ述ブ。

渋沢栄一　日記　　明治四二年　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
一月十二日　晴　寒
○上略　午後五時帝国ホテルニ抵リ、本野駐露大使送別会ニ出席ス、会スル者百四十人余、頗ル盛宴ナリキ、食卓上一場ノ送別辞ヲ述ヘ、夜十一時宴散シテ十二時帰宿ス

竜門雑誌　　第二四八号・第五四頁　明治四二年一月
○本野露国大使送別会　本野大使送別会は本月十二日午後七時より帝国ホテルに於て催されたり、来会者は主賓たる本野大使夫妻を始めマレウヰッヂ大使・青淵先生・小村外相・徳川公夫妻・一条公・鍋島侯夫妻・牧野男夫妻・石井外務次官夫妻・福島参謀次長其他朝野の紳士淑女約百二十名にして晩餐を共にし、宴酣なる頃当夜の主人たる青淵先生は起て送別の辞を述べ、且今後益々日露両国親交の為め努力せられん事を希望し、本野氏の健康を祝して杯を挙げ、次でマレウヰッヂ大使も亦一場の演説をなし、是に対して本野氏の答辞ありたり
　　　○栄一演説筆記ヲ欠ク。