デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

9章 其他ノ公共事業
1節 記念事業
3款 聖徳太子一千三百年御忌奉賛会
■綱文

第49巻 p.40-42(DK490017k) ページ画像

大正13年4月11日(1924年)

是日栄一、上野東京美術学校講堂ニ於ケル、当会主催ノ聖徳太子千三百三年御忌法要ニ出席シ、十七条憲法ヲ捧読ス。


■資料

集会日時通知表 大正一三年(DK490017k-0001)
第49巻 p.40 ページ画像

集会日時通知表  大正一三年      (渋沢子爵家所蔵)
四月十一日 金 聖徳太子千三百三年御忌法要(東京美術学校講堂)


中外商業新報 第一三六八四号 大正一三年四月一二日 聖徳太子御忌の法要(DK490017k-0002)
第49巻 p.40-41 ページ画像

中外商業新報  第一三六八四号 大正一三年四月一二日
    聖徳太子御忌の法要
聖徳太子一千三百三年御忌奉賛会では総裁久邇宮殿下の台臨を仰ぎ正木直彦氏司会の下に、十一日午後一時より上野公園東京美術学校講堂において法要を執行、千代田高等女学校生徒の君ケ代及び讚仰唱歌合唱、渋沢副会長の十七条憲法捧読、徳川会長(頼倫侯)の大正新修大
 - 第49巻 p.41 -ページ画像 
蔵経奉献、久邇総裁宮殿下の同経奉献願文あり、畢つて佐伯法隆寺貫主以下の読経に次で順次焼香をなし、余興として野村万造の能狂言あり、盛会であつた


聖徳太子一千三百年御忌奉賛会小史 同会編 第一二―三一頁 大正一三年一〇月刊(DK490017k-0003)
第49巻 p.41-42 ページ画像

聖徳太子一千三百年御忌奉賛会小史 同会編
                      第一二―三一頁 大正一三年一〇月刊
○上略
(ハ)例年御忌 本会は一千三百年御忌大法用奉行以来、例年御忌法用を必らず四月十一日に厳修することゝなり、大正十一・二年に於ける例年御忌は南葵文庫大礼記念館に於いて、同十三年の例年御忌は東京美術学校大講堂に於て、何れも法隆寺貫首導師の下に修行し総裁 久邇宮殿下御台臨親しく御焼香あらせられ、会長徳川侯、副会長渋沢子以下各顧問、各理事、各評議員各特別委員等多数の参拝ありて、毎時非常の盛況を極めたるが、特に本年度の御忌は左の差定に示せるが如く、大正新修大蔵経奉献の儀ありて一入荘厳なりしなり。
    聖徳太子一千三百三年御忌法用差定
  ○本文略ス。
(ニ)奉献大蔵経 本会は現代出版界の最高権威たる、この大正新修大蔵経の刊行を祝福するの余り、これを記念すべく和装一部五拾五帙を購入して大和法隆寺聖霊殿宝前に奉献したるが、畏こくも総裁
  久邇宮邦彦王殿下御染筆の『大正新修大蔵経』と題せる金蒔絵の経函へ一帙毎に納め入れ、同時に殿下御染筆の左記奉献願文と左記御家族の御結縁御署名とを対の巻物に仕立(軸は青貝螺鈿御紋章附黒檀、表紙は竜村謹織摸造の太子錦、表紙裏は金砂子)又別に左記の会長以下各役員等の署名巻物(軸は黒檀、表紙は竜村摸織の太子類切、表紙裏は金砂子)をしつらひて、同じく殿下御染筆の『大正新修大蔵経願文』と金蒔絵せる献上函へ共に納め入れて、更に『大蔵経願文法隆寺へ交附のもの』との御真筆文書をも添付し、荘重を極めたり。而して奉献願文は理事文学博士黒板勝美氏の謹草にかゝり。左の結縁署名中故理事長加藤正義氏のは其嗣子法学博士加藤正治氏、故理事早川千吉郎氏のは嗣子大学生早川忠吉氏の代署を煩はしたり。
    奉献大正新修大蔵経願文
  ○本文略ス。

    総裁宮家結縁御署名
 奉献大正新修大蔵経
 摂政皇太子聖徳法王宝前
          邦彦王
          俔子
          良子
          朝融王
          邦久
 - 第49巻 p.42 -ページ画像 
          信子
          智子
          邦英王

   本会役員結縁署名
      聖徳太子一千三百年御忌奉賛会役員
会長                 侯爵 徳川頼倫
副会長                子爵 渋沢栄一
  ○外二五名、氏名略ス。
(ホ)宣伝講演
  ○本文略ス。
(ヘ)宣伝文書
  ○本文略ス。
(ト)記念事業
  ○本文略ス。
(チ)記念展覧会
  ○本文略ス。
(リ)基金 本会最初の計画は太子記念研究基金として金弐拾万円のみなりしが、幸にして一般の随喜後援厚かりしため、前述の如く更に宣伝基金・遺蹟保護基金、其他の基金等を設定し、合計金四拾万円を計上して、評議員会の議決に依り財団法人聖徳太子奉讚会に提供するを得たるは甚だ欣快に堪へざるところなり。
○下略