デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
5節 修養団体
2款 講道館 1. 財団法人講道館
■綱文

第43巻 p.337-348(DK430047k) ページ画像

大正2年7月3日(1913年)

是ヨリ先、六月二十一日当館下富坂道場ニ於テ、当館評議員会及ビ維持員会開カレ、監事ノ任期満了ニ就キ改選、栄一再選セラル。是日、就任ヲ承諾ス。以後重任シテ歿年ニ及ブ。


■資料

講道館本部要件録二(DK430047k-0001)
第43巻 p.337-338 ページ画像

講道館本部要件録二             (財団法人講道館所蔵)
    大正二年度
      六月
廿一日 午後三時、下富坂道場事務所ニ於テ、評議員会ヲ開ク、出席者ハ嘉納館長・嘉納理事・柿沼監事及評議員竹内平吉・有働良夫・
 - 第43巻 p.338 -ページ画像 
飯塚国三郎氏等ニシテ、嘉納館長議長ト為リ、衆議決定シタル本項左ノ如シ
  一、監事改選ヲ先キニシ、男爵渋沢栄一君・柿沼谷蔵君ヲ監事ニ選挙ス
○中略
      七月
三日 渋沢男爵監事就任ヲ承諾セラレタリ
 去ル廿一日評議員会及維持員会ニ出席セザリシ人々ニ決議事項ヲ通知ス


大正二年度講道館事業及会計決算報告書 (大正三年)刊(DK430047k-0002)
第43巻 p.338-339 ページ画像

大正二年度講道館事業及会計決算報告書 (大正三年)刊
○上略
一、監事満期改選及評議員半数改選ノ時期ニ達シ、又維持員兼評議員タリシ横山作次郎氏死去ニ付欠員ヲ生シタルヲ以テ、寄附行為第十一条第二項ニ拠リ補欠選挙ヲ要スルコトヽ為リ、六月廿一日下富坂道場事務所ニ於テ評議員会及維持員会ヲ開キ、先ツ評議員会ニ於テ監事ノ改選ヲ行ヒタルニ、男爵渋沢栄一君・柿沼谷蔵君当選シ、両氏共就任ヲ承諾セラレタリ、次ニ寄附行為第十条ニ拠ル評議員半数(十名)改選ニ就テハ、先ツ順序トシテ留任者ト退任者ヲ抽籖ニテ決シタルトコロ左ノ結果ト為レリ
  留任者
    柿沼谷蔵君   本田存君    財部彪君
    南郷次郎君   潮田方蔵君   内田良平君
    山下義韶君   山之内一次君  小林源蔵君
    佐藤達次郎君
  退任者
    男爵渋沢栄一君 飯塚国三郎君  床次竹二郎君
    竹内平吉君   男爵阪谷芳郎君 田中銀之助君
    長島隆二君   有働良夫君   子爵樋口誠康君
    横山作次郎君(死亡)
 右留任評議員中柿沼谷蔵氏ハ、監事トシテ尽力スヘキヲ以テ評議員ノ方ハ辞任ヲ申出テラレタルニ依リ、満場之ヲ容レ、十一名ノ評議員ヲ選挙スルコトヽ為レリ、於是維持員会ニ先ツ維持員一名ノ補欠選挙ヲ行ヒ、関順一郎氏ヲ維持員ニ指名セリ、而シテ評議員十一名ノ選挙ニ於テハ議長ニ指名ヲ托シ、議長ハ左ノ諸君ヲ指名シ、各其承諾ヲ得タリ
  評議員再任者
    飯塚国三郎君  床次竹二郎君  竹内平吉君
    田中銀之助君  長島隆二君   有働良夫君
    男爵阪谷芳郎君
  同新任者
    八代六郎君   宗像逸郎君   志立鉄次郎君
    永岡秀一君
 続テ講道館柔道ノ発達普及ヲ図ル為、柔道会ヲ組織スルノ可否ニ付
 - 第43巻 p.339 -ページ画像 
協議シタルトコロ、宿題トシテ講究スルコトニ決セリ
○下略


