デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
13款 社団法人国際聯盟協会
■綱文

第37巻 p.133-142(DK370023k) ページ画像

昭和2年5月11日(1927年)

是日午前、当協会第三回支部長会議、貴族院議長官舎ニ開カル。次イデ第七回通常総会、生命保険会社協会ニ開カレ、後、晩餐会開カル。栄一各会
 - 第37巻 p.134 -ページ画像 
ニ出席ス。


■資料

国際聯盟協会書類(三) 【(謄写版) 昭和二年四月二十七日】(DK370023k-0001)
第37巻 p.134 ページ画像

国際聯盟協会書類(三)       (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
  昭和二年四月二十七日    国際聯盟協会々長
                    子爵渋沢栄一
    第三回全国支部長会議及事務員打合会に関する件
拝啓、愈御清適奉賀候、陳者左記次第にて第三回全国支部長会議、及事務員打合会開催可致候間、御繰合せ御出席被下度、此段御案内申上候 敬具
 追て支部よりの提案有之候はゞ、至急御送附を得度、尚御出席の氏名は来る五月九日迄、協会に到着する様御通知相成度、又事務員の汽車賃(急行券・寝台券を含まず)は協会に於て補助可致候処、其他の費用は総て各支部に於て負担のことゝ御承知被下度、右申添候
(別紙)
一、第三回全国支部長会議
 一、日時 昭和二年五月十一日(水)午前十時
 一、場所 東京市丸ノ内貴族院議長官舎
 一、出席者 各支部長及事務員一名、協会役員
 一、次第
  イ、徳川総裁挨拶
  ロ、議事
  ハ、記念撮影
  ニ、午餐会
 一、事務員打合会
 一、日時 昭和二年五月十二日(木)午前十時
 一、場所 上野公園内 精養軒
 一、出席者 各支部事務員、協会主事及事務員
 一、次第
  イ、事務打合
  ロ、午餐会
昭和二年度予算及支部長会議、仮議題同封○略ス御送附申上候


集会日時通知表 昭和二年(DK370023k-0002)
第37巻 p.134 ページ画像

集会日時通知表 昭和二年        (渋沢子爵家所蔵)
五月十一日 水 午前十時 国際聯盟協会支部長会議(貴族院議長官舎)
        午後四時 国際聯盟協会総会(保険協会)
        午後六時 〃 〃 晩餐会(〃 〃)


