デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
1節 儒教
2款 孔子祭典会
■綱文

第41巻 p.7-8(DK410003k) ページ画像

大正4年4月25日(1915年)

是日、当会第九回祭典、湯島聖堂ニ開カレ、栄一参列ス。


■資料

渋沢栄一 日記 大正四年(DK410003k-0001)
第41巻 p.7 ページ画像

渋沢栄一 日記 大正四年         (渋沢子爵家所蔵)
四月廿五日
○上略聖堂ニ開催スル孔子祭典ニ出席ス○下略


竜門雑誌 第三二四号・第六八頁 大正四年五月 ○孔子祭典(DK410003k-0002)
第41巻 p.7 ページ画像

竜門雑誌 第三二四号・第六八頁 大正四年五月
○孔子祭典 第九回孔子祭典は、四月二十五日午前九時より本郷湯島東京教育博物館聖堂構内大成殿に於て挙行せられたり、当日久邇宮殿下の御臨場あり、祭主は嘉納委員長にて、午前十時半式を終りて後、全員殿内拝観を許し、一般公衆には午後一時より同四時まで参拝を許せり、青淵先生にも臨場参拝を遂げられたりといふ、因に当日女子高等師範学校にては水戸先哲の遺墨展覧会を催し、又帝国大学に於ては午後一時より孔子祭典会の講演会を開き、井上文学博士・末松枢密顧問官等の講演ありし由


中外商業新報 第一〇四二一号 大正四年四月 孔子祭典会講演会(DK410003k-0003)
第41巻 p.7 ページ画像

中外商業新報 第一〇四二一号 大正四年四月
○孔子祭典会講演会 来二十五日午後一時より、帝大法科大学第三十二番大教室に於て開会、左記の講演ある由
 孔子教と水戸学        文学士 菊地謙二郎
 孔子晩年の思想       文学博士 井上哲次郎
 孔子教の感化        文学博士 子爵末松謙澄


中外商業新報 第一〇四二二号 大正四年四月 孔子祭典 久邇宮御臨場(DK410003k-0004)
第41巻 p.7-8 ページ画像

中外商業新報 第一〇四二二号 大正四年四月
    ○孔子祭典
      久邇宮御臨場
二十五日午前九時より、本郷湯島聖堂に於て孔子の祭典を執行せらる伶人奏楽中に祭官は釈奠に則とる供物を捧げ、祭主嘉納委員長は祝文を奉読す、次で御臨席の久邇少将宮進んで御拝あらせらる、やがて式を畢り参会の諸員に拝礼せしむ、式場は聖堂と称する大成殿にして、孔子の像を始め顔子・曾子・子思・孟子の四聖像も共に開扉せられた
 - 第41巻 p.8 -ページ画像 
り、祭具は徳川幕府時代に用ひしものにして、旧儀自ら崇敬の念を生ぜしむるものありし、渋沢男爵始め諸博士耆宿等流石に儒教を尸祝する人々とて、二百名余りの参集に咳声すら聞へざりし、夫より女子高等師範学校内にて水戸先哲の遺墨展覧会を見る、西山公を始め弘道館の諸儒、景山公・東湖先生等、由緒正しき文筆の数々を陳列して会衆の眼を欣ばしめたり、午後一時より帝国大学に於て孔子祭典会の講演あり井上文科大学長・末松枢密顧問官等孔子に関して演説せられたり