デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

5章 教育
1節 実業教育
7款 大倉高等商業学校
■綱文

第44巻 p.433-434(DK440090k) ページ画像

大正2年10月23日(1913年)

是日、当校創立者大倉喜八郎ノ喜寿祝賀式並ニ寿像除幕式挙行セラル。栄一之ニ臨ミ、祝辞ヲ述ブ。


■資料

大倉高等商業学校 三十年史 葵友会編 第八四頁 昭和五年一〇月刊(DK440090k-0001)
第44巻 p.433 ページ画像

大倉高等商業学校 三十年史 葵友会編 第八四頁 昭和五年一〇月刊
 ○第三期 発展時代
    三 大倉翁喜寿の祝ひ
 本校創立者大倉喜八郎氏は大正二年十月二十三日を以て七十七の誕辰を迎へられ、玆に喜寿祝賀式を挙行する事となつた。これより先、大倉翁の知人友人、各関係者、大倉組の社員等相謀つて喜八郎翁の寿像建設の事を計画し、頃日竣工を見たので、翁の誕辰祝賀当日に除幕式を挙行する事となつた。
 本校にては翁の寿を祝賀する為めに式開始前に職員生徒一同は紫匂ふ校旗を先頭に大倉本邸に至り、玄関前に整列し、校長進み出でゝ祝詞を述べ、益々学校への尽瘁を誓はれた。翁は之に対して一場の謝辞を述べられ、終つて一同は除幕式々場に至り、他の万にも近い参会者の群に加つた。式は獅子舞の一曲に始まり、紅白の幔幕は翁の令孫に依つて切落された。そこに悠然現はれたのが巨人大倉翁の寿像である会衆暫しの喝采の後、渋沢・石黒両男爵の祝辞あり、本校予科生徒一同は陸軍々楽隊の吹奏に合せて祝歌を合唱した。
○下略


竜門雑誌 第三〇六号・第五六頁 大正二年一一月 ○大倉鶴彦翁の寿像除幕式(DK440090k-0002)
第44巻 p.433 ページ画像

竜門雑誌 第三〇六号・第五六頁 大正二年一一月
○大倉鶴彦翁の寿像除幕式 大倉鶴彦翁の寿像除幕式は十月廿三日午前十時を以て挙行せられたり、其建設地は赤坂葵町大倉美術館構内山腹にして、此処に式場を設け鶴彦翁を初めとし、一門の人々及び青淵先生・石黒男・野田男・益田孝・馬越恭平・安田善三郎・早川千吉郎・村井吉兵衛・川崎金三郎・佐竹作次郎・大橋新太郎等の諸氏其他五百余名居並び、特に此式に列せんとて、急遽大阪より帰京し、座長の任に当れる馬越恭平氏の挨拶を以て式を始め、委員の工事進行其他報告型の如く終りて後、翁令孫鶴吉氏が喜七郎氏夫妻に手を引かれつゝ進出でゝ綱を手にするよと見る間に、紅白段々の幕は左右に落ちて椅子に恁れる翁が像は、鶴のモザイクある後屏青銅の亀六個の獅子台基と共に、喝采声裡に現はれたり、門野氏乃ち進みて贈呈の式を終れば、青淵先生円転滑脱の祝辞を述べ、続いて石黒男亦祝詞を読む、鶴彦翁は玆に立ちて「吾銅像に対する余の感想」と云へるを朗読せしが、其結末に一首あり「うれしくも思ひがけなき事ばかり覚めぬ夢路をかたる夢の世」と之にて式を閉ぢて○下略


集会日時通知表 大正四年(DK440090k-0003)
第44巻 p.433-434 ページ画像

集会日時通知表 大正四年         (渋沢子爵家所蔵)
 - 第44巻 p.434 -ページ画像 
三月三十日 火 午前九時 大倉商業学校卒業式