デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
4節 編纂事業
16款 栄一ノ演説・談話ヲ編集刊行セルモノ 11. 青淵先生訓話集
■綱文

第48巻 p.134-135(DK480045k) ページ画像

昭和3年5月(1928年)

是月、竜門社、栄一ノ訓話ヲ編集シ「青淵先生訓話集」ト題シテ刊行、東京・刀江書院ヨリ発売セシム。(四六版・一冊・四〇〇頁)


■資料

青淵先生訓話集 竜門社編 序・第一―三頁昭和三年五月刊 【序 男爵 阪谷芳郎】(DK480045k-0001)
第48巻 p.134-135 ページ画像

青淵先生訓話集 竜門社編 序・第一―三頁昭和三年五月刊
  序
 青淵先生は昨年を以て八十八の高齢に躋られましたが、尚ほ矍鑠として、一意専念、国家社会の為めに尽瘁せられて居ります。
 先生を師と仰ぎ、其の懐に育まれて居る我が竜門社は、常に先生の意に悖るものがありはしないかと三省し、多年高唱せらるゝ経済道徳合一主義の徹底に努力して居るのであります。随つて玆に先生の米寿を祝賀し、永く之を記念しやうと、先生最近の訓話を蒐集編纂して、社員に頒つことゝ致しました。而してゆくゆくは、独り之を竜門社員のみに限らず、汎く全国民の間に普及せしめたいと希つて居ります。
 従来先生の口を衝いて出た説話は、夥しい数に上りますが、何れも先生の示教に接することを望んだ人々に対し各種の機関を通じて為されたもので、悉く社会人心誘導の指針となつて居ります。本書に収めたものは其の一部分に過ぎないのでありますが、先生の終始変らぬ主張が全篇に溢れ、円熟した思想を随処に窺ふことが出来ます。故に、之を座右に備へるならば先生と共に在るが如く、之を朝夕に繙く時は
 - 第48巻 p.135 -ページ画像 
先生の謦咳に接する思ひがあると信ずるのであります。
 更に今後、先生が九十に到り百を超えられ、それを祝賀記念する、第二・第三の青淵先生訓話集が発刊せられる日を期待しながら、一言を述べて序とする次第であります。
  昭和三年五月           竜門社理事長
                     男爵 阪谷芳郎


青淵先生訓話集 竜門社編 奥付昭和三年五月刊(DK480045k-0002)
第48巻 p.135 ページ画像

青淵先生訓話集 竜門社編 奥付昭和三年五月刊

図表を画像で表示青淵先生訓話集 竜門社編 奥付昭和三年五月刊

   昭和三年五月一日印刷                非売品   昭和三年五月六日発行                 東京市麹町区永楽町二丁目一番地                     仲廿八号館渋沢事務所内    版権   編纂兼発行者          財団法人竜門社    所有   右代表者            男爵 阪谷芳郎                    東京市日本橋区兜町二番地         印刷者                 星野錫                    東京市日本橋区兜町二番地         印刷所            東京印刷株式会社 




青淵先生訓話集公刊発売広告(DK480045k-0003)
第48巻 p.135 ページ画像

青淵先生訓話集公刊発売広告         (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    青淵先生訓話集 (公刊発売)
本書は竜門社が渋沢子爵の米寿祝賀記念の為め、特に編輯発行して同社会員に配布せられたものでありますが、同社会員の一人たる尾高豊作の経営する本書院は、斯かる有益の書を竜門社会員のみに限りて配布するのは甚だ遺憾の事と思ひまして、同社に乞うて之を公刊し汎く世に普及する事に致しました。御購読御希望の向もありましたなら何卒本書院に御申込下さる様御願ひ申します。
  昭和三年六月
              東京神田駿河台ニコライ堂下
                      刀江書院
                     東京神田三二七一番三一八九番
                     振替東京七三一一八番
   ○本資料第四十三巻所収「財団法人竜門社」昭和三年五月六日、同年九月二十九日ノ条参照。