国際聯盟協会書類(三) 【(謄写版) 国際聯盟協会第三回全国支部長会議議事要録】(DK370023k-0003)
第37巻 p.134-138 ページ画像

国際聯盟協会書類(三)         (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
    国際聯盟協会第三回全国支部長会議議事要録
               (昭和二年五月十一日午前十時於東京丸ノ内貴族院議長官舎)
 - 第37巻 p.135 -ページ画像 
 出席者
愛媛支部  主事   渡部善次郎
香川支部  支部長  林毅陸
      理事   三好今三郎
大阪支部  支部長  関一
島根支部  常務理事 池内磯右衛門
鳥取支部  常務理事 谷垣邦義
名古屋支部 常務理事 下出義雄
神戸支部  支部長  服部一三
      理事   西山広栄
      主事   西川渉
京都支部  理事長  末広重雄
 欠席 茨城支部、和歌山支部、長崎支部、長野支部
 本部側出席者 総裁  公爵徳川家達
        会長  子爵渋沢栄一
        副会長 男爵阪谷芳郎
        副会長   添田寿一
        理事    林毅陸
        理事    田川大吉郎
        理事    内ケ崎作三郎
        理事    山川端夫
        理事    下村宏
        主事    奥山清治
一、会議の経過
 昭和二年五月十一日午前十時開会、渋沢会長首相邸訪問少しく遅るるの報ありたるに依り、阪谷副会長代つて座長席に就き開会を宣し徳川総裁より次の如き御挨拶があつた。
  「外ならぬ諸君に向つて国際聯盟の意義とその何故に之を後援しなければならぬかを説くの必要はないと信ずるが、世間には往々にして聯盟を誤解し、又は故意に曲解し、聯盟の事業を翼賛するが如きは、恰も非国民であるかの言を為すものがあるのは残念である。
  聯盟に対する最も大なる誤解は、之を以て国家の上に立ち、国家に命令する超国家又は世界国家であるとなす考である。かゝる誤解に対しては諸君は充分に其の蒙を啓いてもらひ度いと思ふ。今日聯盟に対し強く反対する程の議論は数多く見当らないが、聯盟の精神を理解し積極的に其の事業に貢献しやうといふ熱は、残念ながら乏しいやうに思ふ。
  万邦比隣といふ言葉は今日に於て益々目前の事実と化しつゝある次第である。この関係の密接なる国際社会に於て、国際聯盟が占めてゐる役割は、未だ甚だ大ならずといはねはならぬが、それにも拘らず聯盟の活動はその範囲を広め、重要を増して来つゝあることは、誰れしも否むわけには行くまいと思ふ。殊に大切なのは国際聯盟の精神であつて、平和と協力といふ其の大主義は我々国
 - 第37巻 p.136 -ページ画像 
民の最も強き理想である。ひとり理想であるばかりではなく、現実の国策の根本義である次第は、玆に繰り返すまでもない。
  聯盟協会の使命は、我国の此の大理想に基いて、国際聯盟の精神を国民に徹底せしめ、退いては国家の平和的発展を計り、進んでは世界全般の平和と幸福に貢献するにあるのであるから、其の使命は極めて高遠であると申さねはならぬ。従つて我々の努力も、目に見えて酬いられるといふ事は期待出来ない。あせらず騒がず然しながら大なる決心と信念に立つて、常に怠らず此の事業の遂行に努力しなければならぬ。殊に地方に於ては斯かる事業は、最も困難と察せらるゝ次第であるが、幸に諸君の努力により真に健実なる世界的日本の国民を、全国に養成するに至らん事を希望して已まぬ次第である。」
引続き議事に入る
一、会友を各地方支部に於て募集せられたき件
  「世界と我等」宣伝の為め、講演会を開くを必要と認むる旨の提案あり。右は後刻協会に対する希望、又は要求の議題に於て審議することゝせり。主事より説明あり外に名案なし、唯協会の希望として次案に移る。
二、支部との聯絡については事務担当者を定め、例へば会費・会員・印刷物の配布等の如き常務的交渉を、従来より一層規則的に且つ迅速に取運はしむることの提案に対し賛成し、自分の支部に関する限、従来と何等変はる所なしと云ふものあり。
三、昭和二年度予算
  地方支部費中、聯合会費使用の件については、午後に審議することゝせり。
四、十一月十一日の休戦記念日を利用し、如何なる宣伝を為すべきやの提案については、全国各学校に対し「平和デー」を守るやう、協会に於て措置を採られたしとの希望あり、又各支部に於ても此の日を記念する為め、適当の方法を講することに決定。
