デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

2章 交通
2節 鉄道
25款 其他ノ鉄道 3. 陸羽電気鉄道株式会社
■綱文

第9巻 p.356-357(DK090036k) ページ画像

明治28年(1895年)

栄一、宮城県塩釜ヨリ仙台ヲ経テ最上川ニ聯絡スベキ陸羽電気鉄道株式会社ノ創立委員トナリ、賛助スル所アリ。


■資料

青淵先生六十年史 (再版) 第二巻・第一一〇頁 〔明治三三年六月〕(DK090036k-0001)
第9巻 p.356-357 ページ画像

青淵先生六十年史 (再版) 第二巻・第一一〇頁〔明治三三年六月〕
    第六節 陸羽電気鉄道会社
陸羽電気鉄道株式会社ハ明治二十八年頃ノ創立ニシテ青淵先生其発起人タリ、其設計目的ハ塩釜湾ト酒田港ニ通スル最上川ト聯絡シテ東海ト西海トノ気脈ヲ通シ、且ツ東北鉄道線ト奥羽鉄道線トヲ聯絡シテ、
 - 第9巻 p.357 -ページ画像 
陸羽西国間運輸交通《(両)》ノ便利ヲ図ルニ在リ、而シテ其線路ハ陸前国塩釜湾頭ヲ起点トシ、塩釜街道ヲ経、案内ヨリ仙台ニ入リ、関山街道ヲ経奥羽線羽前国神町停車場ニ至リ、神町ヨリ谷地街道ヲ経、最上川ノ東岸(藤助新田)ニ至リテ終ルモノニシテ、其原発電所ハ三居沢・鳳鳴ケ滝・石動ケ滝ノ三箇所ナリ、其総費額百二十五万円ヲ要スルノ見込ナリ


青淵先生公私履歴台帳 明治三十三年五月十日調(DK090036k-0002)
第9巻 p.357 ページ画像

青淵先生公私履歴台帳 明治三十三年五月十日調
                   (渋沢子爵家所蔵)
明治二十八年
陸羽電気鉄道株式会社ノ創立委員トナル
  本鉄道ハ塩釜湾ト最上川トヲ聯絡シテ、太平洋ト日本海トノ間ニ陸運ノ便ヲ起サンコトヲ目的トシ発起シタルモノニシテ、其創立委員トナリ、賛助セルモ未タ成立ヲ見ルニ至ラス
備考 卅四年解散


渋沢栄一 日記 明治三二年(DK090036k-0003)
第9巻 p.357 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治三二年
十月廿七日
朝遠藤庸治来ル、陸羽水力電気鉄道ノコトヲ談ス○下略


中外商業新報 第四一三八号〔明治二八年一二月八日〕 山形県会と陸羽電気鉄道(DK090036k-0004)
第9巻 p.357 ページ画像

中外商業新報 第四一三八号〔明治二八年一二月八日〕
    山形県会と陸羽電気鉄道
 山形より仙台を経て塩釜に至るべき陸羽電車鉄道布設の件は宮城県知事より、同県臨時県会に諮詢したるに、去一日の会議に於て満場一致を以て可決したりといふ。


東京経済雑誌 第四〇巻第一〇〇三号・第一〇〇八頁〔明治三二年一一月四日〕 ◎陸羽電気鉄道の起工(DK090036k-0005)
第9巻 p.357 ページ画像

東京経済雑誌 第四〇巻第一〇〇三号・第一〇〇八頁〔明治三二年一一月四日〕
◎陸羽電気鉄道の起工 宮城県下塩釜より仙台を経て山形に達する陸羽電気鉄道線路の内、第一期線即ち塩釜より仙台に至り、更に仙台市内線路を合せて約三十哩間は既に実測済み、工費予算五十六万円の見込にて、近日工事に着手する筈にて、目下種々運動中なるが、時宜によつては其動力をセルポレー式に取らんとの議もありと