デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
1款 第一国立銀行 株式会社第一銀行
■綱文

第4巻 p.357-363(DK040031k) ページ画像

明治10年8月(1877年)

同行栄一ノ唱導ニ基キ荷為替物品ノ海上受合ヲ開始ス。蓋シ本邦ニ於ケル海上保険業ノ嚆矢ナリ。


■資料

青淵先生伝初稿 第九章下・第一五―第一六頁〔大正八―一二年〕(DK040031k-0001)
第4巻 p.357-358 ページ画像

青淵先生伝初稿 第九章下・第一五―第一六頁〔大正八―一二年〕
    海上保険業の兼営
生糸荷為替は開始せられたれども鉄道未だ開通せざれば貨物の輸送は矮少脆弱なる汽船に委ぬるの外なく風波の危険測られず、一箇の保険会社さへ存在せず、万一変あれば荷主も銀行も損失莫大なり。先生之を憂ひ銀行自ら保険を経営せんとし、第一国立銀行本支店間荷為替の物品に限りて、海上保険当時海上請合と称したりの方法を設け、明治十年三万円の資本を割いて其資に充て、大蔵省の許可を得て八月より施行し、十二年八月東京海上保険会社の創立まで之を実行せり。我国に於て保険業の創始せられしもの、実に先生の力による、是亦仏国滞在中の見聞
 - 第4巻 p.358 -ページ画像 
に基けるものなるべし。


青淵先生六十年史 第一巻・五一六頁―五一七頁 〔明治三三年〕(DK040031k-0002)
第4巻 p.358 ページ画像

青淵先生六十年史 第一巻・五一六頁―五一七頁〔明治三三年〕
  第十一章第三節 第一銀行沿革
   (三)改正国立銀行条例時代(上)
第一国立銀行ハ右ノ如ク改正国立銀行条例ニ依リテ営業シ、銀行紙幣百二十万円ヲ発行スルコトヽナリシヲ以テ爾来一層其業務ヲ拡張シ、割引手形ノ方法ヲ創始シ、且ツ荷為替ノ取扱ヲ普及シ、宮城岩手両県下ノ如キハ特ニ米穀荷為替取扱ノ為メ出張所ヲ設置シ、又当時保険ノ制ナカリシヲ以テ第一国立銀行本支店間荷為替ノ物品ニ限リ海上保険ノ方法ヲ設ケ、明治十年五月廿八日大蔵省ノ許可ヲ得テ之ヲ施行シ、同年八月特ニ三万円ノ資本ヲ割テ海上保険ノ資ニ充テ、明治十二年八月東京海上保険会社ノ創立ニ際スルマテ之ヲ実行シ、又第一国立銀行本支店又ハ「コルレスポンデンス」ノ約定先トノ間ニ受合状及巡廻手形ノ制ヲ創始シ、之ニ由リテ本支店又ハ「コルレスポンデシス」約定先ヨリ随意ニ金額ヲ引出シ得セシムルコトニスル等民間ノ取引ヲ利スルノ道ヲ開キシコト一ニシテ足ラス、而シテ是等ノ事多クハ皆先生ノ考案ニ出テサルハナク従テ第一国立銀行ノ業務ハ漸次拡張セラレ世間ノ信用亦大ニ増加スルニ至レリ