五、各支部より本部に対する希望又は要求
  京都支部 末広理事長
  1支部より協会に会費半額を納入するときは、殆ど活動が出来ないから全額を補助せられたい。
  2会費四円は高きに失するが故に会費を壱円に引下げられたし。
  3会員章を無料配布せられたし。
  神戸支部 服部支部長
  1京都提案の会費全額補助の件は、神戸支部も賛成、殊に会員募集の上に会費は本部に納入すると云へば、失望するもの多かるべしとの意見であつた。
  2宣伝講演に参考となるべき材料を送られたし。(例へばパンフレツトの如きを作りて)
  3本部より地方支部の状況を知る為めに視察員を派遣せられたし
  4関西に協会の出張所を設置せられたし。
  名古屋支部 下出常務理事
 - 第37巻 p.137 -ページ画像 
   京都・神戸支部の提案に賛成、名古屋も資金乏しく事務員に手当の支給も出来ざる状況を述べられた。
六、協会より支部に対する希望 奥山幹事
   支部より協会に対し、為すべき過去一ケ年間の報告を提出せられざる向もあるから、必ず提出せられたい。時期は年度末又は年度始めに願ひ度し。
七、支部提出議題
 (一)第二回軍縮会議を機として、米国の国際聯盟加入の機運促進を図るの件(島根・鳥取共同提出)
   谷垣鳥取常務理事の説明あり之れに対して山川理事は、
   此問題は本部理事会に於ても研究したこともあつたが、由来米国は権利は主張するが、義務は負はない傾向があるので、聯盟に加入するやうに努めた方がよいとも考へたが、理事会も総会も勧告の態度をとらなかつた。米国は遂に対独平和条約を批准しなかつた。他から色々騒ぐことは却つて同国の加入の促進を妨げる観があるから、極めて必要のことではあるが、放つて置く方が促進の所以ではないかとの意見あり。谷垣氏と阪谷副会長、末広京都理事長等、二・三の問答ありたるが、提出者谷垣常務理事は本案を撤回したり。
 (二)国際聯盟精神普及に関する件(島根・鳥取共同提出)
   池内島根常務理事より今秋松江市に於て山陰大会開催につき、渋沢会長及新渡戸博士御来陰を願度しとの説明あり、本案は本部に対する希望なれば後刻協議することにせり。
   尚、同氏より、協会は地方新聞に宣伝せられたし。米国より人形を贈られたる小学校に対して、平和思想の教育的措直を採られたしとの希望あり。
 (三)地方支部に対する連絡指導の為めに、常設特置員を設くる件につき、谷垣鳥取常務理事の説明ありたるも、希望条件として議決に至らす。
  右終つて渋沢会長より協会の基金について述べられる処があつた
   午餐会
    協会提案第三地方支部費中、聯合会費使用に関する協議会
  午後一時半より愛媛渡部・香川三好・島根池内・鳥取谷垣・名古屋玉川・神戸西川・京都末広の諸氏列席
  京都末広理事を座長に選び協議に入る。
  各支部に於ける本年度の計画左の如し。
  一、香川支部 支部単独にて一・二回講演会を開催したし。
  一、愛媛支部 香川に於ける講演後、講師を当地方に派遣方尽力願度し。
  右両支部の希望に依り、同時期に於て連続講演会(同一講師を派遣の意なり)とする方、便宜なりとの意見に一致したり。
  一、神戸支部 京・阪・神合同とすることは効果の上にどうかと思はるゝに依り、単独にて一回講演会開催の希望。
  一、鳥取・島根支部 昨年の議決に基き、本年は松江に於て、山
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陰大会開催の予定。(十月頃新渡戸博士出演の希望)
  一、鳥取支部 講演会一回。
  一、京都支部 滋賀県の教育界と協力して三日間講演会を開催の希望、其他講演会開催の予定。
  一、名古屋支部 臨機に講演会開催の予定
  右各支部の希望に依り、自然聯合会費は分配せらるべき情勢となり、次の分配額を協定して協会の承認を得ることに決定。
   名古屋支部               一〇〇円
   島根支部                四〇〇円
   鳥取支部                一〇〇円
   京都支部                四〇〇円
   香川支部                二〇〇円
   愛媛支部                二〇〇円
   神戸支部                三〇〇円
                  計金 一、七〇〇円
  右協議会に欠席の大阪支部、其他の支部の為め、三百円を取り残したるを以て、其分配は本部に一任することに決定。


