公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
第36巻 p.135-139（DK360054k） ページ画像
大正13年3月4日（1924年）
是日、当会理事会、日本工業倶楽部ニ開カレ、栄一出席ス。
日華学会第七回年報 自大正十二年四月至大正十三年三月 第九―一〇頁（大正一三年）刊 理事会（DK360054k-0001）
第36巻 p.135-136 ページ画像
日華学会第七回年報 自大正十二年四月至大正十三年三月 第九―一〇頁（大正一三年）刊
○理事会
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大正十三年三月
一、日本工業倶楽部ニ於テ開会、出席者渋沢顧問・細川会長、江口・山本・白岩及山井ノ各理事ニシテ、留日学生寄宿舎翠松寮ノ建物寄附受入ノ件、及翠松寮ト中華女学生寄宿舎ニ対スル補助費、及補助費増額其他会務拡張ニ関スル協議ヲナセリ
財団法人日華学会書類（一） 【（葉書）】（DK360054k-0002）
第36巻 p.136 ページ画像
財団法人日華学会書類（一） （渋沢子爵家所蔵）
（葉書）
丸ノ内八重洲町渋沢事務所 子爵渋沢栄一閣下 東京市本郷区駒込追分町三十一番地 速達 財団法人日華学会
拝啓、益御隆昌奉賀候、陳者来ル三月四日（火曜日）正午時ヨリ工業倶楽部ニ於テ理事会開催致シ候間、御繰合セ相叶候ハヽ御来臨被下度此段得貴意候 敬具
大正十三年二月廿九日
集会日時通知表 大正一三年（DK360054k-0003）
第36巻 p.136 ページ画像
集会日時通知表 大正一三年 （渋沢子爵家所蔵）
三月四日 火 正午 日華学会理事（工業クラブ）
財団法人日華学会書類（一） 【（謄写版） 日華学会理事会附議事項】（DK360054k-0004）
第36巻 p.136-137 ページ画像
財団法人日華学会書類（一） （渋沢子爵家所蔵）
（謄写版）
日華学会理事会附議事項
（三月四日丸ノ内工業倶楽部ニ於テ）
一、基金募集ノ件
二、支那書籍販売部新設ノ件
三、買入レタル大和町女子寄宿舎修繕ノ件
四、大倉喜七郎氏ヨリ翠松寮建物寄附申込ノ件
但 希望条件附
五、人事ニ関スル件
六、夏季海水浴場ノ件
日華学会理事会報告事項（大正十三年三月四日工業倶楽部ニ於テ）
一、学会建物復興資金補助ノ件
二、第一・第二寄宿舎大修繕終了ノ件
三、女子寄宿舎買入ノ件（事務所落成迄同居）
四、留日中華基督教青年会新築補助ニ関スル件
五、満鉄寄附金ニ関スル件
六、朱念祖氏ニ援助セル件
翌松寮財産説明書
一金壱万七千六千弐拾円也 家屋購入修繕費及電話急設費
内訳
金壱万八百円 大正八年末家屋購入費
六千円 大正十一年春家屋買足及増築費
五百弐十円 大正十二年春電話急設費
三百円 大正十二年夏改修費
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〆
翠松寮ハ現在ノ寮主丸山伝太郎氏発起シ、松岡均平博士紹介ノ労ヲ採リ、大倉喜七郎氏ノ出資ニ依リテ創立セラレ、前記ノ如ク大正八年及大正十一年ノ両度ニ買入レ、其后数度修繕ヲ加ヘ合計壱万七千六百弐拾円ヲ支出セル外、創立以来維持費中ヘ約四千円ヲ支出シ今日ニ至リタリ