大正五年度講道館事業及会計決算報告書 (大正六年)刊(DK430047k-0003)
第43巻 p.339 ページ画像

大正五年度講道館事業及会計決算報告書 (大正六年)刊
    処務ノ要件
○上略
一、七月三日午後六時、富士見軒ニ於テ、維持員会ヲ開キ、嘉納館長議長ト為リ、評議員ノ半数改選ヲ行フ○中略
 右終テ引続キ評議員会ヲ開キ、監事満期ニ付改選ヲ行ヒタルニ、満場ノ冀望ニ依リ議長ニ指名ヲ委托シ、議長ハ前監事男爵渋沢栄一・柿沼谷蔵(後谷雄ト改名)ノ両氏ヲ推選シ、満場之ヲ歓迎セリ、当日出席ノ柿沼氏ハ直チニ承諾セラレタルカ、渋沢男爵ハ不参ナリシ為メ後日其承諾ヲ得タリ
○下略


講道館本部要件録二(DK430047k-0004)
第43巻 p.339 ページ画像

講道館本部要件録二             (財団法人講道館所蔵)
    大正五年度
       七月
三日 午後五時、講道館維持員会開催○中略
 右終テ引続キ評議員会ヲ開キ、監事満期ニ付改選ヲ行フ、満場ノ希望ニ依リ議長ニ指名ヲ托シ、議長ハ前監事渋沢男爵及柿沼谷蔵ノ両氏ヲ指名シ、満場異議ナク、出席ノ柿沼氏ハ直チニ承諾セラレタルモ、渋沢男爵ハ当分不参《(日)》ナリシヲ以テ追而承諾ヲ求ムルコトヽセリ
○中略
      八月
八日 渋沢男爵監事就任承諾サレタルニ付、去月三日評議員会欠席ノ諸氏ニ監事改選ノ結果ヲ通知ス


渋沢栄一 日記 大正八年(DK430047k-0005)
第43巻 p.339 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正八年          (渋沢子爵家所蔵)
六月二十五日 晴 暑
午前○中略 嘉納治五郎氏来リ講道館ノ事ヲ談ス○下略


集会日時通知表 大正八年(DK430047k-0006)
第43巻 p.339 ページ画像

集会日時通知表 大正八年          (渋沢子爵家所蔵)
廿六日○六月 木 午後五時 講道館評議員会(学士会事務所)


講道館本部要件録三(DK430047k-0007)
第43巻 p.339-340 ページ画像

講道館本部要件録三             (財団法人講道館所蔵)
    大正八年
      六月
二十六日 午後五時ヨリ、学士会事務所ニ於テ、評議員会ヲ開く、会する者嘉納治五郎・渋沢男爵・山下義韶・本田存・飯塚国三郎氏等ニして、左ノ決議を為す
 議長ニハ嘉納館長之ニ当る
  一、監事改選ノ処渋沢男爵・柿沼谷堆両氏再選サレ、渋沢男爵ハ直ちに就任を承諾され、柿沼氏ハ追て承諾を求むることゝせり
 - 第43巻 p.340 -ページ画像 
   一、静岡県人佐野丑松氏旧講道館静岡分場義正館の建物を買収移築して講道館ニ寄附申出の件ハ之を受納する事
○下略


大正八年度講道館事業及会計決算報告書 (大正九年)刊(DK430047k-0008)
第43巻 p.340 ページ画像

大正八年度講道館事業及会計決算報告書 (大正九年)刊
    処務ノ要件
○上略
一、監事渋沢男爵・柿沼谷雄両氏七月三日ヲ以テ任期満了トナルニ付六月二十六日評議員会ヲ開キ改選執行ノ処、両氏再選セラレ、渋沢男爵ハ直チニ就任ノ承諾ヲ与ヘラレ、柿沼氏ハ当日不参ナリシ為後日ニ至リ承諾ヲ得タリ
○下略


