デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

昭和2年10月25日（1927年）

是日、アメリカ合衆国人フランク・エー・ヴァンダーリップノ二息女結婚式ニ招カレタル栄一等日米関係委員会有志、共同シテ祝辞ヲ送リ、且ツ祝品ヲ贈ル。

日米関係委員会往復書類（二）　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
（謄写版）
(控)
拝啓、時下益御清適奉賀候、然ハ今般ヴアンダリツプ氏令嬢トストリート氏令息ト結婚致候由ニテ、右通知ヲ受ケラレタル御方ヨリ良キ祝品ノ思案無キ哉トノ御問合ハセニ接シ候ニ付テハ、先般キングスレー氏令息結婚祝ニ傚ヒ右通知ヲ受ケラレシ本会々員各位ノ連名ヲ以テ、右新夫婦ニ祝品送呈被致候テハ如何哉ト存シ、若シ御同意ニ候ハヽ御一人ノ負担額ヲ凡二十円以内トシテ祝品選定方御委セ被下度ト存候、乍勝手右何分ノ御回答願上候　敬具
　　昭和二年五月十九日　　　　　　　日米関係委員会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　幹事
　　　　会員各位
　　尚々本文所載ノ結婚通知状ノ御受否不明ニ候間本会々員各位全部ヘ本書差出候次第ニ候間不悪御承引被下度候
　　○右ニ記サレタル結婚案内状ハ原本ヲ佚ス。

（フランク・エー・ヴァンダーリップ夫妻）書翰　　渋沢栄一宛（一九二七年）六月
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
（印刷物）
　　　　　　Mr. and Mrs. Frank A. Vanderlip
　　　　　　request the honour of your presence
　　　　　　　at the marriage of their daughter
　　　　　　　　　　Charlotte Delight
　　　　　　　　　　　　　to
　　　　　　　　　　Mr. Norton Conway
　　　　　on Monday, the twenty-seventh of June
 - 第40巻 p.581 -ページ画像 
　　　　　　　　　　　　at five o'clcok
　　　　　　　　　　　　　Beechwood
　　　　　　　　　　Scarborough on Hudson
The favour of an answer is requested
（右訳文）
　　　　　　　　　　　（栄一鉛筆）
　　　　　　　　　　　昭和二年七月六日一覧
　　　　　　　　　　　祝賀之意を以て回答案作成送致之事
　東京市　　　　　　　　　　　　　　　　　（六月廿一日入手）
　　渋沢子爵
　　同令夫人
　　　　　　　スカーバロー・オン・ハドスン
　　　　　　　　　　　　　フランク・エイ・ヴアンダーリツプ
　　　　　　　　　　　　　同妻
拝啓、益御清適奉賀候、然ば娘シヤーロツテ・デライト儀、ノートンコンウエイ氏と婚約相整ひ、来る六月廿七日（月曜日）午後五時、スカーバロー・オン・ハドスン・ビーチウツドの拙宅に於て結婚式挙行致候に付、御光来被下度御案内申上候　敬具
尚ほ御手数ながら御都合御示被下度願上候
　（附言）紐育、スカーバロー間の臨時列車発着時刻を記せる乗車券代用カード同封しあり

渋沢栄一書翰控　　フランク・エー・ヴアンダーリツプ宛一九二七年一〇月二五日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
　　関係委員有志の連名（子爵代理）にてヴアンダリツプ氏宛の書面案
　　　　　　　　　　　　　（別筆）
　　　　　　　　　　　　　御承認済みと看做して宜敷もの
　　　　（案）
拝啓、益御清適奉賀候、然ば過般御長女ナーシツサ嬢にはジユリアン・ストリート（小）氏と華燭の典を挙げられ、又御次女シヤーロツテ嬢にもノルトン・コンウエー氏と同様の式典を挙行せられ候由にて日米関係委員有志の者に御寵招を賜はり御芳情真に難有奉深謝候、就ては参列の上親しく御祝辞拝呈可致筈に候へども意に任せず、せめて祝賀の意を表上げ度と存じ、一同申合はせ掛額弐面調製の上夫々贈呈致す事と相成、今回紐育市堀越商会を経て御送附申上候間、貴著の上ハ乍御手数両夫人に御転送被下度懇願仕候、尚ほ右掛額弐面の内日光陽明門の絵は先年御渡来の思出にもとストリート（小）夫人に贈呈致し富士の絵はコンウエー夫人に贈呈致度候に付右御含み被下度願上候
下記一同に代り右御挨拶旁得貴意度如此御座候　敬具
（欄外日付）
　［昭和二年十月廿四日
　　○右英文書翰ハ一九二七年十月二十五日付ニテ発送セラレタリ。

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

日米関係委員会往復書類（二）　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
拝啓、益御清適賀上候、然ば過般ヴアンダリツプ氏長女とストリート氏令息と結婚の際は、会員有志各位と共に祝品として日光陽明門の懸額一面贈与致候処、今度新夫人より小生を通じて各位に拝謝の意を表し度旨申出有之候に付、右礼状写相添此段御通知申上候　敬具
　　昭和三年四月二日
　　　　　　　　　　　　　　　　　日米関係委員会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　渋沢栄一
　　　　殿
　　○礼状写前掲書翰ニ同ジ、略ス。

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

日米関係委員会往復書類（二）　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
拝啓、益御清適賀上候、然ば過般ヴアンダリツプ氏二女とコンウエイ氏と結婚の際は、会員有志各位と祝品として不二の懸額一面贈与致候処、今度新夫人より小生を通じて各位に拝謝の意を表し度旨申出有之候ニ付、右礼状写相添此段御通知申上候　敬具
　　昭和三年四月廿三日
　　　　　　　　　　　　　　　　　日米関係委員会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　渋沢栄一
　　　　殿
　　○礼状写前掲書翰ニ同ジ、略ス。