デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
4節 キリスト教団体
2款 世界日曜学校大会後援会
■綱文

第42巻 p.171-173(DK420049k) ページ画像

大正2年7月4日(1913年)

是ヨリ先栄一等、世界日曜学校協会役員エッチ・
 - 第42巻 p.172 -ページ画像 
ジェー・ハインツ来日ニ際シ、第八回世界日曜学校大会ヲ、大正五年ニ東京ニ於テ開催シ度キ意ヲ述ブ。次イデ第七回大会、スイス国チューリッヒ市ニ催サレ、小崎弘道・井深梶之助ハ、日本日曜学校協会ヲ代表シテ出席シ、其旨ヲ陳述ス。ソノ結果、次回大会ハ東京開催ニ決ス。是日栄一、大隈重信・阪谷芳郎・中野武営ト連名ニテ、第七回大会ニ対シ祝電ヲ発ス。


■資料

(阪谷芳郎)大日本平和協会日記 大正二年(DK420049k-0001)
第42巻 p.172 ページ画像

(阪谷芳郎)大日本平和協会日記 大正二年
                    (阪谷子爵家所蔵)
○四月七日例会、日本クラフ小村道太郎氏出席
 ハインツ氏、帝国ホテルニテ、日曜学校万国会議ヲ大正五年東京ニ於テ開ク件ニ付、相談アリタリ


第八回世界日曜学校大会記録 第一―四頁 大正一〇年三月刊(DK420049k-0002)
第42巻 p.172-173 ページ画像

第八回世界日曜学校大会記録 第一―四頁 大正一〇年三月刊
    第八回世界日曜学校大会の招待事情
○上略
 頃は大正二年三月、世界日曜学校協会本部より東洋視察の為めに派遣せられし団長エチ・ゼー・ハインツ氏以下二十九名の一行が来朝せられたのである。我が朝野の有志は、此一行に対し、懇篤なる歓迎と熱切なる好意とを致したので、氏等は此誠意に感激し、次回の大会を東京に開催せられたき希望を、大隈侯爵及び渋沢子爵、その他の人士に洩らし、若し是れが実現を見るならば、日曜学校本来の目的を達成するに大なる効果あるのみならず、又以て世界の平和の上に日本文化の上にも貢献するところ尠からざる可きことを述べられた。
 一方、日本日曜学校協会も亦、其年の大会に於て、次回の世界大会を東京に於て開かれん事を熱望し、世界大会に対して此招待を発すべく決議した。大隈侯爵も亦、大会の国際上裨益する所あるべきを思惟せられ、渋沢子爵・阪谷男爵・中野武営氏、その他の有志と計り、その希望に賛同する事に決し、日本日曜学校協会を代表して第七回世界大会へ派遣せられし小崎弘道・井深梶之助両氏に其旨を托したのである。
 同年七月、第七回世界大会は瑞西国ヅーリツク市に開かれた。同大会は、八日の午後リーテルホドメル夫人の邸宅――楽聖ワグナーが曾て寓居し、数曲の大作を物せし処――に於ける歓迎会に始まり、十五日夜のエフ・ビー・マイヤー博士の告別式によつて終りを告げた。而して開期中の一夜は東洋部のために割かれ、まづ東洋部長たるハインツ氏は、三月一日桑港を出帆し、布哇・日本・支那・朝鮮並にフヰリツピンを歴遊して視察したる報告をなし、ブラウン博士、その他一行中の委員は、各自の担任したる事項に就き最も興味ある報告をした。更にダブリユー・ジー・ランデス氏は、美麗なる複式幻灯に依つて東洋の風景を紹介し、特に優れたる日本の風景と、彼の一行に対する歓
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迎の状況を説明したので、集会は東洋――就中日本に対する感興の最高潮に達したのである。その時、日本代員井深梶之助博士は、千九百十六年の第八回大会を日本東京に招待したしと陳述された。ハインツ氏は直ちに之れを動議として提案し、フランシス・ベルセー卿これに賛成し、遂に右招待は非常なる歓喜の裡に可決せられた。
 当時、七月四日附を以て、大隈侯爵・渋沢子爵・阪谷男爵・中野武営の四氏は連署して、開会せらるべき同大会に対して、左の電報を発した。
  "Heartily endorse invitation sent"
 この電報の如何に大会を誘致するに力ありしかも、察するに難くない。而して七月十三日、ハインツ氏より四氏宛にて、次回の大会地が日本東京に決定せりとの返電が送られた。
 同大会に於て、第八回を東京に開催せんとの決議成るや、直に小崎弘道氏は壇上に起たれて、全会衆の厚意を謝し、これ日本の光栄なりと懇篤なる挨拶を述べられた。


各個別青淵先生関係事業年表(DK420049k-0003)
第42巻 p.173 ページ画像

各個別青淵先生関係事業年表     (渋沢子爵家所蔵)
    世界日曜学校大会後援会
 大正二年三月
世界日曜学校協会本部ヨリ東洋視察ノタメニ団長エチ・ゼー・ハインツ以下二十九名ノ一行来朝ス、我ガ朝野ノ有志ハ、此一行ニ懇篤ナル歓迎ト好意トヲ致シタル事ガ、氏等ノ感動スル所トナリ、次回ノ大会ヲ東京ニ開催セラレタキ希望ヲ、大隈侯爵及青淵先生等ニ洩ラス、一方日本日曜学校協会モ亦、来年ノ大会ニ於テ、次回ノ世界大会ヲ東京ニ於テ開カレン事ヲ熱望シ、世界大会ニ対シテ此招待ヲ発スべキコトヲ決議ス、大隈侯爵モ亦大会ノ国際上裨益スル所アルべキヲ思惟シ、青淵先生・中野武営等ト諮リ、其希望ニ賛同スル事ニ決シ、日本日曜学校協会ヲ代表シテ第七回世界大会ニ派遣サレシ小崎弘道・井深梶之助両人ニ其旨ヲ托ス
 大正二年七月
第七回世界日曜学校大会ハ瑞西ヅーリツク市ニ開カル、依テ日本代表員井深梶之助博士ハ、第八回大会ヲ日本東京ニ招待シタキ希望ヲ陳述ス、ハインツ氏ハ直チニ之ヲ動議トシテ提案シ、非常ナル歓喜ノ裡ニ可決サル
 大正二年七月四日
大隈侯・青淵先生・阪谷男・中野武営ノ四氏ハ連署シテ、開会セラルべキ同大会ニ対シ左ノ打電ヲナス
Heartily endorse invitation sent コノ電報ハ大会ヲ誘致スル力大ナリキ