デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治41年9月30日（1908年）

是日当会社創立総会ヲ開ク。栄一取締役会長ニ選任セラル。

渋沢栄一　日記　明治四一年　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
八月八日　半晴　暑
○上略　午前九時東京瓦斯会社ニ抵リ高松豊吉氏ニ面話ス、十時内蔵寮ニ抵リ阪本内蔵助ニ面会シテ帝国ホテル敷地ノ事、日韓瓦斯会社株式御引受ノ事ニ付渡辺内蔵頭ニ請願ノ旨ヲ述フ○下略
　　　○中略。
九月八日　曇冷
○上略　二時東京瓦斯会社ニ抵リ、重役会ニ列席シ、書類及計算表ヲ撿閲ス、後日韓瓦斯会社創立委員会ヲ開キ払込ノ現況ヲ調査シ、向後会社成立ノ順序ヲ協議ス○下略
　　　○中略。
九月十九日　曇涼
○上略　高松博士・久米・岡崎三氏来リテ日韓瓦斯会社ノ事ヲ談ス○下略
　　　○中略。
九月三十日　曇涼
○上略　午飧後日韓瓦斯会社創立総会ヲ開キ要件ヲ議決ス○下略

東京経済雑誌　第五八巻第一四五九号・第六三九頁明治四一年一〇月三日
○日韓瓦斯創立総会　同社創立総会は去る三十日銀行集会所に於て開会し、出席者三百七十六名、此株数四万九千百四十二株にして、委員長渋沢男議長席に着き、会社創立の経過報告あり、続て定款を可決し取締役・監査役は議長指名に一任せし結果左の諸氏を挙げ散会せり
　△取締役　渋沢栄一・高松豊吉・久米良作・大橋新太郎・山口太兵衛・岡崎遠光・白寅基　△監査役　伊藤幹一・平沢道次・金時鉉

京城電気株式会社二十年沿革史　第二三―二五頁　昭和四年四月刊
　　第四章　日韓瓦斯株式会社時代
　　　　一、創立総会
　明治四十一年九月三十日、東京市日本橋区阪本町銀行集会所に於て本社創立総会を開く、渋沢創立委員長より、創立事務の経過、株式募集、其他に関する概要左の如き報告あり。
　昨春以来の財界不況に拘はらず当会社株式払込の円満に終了し、今日此所に創立総会を開くに至りたるは、偏に株主諸君が本事業の有望なることを認め奮つて応募せられたる結果に外ならざるなり。
　次に発起人株主其他に就て一言せんとす、発起人総数は七十四名にして、其内内地人四十七名、在韓本邦人二十三名、韓国人四名なり株主総数は五百二十五名にして其内内地人四百七十五名、在韓本邦人二十九名、韓国人二十一名なり、而して株数六万株の内内地人持
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株五万八百六十五株、在韓本邦人持株二千八百三十五株、韓国宮内府持株四千株、韓国人持株二千三百株なり。
　創立期間に於ける総収入は金七十六万七千九百七十七円八十五銭五厘にして、此内創立費として金九千八百八十三円四十八銭を支出したるを以て、現在の預金及現金は金七十五万八千九十四円三十七銭五厘なりとす。
　創立費が定額の八千円を超過するに至りたるは、第一昨年来経済界不況の現状に於ては公衆募集の方法を以て株主を得るは頗る困難なりしかば、創立委員及事務員は九州・中国・大阪・水戸・仙台・北越等に出張し、或は知人間を説き又は縁故を求めて各地有力家を勧誘したる結果、其費用自ら嵩みたること、第二は証拠金払込及第一回株金払込みの際何れも予想外の費用増加したること、第三会社設立時期延引したる為め各種経費の増加を来したるに依れり。
　然れども雑収入金一万七千九百七十七円八十五銭五厘ありたるを以て、今仮に創立費用を償却したりとするも尚金七十五万八千九十四円三十七銭五厘の残額を見るに至れり、此の創立費増加の件は幸に諸君の御諒察あらんことを望む。
　次で定款を議定し、取締役及監査役の選任を行ひ、其報酬を定め、創立委員に対する報酬金贈与の件を附議し、取締役の互選に依りて左の役員を定めたり。
　　　　　　　　　　　　　　　　取締役会長　渋沢栄一
　　　　　　　　　　　　　　　　専務取締役　岡崎遠光
　　　　　　　　　　　　　　　　取締役　　　高松豊吉
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　久米良作
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　大橋新太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　山口太兵衛
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　白寅基
　　　　　　　　　　　　　　　　監査役　　　伊藤幹一
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　平沢道次
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　金時鉉