講道館本部要件録四(DK430047k-0009)
第43巻 p.340-341 ページ画像

講道館本部要件録四             (財団法人講道館所蔵)
    大正十一年度
      六月
廿七日 監事子爵渋沢栄一殿来る七月二日満期トナルニ付、同日富士見軒ニ於テ評議員会を開キ、監事改選ヲ行ヒ、又評議員全部モ満期トナルニ付、同日引続維持員会ヲ開キ評議員ノ改選ヲ行フコトヽシ維持員・評議員ニ此旨通知ス
      七月
二日 午後四時半麹町富士見軒ニ於テ評議員会ヲ開キ、嘉納治五郎・本郷房太郎・本田親民・本田存・桐島像一・竹内平吉・永岡秀一・飯塚国三郎・富田常次郎・佐藤達次郎・山下義韶・潮田方蔵・有田秀蔵ノ諸氏出席、嘉納館長議長席ニ就き、監事子爵渋沢栄一氏七月二日ヲ以テ任期満了トナリたるニ付監事の改選を行ひたるに、満場一致を以て渋沢子爵を再選し、子の承諾を求むることに決す
 続て維持員会を開き、評議員全部七月二日を以て満期となるに付評議員の改選を行ひたるに、現評議員全部の再就任を希望する論と、評議員中ニ在ては出席不可能の人にハ一旦交替を為すを可とする論とありたれとも、此際ハ現評議員全部を再選し置き、将来可成出席尽力を依頼し、全く何等かの事情の為ニ出席又ハ尽力し得さる人ニ対してハ任意自決を待つことに決定したり、而して是が為欠席を生する場合ハ其補欠選任を館長ニ一任し、館長ハ補欠ノ上之を報告することに決議す、又適当なる人あるとき、評議員定員ニ達するまてハ之を増加し選任することを、同様館長ニ一任することに決議せり再選評議員人名左の如し
  飯塚国三郎  本田存    本田親民   本郷房太郎
  床次竹二郎  富田常次郎  若槻礼次郎  和田豊治
  嘉納治五郎  嘉納徳三郎  鎌田栄吉   竹内平吉
  財部彪    田中銀之助  高木益太郎  田中義一
  南郷次郎   南郷三郎   長島隆二   永岡秀一
  中川末吉   宗像逸郎   潮田方蔵   内田良平
  有働良夫   内田信也   山下義韶   山之内一次
 - 第43巻 p.341 -ページ画像 
  八代六郎   矢作栄蔵   有田秀蔵   阪谷芳郎
  佐藤達次郎  桐島像一   渋沢栄一   平沼亮三
  平山金蔵
○下略


大正十四年度講道館事業及会計決算報告書 第三頁(大正一五年)刊(DK430047k-0010)
第43巻 p.341 ページ画像

大正十四年度講道館事業及会計決算報告書 第三頁(大正一五年)刊
    処務ノ要件
○上略
一、六月三十日午後五時、内山下町交詢社ニ於テ、評議員会及維持員会ヲ開キ、嘉納治五郎・嘉納徳三郎・南郷次郎・本田親民・有働良夫・富田常次郎・永岡秀一・山下義韶・矢作栄蔵・本田存・中川末吉・花房太郎・樋口誠康・中村愛作・吉岡範策・荒井賢太郎氏等出席、館長嘉納治五郎議長ト為リ、先ツ評議員会ヲ開キ、監事渋沢子爵七月一日ヲ以テ任期満了トナルニ付、監事一名選挙ノ議ヲ宣告シタルニ、満場一致ヲ以テ渋沢子爵ヲ再選シタリ(仍テ後日ニ至リ同子ノ快諾ヲ得タリ)
○下略


講道館書類(一)(DK430047k-0011)
第43巻 p.341 ページ画像

講道館書類(一)              (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
拝啓、時下愈御清福奉賀候、陳者来る七月一日を以て監事渋沢子爵殿並ニ評議員全部任期満了と相成居候ニ付、本月三十日午後五時、交詢社(麹町区内山下町一ノ一帝国ホテル裏)ニ於て、左記の通り評議員会及維持員会相開右改選致度候間、万障御差繰御来会被成下度、此段得貴意候 敬具
 一、評議員会ニ於テ監事一名選挙ノ件
 二、維持員会ニ於テ評議員全部改選ノ件
 三、館務経過報告、及将来の施設御相談ノ件
当日ハ晩食用意致置候、御来否の御都合御一答奉煩候
  大正十四年六月廿二日
                  講道館長嘉納治五郎
    (宛名手書)
    渋沢栄一殿


