デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2024.12.1 / 最終更新日: 2025.3.16

別巻

談話四 余録

談話(四)
新聞・雑誌に掲載せられたる談話(承前)
大正期 三七六 東京朝日新聞 第一三八七二号 大正一四年一月一一日

■資料

三七六 東京朝日新聞  第一三八七二号 大正一四年一月一一日  この雄図を決行し我が航空界を鞭撻されたい 【渋沢栄一子】(DKB80002m)
別巻第8 p.2 ページ画像PDM 1.0 DEED

三七六 東京朝日新聞  第一三八七二号 大正一四年一月一一日
    この雄図を決行し我が航空界を鞭撻されたい
      渋沢栄一子
 朝日新聞社が今春欧洲訪問飛行の大事業を決行すると聞いて、老人乍ら私は血湧き肉踊るの感がある。慶応三年仏国に大博覧会の開催された時、私は徳川使節の御伴をして渡仏したが、その当時は飛行機のやうなものはなかつた。最近に至つて欧洲各国から続々世界一周の飛行機が飛来し、航空界の発達に驚嘆するが、悲しいかな我国は未だ一人として大飛行を決行する者なく、我国航空界の幼稚さを悲しまざるを得なかつた。今回御社に依て行はるる大飛行は、貧弱なる我国航空界の鞭撻となる許りでなく、我国航空界を国際的たらしめるもので実に国家的大事業であるから、飛行士諸君も「斃れて後止む」の一大決心を以て、飽くまで目的の貫徹を遂げられんことを望んでやまない。