デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正14年7月1日（1925年）

是日栄一、飛鳥山邸ニ来訪セル八基村長渋沢治太郎・公民学校長高田仙治・農会長橋本八郎次ト公民教育ノ事ニ就キ懇話シ、且ツ書籍数冊ヲ当校ニ寄贈ス。

八基公民学校経過概況　　第一五―一六頁刊
　　　　一二、管理者、校長、商議員の渋沢子爵邸訪問
1　大正十四年七月一日渋沢村長・高田公民学校長及橋本農会長は渋沢子爵邸を訪問し、本村公民教育に関し閣下の御配慮甚大なるを感謝せり、時に閣下よりは公民教育の最も必要なること、青年男女に勉強させべき事、八基村の桑園改良を計るべきこと、学理を実際に応用すべきこと、デンマーク農村教育を研究せられたき事等懇切に説話せられ、最近発刊の書籍数冊を寄贈せられ、本村公民学校に一大刺戟を附与せられたるは大に感謝すべきことなり
○下略

渋沢子爵紀念事業現況　　大正十五年五月一日現在
（印刷物）
○上略
　　　　四、紀念書庫ノ建造
紀念事業資金ノ一部ヲ割キテ建築計劃中ノ紀念書庫ハ、工学士横山虎雄氏ノ設計ニ従ヒ、合資会社清水組ノ受負ニ付シ、位地ヲ小学校敷地内現図書館建物ノ西隣ニ相シ目下施工中ニシテ、鉄筋コンクリート平家建十二坪工費八千円設備諸費予算三千円ニシテ、其東半部ヲ書庫トシ、西半部ヲ紀念室トナスベキ予定ニシテ、去四月上旬起工、遅クトモ六月中ニハ建物工事ノ竣成ヲ見ルベキ運ビニアリ