(嘉納治五郎)書翰 渋沢栄一宛 (大正一四年)七月一八日(DK430047k-0012)
第43巻 p.341-342 ページ画像

(嘉納治五郎)書翰 渋沢栄一宛 (大正一四年)七月一八日
                      (渋沢子爵家所蔵)
          (栄一墨書)
          七月十八日午後飛鳥山邸ニ特使持参ニ付、即時直ニ返書を認め、従来も監事之職ハ就任するも所謂有名無実ニ有之頗る恐縮ニ存居、殊ニ昨今老衰病余之身、別而困却ニ付平ニ御免被下度、併懇切之来請を絶対ニ謝絶と申も厚意を損し、他之差支にも相成候様なれハ、此一期間限り勉強御引受可申上と申遣置候事 栄一
拝啓、其後御病気御軽快に被為赴候様承り居候へ共、炎暑に向ひ候事
 - 第43巻 p.342 -ページ画像 
故、何卒御大切に被成下度祈上候
過日来講道館の事に付其後の経過を申上、御高見も承り度と存、御都合伺候処、今尚御面会御六ケ敷との事にて其儘に打過居候、何れ御面会被願候機会を待つて詳細御話可申上候へ共、差当り左に御返事を煩し度件丈申上候
講道館の監事として老台の任期は去る六月三十日にて満期に相成候処評議員会に於て満場一致して更に御就任を願ふ事に議決いたし候、創立以後始終監事として御監督被下一同深く感謝いたし居候事に御坐候間、引続御就任御承諾被下候事とは存候へ共、公の手続いたし候前、一応御承諾を得置候事当然の手続と存候間、御病中にも拘らす右煩貴答度、如此に御坐候 草々不宣
  七月十八日                嘉納治五郎
    渋沢子爵閣下

講道館書類(一)(DK430047k-0013)
第43巻 p.342 ページ画像

講道館書類(一)            (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
拝啓、愈御勇健奉賀候、陳者去る六月三十日交詢社ニ於て本館評議員会相開き、監事渋沢子爵七月一日を以て任期満了ニ相成候ニ付改選相行候処、同子爵再選相成、快く重任御承諾被下候、又続て維持員会相開き、同しく満期ニ相成居候評議員全部の改選を行ひ候処、人選を館長及詮考委員四名ニ委托され、左の諸氏選任相成夫々承諾相成候間、為念御通知申上候 敬具
    評議員
  潮田方蔵殿  佐藤達次郎殿 田中銀之助殿
  八代六郎殿  山下義韶殿  内田信也殿
  飯塚国三郎殿 本田存殿   山之内一次殿
  阪谷芳郎殿  永岡秀一殿  南郷次郎殿
  南郷三郎殿  財部彪殿   竹内平吉殿
  有田秀造殿  中川末吉殿  平沼亮三殿
  平山金蔵殿  富田常次郎殿 矢作栄蔵殿
  本郷房太郎殿 田中義一殿  本田親民殿
  桐島像一殿  鎌田栄吉殿  床次竹二郎殿
                   以上重任
  有賀長文殿  吉岡範策殿  花房太郎殿
  荒井賢太郎殿 正力松太郎殿 村上竜平殿
  本山彦一殿  永田仁助殿  三土忠造殿
  竹下勇殿   原邦造殿   小橋一太殿
  関一殿              以上新任
 追白、新任の方は講道館寄附行為第十三条の二に依り維持員にも御加はり被下候義ニ候
  大正十四年九月廿五日 講道館長嘉納治五郎


