デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正15年5月23日（1926年）

是日栄一、飛鳥山邸ニ於テ催サレタル、西ケ原互親会創立二十週年記念祝賀会ニ臨ミ、祝辞ヲ述ブ。

竜門雑誌　　第四五三号・第八二頁大正一五年六月
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　　　　青淵先生動静大要
　　　　　　五月中
廿三日　互親会二十週年記念祝賀会（曖依村荘）

滝野川町関係書類　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
（表紙）
　　　西ケ原互親会創立二十週年記念
　　　祝賀会
　　　　　会員　二百二十名
　　　　　来賓　六十九名

　　　　会員案内状
本会ガ創立致シマシテカラ本年ハ恰度二十週年ニ相当致シマス、此ノ種ノ団体デ如斯古キ歴史ヲ有シ、而カモ内容ノ充実シ来リマシタモノハ、他ノ団体ニ比シ決シテ遜色ハナイト思ヒマス、此時ニ当リマシテ創立記念祝賀会ヲ催シ一面過去ヲ追懐《（憶）》シ、一面先輩諸君ノ功労ヲ賞ヘタイト思ヒ、役員協議ノ上先ヅ当町内高徳ノ士デアリ、又本会ノ名誉会員デアル渋沢子爵閣下ニ御籌リ致シマシタ処、閣下モ此意義アル催シヲ双手ヲ挙ゲテ御賛成下サイマシタノミナラズ、本会ノ為メニ庭園ヲ貸与セラレ且当日ノ諸設備ヲ御整ヘ下サルコトニナリマシタ、ソコデ有志ノ方々ノ寄附ニヨリ本月二十三日（第四日曜）ノ午前十時ヲ卜シ、名ヲ西ケ原互親会創立二十週年記念祝賀会トシテ、同邸園内ニ催スコトニナリマシタ
時恰モ新緑ノ候園内ノ風光ニ親シミツヽ若葉ノ樹陰ニ会シテ、吾々ガ日頃敬仰スル老子爵ヲ初メ、先輩功労者ヲ中心ニ園遊ノ宴ヲ莚ベテ諸君ト共ニ祝盃ヲ挙ゲタイト思ヒマス、就キマシテハ皆様モ此ノ趣旨ニ御賛同下サルヽヤウ、御案内旁々御願ヒ致シマス次第デ御座イマス
　御出席ノ際ハ本案内状必ス御持参下サレ、受付デ記念品ト引替ヘ御入場願ヒマス、但シ案内状一通ニ付御一人ノコト
　履物ハ靴又ハ草履ヲ御召シ下サイ
　　大正十五年五月十五日　　　　　　　　　　　西ケ原互親会
　　　　会員殿

　　　　西ケ原互親会創立二十週年記念祝賀会順序
　　大正十五年五月二十三日午前十時
一、開会
一、会長式辞
一、創立者表彰
一、創立者総代ノ挨拶
一、来賓ノ祝辞
一、渋沢子爵ノ御祝辞
一、謝辞
一、閉会
　消防部員ノ喞筒操法競技（午前九時四十分頃）
　　　終テ園遊会ヲ開ク
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　一、弁当　　一、寿し
　一、生そば　一、団子
　＊
　一、おでん　一、かん酒
　一、ビール　一、煎茶
　一、甘酒
　余興
　　　履物ハ靴又ハ草履御召シ下サレ度候
＊欄外別筆
　此内弁当ハ互親会自弁他ハ
　渋沢子爵ヨリ寄付セラル

　　　　予算
一金壱百四拾八円五十銭也　記念扇子　三百五拾本
一金参拾円也　　　　　　　創立者ヘ贈呈品六ケ
一金四拾五円也　　　　　　煙火打揚費
一金参拾五円也　　　　　　記念盃　三百五拾個
一金壱百四拾円也　　　　　折詰弁当（赤飯）三百本
一金壱百円也　　　　　　　印刷、徽章其他ノ諸雑費
　計金四百九拾八円五拾銭也

　　　　来賓招待状
拝啓　時下新緑ノ候愈々御清適奉賀上候、陳者本月二十三日（第四日曜）午前十時、飛鳥山渋沢子爵邸園内ニ於テ本会創立二十週年記念祝賀会ヲ挙行シ、式後園遊会ヲ開催仕候間万障御差繰リ御光来被成下度此段御案内申上候　敬具
　　大正十五年五月十五日　　　　　　西ケ原互親会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　会長　堀江鐘作
　　　　　　　　殿
　　御出席ノ際此状御持参下サレ度申添ヘ候