第一銀行五十年史稿 巻三・第二六―二八頁(DK040031k-0003)
第4巻 p.358-359 ページ画像

第一銀行五十年史稿 巻三・第二六―二八頁
    海上保険業の開始
次に注意すべきものを、海上保険業の開始と、起業公債の募集となす。抑も海上保険の業たる、東北地方における本行の荷為替発達に伴ひて其必要を感ずるに至れるなり、是より先明治八年、上州に生糸荷為替の出張取扱を開くや、同地商人の歓迎する所となり、将来有望の事業たるを明にしたれば、翌年之を福島地方に施行し、尋で宮城に出張所を設けて、米穀の荷為替を開き次第に盛大に赴けり。然るに当時東北地方は鉄道線路いまだ敷設せられず、僅に汽船の便あるのみ、而も船体矮小脆弱にして、風浪の危険多く、米穀其他の貨物を運輸するの際、万一の変あらんには、荷主及び本行の損失測り知るべからざるものあり。よりてこの危険を避くるの方法を講ずること焦眉の急務なれども、当時保険制度の如きは未だ世人の夢想にも上らざる所なれば、本行は自から海上受合業を案出し、海上受合規程を制定して、明治十年五月より実行せり。これ保険業の一種にして、実に我国における海上保険の嚆矢なり。かくて本行は海上受合業の資本として、資本金の内三万円を割きて之に宛て、且つ各種の公債証書を買入れて其準備となし、保険料の収入は、五万円に達するまでは積立おきて元金を償却し、併せて将来独立の資本を作るの資に供したり。
    東京海上保険会社の設立と業務の譲渡
然るに此業務は世運の進歩と共に需用日に多く、積立金も次第に増加せしが、十二年に至り頭取渋沢栄一等相謀り、東京海上保険会社を創立するに及び同年八月限り之を停廃し業務を挙げて同社に譲渡せり。幾もなく同社は本行の大阪・神戸・石巻の三支店に其代理店を委嘱せ
 - 第4巻 p.359 -ページ画像 
しかば、契約を結びて任に就かんとしたるに、大蔵省は本務外の業を営むものとなして解約を命じ再三の懇願も遂に其納るヽ所とならず、たゞ韓国支店のみは、内地と事情を異にするものあるのゆゑを以て之を許されしかば爾来代理事務の委託に任したり。


第一国立銀行半季実際考課状 第八回〔自明治一〇年上期〕(DK040031k-0004)
第4巻 p.359 ページ画像

第一国立銀行半季実際考課状 第八回〔自明治一〇年上期〕
    営業事務之事
一当本支店間荷為替ノ物品ヲ限リ海上受合ノ規則ヲ設ケ、五月十二日其草本ヲ以テ大蔵省ニ開稟シ、二十八日請ノ如ク允准アリ此業を施設スル、蓋シ荷為替貸附ハ凡ソ保険アル物品ヲ要スルモ未タ各地方ニ保険社ナクシテ自他営業ニ不利ナルヲ慮リ、玆ニ率先シテ其端緒ニ着手スル所ナリ
○中略
一各地荷為替打歩及海上危険受合料ノ割合ヲ予定シ、以テ各支店ニ通達セリ


郵便報知新聞 第一三七三号 〔明治一〇年八月二二日〕 【本年七月定式総会に…】(DK040031k-0005)
第4巻 p.359 ページ画像

郵便報知新聞 第一三七三号〔明治一〇年八月二二日〕
本年七月定式総会に於て考課状を以て報告致し置候如く、当銀行荷為替物品に限り海上受合之儀、大蔵省の許可を得候に付、其資本と収益の蓄積方を仮定し本月より実施可致筈に付此段株主一同ヘ広告仕候也
  明治十年八月
                    第一国立銀行