国際聯盟協会書類(三) 【(印刷物・葉書) 拝啓、時下愈御清穆奉大賀候、陳者本協会第七回通常総会を…】(DK370023k-0004)
第37巻 p.138 ページ画像

国際聯盟協会書類(三)         (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物・葉書)
拝啓、時下愈御清穆奉大賀候、陳者本協会第七回通常総会を左記次第に依り開催仕候間、万障御差繰御出席被成下度、此段御案内申上候
                             敬具
  昭和二年四月三十日    社団法人国際聯盟協会々長
                      子爵渋沢栄一
 一、時日 昭和二年五月十一日(水)午後四時
 一、場所 東京市丸ノ内(有楽町一ノ一)保険協会
 一、開会の辞        会長   渋沢栄一
 二、会務報告        副会長  添田寿一
 三、会計報告        会計監督 深井英五
 四、議案(添田副会長説明)
     A 予算協賛
     B 評議員選挙
     C 決議案
 五、晩餐
 六、五分間卓上演説
  迫而 一、晩餐会費金参円は当日会場入口にて申受候
     二、準備の都合も有之出席の有無、五月八日迄に御知らせ願上候


国際聯盟協会報告(二)(DK370023k-0005)
第37巻 p.138-139 ページ画像

国際聯盟協会報告(二)           (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    社団法人 国際聯盟協会第七回通常総会
  次第(昭和二年五月十一日午後四時於東京市丸ノ内生命保険協会)
 - 第37巻 p.139 -ページ画像 
一、開会の辞                 渋沢会長
二、大正十五年度会務報告           添田副会長
三、大正十五年度会計報告           深井会計監督
四、議案(添田副会長説明)
  1昭和二年度予算協賛
  2評議員選挙
  3決議案及建議案
    イ、国際聯盟地方分権化問題に関する決議案
    ロ、軍備縮少問題に関する決議案
    ハ、国際経済会議に関する決議案
    ニ、青少年に対し国際聯盟知識普及に関する建議案(田中館愛橘氏提案)
    ホ、地方支部提出案
五、晩餐
六、五分間卓上演説


(国際聯盟協会)総会議事録 自第四回至第一一回自大正一二年度至昭和五年度(DK370023k-0006)
第37巻 p.139-140 ページ画像

(国際聯盟協会)総会議事録 自第四回至第一一回自大正一二年度至昭和五年度
                (社団法人日本国際協会所蔵)
    国際聯盟協会第七回通常総会会議速記録
      昭和二年五月十一日午後四時三十分開会
○会長(渋沢栄一君)私ガ会長ノ職ヲ持ツテ居リマスルガ、甚ダ此事柄ニ付テハ別シテ不束デ、余リ事ヲ存ジマセヌノデアリマス。唯引続イテ此席ヲ汚シマシテ、此議長席ニ着キマシテ、議事ノ進行ヲ願フコトニ致シマス、今回ノ経過其他ハ追々ニ御報告申上ゲマスルガ、今申上ゲル通リ、会長ハ甚ダ不行届、不熟練ナルニモ拘ラズ、会務ハ相当ニ進行イタシツツアルヤウナ訳デゴザイマス、此辺ハドウゾ皆様ガ会務ノ報告ニ付テ御諒承下サルコトヲ御願ヒ致シマス、要スルニドウシテモ我々ハ報国ノ心トカ憂国ノ心トカ云フコトバカリデナク、国際ノ心ヲ広クセンケレバナラヌト云フ時代ガ追々ニ進ンデ来ルヤウニ存ジ上ゲマス、国民ト共ニ国際心ヲ益々育テテ行キタイト考ヘマス、是ハ申スマデモアリマセヌガ、必ズ皆サンニモ御同様ノ御感ジヲ持ツテ居ラレルコトト御察シ申上ゲマスル。玆ニ開会ニ当ツテ一言申述ベマシタノデゴザイマス〔拍手〕大分御協議ヲ願フ廉々ガ多ウゴザイマス、是ヨリ順ヲ追ウテ議事ヲ願フコトニ致シマス
○中略、此間他ノ発議アリ
    昭和二年度予算協賛
○会長(渋沢栄一君)次ニ昭和二年度ノ予算ヲ議題ト致シマス
○副会長(添田寿一君)○説明略ス
○    《(姓名脱)》君 寄附金ノ予算ニ四万三千五百六十円トアルノハ、是ハ御見込デアリマスカ
○会長(渋沢栄一君)是ハ約束イタシテアルノデゴザイマス、一体此寄附ハ初メニハモツト多カツタンデスケレドモ、段々寄附ガ減ジテ参リマシテ、現在ノ所デハ先ヅ多数ノ希望ヲ集メテ四万三千余円トナツタノデ、初メニハ六万七千円許リアツタ、ソレガ段々減ジタノハ甚ダ
 - 第37巻 p.140 -ページ画像 
遺憾デアリマス、私ノ甚ダ丹青ガ悪カツタカ、或ハ手当ガ悪カツタカノ両者デアラウト思ヒマス、併シ是ハ尚ホ今来年ト三年ダケハ、斯ウ云フ約束ガ必ズ実行セラレルノデゴザイマス
○副会長(添田寿一君)チヨツト申上ゲテ置キマスルガ、此寄附金ノコトニ付キマシテハ、非常ニ会長ガ御苦心下サイマシテ、段々減ル所ヲマア纔カニ四万三千金円デ喰ヒ止メテレタノデアリマス、是ニ付キマシテハ中々容易ナラヌ苦心ヲサレマシタト云フコトヲ皆サンニ、私カラ此際申上ゲテ置キタイト思フノデアリマス
○会長(渋沢栄一君)人間ノ方ニ減ジテ金ノ方デ増シタノデアリマス御下賜金《(マヽ)》ガ初メニハ謂ハバ、外務省ノ機密費カラ少々ヅツ出テ居ツタノガ、少シハ此会ニ力ガ出タ訳デ、各此予算ニ組マレテ下附セラレルヤウニナリ、当年ハ七万円ト云フ数字ニ上リマシタ、但シソレダケ又色々協会トシテ、国際聯盟ニ自ラ賛助ヲスル事柄ガ海外ニ多クナリマシタカラ、ソレ等ノ予算ハドウシテモ増サナケレバナラヌノデゴザイマス
○下略


