デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正2年6月3日（1913年）

是ヨリ先、多年アメリカ合衆国ニ在リシ高峰譲吉帰国ス。是日、栄一等発起トナリ、帝国ホテルニ於テ、歓迎会ヲ開催ス。

東京日日新聞　第一三一二七号大正二年六月四日
○高峰博士歓迎会　徳川議長・斎藤海相・木越陸相・前田侯・高橋蔵相・金子子・阪谷市長・菊池枢密顧問官、三井・渋沢両男其他学者・実業家三十五名発起となり、三日午後六時より帝国ホテルに於て目下帰朝中の高峰博士歓迎会を催せり

竜門雑誌　第二九九号・第五七頁大正二年四月
○高峰博士の帰朝（五年目の墓参）　多年米国に在留せる薬学博士高峰譲吉氏は、五年振りにて祖先の墳墓を展せんが為め三月十八日午前十一時天洋丸にて横浜に入港帰朝したるが、菊池博士・大谷嘉兵衛氏等百数十名の出迎ひあり、氏は上陸後一旦グランドホテルに投じ休憩の上、午後四時三十分新橋着の列車にて入京したり、これより先き新橋駅構内には青淵先生・平井副総裁・桜井博士・成瀬仁蔵氏を始め同朋知己縁者百余名の出迎ひあり、五時自動車を駆つて麻布区飯倉片町塩原又策氏邸に入れり。