海上受合規則(DK040031k-0006)
第4巻 p.359-361 ページ画像

海上受合規則 (株式会社第一銀行所蔵)
  荷為替貸附ハ多クハ危嶮受合附《(マヽ)》ノ物件ニ限ルヘシト雖モ、保嶮社無之地方ニ於テハ保嶮ノ請求スヘキナシ、故ニ当銀行荷為替ノ物件ニ限リ海上受合ノコトヲモ併行セントスルカ為メニ荷為替規則追加ノ条々左ノ如シ
   第一条
一荷為替物件ノ海上受合ヲ委托セント欲スル者アレハ、其品名数量及其荷為替金額並船名船主船長ノ姓名等ヲ詳細ニ記載セル書面ヲ受取リ、当銀行ノ都合ニヨリ之ヲ引受クヘシ
  但海上受合ハ当銀行ノ荷為替ヲ組ミタルモノニ限ルヘシ
   第二条
一受合金額ハ荷為替金ノ高ヲ超過スベカラス、若シ破船火災或ハ打荷濡沢手米等ニテ積荷ニ損害ヲ生スルトモ右残荷物或ハ濡沢手米等ノ代価受合価額ヨリ減少スルニアラサレハ弁償ノ責ニ任セサルヘシ、尤モ残荷物濡沢手米等ノ代価受合価額ヨリ減少スル時ニハ受合価額ニ充ツルマテ其減少ノ金額ヲ相償フヘシ
   第三条
一受合料ハ船隻ノ堅否航路ノ険夷及天時ノ季候ニ応シテ双方協議ノ上之ヲ定ムヘシ
   第四条
一受合条目ハ左ノ如シ
 - 第4巻 p.360 -ページ画像 
 一風波ニ逢ヒ及暗礁暗沙ニ乗上ケ又ハ他船ト衝突シテ破船ノ事
 一火災及海賊
右条件ノ外ヨリ生セル損害ハ之レヲ受合サルヘシ
   第五条
一荷積船舶漂着浦改ノ節ハ荷主受合主双方出張致シ政府ノ規則ニ従ヒ荷物ヲ受取積荷ノ損失ニ応シ前条掲載ノ約款ニ随ヒ勘定相立ツヘシ
  但出張中ノ諸雑費ハ双方トモ各自ノ費用タルヘシ
   第六条
一上ニ掲載セル諸箇条ヲ依頼人ニ於テ承諾セル上ハ、海上受合状二通ヲ製シ、本書ハ依頼人ニ交附シ正写ハ銀行ニ取置クヘシ
   第七条
一海上受合状ノ書式ハ左ノ如クナルヘシ
     海上受合状
  何々船積荷――品名 何程 船主 誰某 船長 誰某
  一荷為替価額何程也出帆地名着帆地名出帆日限
   此受合料金何程 荷為替価額百分ノ何程ノ割
  一右ノ通海上受合ヲ為スニ付万一本船風波ノ為及暗礁沙ニ乗上ケ、又ハ他船ト衝突シテ破船シ、或ハ失火海賊ノ災ニ罹リ積荷ノ全部又ハ一部ヲ失ヒタル時、左ノ箇条ニ従ツテ弁償ノ責ニ任スヘシ
  一積荷ノ全部ヲ失フタル時ハ全ク荷為替価額ヲ弁償スヘシ、又積荷ノ一部ヲ失ヒ或ハ濡沢手等ニテ残荷物ノ代価及濡沢手米ノ代価荷為替価額ヨリ減少スル時ニハ、為替価額ニ充ルマテ其減少ノ価額ヲ弁償スヘシ、然レトモ残荷及濡沢手米ノ代価荷為替価額ニ充ルトキニハ弁償ノ責ヲ受ケサルヘシ
  一此船舶漂着浦改ノ節ハ荷主受合主双方立逢ヒ、政府ノ規則ニ従ヒ荷物受取方ニ従事スヘシ、此出張中ノ雑費ハ双方トモ各自ノ費用タルヘシ
  一此海上受合ハ当銀行ニ於テ荷為替ヲ組ミタル物品ニ限リ施行スル者ニ付上ニ掲載セル災害ヨリ海上ニ於テ生セル積荷為替価額ノ損失ハ当銀行海上受合方ヨリ前条ノ規定ニ随ヒ之レヲ荷主ニ弁償シ、荷為替貸附金ハ荷主ヨリ之レヲ銀行荷為替方ヘ返済スヘシ、若シ荷主ニ於テ荷為替金ノ返済ヲ怠ル時ニハ銀行ニ於テハ海上受合ノ責ヲ受ケサルヘシ、故ニ此計算ヲ立ツルニ当リ双方トモ振替勘定ヲ以テ弁償ト返金トノ算計ヲ結フヘシ
  以上ノ件々双方協議決定ノ上此海上受合状二通ヲ製シ本書ハ荷主ニ交付シ、正写ハ銀行ヘ留メ置其証トシテ双方記名調印スルモノ也
   年 月 日         第一国立銀行   印章
                 海上受合方  誰某 印
                 依頼人 荷主 誰某 印
                 積荷船何々号船長
                 保証人    誰某 印
                 書留     誰某 印
 - 第4巻 p.361 -ページ画像 
 明治十年六月          第一国立銀行