講道館書類(一)(DK430047k-0014)
第43巻 p.342-343 ページ画像

講道館書類(一)              (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
 - 第43巻 p.343 -ページ画像 
拝啓、時下愈々御清安奉賀候、陳ハ来る十五日午後五時、丸の内有楽町一ノ五電気倶楽部(元の警視庁の裏)に於て、講道館評議員会及維持員会相開き、左案に付御決議相願度候間、御繰合御出席被下度候
 評議員会議案
 一、監事渋沢子爵来る七月一日を以て任期満了と被為候処、館長六月より欧洲旅行の予定に付監事一名を予選し置く事
 一、小石川区下富坂道場前道路舗装工事費金五百八拾壱円六拾参銭は一時経常勘定より支出し置きたるも、之を基本勘定に振替へ土地の価格に加算する事
 一、経常勘定支払に不足を生したるときは、基本勘定普通財産より借入れ支弁する事
 維持員会議案
 一、評議員全部来る七月一日任期満了となるを以て、予め評議員四十名改選の事
    以上
  昭和三年五月七日
                  講道館長 嘉納治五郎
    (宛名手書)
    子爵 渋沢栄一殿
  乍御手数御出席の有無来る十三日までに御一報被下度候


講道館本部要件録五(DK430047k-0015)
第43巻 p.343 ページ画像

講道館本部要件録五             (財団法人講道館所蔵)
    昭和三年度
      五月
十三日 午後五時ヨリ、電気倶楽部ニ於て、評議員及維持員会を開き嘉納館長、嘉納理事、本田親民・潮田方蔵・矢作栄蔵・花房太郎・南郷次郎・竹内平吉・宗像逸郎・本田存・山下義韶・飯塚国三郎・永岡秀一・富田常次郎氏等出席、左ノ通決議す
 嘉納館長議長となり、先つ評議員会を開き
  一、監事渋沢子爵来る七月一日を以て任期満了トナル処、本月廿四日より嘉納館長欧洲旅行ノ途ニ上リ数ケ月不在となるニ付、監事一名を予選シ置く件ハ渋沢子爵再選ニ決シ、前以て承諾を求め置く事
○下略


昭和三年度講道館事業及会計決算報告 第四―五頁(昭和四年)刊(DK430047k-0016)
第43巻 p.343-344 ページ画像

昭和三年度講道館事業及会計決算報告 第四―五頁(昭和四年)刊
    処務ノ要件
○上略
一、五月十三日、電気倶楽部ニ於テ、評議員会及維持員会を開き、嘉納館長、嘉納理事、本田親民・潮田方蔵・矢作栄蔵・花房太郎・南郷次郎・竹内平吉・宗像逸郎・本田存・山下義韶・飯塚国三郎・永岡秀一・富田常次郎の諸氏出席、嘉納館長議長と為り、先つ評議員会を開き左の諸件を決す
一、監事渋沢子爵来る七月一日を以て任期満了となる処、本月二十四日嘉納館長欧洲旅行の途に上り、数ケ月間不在となるに付、監事
 - 第43巻 p.344 -ページ画像 
一名を予選し置く件は、満場一致にて、渋沢子爵を再選して子爵の承諾を求むることゝなれり
 其後子爵の快諾を得て重任せられたり
○下略


