デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治45年2月1日（1912年）

是日、当行白山支店新設ノ件認可セラレ、同月十五日営業ヲ開始ス。栄一之ニ与ル。

渋沢栄一　日記　　明治四五年　　　　　　　　（渋沢子爵家所蔵）
一月四日　晴　寒
○上略　正午第一銀行ニ抵リテ午飧シ○中略貯蓄銀行ノ諸計算書ヲ一覧シ、株主総会提案ノ事ヲ決定ス○下略

（八十島親徳）日録　　明治四五年　　　　　（八十島親義氏所蔵）
一月十八日　快晴
例刻出勤、今日ハ午後一時ヨリ第一銀行ニ於テ、東京貯蓄銀行ノ総会開催○中略配当ハ年一割、積立金モ相当ニ出来タリ、又白山ニ支店新設ノ事ヲ決ス
○下略

東京貯蓄銀行書類九　　　　　　　　　　　　（株式会社東京貯蓄銀行所蔵）
　　明治四十五年二月十日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　支配人(印)
　　取締役(印)　(印)
　　監査役(印)　(印)
白山支店新設ノ件、別紙ノ通認可相成候ニ就テハ、右支店開業日ヲ来ル二月拾五日ト定メ、支店設置ノ登記申請、開業届、新聞紙広告並ニ
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同所附近ヘ広告紙配布方等、夫々取計申度候、別紙書類相添ヘ此段及御稟議候也
（別紙一）
往第九四三号
　　　　　　　　　　東京府東京市日本橋区南茅場町五番地
　　　　　　　　　　　　　　　　株式会社東京貯蓄銀行
明治四十五年一月十九日附申請定款変更之件認可ス
　　明治四十五年二月一日
　　　　　　　　　　　　　　　大蔵大臣　山本達雄印
（別紙二）
　　　　進達願
別紙白山支店開業届書主務省ヘ御進達方奉願候也
　　明治四十五年二月十日
　　　　　　　　　　　　　　　　株式会社東京貯蓄銀行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　常務取締役
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日下義雄
　　　　東京府知事　阿部浩殿
（別紙三）
　　　　白山支店開業届
当銀行白山支店新設ノ為メ定款変更ノ件、弐月壱日御認可相成候ニ就テハ、右支店来ル弐月拾五日ヨリ営業開始仕候、此段及御届候也
　　明治四十五年弐月拾日
　　　　　　　　　　　　　　　　株式会社東京貯蓄銀行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　常務取締役
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日下義雄
　　　　大蔵大臣　山本達雄殿

（東京貯蓄銀行）要書類壱　　　　　　　（株式会社東京貯蓄銀行所蔵）
拝啓　益御隆昌奉賀候、陳者今般本郷区駒込東片町八十番地ニ当銀行白山支店ヲ新設致シ、来ル二月十五日開業可致候ニ付テハ、同支店ノ受払ニ係ル手形小切手ハ、本店同様代理交換御取扱之義御委託仕度候間、御諒承被成下度、別紙印鑑及小切手見本○欠ク相添、此段御依頼申上候　敬具
　　明治四十五年二月十日
　　　　　　　　　　　　　東京市日本橋区南茅場町五番地
　　　　　　　　　　　　　　　　　株式会社東京貯蓄銀行
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　支配人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中村鎌雄
　　　　株式会社第一銀行
　　　　　　　　　　　御中
　追而預金手形用紙ハ本店ニ於テ使用致居候モノト同一ニ有之候、此段申添候也

竜門雑誌　　第二八九号・第九三頁明治四五年六月
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○東京貯蓄銀行業務の発展　同行にては一般預金者の便を計り、曩に本郷区駒込東片町に白山支店を増設せしが、今又第一銀行兵庫支店へ代理店事務を委託し、六月一日より貯蓄預金の取扱を開始したる由、尚今回自宅貯金の便を計り、新規に金弐円以上を預け入るゝ預金者へは、望みに依り同行特製に係る軽便にして堅牢なる鋼鉄製貯金函を無料にて貸渡す由にて、此便法開始以来貯金函の借受けを望む者頗る多しと云ふ。

東京貯蓄銀行書類九　　　　　　　　（株式会社東京貯蓄銀行所蔵）
　　　第四拾期貸借対照表

　　明治四十五年六月卅日
　　　　　　　　　　　　　東京市日本橋区南茅場町五番地
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　株式会社東京貯蓄銀行