公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第16巻 p.317-322（DK160041k） ページ画像
明治39年7月1日（1906年）
是日、第一銀行京城支店ノ中央金庫京城派出所、更メテ京城本金庫ト為リ、其他ノ在韓国中央金庫派出所ハ同本金庫所属ノ支金庫ト為ル。是ヨリ先
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六月二十三日、金庫出納役代理高橋日本銀行副総裁ヨリ釜山ニ支金庫設置ノ旨ヲ通牒セラレ、同様七月一日ヨリ開始セリ。尋イデ明治四十年二月五日松尾日本銀行総裁ヨリ韓国鏡城ニ支金庫設置ノ旨通牒アリ、四月一日ヨリ開始ス。
韓国ニ於ケル第一銀行 第一銀行編 第二八一―二九二頁明治四一年八月刊（DK160041k-0001）
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韓国ニ於ケル第一銀行 第一銀行編 第二八一―二九二頁明治四一年八月刊
第六章 日本中央金庫派出所事務取扱
○上略
降テ明治三十九年五月ニ至リ金庫出納役ヨリ左ノ通牒アリテ、七月一日ヨリ京城派出所ハ京城本金庫トナリ、其他ノ在韓国派出所ハ同本金庫所属ノ支金庫ニ改メラレタリ
国第一三一〇号
中央金庫京城派出所ノ儀ハ本年七月一日ヨリ京城本金庫ト相成、其他ノ在韓国派出所ハ同本金庫所属ノ支金庫ニ改メラレ候旨今般大蔵大臣ヨリ被達、又在満洲派出所ニ於テハ同日以降本金庫同様毎月出納内訳書・計算書及月計対照表等ヲ調製シ、其出納額ヲ証明スベキ旨同様被達候間、此段及御通牒候也
明治三十九年五月二十六日
金庫出納役
日本銀行総裁 松尾臣善
株式会社第一銀行頭取渋沢栄一殿
追テ各派出所ニ対シテハ当方ヨリ直接夫々可相達儀ニ候間、此段申添候也
右ノ如ク派出所名ヲ廃止スルコトヽナリタルヲ以テ、従テ約条書ヲ追加シ、且ツ日本銀行ト更ニ金庫出納事務代理条約ヲ締結セリ
韓国京城外六派出所事務代理取扱方ニ関シ日本銀行ト株式会社第一銀行ト締結シタル約条書ノ追加
一明治三十九年七月一日以降、第一条中派出所名ヨリ韓国京城・仁川・平壌・元山・城津・咸興ヲ削除ス
右追約シタル証トシテ本書弐通ヲ作リ、当事者記名調印ノ上各壱通ヲ本約条書ニ添付保存スルモノ也
明治三十九年六月八日
日本銀行総裁
松尾臣善
同国庫局長
山口宗義
同文書局長
山口宗義
株式会社第一銀行頭取
渋沢栄一
同支配人
佐々木勇之助
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明治二十二年勅令第百二十六号金庫規則ニ拠リ、京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ現金及有価証券ノ保管出納ヲ取扱フ為メ、大蔵大臣ノ認可ヲ得テ、日本銀行ト株式会社第一銀行ト金庫出納事務代理約条ヲ締結スルコト左ノ如シ
第一条
京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ現金及有価証券ノ保管出納ヲ取扱フ為メ、株式会社第一銀行ハ前記本金庫及之ニ属スル支金庫所在地ニ於ケル支店又ハ出張所ヲ以テ日本銀行代理店ト為シ、其代理店長ハ金庫出納役ノ代理人トシテ其事務ヲ取扱フモノトス
第二条
株式会社第一銀行ハ京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ現金及有価証券ノ保管・出納並ニ其取扱フ事務ニ付、日本銀行ニ対シ一切ノ責任ヲ有ス
京城本金庫及之ニ属スル支金庫ニ保管中又該金庫ヨリ他ヘ逓送中ノ金員・有価証券、如何ナル事故アリテ損失スルトモ、前項ニ由リ株式会社第一銀行ニ於テ其責ニ任ジ、又之ニ因テ生ズル総テノ損失費用ヲモ償フベシ
第三条
代理店長ハ金庫ニ関スル法令ヲ遵守スルハ勿論、金庫出納役ヨリ頒布スル所ノ金庫出納事務順序及其他金庫出納役ノ達書ヲ遵守シ、其現金及有価証券ノ出納ヲ取扱フベシ
第四条
京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ金櫃帳簿ハ銀行本業部ト混淆セザル様判然区劃シ、一見シテ其本支金庫ノ金櫃帳簿ノ蔵置シアルモノタルコトヲ識ルニ足ルベキ標章ヲ附シ置クベシ
京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ現金及有価証券ハ、株式会社第一銀行ニ於テ本業部ノ為メニ決シテ之ヲ使用スベカラズ、若シ之ヲ使用シタルカ又ハ使用シタリト認ムルトキハ、日本銀行ハ直ニ本約条ヲ解除スベシ