国際知識 第七巻第七号・第一四二―一四四頁 昭和二年七月 ○本協会ニユース ▽本協会第七回総会(DK370023k-0007)
第37巻 p.140-142 ページ画像

国際知識 第七巻第七号・第一四二―一四四頁 昭和二年七月
 ○本協会ニユース
    ▽本協会第七回総会
 本協会第七回通常総会は、去る五月十一日午後四時より、東京丸ノ内保険協会で開催した。当日の次第及び出席者名左の如し。
 ○前掲ニツキ略ス。
 一般会員
粟飯原晋・青木節一・麻生正蔵・大道寺一善・江橋活郎・藤田謙一・福岡秀猪・ガントレツト恒子・羽生藤三郎・市川房枝・岩見次三・加島卓治・木下乙市・清沢洌・近藤乾郎・栗原白嶺・町田梓楼・米田実・宮島幹之助・森元貞純・守屋東・松井茂・永井万助・成瀬隆蔵・西田博太郎・西牧巌・岡野豊四郎・沢柳政太郎・△関口泰・関屋貞三郎・島谷亮輔・△信夫淳平・塩沢昌貞・鈴木梅四郎・曾我祐邦・田村一郎・田中貢・田中館愛橘・寺島成信・鉄道省運輸局総務課・友枝高彦・塚本ハマ・富谷姓太郎・竹内茂代・植原悦二郎・海野清助・渡辺勝三郎・山野好恭・山科礼蔵・吉川重治
 支部側
(愛媛支部)渡部善次郎、(香川支部)三好今三郎、(大阪支部)関一・中目覚、(島根支部)池内磯右衛門、(鳥取支部)谷垣邦義・西尾愛治・神池勝衛・玉川安治、(神戸支部)服部一三・西山広栄・西川渉、(京都支部)末広重雄
 本部役員
(総裁)徳川家達、(会長)渋沢栄一、(副会長)阪谷芳郎・添田寿一、(理事)井上準之助・林毅陸・田川大吉郎・内ケ崎作三郎・山川端夫・山田三良・宮岡恒次郎・頭本元貞、(会計監督)深井英五、(主事)奥山清治
先づ会長渋沢子爵当日の座長を勤め、開会を宣す。次ぎに添田副会
 - 第37巻 p.141 -ページ画像 
長から大正十五年度本会の事業に就いて大要の報告をしたが、(詳細の会務報告書は小冊にして既に会員諸子に配送済みです)満場異議なく承認する所あつた。
 次ぎに深井会計監督の(同氏事故欠席のため奥山主事代読)前年度会計決算報告あり、異議なく承認。
 これより議事に入り、先づ昭和二年度本会予算案が提議さる。(別項の如き)添田副会長案の説明を為し、之に対し二・三の質問あり、渋沢会長・奥山主事からそれそれ答弁あり、総額二十六万七千余円の本年度予算は、異議なく可決さる。
 評議員選挙の件は、前例の通り会長一任に決定。次ぎに決議案及び建議案の審議に移つたが、二・三の質疑応答の後、多少字句の修正の下に、総会満場一致にて可決確定さるゝ所あり、これにて議事を終了し、後晩餐会を開く、席上参会者有志の五分間演説あり、午後九時盛況裡に無事閉会した。
当日総会を通過した各決議建議案左の如し
      ▽国際聯盟地方的分権化問題に関する決議案
 戦後欧洲の疲弊に伴ひ、欧洲の自救を叫ぶ声漸く大となり、両三年来殊に汎欧羅巴運動の勃興を見るに至れり。
 聯盟会国際聯合会に於ても、近く本件を討議することゝなれるが、本運動と聯盟との関係は、最も密接なるものあるを思ひ、本総会は特に左の決議を為し、海外の姉妹団体に吾人の態度を声明す。