講道館書類(一)(DK430047k-0017)
第43巻 p.344 ページ画像

講道館書類(一)            (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
拝啓、時下愈々御清勝奉賀候、陳ハ七月一日ヲ以テ監事子爵渋沢栄一殿任期満了ニ相成候処、嘉納館長欧洲ヘ旅行前(去ル五月廿四日出発)予テ御通知申上候通、去ル五月十三日電気倶楽部ニ於テ評議員会ヲ開キ、予メ幹事一名ノ改選ヲ行ヒタルニ、満場一致ヲ以テ渋沢子爵ヲ再選相成候ニ依リ、同子爵ニ重任ヲ御願申上候処、快ク御承諾被下候間左様御了承被下度候
又評議員全体ノ任期ハ同シク七月一日ヲ以テ満了ト相成候ニ付、前項評議員会ニ引続キ維持員会ヲ開キ、予メ改選ヲ行ヒ候処、男爵八代六郎・吉岡範策両氏ハ予テ辞任ノ申出アルニ付キ、両氏及故永田仁助氏ノ補欠三名ヲ除キ、他ハ全部満場一致ヲ以テ重任ニ決シ、前記三名ノ補欠ハ議長ニ其ノ指名ヲ委託被致候ニ付、議長ニ於テ詮衡ノ結果、遠藤柳作・法学博士渡辺鉄蔵・渋沢正雄三君ノ就任御承諾ヲ得申候間、是亦御承知被下度候
  昭和三年七月三十日
                講道館々長不在ニ付代理
                 理事 嘉納徳三郎
    (宛名手書)
    渋沢栄一殿
  追テ再任・新任評議員ノ氏名ハ別紙之通リニ有之候
(別紙、謄写版)
    講道館評議員 イロハ順
   飯塚国三郎殿 子爵 花房太郎殿     原邦造殿
   本田親民殿     本田存殿      本郷房太郎殿
   床次竹二郎殿    富田常次郎殿    鎌田栄吉殿
男爵 田中義一殿     田中銀之助殿    財部彪殿
   竹内平吉殿     竹下勇殿      中川末吉殿
   永岡秀一殿     南郷次郎殿     南郷三郎殿
   村山竜平殿     内田信也殿     潮田方蔵殿
法博 矢作栄蔵殿     山之内一次殿    山下義韶殿
   小橋一太殿     有賀長文殿     有田秀造殿
   荒井賢太郎殿 男爵 佐藤達次郎殿 男爵 阪谷芳郎殿
          医博        法博
   桐島像一殿     三土忠造殿     正力松太郎殿
   平沼亮三殿  医博 平山金蔵殿     本山彦一殿
法博 関一殿
    以上重任
法博 渡辺鉄蔵殿     遠藤柳作殿     渋沢正雄殿
    以上新任
右新任ノ方ハ同時ニ維持員ヲモ承諾セラレタル次第ナリ
 - 第43巻 p.345 -ページ画像 


講道館本部要件録五(DK430047k-0018)
第43巻 p.345 ページ画像

講道館本部要件録五            (財団法人講道館所蔵)
    昭和三年度
       七月
三十日 五月二十四日嘉納館長欧州出発ニ付、同月十三日ヲ以テ電気倶楽部ニ於テ評議員会ヲ開キ、渋沢子爵七月一日任期満了ニ付予メ監事ノ改選ヲ行ヒ、渋沢子再任の処昨今漸ク承諾ヲ得タリ○下略


