デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

4章 道徳・宗教
2節 神社
9款 其他 5. 作楽神社保存会
■綱文

第41巻 p.669-671(DK410144k) ページ画像

大正15年5月8日(1926年)

是ヨリ先、平沼騏一郎ヲ委員長トスル作楽神社保存会組織セラレ、栄一当保存会ノ趣旨ニ賛同シテ金千円ヲ寄付ス。是日、同神社社殿ノ新築及ビ境内ノ改修成リテ、祝祭挙行セラル。


■資料

作楽神社保存会報告書 前付大正一五年九月刊(DK410144k-0001)
第41巻 p.669-670 ページ画像

作楽神社保存会報告書 前付大正一五年九月刊
拝啓、益々御清祥奉欣賀候
偖、作楽神社保存会事業に付ては、之迄多大の御援助を賜り候段奉深謝候、爾来委員各位の熱誠なる御尽力に依り、著々事業を進捗致し、
 - 第41巻 p.670 -ページ画像 
今般予定の如く社殿改築・境内修理・参道新設等滞りなく終了致し候事、本会は勿論邦家の為め御同慶に奉存候、爰に本会解散に際し、委員及寄附者並に関係各位に対し事業御報告旁御礼申述度如斯に御座候
                         敬具
  大正十五年九月一日
               作楽神社保存会
                 委員長 平沼騏一郎


作楽神社保存会報告書 第一―四頁大正一五年九月刊(DK410144k-0002)
第41巻 p.670-671 ページ画像

作楽神社保存会報告書 第一―四頁大正一五年九月刊
    作楽神社保存会事業報告
第一 事業之経過
 作楽神社保存会は、大正七年四月、在京岡山県人有志の発議に依り美作国院之庄遺跡作楽神社社殿・境内改修の為め組織せられ、下記委員を選定し、又た津山町に津山支部を設置し、一切の事務を処理したり。而して委員は県下及県出身者、其他の有志に対し、寄附金募集の手続に着手し、大正八年十二月、本県出身技師阪谷良之進氏に設計を委嘱したり。大正十年六月、設計及予算の成案を得、同年十二月起工報告祭を執行したり。
 大正十二年一月、工事実施を決定し、委員平松市蔵氏を常務委員に技師阪谷良之進氏を工事総監督に、技師木子智隆氏を現場担当に、技手下村義雄氏を現場助手に、各委嘱し、同年十一月、地鎮祭を執行して、工事に着手し、大正十三年四月、旧拝殿へ御遷座、同年五月、旧本殿移建の上、再遷座を為し、以て改築工事を進行したり。大正十四年三月、先つ拝殿の新築成り、其上棟式を併せ、本殿釿始式を挙行したり。大正十五年に至り、本殿新築成り、且境内外予定の改修を完成したるを以て、同年四月十一日正遷宮(竣工報告祭)を執行し、又同年五月八日、其祝祭を挙行し、以て本事業を終了したり。
第二 事業之種別
 本会に於て施行竣成したる重なる事業の種別及其概要左の如し。
  (一)本殿・拝殿及附属舎の新築並に内殿装飾。
  (二)鳥居・透塀、其他内域全部の修築。
  (三)宝庫及神楽殿の設置(但し旧本殿及拝殿の改造に依る)。
  (四)神橋の改築。
  (五)大鳥居材料の購入。
  (六)社務所の改築。
  (七)公衆便所の新設。
  (八)境外予定外苑敷地購入。
  (九)新東参道二百三十間敷地購入及施工。
  (十)境外里道付替。
第三 寄附金
 本会の事業を賛し寄附金を醵出せられたる各位の高名及納入額左の如し。
○中略
 - 第41巻 p.671 -ページ画像 
      作楽神社保存会寄附者及金額表
○中略
一、〇〇〇 市外滝野川飛鳥山 渋沢栄一
   ○作楽神社ハ後醍醐天皇ヲ主祭神トシ、児島高徳ヲ相殿ニ合祀スルモノニシテ岡山県院庄村大字神戸御館ニ鎮座スル県社ナリ。
   ○阪谷良之進ハ阪谷芳郎ノ甥、文部技師。