デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

1部 社会公共事業

9章 其他ノ公共事業
1節 記念事業
14款 其他 6. 甲東先生遺墨展覧会
■綱文

第49巻 p.168-169(DK490046k) ページ画像

昭和2年3月(1927年)

是月栄一、国民新聞社長徳富猪一郎ヨリ、是年五月十四日ヨリ青山会館ニ於テ当展覧会開催スルニツキ、特別協賛員タルコトヲ請ハル。


■資料

諸会発起趣意書(四) 【(印刷物) 謹啓 春寒料峭先以御万安為邦家恐悦之至に奉存候、扨而本年は大久保甲東先生の五十年祭に相当致候…】(DK490046k-0001)
第49巻 p.168-169 ページ画像

諸会発起趣意書(四)           (渋沢子爵家所蔵)
(印刷物)
謹啓 春寒料峭先以御万安為邦家恐悦之至に奉存候、扨而本年は大久保甲東先生の五十年祭に相当致候に付朝野名流の御協賛を願ひ、先生の高風を追慕せんか為に青山会館主催本社後援の下に、別紙の如く甲東先生遺墨展覧会を開催仕候、何卒御協賛被成下特別協賛員たることを御許諾被成下度、右御懇願申上候 敬具
 追伸 同封の葉書にて折返し御回答願上候
  昭和二年三月
               国民新聞社長 徳富猪一郎
    (宛名手書)
    子爵 渋沢栄一閣下
(別紙、印刷物)
    大久保利通公五十年忌記念
      甲東先生遺墨展覧会
我が青山会館は我国風教の振興と徳操の涵養に資せんが為め、昨秋西郷南洲先生の五十年忌に当り「南洲先生遺墨展覧会」を開催致しました処、江湖各位の多大なる御協賛と御援助に依て望外の盛況を齎らし聊か世道人心に貢献し得た事を感激致して居ります、然るに今年五月十四日は恰も大久保甲東先生逝いて五十年に相当致しますので、我が青山会館は玆に前回同様国民新聞社後援の下に、甲東先生を中心とし先生と最も関係深き維新の元勲・志士の遺墨遺品を一堂に集め、左の規模に依て「甲東先生遺墨展覧会」を開催する事に致しましたから、右の趣旨に御賛同下され前回同様特別の御後援を賜はりたく謹で御願ひ致します
      ▽会期(毎日午前九時より午後六時迄)
 - 第49巻 p.169 -ページ画像 
   ▽五月十三日……(金曜)……特別招待
   ▽五月十四日……(土曜)……一般公開
   ▽五月十五日……(日曜)……一般公開
   ▽五月十六日……(月曜)……一般公開
      ▽会場
   青山会館別館 (青山南町六丁目市電明治神宮表参道前)
      ▽出品
  出陳の主なるものは甲東先生に関する大久保・牧野両家の秘蔵品の外、先生と最も関係深き左に掲ぐる諸家の遺墨遺品をも展観に供する筈です
三条実美・岩倉具視・近衛忠熙・同忠房・中山忠能・大原重徳・玉松操・島津斉彬・同久光・同忠義・毛利敬親・同元徳・山内容堂・鍋島閑叟・前田慶寧・松平春岳・伊達宗城・徳川慶勝・西郷南洲・同従道・岩下方平・小松清廉・伊地知正治・大山巌・樺山三円・寺島宗則・有村雄助・同次左衛門・同母蓮寿尼・五代友厚・松方正義・吉井友実・税所篤・木戸孝允・広沢兵助・伊藤博文・山県有朋・品川弥次郎・山田顕義・井上馨・坂本竜馬・中岡慎太郎・板垣退助・横井小楠・井上毅・長岡監物・江藤新平・副島種臣・大隈重信・中根雪江・橋本左内・丹羽賢・田宮如雲・小原鉄心・勝海舟・平野国臣・村岡矩子・野村望・東尼・福昌寺無三・大慈寺柏洲・相国寺独園等の諸家其他
      ▽講演
尚ほ会期中国民新聞社主催の下に、京橋区加賀町国民講堂に於て左の講演会が開催されます

図表を画像で表示--

     五月十四日午後七時     於国民講堂   一 甲東先生の事蹟に就て      徳富蘇峰先生 



  ○栄一ノ特別協賛員諾否ハ不明ナルモ、従来ノ例ニ照シ承諾シタルモノヽ如シ。