デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治30年9月15日（1897年）

是ヨリ先、市内遠隔ノ地ニ所在スル銀行ハ日本橋附近ニ小切手支払代理店ヲ設クベキノ件ヲ協議ス。是日小切手支払代理店ノ設ナキ銀行ノ手形ハ一切受入レザルコトヲ決議ス。

集会録事　自明治二十六年一月　　（東京銀行集会所所蔵）
　　　　○第百七十三回定式集会録事○明治三〇年六月一五日
次ニ市内遠隔ノ地ニ所在スル銀行ノ当坐小切手ハ、取付上不便尠ナカラサレハ日本橋区近傍ヘ右小切手支払代理店ヲ設ケラレンコトヲ照会スルモノハ如何ト協議シタルニ、孰レモ希望セシ処ナリシヲ以テ忽チ原按ニ決シ、而シテ其照会書ハ当集会所ノ名印ヲ以テ発信スヘキコトト為シ○下略
　　　　○第百七十五回定式集会録事
明治三十年九月十五日午後五時ヨリ組合銀行第百七十五回定式集会ヲ
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開キ来会シタルモノ三十四名ナリ、渋沢会長ハ前会加入シタル東京商業銀行及成田銀行支店並第一銀行外八行ヨリ新タニ会員トシテ出席セシムヘキ人名ノ届出アリタルコトヲ告ケ、而シテ本日出席ノ諸氏ヲ紹介セリ
○中略
夫ヨリ議事ニ移リ会長ノ説明ニヨリ決定シタル要領左ノ如シ
○中略
一遠隔銀行代理店　日本橋附近ニ遠隔シタル各銀行ノ手形小切手支払代理店取設ノ件ハ兼テ決議ニヨリ各銀行ニ照会シタリシカ、其後二三ノ銀行ヨリ照会ノ如ク支払代理店ヲ置キ、一旦之レヲ支払タル後本店ニ於テ支払資金ナキトキハ該手形小切手ヲ持参ノ銀行ヘ返却セサルヘカラス、此場合ニ於ケル時日ニ付質問シ来リタル旨ヲ告ケ、其便法ニ付種々協議シタリシカ、或ハ小切手振出人ニ支払保証ヲ取ラシムヘシトノ説モアリシカ、甲ニ便ナラント欲セハ又乙ニ不便ヲ来シ、到底適当ノ良案ナケレハ不得已、代理店ノ設ナキ銀行ノ手形小切手ハ一切受入サルコトニ決セリ