デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

9章 其他ノ公共事業
1節 記念事業
12款 財団法人楽翁公遺徳顕彰会
■綱文

第49巻 p.141-142(DK490038k) ページ画像

昭和6年6月13日(1931年)

是日栄一、深川区清澄公園大正記念館ニ於ケル、当会及ビ東京市共同主催楽翁公記念講演会ニ出席ス。


■資料

集会日時通知表 昭和六年(DK490038k-0001)
第49巻 p.141 ページ画像

集会日時通知表  昭和六年        (渋沢子爵家所蔵)
六月十三日 土 午後一時半 楽翁公記念会講演会(深川清澄公園大正会館)


竜門雑誌 第五一四号・第八五頁 昭和六年七月 青淵先生動静大要(DK490038k-0002)
第49巻 p.141 ページ画像

竜門雑誌  第五一四号・第八五頁 昭和六年七月
    青淵先生動静大要
      六月中
十三日 東京市養育院本分院へ出向。楽翁公記念会講演会(深川清澄公園大正記念館)


楽翁公遺徳顕彰会書類(DK490038k-0003)
第49巻 p.141 ページ画像

楽翁公遺徳顕彰会書類           (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
謹啓 時下愈々御清祥奉慶賀候、陳者来ル六月十三日午前十時深川霊巌寺ニ於テ、故松平楽翁公墓前祭挙行致候間何卒御来臨被成下度、此段御案内申上候 敬具
 追而当日午後一時ヨリ深川清澄庭園内大正記念館ニ於テ記念講演会開催致候ニ付申添候
  昭和六年六月九日       東京市長 永田秀次郎
                 財団法人楽翁公遺徳顕彰会長
                   子爵 渋沢栄一
    (宛名手書)
    子爵 渋沢栄一殿
  御家族知友御同伴被下度願上候


楽翁公遺徳顕彰会書類(DK490038k-0004)
第49巻 p.141-142 ページ画像

楽翁公遺徳顕彰会書類           (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
    楽翁公記念講演会
一、日時 六月十三日午後一時
一、場所 深川区清澄庭園内大正記念館
 - 第49巻 p.142 -ページ画像 
一、講演 楽翁公と尊皇思想 文学博士中村孝也氏
    趣意書
 楽翁松平定信公は寛政の大改革を断行した名宰相であり我が東京市の一大恩人であります、公は実に近世稀に見る大政治家であると同時にまた大思想家でありました。故に其の政治は国家の大局を洞見し高所に立つて確固たる信念と周到なる用心を以て実行せられ、為に一国の政治・財政は申すに及ばず、学術・風教等に至る迄社会百般は其の面目を一新するに至つたのであります、今や我国は上下挙げて思想国難、経済国難の叫びが高いのでありますが、如斯時代に直面し静かに世相を熟視する時は、公に対する追慕尊崇の念の一層切実なるものが存するのであります。本日公の例祭に当りまして、幸に志を同うせらるゝ諸考は、公の御名の下に集ひ其の徳を頌へ、最も意義ある一日を過されんことを冀ふて已まない次第であります。
  昭和六年六月十三日
                財団法人楽翁公遺徳顕彰会長
                    子爵 渋沢栄一
  ○当会ニ対シ金三百円ノ御下賜金アリ、昭和八年末ニ於ケル寄附金申込額ハ金五万二千九百六十円ニシテ、栄一ハソノ中金五千円ヲ寄付ス。東京府ハ金二千円、東京市ハ金三千円ヲ寄付セリ。