デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正13年5月5日（1924年）

是日栄一、当校常任理事山田英太郎ヨリ当校評議員タルコトヲ請ハル。後、就任ス。

岩倉鉄道学校書類　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（別筆）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　大正十三年五月五日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山田英太郎氏来状
　　　　　　　　　　　　　　　　（太字ハ別筆朱書）
　　　　　　　　　　　　　　　　大正十三年五月七日谷崎氏ニ電話シ断ノ旨申通、同氏ヨリ山田氏ヘモ其趣相通候様依頼ス
拝啓、新翠時節愈々御清勝被為渡慶賀之至奉存候、陳者永年社団法人社員トシテ御援助相蒙居候岩倉鉄道学校、先日之通常総会於而評議員一名ノ補欠選挙執行之処、満場一致ヲ以老台之御就任願上候事ニ相成候、就而は御用繁中乍御迷惑何卒御快諾被成下度、尤現在評議員之定数ハ二十名ニシテ、内十九名之氏名ハ別紙之通ニ有之、是迄評議員会ハ通常年二・三回之会合ニ定款所定之重要事項ヲ議決スルニ止ル例ニ有之、創立二十八年来何等別障無之経過シタル状態ニ御座候間、何卒
 - 第44巻 p.421 -ページ画像 
御安慮ヲ以テ学校之名声ヲ崇フスルノ栄誉ヲ得セシメラレ度、尚委細ハ幹事谷崎美郷氏参上為致候間、同人より御聴取被下度、此段特ニ得貴意候　草々敬具
　　十三年五月五日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　英
　　　　渋沢老台
　　　　　　　　榻下
（別紙）
　　　　岩倉鉄道学校現在役員氏名
　　　　　　理事
　　　　　　　評議員　専務理事　　曾我祐準君
　　　　　　　同　　　常任理事　　山田英太郎君
　　　　　　　同　　　理事　　　　笠井愛次郎君
　　　　　　　同　　　理事　　　　谷森真男君
　　　　　　監事
　　　　　　　評議員　監事　　　　前田青莎君
　　　　　　　同　　　監事　男爵　南岩倉具威君
　　　　　　評議員
　　　　　　　　　　　　　　　　　犬塚勝太郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　井上角五郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　渡辺福三郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　吉田丹治郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　野村竜太郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　山之内一次君
　　　　　　　　　　　　　　伯爵　柳沢保恵君
　　　　　　　　　　　　　　男爵　田健治郎君
　　　　　　　　　　　　　　子爵　青山幸宜君
　　　　　　　　　　　　　　　　　平井晴二郎君
　　　　　　　　　　　　　　　　　久野昌一君
　　　　　　　　　　　　　　　　　菅原恒覧君
　　　　　　　　　　　　　　　　　鈴木寅彦君

岩倉鉄道学校第二十二回報告書　自大正十三年四月一日　至大正十四年三月卅一日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　附録・第二頁刊
　　　　大正十四年三月三十一日現在社員姓名表（いろは順）
○上略
評議員　子爵　渋沢栄一君
○中略
　　計四十五名
　　　○栄一就任ノ月日未詳。

岩倉鉄道学校書類　　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
（謄写版）
拝啓、愈御清勝奉賀候、陳者四月三十日総会ニ於テ貴下本校評議員ニ
 - 第44巻 p.422 -ページ画像 
御当選相成候間、御承諾被下度、此段得貴意候、敬具
　　大正十四年五月十八日　　　　　　　　岩倉鉄道学校
　　　　（宛名手書）
　　　　子爵　渋沢栄一殿
　　　　　　追テ乍御手数別紙承諾書御提出被下度候
(控)
　　　　承諾書
岩倉鉄道学校評議員タルコトヲ承諾致候也
　　大正十四年五月二十日
　　　　　　　　　　　　　住所　東京市日本橋区兜町二番地
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　渋沢栄一