公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15
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大正7年4月8日(1918年)
是日報知新聞社、第十回報知婦人講演会ヲ飛鳥山邸ニ於テ開催ス。栄一出席シテ演説ヲナス。
竜門雑誌 第三五九号・第七七―七八頁大正七年四月 ○報知婦人講演会(DK480065k-0001)
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竜門雑誌 第三五九号・第七七―七八頁大正七年四月
○報知婦人講演会 報知新聞社にては四月八日第十回報知婦人講演会を飛鳥山曖依村荘に於て開催したり。添田社長開会の辞に次ぎ、青淵先生の演説あり。
報知新聞は誌して曰く
渋沢男爵はフロツク姿で演壇に上り金屏風を背に馥郁たる藤や草花を挿した花瓶を前にして莞爾として『本日は非常な好天気で皆様が晴やかにお集りになつたのは喜ばしい』と冒頭して、男が三度迄で
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洋行された海外の風俗其他から実例を取つて東西の婦人を比較し、殊に支那婦人の特長、日本婦人の美点を語られ最後に『是からの婦人は今迄のやうな婦人では困る、もつと自覚があつてほしい、併し飽までも西洋かぶれがしてはならないと』結ばれて壇を下つた、次で高島平三郎氏が登壇、興味ある話し振りで『この麗かな晴天は天がこの有益な催しに幸を下し給ふたものでこの上もない喜びである唯今場外を見れば満目悉く桜の花であるから今日私は桜の話しを致しましせう』とて桜に就ての有益な話を約一時間余に亘つて話されたが、会員は非常に興味深く熱心に聴入つて居た云々。
因に当日渋沢家より同会に甘酒を寄贈せられたるより、参会者一同大喜びなりしと云ふ。