第五条
日本銀行ハ株式会社第一銀行ノ本業部ニ関シ、其定ムル所ノ様式ニヨリ定時又ハ臨時ニ貸借対照表其他ノ計算書ヲ徴シ、説明ヲ求ムルコトアルベシ
第六条
日本銀行ハ京城本金庫及之ニ属スル支金庫ヲ撿査スルトキハ、之ト同時ニ株式会社第一銀行ノ本業部ニ属スル現金・有価証券・諸帳簿及証憑書類等ヲ閲覧スルコトヲ得
第七条
京城本金庫及之ニ属スル支金庫事務取扱ニ係ル手数料ノ員額ハ、日本銀行ニ於テ之ヲ定メ、株式会社第一銀行ヘ支払フベキニ付、金庫事務取扱上ニ就テ要スル経費ハ総テ株式会社第一銀行ニ於テ支弁スベシ
第八条
本約条ハ明治三十九年七月一日ヨリ明治四十年三月三十一日迄ヲ限
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リトス、満期ニ至レバ京城本金庫及之ニ属スル支金庫ノ事務及現金有価証券共悉皆日本銀行ヘ引渡シ、日本銀行ハ其計算結了ノ上本約条ヲ終了スベシ
前項ノ期間中第四条及第九条ニヨリ解約スル場合ニ於テモ前項ニ準ズ
第九条
本約条ハ日本銀行ノ都合ニ依ルカ、又ハ株式会社第一銀行ニ於テ此約条ニ違犯シ若シクハ不正ノ所為アルトキハ、期間中ト雖モ日本銀行ハ解約スルコトアルベシ、尚又双方熟議ノ上ハ大蔵大臣ノ認可ヲ得テ本約条ヲ更正増削スルコトヲ得
右約条ヲ締結シタル証トシテ双方役員署名調印シ、壱通ハ日本銀行ニ保存シ、壱通ハ株式会社第一銀行ニ保存スルモノ也
明治三十九年六月八日
日本銀行総裁
松尾臣善
同国庫局長
山口宗義
同文書局長
山口宗義
株式会社第一銀行頭取
渋沢栄一
同支配人
佐々木勇之助
明治三十九年六月二十三日韓国釜山ニ支金庫設置ノ儀ニ付、金庫出納役代理ヨリ左ノ通リ通牒セラレタリ
国第一五七八号
韓国釜山ニ支金庫設置ノ儀ニ付別紙写ノ通リ大蔵大臣ヨリ被達候間此段及御通牒候也
明治三十九年六月二十三日
金庫出納役代理
日本銀行副総裁 高橋是清
株式会社第一銀行
頭取 渋沢栄一殿
往第七五一六号
金庫出納役
本年七月一日ヨリ韓国釜山ニ京城本金庫釜山支金庫ヲ設置シ、内地支金庫ト同様ノ取扱ヲ開始スベシ
明治三十九年六月二十三日
大蔵大臣法学博士 阪谷芳郎
仍テ同日直ニ受書ヲ提出シ、夫々開始ノ準備ニ着手シ、翌七月一日ヨリ之ヲ開始シ、同月二日其旨中央金庫ヘ届出デタリ
御届
京城本金庫釜山支金庫ハ昨七月一日ヨリ金庫事務取扱ヲ開始致候ニ付此段御届申上候也
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明治三十九年七月二日 株式会社第一銀行
中央金庫御中
明治四十年二月五日、日本銀行総裁ヨリ韓国鏡城ニ支金庫設置ノ儀ニ付、別紙ノ通リ通牒アリタリ
国第一五一号
来ル四月一日ヨリ韓国鏡城ニ金庫設置ノ儀ニ付、別紙ノ通リ大蔵省理財局長ヨリ通知有之候間、差支無之様御準備相成度、此段及御通知候也
日本銀行総裁
明治四十年二月五日
松尾臣善
株式会社第一銀行頭取渋沢栄一殿
追而本支金庫設置ノ件本月一日告示相成候、為念申添候也
往第一三三六号
予テ御協議ニ及ビ候韓国鏡城ニ金庫設置方ハ来ル四月一日ヨリ開始ノ事ニ告示相成候筈ニ付、同日以降金庫事務取扱方差支無之様御準備相成度、念ノ為メ此段及御通牒候也
明治四十年一月三十一日
大蔵省理財局長 水町袈裟六
金庫出納役
日本銀行総裁松尾臣善殿
右ニ対シ翌六日左ノ通リ受書差出セリ
本月五日付国第一五一号ヲ以テ来ル四月一日ヨリ韓国鏡城支金庫設置ノ儀ニ関シ、大蔵省理財局長ヨリ通知有之候趣ヲ以テ該事務取扱上差支無之様準備可致旨、右通知書写御添付御来示相成、又追書ヲ以テ本支金庫設置ノ件本月一日告示相成候趣御申添被下敬承仕候、右御請迄此段得貴意候 拝具
株式会社第一銀行
明治四十年二月六日
頭取 渋沢栄一
日本銀行
総裁 松尾臣善殿
金庫出納事務代理約条ハ明治四十年三月ニ於テ満了ノ処、更ニ四十一年三月迄延期セラレ、左ノ追約書ヲ調製セリ
追約書
金庫現金及有価証券保管出納事務取扱方ニ関シ日本銀行ト株式会社第一銀行ト締結シタル約条書ノ追加
一、明治三十九年六月八日付約条書ヲ以テ当事者間ニ締結シタル契約ノ期間ハ明治四十年三月三十一日満了ノ処、尚明治四十一年三月三十一日迄之ヲ延長ス
右追約シタル証トシテ本書弐通ヲ作リ、当事者記名調印ノ上各壱通ヲ本約条書ニ添付保存スルモノ也
明治四十年二月八日
日本銀行総裁
松尾臣善
同国庫局長
- 第16巻 p.322 -ページ画像
生田定之
同文書局長
島郁太郎
株式会社第一銀行
頭取 渋沢栄一
同
支配人 佐々木勇之助
尚四十一年三月二十日ニ至リ右約条ハ更ニ四十二年三月三十一日迄延期セラレタリ