デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正10年5月18日（1921年）

是日、当協会主催第二十三回ヘーグ・デー、当協会理事ニシテ且功労者タルギルバート・ボールズノ病気全快祝賀会ヲ兼ネテ、如水会館ニ開催サル。栄一出席シテ演説ヲナス。

（阪谷芳郎）大日本平和協会日記　大正一〇年
　　　　　　　　　　　　　　　　　（阪谷子爵家所蔵）
○十年五月十八日（ヘーグデイ）、如水館ニ於テボールス氏夫妻ヲ招待シテ記念トシテ内田蒿翠筆逆サ富士ノ額ヲ贈ル、余、渋沢子、ボールス、井深、ウエインライト、根本演説ス、ボールス氏ノ在留二十年ヲ記念シ其昨年来大病平復ヲ祝ス

竜門雑誌　第三九七号・第六三―六四頁大正一〇年六月
 - 第35巻 p.541 -ページ画像 
○ボールス氏慰安会　大日本平和協会にては五月十八日午後三時より一橋如水会館に於て、海牙平和会議第二十三回記念日を兼ね、同会創立以来の功労者たるボールス氏の病気全快祝賀会を開催したり。当日はボールス氏夫妻の外青淵先生、阪谷男爵・添田博士・早川千吉郎氏、目賀田男夫人・井上秀子女史等並にガーデナー、コールマン諸氏其他の各夫妻出席の上、同会副会長阪谷男爵は会長大隈侯に代りて挨拶を述べ、ボールス氏多年の功績を感謝して其病気全快を祝し、記念として芦の湖に倒影せる富士山の水彩画一幅を贈る所あり、次で青淵先生の演説、ボールス氏の謝辞ありて茶菓の宴を開き、オーエンライト《（ウエーンライト）》、根本、井深其他の諸氏は夫々禁酒同盟会・青年会等を代表して祝辞を述べ、之に対しボールス氏夫妻の謝辞ありて午後五時散会せる由。