デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正10年2月10日（1921年）

是日栄一、イギリス国マンチェスター・ガーデヤン記者ハミルトンヲ、東京銀行倶楽部ニ招キテ午餐会ヲ催シ、我国トノ間ノ通信機関ノ改良其他ニ関スル懇談ヲナス。コノ前後数次ハミルトン、栄
 - 第39巻 p.207 -ページ画像 
一ヲ渋沢事務所ニ訪ヒ、更ニ二十一日、栄一、帝国ホテルニハミルトント会シ、労働問題其他ヲ談ズ。

渋沢栄一　日記　大正一〇年　（渋沢子爵家所蔵）
二月十日　晴　寒
○上略　午前十一時銀行倶楽部ニ抵リ、英人ハミルトン氏招宴ノ席ヲ開ク阪谷・井上・添田其他ノ諸氏来会ス○下略
　　　○中略。
二月十四日　晴　寒
○上略　午飧後事務所ニ抵リ、英国人ハミルトン氏来訪ニ接シ、日英国交ニ関シ意見ヲ交換ス○下略
二月十五日　晴　寒
○上略　午後三時事務所ニ抵リ○中略英人ハミルトン氏来話ス、日英ノ国交及余ノ経歴ヲ叙説ス、五時頃ヨリ協調会添田・永井二氏来リテ、ハミルトン氏ト共ニ英国労働界ノ近状及労働組合ノ沿革等ヲ質問ス○下略

集会日時通知表　大正一〇年　　　　（渋沢子爵家所蔵）
一月二十日　木　午後　三時　ハミルトン氏来約（兜町）
　　　○中略。
二月十日　　木　午前十一時　ハミルトン氏招待会（銀行クラブ）
　　　○中略。
二月十四日　月　午後　二時　ハミルトン氏兜町ニ来約
二月十五日　火　午後　三時　ハミルトン氏兜町ニ来約
　　　　　　　　午後　五時　右ニ引続キ添田（敬）・永井三氏ト懇談（兜町）

招客書類（一）　（渋沢子爵家所蔵）
　大正十年二月十日午前十一時、於銀行クラブ
　　ハミルトン、バイヤス両氏招待会
　　　　　　　　　　マンチエスター・ガーデヤン社記者　ハミルトン
　　　　　　　　　　ジヤパン、アドバータイザー記者　バイヤス
　　　　　　　　　　　　　　　　　　○男　阪谷芳郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○添田寿一
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○井上準之助
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○梶原仲治
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○小野英二郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○串田万蔵
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○服部文四郎

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○主人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○小畑久五郎

 - 第39巻 p.208 -ページ画像 

竜門雑誌　第三九四号・第五〇頁大正一〇年三月
○ハミルトン氏招待会　青淵先生には二月十日午前十一時、銀行倶楽部に於て英国マンチエスター・ガーデヤン社記者ハミルトン氏、及ジヤパン・アドバータイザー社記者バイヤス氏を招待され、午餐会を催されたる由なるが、当日は日英親善の為めに日英間の通信機関の不備を改良し、電報料金等を安価にして、相互間の記事を豊富ならしめ、以て両者の消息を詳細にして、其誤謬を一掃せざる可らざる点及金融貿易等に関する点等に就き、種々懇談ありたる由。
　因に当日の出席者は左の如くなりしと。
　　ハミルトン氏　　バイヤス氏
　　阪谷男爵　　　　添田寿一氏　　　井上準之助氏
　　梶原仲治氏　　　小野英二郎氏　　串田万蔵氏
　　服部文四郎氏
　　青淵先生　　　　小畑久五郎氏

渋沢栄一　日記　大正一〇年　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
二月二十一日　晴　寒
○上略　十一時帝国ホテルニ抵リ、添田・永井○亨二氏ト共ニ英人ハミルトン氏ト会話ス、英国労働組合ノ沿革ニ付詳細ノ説明アリ、又本邦教育ニ関スル欠点ト、労働組合ノ成立遅緩ナルニ付、種々ノ婆心ヲ述ヘラル、午後三時散会○下略

集会日時通知表　大正一〇年　（渋沢子爵家所蔵）
二月廿一日　月　午前十一時　ハミルトン、添田（敬）、田沢、永井四氏ト御会見（帝国ホテル）