財団法人日華学会書類（一） 【拝啓、益々御清適奉賀候、陳者本月四日…】（DK360054k-0005）
第36巻 p.137-138 ページ画像
財団法人日華学会書類（一） （渋沢子爵家所蔵）
拝啓、益々御清適奉賀候、陳者本月四日日本工業倶楽部ニ於テ開会ノ理事会ニ於テ御協議相成候東京市牛込区山吹町二丁目七十七番地所在中華留日学生寄宿舎丸山翠松寮家屋並ニ附属設備ヲ本会ニ寄附ノ件、今般松岡均平外両氏ノ名義ヲ以テ別紙ノ通申込有之候ニ付、受納可致旨取扱候間御承知被下度、此段御通知申上候 敬具
大正十三年三月
財団法人 日華学会 財団法人日華学会印
子爵 渋沢栄一閣下
（別紙・謄写版）
寄附申込書
下名等ハ曩ニ松岡均平カ大倉喜七郎ト謀リ、大正八年末丸山伝太郎ニ提供シテ中華学生家庭寮ノ設立ニ便シ、併セテ其維持ヲ援助シ来リタル丸山翠松寮ノ家屋並ニ附属設備ヲ貴会ニ寄附致度候ニ付御受納相成度、別紙設明書相添此段申入候也《（説）》
代表者 松岡均平
大正十三年三月 関係者 大倉喜七郎
同 丸山伝太郎
日華学会御中
（別紙・謄写版）
丸山翠松寮家屋並設備説明書
所在、東京市牛込区山吹町二丁目七十七番地丸山伝太郎居住地
地所、借地百五十坪、地主同町内杉本合名会社、地代目下十八銭坪
家屋、木造瓦葺二階建門構板塀付（但震災後二階トタンニ葺換）百坪
登記、大正九年一月並十一年四月ノ両回九段上登記所ニテ登記
名義、代表者松岡均平（麻布材木町二四）所有名義
保険、家屋火災保険額金壱万八千円、共立火災保険会社
電話、大正十二年一月急設、牛込四、三一〇番、松岡均平名義、名簿上丸山翠松寮
備品、応接間及食堂用椅子卓子・台所用器具等
庭園、植込樹木
震災、並近火損害復旧見積最少額金弐千円
翠松寮開設費維持費出資説明書
一金弐万弐拾円 大倉喜七郎
壱万六千円 大正八年末及同十一年春 家屋買入並増築ノ節
内訳 五百弐拾円 大正十二年春 電話急設ノ際
参千五百円 大正九年ヨリ同十三年二月ニ至ル 維持費援助ノ為
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一金壱千四百参拾壱円 松岡均平
内訳 壱千壱百円 大正八年末同十二年夏 家屋購入並改修ノ節
参百参拾壱円 維持費・友遇費ノ内ヘ
一金弐百円 維持費ノ内ヘ 川口市之助
一金五拾円 維持費・友遇費 糸井謹治
一金四千五百拾八円 丸山伝太郎
壱千円 大正八年末家屋購入開寮ノ際
参千五百拾八円 開寮ヨリ大正十三年二月ニ至ル維持費
合計 金弐万六千弐百拾九円
附記
丸山翠松学寮ハ別紙寄附申込書記名者ノ外、吉野作造・江藤豊二・佐藤貞次郎・川口市之助・糸井謹治・馬伯援諸氏ノ尽力援助ヲ受ケシコトト、丸山良子ガ事実上ノ担当者タルコトヲ附言致置度候
大正十三年三月 丸山伝太郎
〔参考〕財団法人日華学会書類（一） 【拝啓、益御清適奉賀候、陳者今般南満洲鉄道株式会社ヨリ…】（DK360054k-0006）
第36巻 p.138 ページ画像
財団法人日華学会書類（一） （渋沢子爵家所蔵）
拝啓、益御清適奉賀候、陳者今般南満洲鉄道株式会社ヨリ本会事業資金中ニ金壱万円也ヲ寄附セラレ受領致候間御承知被下度、此段御通知申上候 敬具
大正十三年三月廿日
財団法人 日華学会 財団法人日華学会印