第一国立銀行半季実際考課状 第九回〔明治一〇年下期〕(DK040031k-0007)
第4巻 p.361 ページ画像

第一国立銀行半季実際考課状 第九回〔明治一〇年下期〕
   営業事務ノ事
○上略
一前季ノ考課状ヲ以テ報告セシ荷為替物品海上受合ノ業ハ銀行本務ノ業ニアラザルヲ以テ、別ニ其資本ヲ備フヘキモノナリ、依テ本業資金ノ内三万円ヲ此資本ニ充テ常ニ此額ニ超過セサルコトヲ期シ、以テ保護ノ事務ヲ施行セリ
一右事業ノ収益ハ相応ノ額ニ至ラサル間ハ其利益ノ配当ヲ行ハスシテ之ヲ保嶮《(険)》ノ蓄積金ニ備ヘ置キ、他日充分増殖ノ日ヲ俟テ前ノ資金ヲ償却シ、更ニ其残余ニ就テ益之ヲ増殖シ以テ保嶮一科《(険)》ノ資本トスヘキ目的ナリ
一右海上受合ノ業ハ本年八月《(明治十年)》ヨリ実行シ、新聞紙ヲ以テ其旨ヲ各株主ニ広告セリ
○下略


第一国立銀行第十一回株主総会要件録(DK040031k-0008)
第4巻 p.361 ページ画像

第一国立銀行第十一回株主総会要件録
○上略
議長○渋沢栄一ハ考課状中ノ緊要ナル事目ヲ詳細演説シテ間々各位ノ領諾ヲ要スルモノアリ、左ニ之ヲ詳カニス
一前季客歳七月ノ集会ニ於テ考課状ニ依リ報道スル所ノ海上保険ノ事業ハ、爾後新聞紙ニ就テ株主各位ニ報告スルカ如シ、而シテ此事業ノ性質タル銀行本分ノ職務ニアラサレ共、当銀行ノ如ク既ニ各地方ニ荷為替ノ法ヲ施シ、物産運搬ノ途ヲ開キ、通商販売ノ宜ヲ計ルヲ以テ欠クヘカラサルノ要務ト為ス、然ルニ未タ斯業ノ本邦ニ開通セサレハ已ムヲ得ス当銀行ハ其荷為替貸附ノ物品ヲ限リテ之レヲ挙行シ、其資金ヲ仮定シテ三万円ト為シ、此金額ヲ目的ニ東京ト陸前石ノ巻及ヒ大坂ノ間ニ於テ営業シ、前季八月ヨリ十二月ニ至ル保険ノ項数三十七、其金額拾四万弐千八百四拾七円余、此保険料千九拾円ヲ収入セリ、此収入即チ利益金ハ理当ニ前半季ニ編算シテ純益配当ノ内ニ加フヘキモノト雖モ、抑此業タル創業日浅ク規模未タ完タカラスシテ其損害モ亦測ルヘカラサレハ、乃チ之ヲ純益配当ニ充テスシテ貯存シ置キ、自今毎季ノ収益モ亦之ニ加ヘテ他日充分之額ヲ為スニ及ヘハ、此内ヨリ其仮定資本ノ三万円ヲ還清シ、以後別資ヲ要セス独リ此残額ニ拠ツテ更ニ毎季ノ利益ヲ加ヘ、還タ数年ヲ期シテ巨大ノ資本ヲ得、此事業ノ確実拡張センコトヲ要スルヲ以テ各位ニ問フ、総テ異議ナシ
  ○株主総会ハ明治十一年一月十三日同行ニ於テ開催セラル。


第一国立銀行半季実際考課状 ○第一〇回〔明治一一年上期〕(DK040031k-0009)
第4巻 p.361-362 ページ画像

第一国立銀行半季実際考課状
 ○第一〇回〔明治一一年上期〕
   荷為替物品海上受合ノ事
一本支店並各出張所ノ間ニ於テ荷為替物品ニ係ル海上受合ノ金額及手
 - 第4巻 p.362 -ページ画像 
数料収入高ハ左ノ如シ
  金六万九千七百円 廿三口 東京ヨリ大阪ヘ向ケタル分
  金百八拾弐円九拾九銭六厘 大阪ヨリ東京ヘ向ケタル分
  金壱万三千八百円 横浜ヨリ西京ヘ向ケタル分
  金九万四千七百九拾六円五拾五銭八厘 石巻ヨリ東京ヘ向ケタル分
   合計金拾七万八千四百七拾九円五拾五銭四厘
   此受合料金千〇九拾弐円拾四銭三厘

