デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

大正15年1月（1926年）

是月、当協会創立セラル。栄一顧問ニ推サレ、在任歿年ニ及ブ。

中央朝鮮協会沿革史資料　　　　　　　　　（中央朝鮮協会所蔵）
　　　　中央朝鮮協会設立趣旨
日鮮併合以来、中央政府並朝鮮総督府ノ施設ハ、朝鮮ノ文化ノ発展ト民福ノ増進ニ貢献シ、彼我ノ親和ヲ敦厚ナラシメタルコト固ヨリ疑ヲ容レザル処ナリ、然リト雖モ、朝鮮最近ノ情勢ハ、其ノ前途ニ対シ吾人ヲシテ深甚ナル考慮ヲ払ハシムルモノアリ、玆ニ乃チ中央朝鮮協会ナルモノヲ組織シ、同志ヲ蒐メテ汎ク朝鮮ニ関スル問題ヲ討査シ、其ノ方策ヲ考究シ、朝野力ヲ協ハセテ、朝鮮ノ政治上、社会上、将タ経済上ノ進歩発達ヲ助成シ、且内鮮人ノ融和共栄ヲ実現セムコトヲ期ス同人等微意ノ存スル処ヲ察シ、各位ノ賛襄ヲ得ムコトヲ希フ

　　　　中央朝鮮協会会則
第一条　本会ハ朝鮮ニ関スル諸般ノ事項ヲ調査シ、其ノ方策ヲ攻究シ以テ朝鮮ノ健全ナル発達ヲ助成スルコトヲ以テ目的トス
第二条　本会ハ中央朝鮮協会ト称ス
第三条　本会ノ本部（主タル事務所）ヲ東京市ニ置キ、支部ヲ朝鮮京城府及大阪市ニ置ク
第四条　本会ノ会員ハ左ノ二種トス
　一、正会員
　二、維持会員
　　正会員ハ朝鮮ニ縁故アルモノ、又ハ朝鮮ニ対シ特殊ノ理解ヲ有スルモノニシテ、理事会ノ承認ヲ得タルモノトス
　　維持会員ハ本会ノ趣旨ヲ賛成シ、本会ノ維持費ヲ醵出スルモノトス
第五条　本会ノ役員左ノ如シ
　会長
　理事　　二十名以内
　評議員　若干名
　主事　　一名
　前項ノ外顧問若干名ヲ置ク
第六条　会長ハ評議員会ニ於テ之ヲ推薦ス
　顧問ハ会長之ヲ推薦ス
　理事ハ評議員会ニ於テ之ヲ選挙ス
　評議員ハ会員ノ中ヨリ会長之ヲ推薦ス
　主事ハ会長之ヲ命免ス
○中略
 - 第54巻 p.437 -ページ画像 
　　　　第一期　役員　自大正十五年一月至昭和二年六月十四日
　　　　　　（大正十五年一月創立当時）
　会長　公爵　山県伊三郎
　顧問　子爵　清浦奎吾
　同　　子爵　渋沢栄一
　同　　男爵　阪谷芳郎
　同　　　　　水野錬太郎
　同　　　　　野田卯太郎
　同　　　　　井上準之助
○中略
　　　　第二期　役員　自昭和二年六月十五日至昭和四年七月五日
　　　　　　（昭和二年六月十五日評議員会ニテ理事改選）
　会長　公爵　山県伊三郎　昭和二年九月二十四日逝去
　同　　男爵　阪谷芳郎　　昭和二年九月二十五日就任
　顧問　伯爵　清浦奎吾
　同　　子爵　渋沢栄一
　同　　男爵　阪谷芳郎　　昭和二年九月二十五日会長ニ就任
　同　　　　　水野錬太郎
　理事　　　　井上準之助
○中略
　　　　第三期　役員　自昭和四年七月五日至昭和五年七月十一日
　　　　　　（昭和四年七月五日総会ニテ理事改選）
　会長　男爵　阪谷芳郎
　顧問　伯爵　清浦奎吾
　同　　子爵　渋沢栄一
　同　　　　　水野錬太郎
　理事　　　　井上準之助
○中略
　　　　第四期　役員　自昭和五年七月十一日至昭和九年五月十一日
　　　　　　（昭和五年七月十一日総会ニテ理事改選）
　会長　男爵　阪谷芳郎
　顧問　伯爵　清浦奎吾
　同　　子爵　渋沢栄一　　昭和六年十一月十一日逝去
　同　　　　　水野錬太郎
　理事　　　　井上準之助
○下略

青淵先生職任年表（未定稿）昭和六年十二月調　竜門社編
　　　　　　　　　　　　　竜門雑誌第五一九号別刷・第一三頁　昭和六年一二月刊
　　　　大正年代
　　年　月
　一五　一―中央朝鮮協会顧問―昭和六、一一。

 - 第54巻 p.438 -ページ画像 

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