京城電気株式会社所蔵文書
　　　　日韓瓦斯株式会社創立総会決議録
明治四十一年九月三十日午後三時東京市日本橋区坂本町銀行集会所ニ於テ日韓瓦斯株式会社創立総会ヲ開キ午後四時閉会ス、当日出席株主三百七十六名、此引受株数四万九千四百五十五株ニシテ、創立委員長男爵渋沢栄一氏議長席ニ着キ、商法第百三十二条ノ規定ニ従ヒ、別記会社創立ニ関スル事項ノ報告ヲナシ、了ルヤ直ニ議事ヲ開始シ、左ノ各件ヲ議決確定セリ
　　　　決議事項
第一　定款議定ノ件
定款ノ各条ハ原案ノ通リ可決確定ス、但シ定款第四十条ノ創立費ニ関スル規定ノミ別項ノ如ク変更アリタリ
第二　取締役及監査役ノ報酬ヲ年額八千円以内ト定ムルノ件
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右原案通リ可決確定ス
第三　取締役及監査役ヲ選任スル件
左ノ通リ確定ス
　男爵　渋沢栄一　工学博士　高松豊吉　　　　　　久米良作
　　　　岡崎遠光　　　　　　大橋新太郎　　　　　山口太兵衛
　　　　白寅基　　　　　　　以上取締役
　　　　伊藤幹一　　　　　　平沢道次　　　　　　金時鉉
　　　　　　　　　　　　　　以上監査役
第四　創立費増加ニ関スル件
定款第四十条ニ本社ノ負担ニ帰スヘキ創立費用ハ金八千円以内トストアルヲ金九千八百八拾参円四拾八銭ト変更ノコト異議ナク可決確定ス
第五　商法第百三十四条ノ各項ニ関スル件
商法第百三十四条ノ末項ニ則リ、発起人ニ非ル株主中ヨリ特ニ検査役トシテ高木豊三・園田実徳ノ両氏ヲ選任シ調査ヲ委託ス
第六　株主大村百蔵氏ヨリ創立委員ニ報酬ヲ贈与スルコトノ動議ヲ提出シ、討議ノ結果金五千円ヲ贈与スルコトニ可決確定ス
第七　初期選任ノ取締役ハ明治四十四年八月ノ定時株主総会終了ノ日又監査役ハ同四十二年八月同上ノ日ヲ以テ各任期満了トスルノ件
右満場一致ヲ以テ可決確定ス
以上各件ノ議決終了スルヤ議長ハ発起人中松永達次郎・岸本豊太郎・中村再造・松尾元之助・松浦源治・増田三穂・淵上貞助・秋吉富太郎・酒井政平・木村宇一郎・三好和三郎・宮津一郎・笹井慎二郎ノ十三名ハ株式第一回ノ払込ヲ為サヾリシヲ以テ当然発起人タルノ資格ヲ失ヒタルモノナリトノ報告アルヤ満場別ニ異議ナシ、続テ検査役高木豊三・園田実徳両氏ハ商法第百三十四条ノ規定ニ依リ調査セシ所、悉ク適法ニシテ正当ナルコトヲ認メタリトノ報告アリ、依テ玆ニ創立総会ヲ終結ス
　　明治四十一年九月三十日
　　　　　　　　　　　　　　　日韓瓦斯株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　　取締役　　渋沢栄一
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　岡崎遠光
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　高松豊吉
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　久米良作
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　大橋新太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　山口太兵衛
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　白寅基
　　　　　　　　　　　　　　　　　監査役　　伊藤幹一
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　平沢道次
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　金時鉉
　　　　　　　　　　　　　　　　　株主総代　園田実徳
　　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　高木豊三

