デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
2款 日露協会
■綱文

第36巻 p.19-21(DK360008k) ページ画像

大正6年10月26日(1917年)

是日、当協会主催ロシア国銀行家コンシン招待晩餐会、華族会館ニ開カレ、栄一出席ス。


■資料

集会日時通知表 大正六年(DK360008k-0001)
第36巻 p.19 ページ画像

集会日時通知表 大正六年        (渋沢子爵家所蔵)
十月廿六日 金 午後六時半 日露協会催コンシン氏招待会(華族会館)(燕尾服、副章)


中外商業新報 第一一三三八号 大正六年一〇月二七日 ○コ氏の招待会 朝野の名士出席(DK360008k-0002)
第36巻 p.19 ページ画像

中外商業新報 第一一三三八号 大正六年一〇月二七日
    ○コ氏の招待会
      朝野の名士出席
日露協会主人役となり、廿六日午後六時華族会館に於て目下滞京中なる露国商工銀行頭取コンシン氏を招待し盛大なる晩餐会を開けり、食後後藤男は招待の辞に次ぎ、日露経済関係は戦時より戦後に於て益々密接すべきに依り相互提携の一層急務なる意味を簡単に述べ、之に対しコンシン氏感謝の辞を述べたる後、日露経済界提携の必要なるは勿論、如何なる方法手段に依り其目的を達するやに付き互に研究する機会を得んことを望む意味の挨拶あり、夫れより歓談の後午後九時散会せり、当夜の出席者は主賓コンシン氏の外左の如し
 後藤内相・露国大使・田逓相・仲小路農相・渋沢男○以下三十名氏名略


集会日時通知表 大正六年(DK360008k-0003)
第36巻 p.19 ページ画像

集会日時通知表 大正六年    (渋沢子爵家所蔵)
十月三十日 火 正午 日露協会ノ件ニ付寺内会頭ヨリ御案内(永田町官邸)
   ○中略。
十一月一日 木 午後一時半 日露協会ノ件ニ付御会合(同会)
   ○中略。
十一月廿一日 水 午後三時 日露協会基金募集ノ件ニ付常務委員会(同会)


中外商業新報 第一一三四二号 大正六年一〇月三一日 ○首相邸午餐会 日露協会員招待(DK360008k-0004)
第36巻 p.19-20 ページ画像

中外商業新報 第一一三四二号 大正六年一〇月三一日
    ○首相邸午餐会
      日露協会員招待
寺内首相は日露協会々頭の資格を以て、三十日午後零時三十分より永
 - 第36巻 p.20 -ページ画像 
田町官邸に東京・京都・大阪等七大都市の有力なる実業家八十七氏を招待、午餐会を開催し、席上寺内会頭より同協会事業の今後の発展に関し尽力を希望すとの意味の一場の挨拶を為し、食後別室に於て更に懇談を重ね同三時散会したり、当日は主人側にては寺内会頭、後藤副会頭、田中(義)・田中(清)・倉知・高田・大橋・馬越の各幹事の外、児玉内閣翰長等にして、招待出席者左の如し
 渋沢栄一男○外九十一名氏名略


集会日時通知表 大正六年(DK360008k-0005)
第36巻 p.20 ページ画像

集会日時通知表 大正六年        (渋沢子爵家所蔵)
十一月廿七日 火 午後一時 日露協会定時総会(同協会)
         午後三時 同       (閑院宮御本邸)


中外商業新報 第一一三七〇号 大正六年一一月二八日 日露協会総会(DK360008k-0006)
第36巻 p.20-21 ページ画像

中外商業新報 第一一三七〇号 大正六年一一月二八日
    ○日露協会総会
日露協会は廿七日午後二時同協会事務所に於て十一回総会を開き幹事の報告あり、終つて一同総裁閑院宮邸に於ける御招宴に臨み、総裁宮より左の令旨を賜ふ
      ▽総裁宮殿下御諭旨
 本日日露協会第十一回総会を開くに当り和気靄々たる間に諸氏と相会するを得たるは予の最も欣ふ所なり
 本会の事業稍々挙り両国経済的関係の調査、露語の教習等漸次其緒に就くを得たりと雖、惟ふに時勢の推移は倍々両国の経済関係を密接ならしめ本会の任務転々重きを加へむとす、諸氏深く思を玆に致し、協心戮力能く本会の基礎を鞏固にし、以て其目的を遂行するに努めよ
之に対し寺内会頭の答辞あり、次で駐日露国大使は左の演説を為して散会せり
      ▽露国大使の演説訳
 殿下、会頭閣下並会員諸君、本官は先づ本官及び此処に列席せる露国人の名を以て殿下に対し奉り第十一回総会を開くに当り御竜顔を辱ふせるを謹んで感謝す、日露協会が相隣両同盟国間の経済的文明的近接を目的とし益々其効果多き活動を拡張せるは、是れ一に 殿下の厚き御庇護に依らざるは莫し、最近屡々露国人の日本を、日本人の露国を訪問するに至れるは、協会の以て其目的とせる両国民の幸福たる日露親善関係をして益々密接ならしめ、愈々鞏固ならしむるに於て和する事頗る大なりと信ず
当日の主なる出席者左の如し
 会頭寺内正毅伯、副会頭後藤新平男、名誉会頭露国大使、本野一郎大島健一、中村雄次郎男、三井八郎右衛門男、渋沢栄一男、井上匡四郎子、高橋是清男、高田慎蔵、早川千吉郎、田中義一、内田嘉吉村井吉兵衛、加藤正義、高松豊吉、小田柿捨次郎、倉知鉄吉、添田寿一、有賀長文、露国商務官カ・カ・ミルレル、同商工銀行頭取ア・ウエ・コンシン、辻村楠造、中山敬義、杉原栄三郎、古谷久綱、団琢磨、堀越善重郎、藤田謙一、室田義文、夏秋亀一、大和田荘七、
 - 第36巻 p.21 -ページ画像 
小野金六、野間五造、岩井勝次郎、末延道成、鈴木於莵平、神山閏次、田中清次郎、美濃部俊吉、浅野総一郎、外協会役員会員総計凡百二十名


集会日時通知表 大正六年(DK360008k-0007)
第36巻 p.21 ページ画像

集会日時通知表 大正六年        (渋沢子爵家所蔵)
十二月廿七日 木 午後二時前後 日露協会ヘ御出向ノ約(内幸町一ノ三ノ同事務処)