 一、国際聯盟の中に、或る種の地方的又は大陸的分盟を組織することは、不能にはあらざるべきも、之を作るに当り、若し分盟諸国間の権利義務が、その従来聯盟に有したる権利義務と牴触するか、よし牴触せずとするも人種上・経済上阻隔を来たし、或は紛争の因を増し、又は聯盟の権威を危ふする虞あるときは、日本聯盟協会は其の成立に賛意を表すること能はず。
 二、欧羅巴合衆国が聯盟の内部に於ける、地方的集団たり得るや否やに就ては、未だ其の具体的計画を詳にせざるを以て、確定的に吾人の態度を定むる能はざるも、其の組織にして厳に聯盟規約の条文、並に精神に反せず、且つ其の性質にして排他的ならざる限り、聯盟規約第二十一条の規定に照し、之を容認することを得べし。尤も前記規約第二十一条のみならず、凡そ規約の解釈及適用に就ては、例へば聯盟の専門的機関に於て、慎重に審議研究の要ありと思考す。
      ▽軍備縮少に関する決議案
 国際聯盟は列国の過大なる軍備を縮少し、軍備競争を防止することを以て、其の一大使命とす。而して右は世界平和の維持、国際正義の確立、人民負担の軽減の為め、洵に慶ぶべきところなるも、之が実現には不断の努力と、世界各国の協力を必要とするは勿論、特に大国が率先して範を示すことの緊要なることを確信す。
 仍て本協会は来るべき軍縮会議に関聯し、左記決議を為す。
一、軍縮問題に関し国際聯盟の軍縮準備委員会が、総括的に其の解決に努力しつつあるは、吾人の多とするところにして、本協会は其の成果を見るの遠かならんことを切望す。
 - 第37巻 p.142 -ページ画像 
二、本協会は補助艦制限に関する日・英・米三国会議が、聯盟の軍縮事業を促進するの効甚だ大なるべきを確信し、其の円満なる協定に到達せんことを期待す。
三、三国軍縮会議に於て本協会は、左記事項の貫徹せられんことを希望す。
(イ)補助艦総噸数については、現有勢力を最高標準とすることに及び、逐次之を逓減すること。
(ロ)補助艦の各艦種につき、各艦の最大排水量を例へば左の通り限定すること。
  巡洋艦            八千噸
  駆逐艦           千五百噸
  潜水艦           千五百噸
  備砲口径は八吋以下とすること。
四、本協会は近き将来に於て、主力艦の全廃せらるゝに至らんことを期望す。
      ▽国際経済会議に対する決議案
 国際経済会議は、各国々民経済の利害を無視し、直ちに世界経済を樹立せんとするものに非ず、協調により実行し得べき程度に於て、世界を一団としたる経済組織を構成せんと企図するものなり、故に同会議は左記諸点に関し、其の目的を達成せられんことを望む。
一、食糧品及び重要工業原料品に対しては、各国共に輸出入の禁止、又は制限を加へざるべき、原則を確立すること。
二、各国(国際聯盟員たるものを含む)は他国に対し、経済上差別待遇を為さゞること。
三、前二項に関し、各聯盟国にして輸出入の制限をなし、又は差別的待遇を設くるときは、其の理由及影響を国際聯盟に申告すること。
 但し聯盟未加入国にありては、之を各関係国に通牒すること。
四、聯盟の一員は、他の聯盟の一員に属する人民の自国領土内に於ける、土地の利用及資本の投下につき、自国人民に対すると異なる課税・手数料の賦課、その他の条件又は制限を設定せざること。聯盟未加入国に対しては、此の主義の採用を勧告すること。
○下略