日韓瓦斯株式会社営業報告書　第一回　明治四二年二月刊
　　　　第一回営業報告書
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　　　　　　　　　　　　　　東京市京橋区山下町十四番地
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日韓瓦斯株式会社
　　明治四十一年九月三十日ヨリ同四十二年一月三十日ニ至ル業務ノ要領左ノ如シ
　　　　庶務要領
創立総会　明治四十一年九月三十日東京市日本橋区坂本町四十番地銀行集会所ニ於テ開会シ、左記事項ヲ決議セリ
　一、創立ニ関スル事項報告ノ件
　二、定款議定ノ件
　三、取締役及監査役選任ノ件
　四、取締役及監査役ノ報酬ヲ定ムルノ件
　五、商法第百三十四条ノ各事項調査報告ノ件
　六、創立委員ニ報酬金贈与ノ件
役員選任　明治四十一年九月三十日取締役ノ互選ヲ以テ取締役男爵渋沢栄一取締役会長ニ、取締役岡崎遠光専務取締役ニ就任セリ
本店設立　明治四十一年十月五日会社本店ヲ東京市京橋区山下町十四番地ニ設立セリ
商業登記　明治四十一年十月十二日会社設立登記ノ申請ヲ為シ即日其登記ヲ了セリ
機械其他ノ注文　瓦斯製造ニ要スル機械器具鉄管其他ノ所要品ハジヤーデンマデソン商会外七箇所ニ注文シ、本年三月ヨリ順次納入ノ予定ナリ
営業ノ準備　明治四十一年十一月以降営業課員及製造所員六名ヲ韓国ニ赴任セシメ、人口戸数家屋道路等ヲ始メトシ、営業開始ニ要スル各般ノ調査ニ従事セシム
株券ノ交附　本年一月二十三日ヨリ株券ノ交附ヲ開始セリ
株式及株主　本期末日現在株式ハ六万株ニシテ此株主五百三十五人ナリ○中略
株金　本期末日現在払込株金額ハ金七拾五万円、未払込株金額ハ金弐百弐拾五万円ナリ
　右ノ通リニ候也
　　明治四十二年二月　　　　日韓瓦斯株式会社
　　　　　　　　　　　　　　　　取締役会長　渋沢栄一
　　　　　　　　　　　　　　　　専務取締役　岡崎遠光
　　　　　　　　　　　　　　　　取締役　　　高松豊吉
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　久米良作
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　大橋新太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　山口太兵衛
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　白寅基
　右調査ヲ遂ケ其正確ナルコトヲ認メ報告候也
　　　　　　　　　　　　　　　　監査役　　　伊藤幹一
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　平沢道次
　　　　　　　　　　　　　　　　同　　　　　金時鉉
　　　株主名簿
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　　明治四十二年一月三十一日現在株主名簿

