デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

3編 社会公共事業尽瘁並ニ実業界後援時代

2部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
1款 株式会社第一銀行
■綱文

第50巻 p.259-260(DK500044k) ページ画像

昭和5年11月19日(1930年)

是日栄一、丸ノ内一丁目ニ建築ノ当行本店新築落成ニ就キ巡覧ス。


■資料

竜門雑誌 第五〇七号・第八一頁昭和五年一二月 青淵先生動静大要(DK500044k-0001)
第50巻 p.259 ページ画像

竜門雑誌  第五〇七号・第八一頁昭和五年一二月
    青淵先生動静大要
     十一月中
十九日 第一銀行本店新築落成式に付巡覧(丸ノ内一丁目)


集会控 自昭和四年七月一日(DK500044k-0002)
第50巻 p.259 ページ画像

集会控  自昭和四年七月一日 (渋沢子爵家所蔵)
 ○昭和五年
十一月十九日 (水) 前十半 第一銀行新築本店御覧 丸ノ内本店


銀行通信録 第九〇巻第五三八号・第八三頁昭和五年一一月 ○第一銀行新築落成(DK500044k-0003)
第50巻 p.259 ページ画像

銀行通信録  第九〇巻第五三八号・第八三頁昭和五年一一月
    ○第一銀行新築落成
第一銀行にては、工費七百万円の予算を以て、去る昭和三年以来、麹町区丸ノ内一丁目一番地に同行本店を新築中なりし処、此程に至り工事完成を告ぐるに至れる為め、本日(十一月二十日)各同業者及都下の新聞通信社を新建物に招待し落成の披露を為すべく、同時に二十三日迄には全部の移転を了して、翌二十四日よりは同所に於て営業を開始し、従来の本店建物は之を兜町支店として存続すべしとのことなるが、新建物内外の結構其他に就ては重ねて記載の機会あるべきも、同建物は建坪一千坪、延坪五千五百坪に亘る「ゴシツク」式の六階「ビルヂング」にして、範を英蘭銀行に採れるものなる由


銀行通信録 第九〇巻第五三九号・第一〇〇頁昭和五年一二月 ○第一銀行新築落成披露(DK500044k-0004)
第50巻 p.259-260 ページ画像

銀行通信録  第九〇巻第五三九号・第一〇〇頁昭和五年一二月
    ○第一銀行新築落成披露
 - 第50巻 p.260 -ページ画像 
第一銀行にては、予て麹町区丸ノ内一丁目一番地に、同行本店を新築中なりし処、去る十月末愈々落成に付、十一月二十日、株主其他関係者を招待して、設備其他を観覧に供したるが、右は同行建築課長西村好時氏の設計監督に係り、清水組が実費計算工事受託者として、昭和三年一月十六日地鎮祭、同二月一日起工、本年十月三十日竣工せるものなる由、様式は巻頭に挿入せる附録写真○略スに於て之を観るが如く近世復興式鉄骨鉄筋コンクリート造にして、敷地は一千九十二坪、建物の総面積は五千二十六坪を算し、工事費は約七百万円(敷地共)を計上せる由、各階の用途は、一階は営業室・客溜・調度係・自動車々庫等、二階は予備営業室、並に本店事務室・電話室等、三階は重役室・会議室・食堂等、四階は本部事務室・集会室等、五階は手形交換室・大食堂・厨房等、第一地階は金庫・印刷室・更衣室等、第二地階は機械室・煖房及冷房室・変電室等に使用することゝなり居れるが、金庫室は勿論、電灯及電力・通信其他の電気設備、衛生設備、消火設備、伝送設備等、何れも近代最も進歩せる様式を採用せるものにして、殊に金庫室の如きは、鋭利なる鑿・薬品・火力等を以てするも、絶対不可侵のものなるのみならず、警鈴装置・反射鏡等の装置あり、堅牢無比のものなりと云ふ、因に同店は去月末既に全部移転を了し、同二十四日より同所に於て営業を為し居れり