公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第34巻 p.556-558(DK340061k) ページ画像
大正14年6月13日(1925年)
是日、当委員会主催太平洋問題協議会参列代員送別午餐会、丸ノ内東京銀行倶楽部ニ開カル。栄一病気ニヨリ出席セズ。
日米関係委員会集会記事摘要(DK340061k-0001)
第34巻 p.556 ページ画像
日米関係委員会集会記事摘要 (渋沢子爵家所蔵)
大正十四年六月十三日正午、於東京銀行倶楽部、太平洋会議参列者諸氏送別会
出席者
来賓(正)沢柳政太郎氏・高柳賢三氏・高木八尺氏・丹羽清次郎氏・神崎驥一氏・井深梶之助氏・斎藤惣一氏・石井徹氏、エス・ジー・フエルプス氏
陪賓 出淵勝次氏・佐分利貞雄氏《(佐分利貞男)》・赤松祐之氏・塩崎観三氏
委員 井上準之助氏・一宮鈴太郎氏・大谷嘉兵衛氏・小野英二郎氏・添田寿一氏・内田嘉吉氏・串田万蔵氏・山田三良氏・白仁武氏・藤山雷太氏・浅野総一郎氏・阪谷芳郎男爵
幹事 服部文四郎氏・増田明六氏・小畑久五郎氏
司会者阪谷男爵 今日は太平洋会議に参列せらるゝ諸君に御送別の意を表する機会を得ましたことを日米関係委員一同を代表して慶賀する次第であります、沢柳博士を始め代員諸君は数回に亘る研究会を開催せられて人種・宗教・経済等の諸問題に関して十分なる研究を遂げられたれば、先方に参られて十分の御意見を発表せらるゝ手筈が御就きの事と信じます
聞く処によると今回の会議は永続的制度となりて将来此会合を開催せらるゝ由でありますが、若し議員諸氏の意向が次回会議を日本に開くとの事なれば日本代表委員は之を引き受けられても宜敷からうと思ひます、恐らく十万円位の費用で済むだらうと思ひます、玆に杯を挙げて御一行の御健康を祝し、且つ御旅行の無事ならんことを祈る次第であります
沢柳博士 今回は吾々一行の為めに日米関係委員諸君が御多忙の御身柄にも拘らず、送別午餐会を御開き下さいましたことを一行を代表して厚く御礼を申上げます、私は果して其任を全ふし得るやを疑ふものでありますが、渋沢子爵其他の諸君より懇篤なる御推奨に与りまして代表員の一人となつた訳けであります、若し使命を全ふし得て諸君の御意に副ふことを得ば満足の至りと存じます、兎に角成功不成功は別として誠意誠心を以て使命を果さんとする事丈けは玆に断言致して置きます
一言を述べて御挨拶と致します
日米関係委員会集会ニ関スル控(DK340061k-0002)
第34巻 p.556-557 ページ画像
日米関係委員会集会ニ関スル控 (日米関係委員会所蔵)
大正十四年六月十三日正午、於東京銀行倶楽部
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太平洋諸国協議会参列諸氏送別午餐会
(太丸ハ朱書)
○沢柳政太郎 欠市来乙彦
○高柳賢三 ○井上準之助
○高木八尺 ○一宮鈴太郎
○丹羽清次郎 欠服部金太郎
○神崎驥一 欠原富太郎
○井深梶之助 原田助
斎藤惣一 新渡戸稲造
○石井徹 欠堀越善重郎
○フェルプス 欠男爵 大倉喜八郎
○大谷嘉兵衛
○出淵勝次 ○小野英二郎
○佐分利貞男 子爵 金子堅太郎
○赤松祐之 欠梶原仲治
○塩崎観三 欠団琢磨
○添田寿一
頭本元貞
欠男爵 瓜生外吉
○内田嘉吉
○串田万蔵
○山田三良
○白仁武
欠男爵 古河虎之助
○常務委員 藤山雷太
欠江口定条
姉崎正治
○浅野総一郎
○男爵 阪谷芳郎
欠男爵 目賀田種太郎
欠常務委員子爵 渋沢栄一
欠男爵 森村開作
幹事
○服部文四郎
○増田明六
○小畑久五郎
盛花 中央、其左右ハ蔦様ノモノヲ長ク配置スルコト
莨 金口其他適当ナルモノ
飲物 赤ブドー酒・ビール・シトロン・平野水
料理 金五円 人数廿七人分
以上 森田氏ト打合済
太平洋問題協議会書類(DK340061k-0003)
第34巻 p.557-558 ページ画像
太平洋問題協議会書類 (渋沢子爵家所蔵)
拝啓
本日は此度太平洋問題協議会に出席の代員に対し御鄭重なる午餐会を
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御催し被下誠に難有御礼申上候、直ちに参上御礼可申上筈の処、出発前何かに取紛れ乍失礼以書中右御礼申上度如此に御座候 敬具
大正十四年六月十三日 太平洋問題研究会
委員長 沢柳政太郎
幹事 斎藤惣一
子爵渋沢栄一閣下
侍史