　　　　来賓
渋沢子爵　渋沢武之助殿　渋沢秀雄殿
古河男爵　渋沢正雄殿
滝野川町長・同助役・同収入役・同警備係主任・
同衛生係主任
滝野川警察署長・警備係主任・衛生係主任外二名
浅賀代議士、榎本・有馬両府会議員
西ケ原在住ノ町会議員小野沢鷹之助・小野沢八百太郎・保坂巳三治・
国井秀作・中村継男
小峰博士・加藤安四郎・今井甚太郎・相原清太郎
王子製紙株式会社王子工場長
高等蚕糸学校長・滝野川町本校長・同第三学校長
町内会ノ代表者
公友会長・親輪会長・三光会長・御殿下親交会長・飛鳥山親友会長・
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親睦会長
滝野川町消防組副組頭外部長十一名
西ケ原在住町消防委員三名
滝野川町報社長・滝野川新聞社長
創立者遺族伊藤氏
滝野川在郷軍人分会長

　追加
　本会将来ノ交際上大字西ケ原内ニ存在スル各団体ノ代表一名宛追加招待致度候
　　私設消防　原組・御殿下消防組
　　町内会　町正会外九会
　来賓数通計六拾九名ニ訂正

滝野川町関係書類　　　　　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
（印刷物）
（表紙）
　　　　　　　　　　　　　　　　　明治三十九年九月創立
　　　　　　　　　　　　　　　　　大正十年九月改正
　　昭和三年十月　　　　　　　　　大正十一年九月改正
　　　　　　　　　　　　　　　　　大正十三年九月改正
　　　　　　　　　　　　　　　　　大正十五年二月改正
　　　西ケ原互親会会則　　　　　　昭和二年九月改正
　　　　　　　　　　　　　　　　　昭和三年十月改正
　　　　　附施行細則、会員名簿

　　　　西ケ原互親会会則
第壱条　本会ハ西ケ原互親会ト称ス
第弐条　本会ノ事務所ハ滝野川町大字西ケ原千弐拾七番地ニ置ク
第参条　本会ハ当区域内ニ居住ノ世帯主ヲ以テ会員トス
第四条　本会ハ会員相互ノ親睦ヲ旨トシ、併セテ区域内ノ発達並ニ共同ノ利福保全ニ努ムルヲ以テ目的トス
第五条　本会ニ消防部ヲ置キ非常警備・防火等ニ当ラシム
　　但消防部ニ関スル規程ハ別ニ之レヲ定ム
第六条　本会ハ前条ノ目的ヲ達スル為メ、別ニ施行細則ヲ設ケ左ノ事業ヲ行フ
　　一、当町鎮守（秋季）祭礼ノ際御神酒所ヲ設ケ神霊ヲ奉置スルコト
　　二、兵役者ニ対シテハ祝意ヲ表シ且ツ送迎スルコト
　　三、冠婚・葬祭又ハ疾病等ニ対シテハ慶弔又ハ見舞方法ヲ講スルコト
　　四、警備・防火等ニ力ムルコト
　　五、衛生防疫上必要ナル施設ヲ為スコト
　　六、会員並ニ消防員ニシテ功労顕著ナル者ハ之レヲ表彰スルコト
　　七、前各号ニ定ムル外第四条ノ目的ヲ達スルニ必要ナル事項
第七条　本会ノ為メニ特ニ援助セラレタル徳望高キ士ヲ総会ノ議ヲ経テ名誉顧問ニ推薦ス
第八条　会務ノ敏捷ヲ図ランカ為メ、会員在住区域ヲ壱・弐・参ト区
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分シ各区ニ理事弐名・幹事若干名ヲ配置ス
第九条　本会ニ左ノ役員ヲ置ク
　　一、会長　　　　　　　壱名
　　二、副会長　　　　　　参名
　　三、理事　　　　　　　六名
　　四、監査　　　　　　　参名
　　五、会計　　　　　　　参名
　　六、幹事　　　　　　　若干名
　　七、顧問　　　　　　　若干名（衛生顧問ヲ含ム）
　　八、相談役　　　　　　若干名
　　九、消防部長　　　　　壱名
　　十、小頭　　　　　　　若干名
第拾条　会長・副会長・理事・監査・会計及幹事ハ会員中ヨリ定期総会ニ於テ之レヲ選挙シ、其ノ任期ハ満壱ケ年トス
　　但再選スルコトヲ得
○下略

滝野川町制二十周年記念滝野川町誌　大島貞吉編　　第七九一頁昭和八年六月刊
　　　　西ケ原互親会
本会は明治三十九年九月創立、現在会員約二百五十名、会長は伊藤多吉・伊藤保治・堀江鍾作の諸氏を経て現会長区議保坂永吉に至る○下略