デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

3章 国際親善
3節 国際団体及ビ親善事業
13款 社団法人国際聯盟協会
■綱文

第36巻 p.575-576(DK360204k) ページ画像

大正13年4月11日(1924年)

是日、当協会第四十三回理事会、当協会事務所ニ開カル。栄一出席ス。


■資料

(国際聯盟協会)会務報告 第二一輯 自大正一三年四月一一日 至同年五月六日(DK360204k-0001)
第36巻 p.575-576 ページ画像

(国際聯盟協会)会務報告  第二一輯 自大正一三年四月一一日 至同年五月六日
                       (渋沢子爵家所蔵)
(謄写版)
二、第四十三回理事会
 四月十一日午後四時、協調会館談話室に於て第四十三回理事会開催渋沢会長・阪谷副会長、山川・姉崎・宮岡・穂積・頭本各理事、深井会計監督、加藤主事出席、左の決定をなせり。
(一)大正十二年度決算承認の件
   別紙決算報告を承認
(二)第四回総会に関する件 左の如く決定
   (イ)会費は三円として不足分は協会より補助す
 - 第36巻 p.576 -ページ画像 
   (ロ)次第
      A総裁開会の辞
      B会長会務報告
      C会計監督会計報告
      D議事 大正十三年度予算案、定款変更、外国の名士を名誉総裁に推戴、理事二名改選(副会長説明)
      E食事
      F卓上演説
      G活動写真
      H講演(松井外相・安井哲子両氏に依頼のこと)
(三)第四回総会に於ける定款変更の件
   (イ)定款第四条改正(新事務所の設定)を提案するに決定
   (ロ)穂積理事より左の条項を定款に加へては如何との提議あり
      第九章
   第二十二条 本会ハ特ニ国際労働機関ニ関連スル事項ヲ協議スル為メ、国際労働協議会ヲ設クルコトヲ得
   国際労働協議会ハ、二十一名以内ノ協議員ヨリ成ル、中七名ハ本会ノ理事タルコトヲ要ス
   国際労働協議会ノ決議ニシテ、特ニ経費ヲ要スルモノハ、理事会ノ承認ヲ経ルコトヲ要ス
   討議の結果かゝる規定を定款に加ふる必要なし、理事会に於て同趣旨の常設の委員会を設けては如何との意見多く、結局かゝる意味に於て具体案を作り、次回理事会に於て協議することゝなれり
(四)名誉総裁の件
   レオン・ブールジヨア氏快諾せられたるに就き、仏国側については同氏を推薦、英国側に就ては林大使の意見あるも、バルフォア卿を適当と認め、推薦するに決定
(五)聯合会総会には、宮岡理事御渡欧を幸、御出席を乞ふ筈なりしも、期日の関係上、御出席不可能となれり。但し本協会理事たる資格に於て、各地に於ける聯盟協会、其他平和団体との聯絡を計られたき旨を依頼し、同理事の快諾を得たり○五月七日送別会ノ条参照。
(六)宣伝委員の件
   姉崎理事御多忙の故を以て委員を辞退されたるにつき、内ケ崎理事に御依頼のことに決定
三、理事会決議の執行
  (イ)総会に於ける講演者松井外相・安井哲子両氏御辞退相成りたるに就き、最近帰朝されたる国際聯盟事務局員原田健氏に依頼
  (ロ)内ケ崎理事宣伝委員受諾
  (ハ)前々回理事会に於て、利子増殖を決議されたるにつき、深井会計監督に於て研究の結果、五月九日より売出しの割引国庫証券を五万円丈購入する事とせり、右は日歩一銭八厘五毛(年利六分七厘五毛)来る十一月八日半ケ年分を償還