京城電気株式会社二十年沿革史　第六―一〇頁　昭和四年四月刊
　　　　一、日韓瓦斯株式会社定款
　　　　　第一章　総則
第一条　本社ハ日韓瓦斯株式会社ト称ス
第二条　本社ハ第一瓦斯製造及其供給、第二瓦斯副生物精製及其販売第三瓦斯機械製作及其販売、第四前各項ニ附帯スル業務ヲ営ムヲ以テ目的トス
第三条　本社ノ資本ハ金参百万円トス
第四条　本社ハ本店ヲ東京市ニ置キ、支店出張所及ヒ製造所ヲ韓国漢城五署内ニ設ク
第五条　本社ノ営業年限ハ創立ノ日ヨリ満五十箇年トス
　但シ株主総会ノ決議ヲ以テ延長スルコトヲ得
第六条　本社ノ公告ハ本店及ヒ支店所在地ノ登記所カ登記公告ニ選定セル新聞紙ニ掲載ス
　　　　　第二章　株式
第七条　株式ハ六万株トシ一株ノ金額ヲ五十円トス、但株券ハ総テ記名式トシ壱株券・拾株券及五拾株券ノ三種トス
第八条　株主ハ其氏名又ハ商号・住所及印鑑ヲ本店ヘ届出ツヘシ、其変更ノ場合亦同シ
第九条　株金払込ハ第一回払込ヲ一株ニ付キ金拾弐円五拾銭トシ、第二回以後ノ払込金額・期日及ヒ方法等ハ総テ取締役会ノ決議ヲ以テ之ヲ定ム、但株主ハ其払込金ヲ毎回本社ノ指定シタル銀行ヘ払込ムヘシ
第十条　株金払込ヲ怠リタル者ハ期日ノ翌日ヨリ払込ミタル日マテ百円ニ付キ一日金四銭ノ割合ヲ以テ延滞利息及ヒ延滞ニ因リテ生シタル費用ヲ仕払フヘシ
第十一条　株式ノ売買・譲渡等ニ因リ名義ノ書換ヲ請求スルトキハ双方ノ氏名又ハ商号・住所及ヒ職業ヲ記載シタル連署ノ書面ヲ提出スヘシ
第十二条　相続・遺贈・強制執行其他ノ事由ニ因リ株式ヲ取得セル者ハ取得ノ原因ヲ証明スヘキ書面ヲモ添附スルコトヲ要ス
第十三条　株券ヲ毀損、紛失又ハ滅失シタルトキハ旧株券ノ種類・番
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号及ヒ事由ヲ明記シ届出ツヘシ、本社ハ所定ノ手続ヲ経タル後新株券ヲ交附ス、株式ノ分合ヲ請求スル場合亦同シ
第十四条　第十一条及ヒ第十二条ノ場合ニハ株券一通ニ付キ金五銭、第十三条ノ場合ニハ同シク金弐拾銭ノ手数料ヲ徴収シ、且公告ヲ為シタルトキハ其費用ハ別ニ之ヲ徴収ス
第十五条　第十一条・第十二条及ヒ第十三条ノ場合ニ代理人ヲ立ツルトキハ其代理権ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第十六条　株券名義ノ書換ハ総会前相当ノ期間之ヲ停止ス
　　　　　第三章　株主総会
第十七条　株主総会ハ定時及ヒ臨時ノ二種ニ分チ、定時総会ハ毎年二月及ヒ八月ニ之ヲ開キ、臨時総会ハ左ノ場合ニ於テ之ヲ召集ス
　一、取締役又ハ監査役ノ必要ト認メタルトキ
　一、資本金十分ノ一以上ニ当ル株主ヨリ総会ノ目的及ヒ其召集ノ理由ヲ記載シタル書面ヲ提出シテ請求アリタルトキ
第十八条　株主総会ノ議長ハ取締役ノ内ヨリ之ヲ任ス
第十九条　株主総会ニ於ケル議決権ハ一株ニ付キ一箇トス
第二十条　株主総会ノ決議ハ出席株主ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ為ス、但可否同数ナルトキハ議長之ヲ定ム
第二十一条　株主ハ代理人ヲ以テ其議決権ヲ行フコトヲ得、但代理人ハ本社ノ株主ニシテ代理権ヲ証スル書面ヲ提出スルコトヲ要ス
第二十二条　株主総会ニ於テ決議シタル事項ハ之ヲ議事録ニ記載シ、取締役及ヒ監査役署名捺印シ之ヲ保存スルモノトス
第二十三条　総会ヲ開クトキハ予メ会議ノ事項ヲ株主ニ通知ス、議事ハ通知事項以外ニ亘ルコトヲ得ス
第二十四条　総会ノ決議シタル要項ハ各株主ヘ報告スヘシ
　　　　　第四章　役員
