デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

6章 学術及ビ其他ノ文化事業
5節 新聞・雑誌・通信・放送
1款 新聞・雑誌 9. 国民新聞二十五年記念祝賀会
■綱文

第48巻 p.234-236(DK480063k) ページ画像

大正4年5月10日(1915年)

是日栄一、上野精養軒ニ於テ催サレタル、国民新聞二十五年記念祝賀会ニ出席シ、祝辞ヲ述ブ。


■資料

渋沢栄一 日記 大正四年(DK480063k-0001)
第48巻 p.234 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正四年         (渋沢子爵家所蔵)
五月十日 曇 夜ニ入リテ小雨
○上略 午後二時上野精養軒ニ抵リ、国民新聞ノ開催スル二十五年紀念会ニ出席シ一場ノ祝辞ヲ述フ、畢テ立食ノ饗アリ、午後五時過散会○下略


国民新聞 第八三四一号 大正四年五月一〇日 本紙創刊廿五年祝賀会 附 家庭博覧会開会式(DK480063k-0002)
第48巻 p.234-235 ページ画像

国民新聞 第八三四一号大正四年五月一〇日
    ○本紙創刊廿五年祝賀会
      附 家庭博覧会開会式
      △本日午後正二時より上野精養軒に於いて
我が国民新聞は本年二月一日を以て創刊満二十五年に達したるも、折柄諒闇中なりしを以て暫く之を記念することを延期し、来月一日より上野不忍池畔に記念事業の一たる家庭博覧会を開設したるが、其の開会式を兼ね今十日午後二時より上野精養軒に於て記念祝賀会を挙行することゝなれり、来賓諸君は何卒差上置きたる招待状お忘れなく成るべく定刻正二時以前に御来会下されたし、当日順序左の如し
○順序
 - 第48巻 p.235 -ページ画像 
 余興(午後二時開演)
  能(吉野天人・伯母ケ酒・船弁慶)
  踊(寿黄金曲搗)
 挙式(午後四時)
  挨拶   社長 徳富猪一郎氏
  家庭博覧会式辞
      総裁侯爵 鍋島直大閣下
      会長子爵 平田東助閣下
     副会長男爵 後藤新平閣下
     副会長男爵 阪谷芳郎閣下
  祝詞    侯爵 松方正義閣下
        伯爵 大隈重信閣下
        男爵 渋沢栄一閣下
 立食
  両陛下万歳 三唱
  来賓諸君万歳
  散会
当日余興能及踊番組左の如し
      △余興番組
 同梅若亀之  同 梅若進   梅若美雄
 同梅若竜雄 ツレ 梅若春雄
吉野天人 吉見嘉樹 三須清志 増見林太郎 寺井三四郎
 天人揃、半能
   伯母ケ酒       小早川精太郎
    判官 松本孝
       松本長
船弁慶 宝生新 川崎利吉 幸悟朗 観世元規 増又六郎
   間          小早川精太郎
 半能 小鍛冶   松本謙三
  附祝言
寿黄金曲搗
 粟餅屋 若柳寿童  面売 若柳吉三郎
 同   若柳吉蔵  簪売 若柳吉与志
 地方  常磐津松尾太夫 常磐津鳴渡太夫 常磐津志妻太夫
 三味線 常磐津文字兵衛 上調子 常磐津文字助 同 常磐津菊三郎
尚ほ当日来賓諸君は家庭博覧会を御随意御覧下され度、祝賀会開会前に御覧の方は当日の招待状を博覧会場入口にて御示し下されたく、式後御覧の方は式場にて差上ぐる徽章を著け入場せられたし○下略


国民新聞 第八三四三号 大正四年五月一二日 来賓式辞並演説 本社創立廿五年祝典席上 渋沢男爵演説(DK480063k-0003)
第48巻 p.235-236 ページ画像

国民新聞 第八三四三号大正四年五月一二日
    ○来賓式辞並演説
      本社創立廿五年祝典席上
○上略
  △渋沢男爵演説
 - 第48巻 p.236 -ページ画像 
閣下淑女諸君、予も玆に一言の祝辞を述ぶるの光栄を有す、予は特に実業界の一人として微意の存する所を述ぶる為めに参列せる次第なるが、只今迄の演説者即ち松方侯・大隈伯に此すれば未だ頗る年少也、随つて青年の意気を以て国民新聞創刊当時の所懐を述べんとす、抑も嘉永・安政の交外交問題の惹起せられたる当時より新聞の必要を感ぜり、予は英仏諸国に於いて政治・経済・軍事・外交諸般の事項に亘りて新聞の報道の迅速なるに一驚を喫せる次第なるが、日本の新聞紙も福地源一郎君の日日新聞時代より勃興し、予も此の新聞に関係せし事あり、然れども当時の時勢は実業の振興も亦忽諸に附する能はざる状態なりしを以て、退いて専ら実業界に努力するの方針を執れり、国民新聞が創刊廿五年の歳月は決して短しとせず、其間の努力奮闘亦大に諒とすべきものあるは勿論なりと雖も、一方には社会の進歩も至大の関係ありしや疑ひなし、独り新聞のみならず銀行・会社事業亦然り、即ち社会の力の偉大なる勢ひに乗じて一大発展を為したものと信ず、唯に玆に特に一言すべきは国民新聞が克く時勢を察し常に指導の任を尽し来れる事にして、新聞の威力を善用して社会の進歩発達に貢献せられたるにあり、希くは此の精神を以て今後益々特色を発揮し指導の目的を誤らざらんことを希望す



〔参考〕渋沢栄一 日記 大正八年(DK480063k-0004)
第48巻 p.236 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正八年         (渋沢子爵家所蔵)
一月二十六日 晴 寒
○上略 午前十時半国民新聞社ニ抵リテ依游会々員ノ集合ニ対シテ一場ノ講演ヲ為ス、徳富氏ヨリモ紹介ノ演説アリ○下略