デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

明治45年2月2日（1912年）

是日栄一、当所発起会員総会ニ出席シ評議員会長トシテ議事ヲ司宰ス。尚、屡々評議員会ニ出席ス。

（東京興信所）　評議員会書類　第四　　（株式会社東京興信所所蔵）
明治四十五年一月廿四日　　　　　　　　　森下岩楠(印)
　　　　評議員栄一　(印)(印)(印)
一明治四十四年度即チ本所第十六回報告書及ヒ決算之事
一四十四年度ノ支出残金四千九百十六円十六銭ノ内参千円ヲ所員恩給積立金ニ充ルノ件
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　　　理由ハ詳細別紙ニ在リ
一明治四十五年度予算之件
一発起会員総会ハ二月二日ニ開会之件
○下略
　　　○別紙略ス。

（東京興信所）　評議員会書類　第四　　（株式会社東京興信所所蔵）
　　東京興信所第十七回報告書
明治四十五年一月ヨリ大正元年十二月ニ至ル、東京興信所ノ業務並ニ会計ノ概要ヲ報告スル事左ノ如シ
　　　　○業務成績ノ大要
○中略
　　　　○発起会員総会ノ件
明治四十五年二月二日午後五時ヨリ、日本橋区坂本町銀行集会所ニ於テ、当所第十六回発起会員総会ヲ開催ス、出席者二十余名ニシテ、評議員会長渋沢男爵議長席ニ着キ、所長森下岩楠氏ヨリ明治四十四年度事務及会計報告ヲナシ、原案可決ノ後評議員ノ改選ヲ行ヒタルニ、第一・第百・三井・三菱・横浜正金ノ五行重任ニ決シ、夫レヨリ席ヲ銀行倶楽部ニ移シテ晩餐ヲ喫シ、午後八時散会セリ
　　　　○評議員会ノ件
明治四十五年一月、当年ノ第一回評議員会ヲ開キ其後二・四・八・九ノ四ケ月ハ都合ニ依リ休会シ、其他ハ毎月開会シテ時々ノ要件ヲ議セリ、而シテ最モ重要ナル件ハ、上海出張所開設ノ決定ナリトス

竜門雑誌　第二八五号・第四三頁明治四五年二月
○東京興信所総会　東京興信所にては二月二日午後五時より、東京銀行集会所に於て第十六回発起会員総会を開きたり、出席者二十余名にして、評議員会長青淵先生議長席に着き、所長森下岩楠氏四十四年度の事務及び会計報告をなし、原案可決の後、評議員の改選を行ひたるに、横浜正金・第一・第百・三井・三菱の五行重任に決し、夫れより席を銀行倶楽部に移して晩餐の饗応ありて、午後八時散会せり、当年は世間の商況未だ活躍を呈するに至らず、加ふるに清国事変の発生せしに拘はらず、同所の業務は益々発展の気運に向ひ、同年度に於て会員の問合に対し報答せし件数実に十一万一千四百余件に達し、会員の増加に伴ひ、問合件数著く増加したりと云ふ。
　　　○五月二十二日・六月十九日・十月九日・十二月十八日ノ各評議員会書類ニ栄一ノ捺印アリ。