第二十五条　取締役及ヒ監査役ハ株主総会ニ於テ百株以上ヲ有スル株主中ヨリ之ヲ選任ス
第二十六条　取締役ハ六名以内、監査役ハ三名以内トス
第二十七条　取締役ノ任期ハ三年トシ監査役ノ任期ハ一年トス、但任期満了ノ後再選スルコトヲ得
第二十八条　取締役又ハ監査役ニ欠員ヲ生シタルトキハ臨時総会ヲ開キ補欠選挙ヲ行フ、但法定ノ員数ヲ欠カサルトキハ次期ノ総会マテ補欠選挙ヲ延期スルコトヲ得
第二十九条　補欠選挙ニ於テ選任シタル者ノ任期ハ前任者ノ残期間トス
第三十条　取締役ハ在任中其所有ノ本社株式百株ヲ監査役ニ供託スヘシ
第三十一条　取締役ハ社長又ハ取締役会長一人及ヒ専務取締役一人ヲ互選ス
　　　　　第五章　計算
第三十二条　本社ハ一年ヲ二期ニ分チ毎年一月三十一日及ヒ七月三十一日ヲ以テ決算期トス
第三十三条　毎計算期ノ終ニ於テ、財産目録・貸借対照表・営業報告
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書・損益計算書並ニ準備金・利益金配当金・及ヒ役員賞与金ニ関スル議案ヲ作リ株主総会ニ提出スルモノトス
第三十四条　毎期総収入金中ヨリ営業上一切ノ経費及ヒ損失金ヲ控除シタル残額ヲ利益金トシ左ノ割合ニ従ヒ分配スルモノトス
　一、準備金　　　　百分ノ五
　二、別途積立金　　百分ノ五
　三、役員賞与金　　百分ノ十以内
　四、株主配当金
　五、後期繰越金
第三十五条　準備積立金及ヒ別途積立金ハ取締役会ノ決議ヲ以テ確実且有利ナル方法ニ放資スルコトヲ得
第三十六条　利益配当ヲ受クヘキ株主ハ其ノ決算期末日ノ現在者トス
第三十七条　配当ヲ通知シタル後五箇年ヲ経過シタルモ尚之ヲ領収セサルトキハ其配当金額ハ本社ノ所有トス
　　　　　第六章　補則
第三十八条　取締役及ヒ監査役ノ協議ヲ以テ相談役及ヒ顧問ヲ嘱託スルコトヲ得
第三十九条　取締役及ヒ監査役カ受クヘキ報酬ハ株主総会ニ於テ之ヲ定ム、相談役及ヒ顧問カ受クヘキ報酬ハ取締役会ニ於テ之ヲ定ム
第四十条　外国ニ住所ヲ有スル株主ハ日本国内又ハ韓国内ニ仮住所ヲ定メ届出ツヘシ、但其届出ヲ為ササルトキハ本社ハ其発スヘキ諸般ノ通知ニ対シ一切其責ニ任セス
第四十一条　本社ノ負担ニ帰スヘキ創立費用ハ一万円以内トス
　　　○日韓瓦斯株式会社ハ明治四十二年七月二十一日韓美電気株式会社ヲ買収、日韓瓦斯電気株式会社ト改称シ、更ニ大正四年九月十六日京城電気株式会社ト改称ノ登記変更ヲナセリ。
　　　○栄一、明治四十二年六月六日辞職ヲ申出デ、八月三十日株主総会ニ於テ承認セラル。
　　　　栄一在任中ニ於ケル会社営業成績左ノ如シ（営業報告書ニヨル）

　　　　　　　　　　　資本金　　　　　　　払込資本　　　　　　　社債　　　　興業費　　　　利益金　　　配当率
　　　　　　　　　　　　　　　　　　円　　　　　　　円　　　　　　　円　　　　　　　円　　　　　　円
　　　　　四一年下　三、〇〇〇、〇〇〇　七五〇、〇〇〇　　　　　　――　　一七、九一二　二〇、二六一　〇
　　　　　四二年上　〃　　　　　　　　　〃　　　　　　　　　　　　――　三〇三、七八〇　　六、〇二五　〇
　　　　　四二年下　〃　　　　　　　　　一五〇、〇〇〇　五〇〇、〇〇〇　六九九、七三〇　四〇、八六四　五分

　　　○尚、本款「日韓瓦斯株式会社」ニツイテハ第二編第一部第三章第二十一節瓦斯第六款関係瓦斯会社諸資料（本資料第十二巻第七三六頁）ニ一部ヲ既出セリ、参照ノコト。
　　　○栄一、明治四十二年六月取締役会長ヲ辞ス。資料ハ右第十二巻第七三八頁ニ掲出セリ。