昭和三年度講道館事業及会計決算報告 第一―三頁(昭和四年)刊(DK430047k-0019)
第43巻 p.345-346 ページ画像

昭和三年度講道館事業及会計決算報告 第一―三頁(昭和四年)刊
    事業の概況
本年 天皇陛下御登極の御儀を行はせられ、十一月十日即位礼、十一月十四日大嘗祭、十一月十六日大嘗祭後大饗第一日にて、以上三日間は謹て稽古を休み奉祝申上け、又十二月十三日は御大礼東京市奉祝会に付特に稽古を休み奉祝の意を表したり、この外大祭祝日等規定の休業日を除く外は、連日道場を開き稽古を為したり、而して下富坂道場は主として昼間稽古を行ひ、開運坂道場は昼間は女子及幼年者に対し夜間は青年者に対して、各学生に便宜なる時刻を択ひ修行せしめたり寒稽古及暑中稽古は例年の通り下富坂道場に於て執行し、皆出席者の数は年々増加せり、審議規定、其他諸規則とも実施上必要に応して改善を加へ、進級昇段に遺憾なきを期せり、本年の昇段者は初段弐千三百弐拾一名、二段一千百三拾七名、三段四百九拾五名、四段弐百拾名、五段百四拾九名、六段五名、有段者待遇一名、計四千三百拾八名なり又入門者は本館直接入門九百四拾七名、地方入門弐千六百拾名、旅順入門弐拾四名、合計三千五百八拾壱名にして、前年に比し五拾五名を増加せり
近年柔道普及の結果、社会各方面に亘りて講道館有段者の数益々増加し、心身鍛錬の効果は遺憾なく各事業の上に顕はれて、優秀の価値を認めらるゝに至り、現に本年衆議員議員総選挙に際しても、有段者議員十七名を計上するに及へり、而して更に精力善用、自他共栄の主義に依り、一般生活の上に応用受益せる者は、恐らく無数ならんと信せらる
欧洲に於ける万国議員会議列席の為め、嘉納館長五月二十四日東京出発渡欧の途に上り、余暇を利用して各地に於て柔道の講演を試み、其誤り伝へられたるところを匡し、又実演に依り講道館柔道の真価を知らしめたれは、日本伝柔道景慕の念を深からしめ、将来講道館との聯繋を懇望する等、自然講道館の権威を高からしめたり、九月二十七日館長帰朝、在京月余にして復た上海柔道大会に出席せり
今年中央有段者会は、館長の帰京歳末に及ひたる為、十二月二十三日二十四日の両日を以て下富坂道場に開会し、各種必要項目に付協議したり、因みに本年新に有段者会の設立を見たる地方は、横須賀・富山県呉西・奈良県の三ケ所にして本年より名称を改めて、何々柔道有段者会と呼ふことゝ為し、又従来の富山県講道館有段者会は富山県呉東柔道有段者《(マヽ)》と改称することゝなれり
嘉納館長創案に係る攻防式国民体育は、柔道を基礎として興味と実益
 - 第43巻 p.346 -ページ画像 
に伴ひ体力を養生する一挙両得の体育法にして、又団体的操練を為し得るを以て、学校体育には最も有意義のものと謂ふへく、既に二・三中等学校に於て之を試み頗ふる好成績を挙け居れり、然るに未た教師足らさるを以て是か養生の為、来年早々を期し講習を開始することゝし、講習生派遣の依頼書を年末に於て各地方に発したり

講道館書類(一)(DK430047k-0020)
第43巻 p.346 ページ画像

講道館書類(一)            (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
拝啓、時下益々御清穆奉賀候、陳者左記の通り本館役員任期満了と相成候に付、本月二十八日(木曜日)午後五時、神田一ツ橋学士会館に於て、講道館評議員会及維持員会相開き、夫々役員の改選相行ひ且つ同館其後に於ける事業の進行に就き御報告申上度候間、御繰合御出席被下度、此段得貴意候 敬具
    評議員会議事
一、館長理事嘉納治五郎来る六月一日を以て任期満了に付、館長理事一名改選の件
一、監事渋沢子爵来る七月一日任期満了に付予め監事一名改選の件
    維持員会議事
一、評議員全部四十名来る七月一日満期に付予め評議員全部改選の件
   以上
  昭和六年五月十一日
                講道館長嘉納治五郎
          殿
 追て御来否の儀は来る二十五日迄に御一報被下度候
(別筆)
右様取計置候間宜敷御含置被下度候


昭和六年度講道館事業及会計決算報告 第四―五頁(昭和七年)刊(DK430047k-0021)
第43巻 p.346 ページ画像

昭和六年度講道館事業及会計決算報告 第四―五頁(昭和七年)刊
    処務ノ要件
○上略
一、五月廿八日午後五時、学士会館ニ於テ、評議員会並ニ維持員会ヲ開キ、嘉納館長・嘉納徳三郎・中川末吉・潮田方蔵・花房太郎・矢作栄蔵・遠藤柳作・平山金蔵・南郷次郎・樋口誠康・本田親民・渋沢正雄・永岡秀一・山下義韶・富田常次郎・有田秀造・本田存諸氏出席、左ノ通リ決議ス
      評議員会決議
 イ、監事渋沢子爵来ル七月一日ヲ以テ任期満了トナルニ付、予メ監事ノ選挙ヲ行ヒタルニ、渋沢子爵ニ重任ヲ請フコトニ満場一致ニテ決シタリ、後子爵重任ヲ承諾セラレタリ
○下略