子爵 渋沢栄一閣下
追テ同会社ヨリノ来翰写別紙ノ通ニ有之候
（別紙・謄写版）
大正十三年三月七日
南満洲鉄道株式会社東京支社
支社長事務取扱理事 入江海平
財団法人日華学会
会長 侯爵細川護立殿
拝啓、益御清穆奉慶賀候、陳者先般来貴会山井格太郎氏ヨリノ御申出並ニ内藤日本石油会社長ヨリ御言葉添相受居候寄附ノ件、本日本社ヨリ金壱万円也寄附決定ノ旨通知有之候ニ就テハ、御希望額ニ相違セサルヤニ恐察仕候得共不悪御了承被下度、此段乍延引御回答迄如斯ニ御座候 敬具
〔参考〕財団法人日華学会書類（一） 【（謄写版） 拝啓、益御清適奉賀候、陳者本会建物仮建築費及寄宿舎修繕費等…】（DK360054k-0007）
第36巻 p.138-139 ページ画像
財団法人日華学会書類（一） （渋沢子爵家所蔵）
（謄写版）
拝啓、益御清適奉賀候、陳者本会建物仮建築費及寄宿舎修繕費等国庫補助ノ儀出願致置候処、先月二十六日付ヲ以テ外務大臣ヨリ左記ノ通リ補助金交付ノ命令相成、同月三十一日現金受領ノ上夫々銀行ニ預入等ノ取計致置候間御承知被下度、此段御通知申上候 敬具
大正十三年四月五日 財団法人 日華学会
（七字手書）
子爵 渋沢栄一殿
記
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補助金額
一金八万七千六拾弐円九拾銭也
内
金五万九千八百九拾六円 事務所仮建築費及設備費補助
金七千七百五拾参円五拾銭 第一中華学舎修繕費補助
金八千七百拾参円四拾銭 第二中華学舎修繕費補助
金壱万七百円 女子寄宿舎購入費補助
銀行預入等
一金八万七千六拾弐円九拾銭也
内
金五万円 三菱銀行通知預金ニ預入
金弐万参千六拾円拾銭 安田銀行本郷支店当座預金ニ預入
金壱万四千円 三菱銀行ヨリノ一時借入金返済
金弐円八拾銭 同銀行ヨリ借入金利息仕払
以上
〔参考〕日華学会第七回年報 自大正十二年四月至大正十三年三月 第一九―二〇頁（大正一三年）刊 各寄宿舎内容明細表（DK360054k-0008）
第36巻 p.139 ページ画像
日華学会第七回年報 自大正十二年四月至大正十三年三月 第一九―二〇頁（大正一三年）刊
○各寄宿舎内容明細表
舎 名 所在地 建物坪数 敷地坪数 客室 収容力 食堂 其他ノ施設 第一中華学舎 下谷区谷中真島町一番地 二百卅二坪五合 二百六十一坪八合九勺 四十二 五十五 アリ 閲覧室・事務室・女中部屋台所・物置等 第二中華学舎 本郷区駒込追分町三十一番地 二百四十二坪七合七勺五才 百二十八坪二合九勺 四十二 五十八 同 同 翠松寮 牛込区山吹町二丁目七十七番地 九十八坪七合五勺 百四十坪 十三 十六 同 客間・応接室台所・女中部屋・物置等 中華女学生寄宿舎 小石川区白山御殿町五十五番地 八十坪 百坪 十三 十六 同 応接室・女中部屋・浴室・台所・物置等 大和町女子寄宿舎 小石川区大和町十九番地 五十坪六合二勺五才 五十四坪九合九勺 四 五 ナシ
備考 本表中中華女学生寄宿舎ハ現在ハ未ダ本会ノ経営ニ移ツラザルモ、目下移管手続中ニ在ルヲ以テ便宜上本表ニ記入セリ
猶ホ同寄宿舎敷地内ニ増築中ノ本会女学生寄宿舎ハ、工事中ナルヲ以テ本表ニ掲ゲズ
大和町女学生寄宿舎ハ事務所移転後ハ修繕ヲ施シ室数十三室、収容力十四五名トナル予定ナリ