第一国立銀行半季実際考課状 ○第一一回〔明治一一年下期〕(DK040031k-0010)
第4巻 p.362 ページ画像

  ○第一一回〔明治一一年下期〕
    荷為替物品海上受合ノ事
一当半季間本支店並ニ各出張所ノ間ニ於テ取扱タル所ノ荷為替物品ニ係ル海上受合ノ金額、及収入スル保険料ノ金額等ハ左ノ如シ
  金三万六千〇弐拾円 東京ヨリ大阪ヘ向ケタル分
  金三百五拾円 東京ヨリ朝鮮ヘ向ケタル分
  金五百九拾円 東京ヨリ石浜《(マヽ)》ヘ向ケタル分
  金弐千五百六拾円 大阪ヨリ東京ヘ向ケタル分
  金千九百六拾円 大阪ヨリ横浜ヘ向ケタル分
  金壱万三千七百円 横浜ヨリ神戸ヘ向ケタル分
  金弐万五千九百九拾七円 石巻ヨリ東京ヘ向ケタル分
   合計金八万千百七拾七円
   此受合料金三百四拾円〇三拾弐銭六厘

第一国立銀行半季実際考課状 ○第一二回〔明治一二年上期〕(DK040031k-0011)
第4巻 p.362 ページ画像

  ○第一二回〔明治一二年上期〕
    営業事務要件之事
○上略
一海上保険ノ事業ハ今日ノ急務トナシ、而シテ未タ之ヲ本邦ニ開設セサル者ナレハ、当銀行ハ明治十年五月ニ於テ之カ方法ヲ略定シテ其端緒ヲ挙行セリ、而シテ本年有志者連合シテ海上保険会社ヲ東京ニ創立スルノ挙アルニ至ル、因テ当行ハ該社ノ開業ヲ待ツテ受合ノ業ヲ廃停スヘキ筈ナリ、而シテ其創立ヨリ本年迄ノ取扱ニ於テ聊モ危険ニ係リ損失ナキヲ以テ其収入シタル所ノ受合料ハ右廃止ノ日ヲ待テ利益金ニ加フルヲ得ヘシ
    荷為替物品海上受合之事
一当半季間本支店ノ間ニ於テ取扱タル荷為替物品及其海上受合ノ金額ハ総計十三万五千八百五拾円ニシテ、収入スル所ノ保険料ハ総計六百九拾弐円九拾七銭トス

第一国立銀行半季実際考課状 ○第一三回〔明治一二年下期〕(DK040031k-0012)
第4巻 p.362-363 ページ画像

  ○第一三回〔明治一二年下期〕
    営業事務要件ノ事
○上略
 海上受合営業ノ始末ハ前回報道スル所載セテ考課状ニ在リ、後其会社ヲ東京ニ創立スルニ因リ、当銀行ハ本年八月限リ同営業ヲ廃停シ之ヲ大蔵省ニ上申シ、並ニ諸新聞紙ニ於テ報告セリ、而シテ前季マテ積立ツル所ノ該営業利益金三千弐百拾七円四拾三銭三厘、及ヒ当季ノ利益三百五拾四円六拾六銭共計三千五百七拾弐円九銭八厘ハ当季ノ利益ニ編入セリ
○中略
 - 第4巻 p.363 -ページ画像 
一海上保険会社ヨリ当行大阪神戸石巻ノ三支店ヲ以テ其代理ニ任センコトヲ請求ス、乃チ肯諾シテ以テ大蔵省ノ允准ヲ請ヒ且其公利アルヲ陳ヘテ再三之ヲ稟議シ、竟ニ允准セラレスシテ同社ニ回謝セリ
○中略
一海上保険会社ノ代理ニ任スルハ再三稟議ヲ経テ終ニ允准セラレス、然レトモ独リ釜山浦支店ハ之ヲ内国支店ト同視スヘカラサルヲ以テ更ニ同支店ニ限リ其代理ニ任スルヲ請フ、特別ノ裁批ヲ以テ姑ク聴用スヘキ旨ヲ指令セラル、因テ同社ト約款ヲ訂シ代理ノ事務ヲ施行セリ