デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
2節 米国加州日本移民排斥問題
3款 日米関係委員会
■綱文

第34巻 p.397-398(DK340044k) ページ画像

大正13年10月30日(1924年)


 - 第34巻 p.398 -ページ画像 

是日栄一、丸ノ内東京銀行倶楽部ニ開カレタル当委員会主催都下新聞記者招待会ニ臨ミ、アメリカ合衆国排日問題ニ関スル意見ヲ述ブ。


■資料

集会日時通知表 大正一三年(DK340044k-0001)
第34巻 p.398 ページ画像

集会日時通知表 大正一三年 (渋沢子爵家所蔵)
十月三十日 木 正午 日米問題ニ関シ新聞記者招待(銀行クラブ)


竜門雑誌 第四三四号・第八六頁大正一三年一一月 青淵先生動静大要(DK340044k-0002)
第34巻 p.398 ページ画像

竜門雑誌 第四三四号・第八六頁大正一三年一一月
    青淵先生動静大要
      十月中
○中略
三十日 日米関係委員会主催新聞記者招待会(東京銀行倶楽部)○中略に出席
○下略


(増田明六) 日誌 大正一三年(DK340044k-0003)
第34巻 p.398 ページ画像

(増田明六) 日誌 大正一三年 (増田正純氏所蔵)
十月三十日 木
○上略
正午東京銀行倶楽部ニ於ける子爵御催の、新聞主筆招待日米問題意見談話会に参列す
○下略


読売新聞 第一七一〇七号大正一三年一〇月三一日 米国を毛嫌するな 親善運動を起す渋沢子談(DK340044k-0004)
第34巻 p.398 ページ画像

読売新聞 第一七一〇七号大正一三年一〇月三一日
    米国を毛嫌するな
      親善運動を起す渋沢子談
渋沢子爵は三十日午後一時から都下新聞記者を丸の内銀行倶楽部に招待し、日米問題につき左の如き意見を述べた
 日米間の修交が例のジヨンソン移民法案通過以来
  阻隔した嫌があるのは遺憾である、故に吾輩は何等かの方法で両国の修交を改善し感情の齟齬を緩和したいと思つてをる、幸に新米国大使○エドガー・バンクロフトは来月二十日頃着任するさうだから、親しく修交に関する意見の交換を為す考へである、今月未だ具体的方策を提唱するまでには至らぬが、大統領の選挙終了後は日米委員会と
  協力して両国民の修交を恢復すべく運動を起したいと思ひ、計画を講究中である、移民法案の通過は不当苛酷であることは勿論で痛恨を感ずる、然し徒らに悲憤慷慨して米国を毛嫌ひすることは考慮を要することではあるまいか、米国の識者にも移民法案を不当とする
  熱烈な同情者があるから、好機会を捉へて修交の緩和恢復を講じたい