講道館本部要件録六(DK430047k-0022)
第43巻 p.346-347 ページ画像

講道館本部要件録六            (財団法人講道館所蔵)
    昭和六年度
      五月
二十八日午後五時、神田一ツ橋学士会館に於て、評議員会並ニ維持員
 - 第43巻 p.347 -ページ画像 
会を開く、出席左ノ如シ
  嘉納館長   嘉納徳三郎  中川末吉   潮田方蔵
  花房太郎   矢作栄蔵   遠藤柳作   平山金蔵
  南郷次郎   樋口誠康   本田親民   渋沢正雄
  永岡秀一   山下義韶   富田常次郎  有田秀造
  本田存
    評議員会
 嘉納館長議長トナリ、先ツ評議員会ヲ開キ、来ル七月一日ヲ以テ渋沢子爵監事満任トナルニ付、予メ監事一名ヲ選挙シ置キタシ、渋沢子爵ハ今ノ公務ヲ退カレタル当時一旦辞退サレタルモ、強テ留任ヲ願ヒ今日マデ講道館監事トシテ尽力サレタリ、老体ニテ気ノ毒トハ存スルモ、来年ハ講道館創立五十年ニ達シ、旦ツ後援会ノ尽力ニテ道場ノ新築モ出来得ル見込ニ付、旁々祝典ヲ挙ケ度ニ付、役員トシテ新究ヲ見テ貰ヒ度ニ付、引続重任ヲ願フコトニシタシトノ趣旨ヲ陳ヘラレタルニ、満場無異議重任ヲ乞フコトニ決ス


講道館書類(一)(DK430047k-0023)
第43巻 p.347 ページ画像

講道館書類(一)             (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
拝啓、予て御通知申上置候通、去る五月二十八日学士会館に於て講道館評議員会及維持員会を開き、評議員会に於ては渋沢子爵監事満任に付改選を行ひたるに、再選し重任を乞ふことに相成候、又講道館道場及事務所営造之件に付、現在の下富坂道場敷地内に改築増築を為す案と、旧砲兵工廠跡地所と講道館所有地所と交換の上新築する案とあり両々比較研究して更に評議員会に附議すること、及講道館の為すべき事業にして財力不十分の為、其別働団体たる講道館文化会に於て遂行し来りたる幾多の事業に対し、講道館より補助を為す必要相起りたるに依り、講道館後援会より金五千円を講道館に交付し、講道館は之を講道館文化会に補助として支出することに決議相成候
又維持員会に於ては、館長理事嘉納活五郎来る六月一日を以て満任に付改選を行ひたる処、嘉納治五郎重任に決し、次で評議員全部(四十名)七月一日任期満了と相成候に付改選を行ひたるに、議長に指名を一任することゝし、現在評議員三十八名は重任に決し、欠員二名の人選は議長に一任し、議長は飯塚茂及永野護の両氏を指名したり
右決議御諒承相成度、為念得貴意候
猶々当日出席の評議員は何れも皆重任を承諾せられ候、貴殿も何卒同様御承諾被下候様希上候 敬具
  昭和六年六月一日
               講道館長嘉納治五郎
    (宛名手書)
    子爵 渋沢栄一殿


渋沢栄一書翰控 嘉納治五郎宛 昭和六年六月一七日(DK430047k-0024)
第43巻 p.347-348 ページ画像

渋沢栄一書翰控 嘉納治五郎宛昭和六年六月一七日 (渋沢子爵家所蔵)
拝復、益御清適奉賀候、然者去一日付貴書入手、貴館監事に再選相成候由にて、重任致候様御依頼の趣拝誦致候、御承知の通り老齢のため事務減省の方針に致居候得共、折角の御懇示につき重任拝諾仕候
 - 第43巻 p.348 -ページ画像 
右御請迄如此御座候 敬具
  昭和六年六月十七日
                        渋沢栄一
  講道館々長
    嘉納治五郎様