デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
6款 択善会・東京銀行集会所
■綱文

第6巻 p.80-83(DK060020k) ページ画像

明治18年1月5日(1885年)

是ヨリ先、太政官布告第拾壱号ヲ以テ証券印税規則改正サル。是日各行ニ対シ右ノ励行方ヲ要請ス。


■資料

集会録事 従明治十五年第一月(DK060020k-0001)
第6巻 p.80 ページ画像

集会録事 従明治十五年第一月 (東京銀行集会所所蔵)
    第四十二回定式集会録事
明治十七年五月七日、月番川崎銀行・第九十三国立銀行支店ノ二行盟主トナリ第四十二回ノ定式集会ヲ万町柏木ニ於テ開設シ、議竣テ晩餐ヲ了シ午後八時下一同退会セリ、詳録左ノ如シ
 但シ毎月十五日例日ノ処当月ニ限リ本日ニ繰上タリ
   委員 第一国立銀行頭取 渋沢栄一 ○外三名氏名略
   会員 三井銀行 西村虎四郎 ○外二六名氏名略
    但丸家銀行ハ行務改革中ニ付不参断アリ
右列席之上委員第一国立銀行頭取渋沢栄一氏ハ昨六日大蔵卿閣下ヨリ当集会所同盟銀行之内数行之頭取ヘ今般太政官第拾壱号ヲ以テ布告セラレタル証券印税規則之義ニ付御内訓有之タルニ付、一同其旨趣ヲ領シ、余ハ右総代トシテ之レカ答辞ヲ為シ、幸ニ明日同盟銀行ノ集会ヲ開クヲ以テ之ヲ伝説シ、其協議ヲ以テ速ニ全国同業者ニ通報シ、相与ニ盛意ニ副ハンコトヲ期スヘキ旨ヲ陳ヘテ退省シタル旨ヲ告ケ、丁寧ニ内訓ノ旨趣ヲ演述セシニ、一同右内訓ヲ奉シ、厚ク注意スヘキコトヲ申合、速カニ尚全国同業者ヘ之ヲ報道スヘキコトニ決定セリ


諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年(DK060020k-0002)
第6巻 p.80 ページ画像

諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年
                  (東京銀行集会所所蔵)
    手形用紙売捌之義ニ付願
今般太政官第十一号御布告ヲ以テ印税規則御改正ニ付手形用紙御発行可相成旨被仰出候処、右用紙之義ハ銀行並各商人ニ於テ特ニ急需ヲ要シ候品ニ有之候処、其売捌人該用紙之性質並功用等慣熟致サヽルヨリ《*》双方ノ間ニ不都合ヲ相生シ候様之義出来仕候テハ唯々御旨意ニ背馳仕候ノミナラス、一般手形流通上ニ於テ大ニ差支候次第ニ付、何卒右手形用紙ニ限リ当集会所ニ於テ売捌方御允許被成下度候、幸ヒ御聞届相成候上ハ、外売捌人同様御成規ニ準シ、相当之手数料御下付被成下度此段奉悃願候也
  明治十七年五月十六日
                    銀行集会所
    大蔵卿 松方正義殿
*張紙
願之趣当省ニ於テ直接指令スヘキ限リニ無之書面却下候事
  明治十七年五月三十日 大蔵省

 - 第6巻 p.81 -ページ画像 

諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年(DK060020k-0003)
第6巻 p.81 ページ画像

諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年
                     (東京銀行集会所所蔵)
    当坐預金引出小切手税印之義ニ付願
当坐預金振出小切手ヘ税印押捺願取扱方之義ニ付、昨十六年九月中出願仕候処、御採用難相成旨ヲ以テ願書御下戻相成候処、今般太政官第十一号御布告ヲ以テ印税規則御改正相成、当坐預金引出小切手ヘ税印《*》押捺之義ハ御省ヘ可相願旨被仰出候処、右印税押捺之義各銀行銘々ヨリ願出候トキハ官民共ニ大ニ手数ヲ費シ、加之又時限等ノ都合ヲ以テ急需ヲ欠キ候様之恐モ有之候ニ付、夫是便利ヲ相謀リ、同盟銀行其他依頼有之候分ニ限リ可成取纏メ相願候心得ニ御坐候間、何卒右税印押捺取扱方之義御允許被成下度、幸ヒ願意御聞届被下候ハヽ、証券印税売捌人一般之御成規ニ準シ、相当之手数料御下附被下度、此段奉悃願候也
  明治十七年五月十六日         銀行集会所
    大蔵卿 松方正義殿
*張紙
当省ヨリ直接指令スヘキモノニ無之書面却下候事
  明治十七年六月三日
                   大蔵省


集会録事 従明治十五年第一月(DK060020k-0004)
第6巻 p.81 ページ画像

集会録事 従明治十五年第一月 (東京銀行集会所所蔵)
    ○臨時集会録事 ○明治一七年五月一七日
又同会ニ於テ今般印税規則御改正ニ付テハ当座預金取扱方ニ付協議之上同盟中申合セ、別紙書式ニ法トリ金四銭ノ印紙ヲ貼用シ、総テ通帳ト為スヘキコトニ決定セリ(別紙略ス)以上


諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年(DK060020k-0005)
第6巻 p.81-82 ページ画像

諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年
                  (東京銀行集会所所蔵)
    当坐預金引出小切手税印之義ニ付願
今般太政官第十一号御布告ヲ以テ印税規則御改正相成、当坐預金引出小切手江税印押捺之義ハ大蔵省江可相願旨被仰出候処、右印税押捺之義各銀行銘々ヨリ願出候トキハ官民共ニ大ニ手数ヲ費シ、加之又時限等之都合ヲ以テ急需ヲ欠キ候様ノ恐モ有之候ニ付、夫是便利ヲ相謀リ同盟銀行其他依頼有之候分ニ限リ可成当集会所ニ於テ取纏相願候心得ニ御坐候間、何卒右税印押捺願取扱方ノ義御允許被成下度、幸ニ願意御聞届被降候ハヽ、相当之手数料御下附被成降度、此段奉悃願候也
                 日本橋区兜町四番地
                      銀行集会所
  明治十七年六月十九日
                    委員
                      山中隣之助(印)
    東京府知事 芳川顕正殿

  前書出願ニ付奥印候也
           東京府日本橋区長 中山孝麿
 - 第6巻 p.82 -ページ画像 
(朱書)
第一三〇九五号
書面願之趣手数料下渡之義者難及詮議候事
  明治十七年七月十日
    東京府知事 芳川顕正代理
          東京府大書記官 銀林綱男


集会録事 従明治十五年第一月(DK060020k-0006)
第6巻 p.82 ページ画像

集会録事 従明治十五年第一月 (東京銀行集会所所蔵)
    ○第四十六回定式集会録事 ○明治一七年九月二五日
又印税規則之義ニ付先般大坂同盟銀行ヨリ其筋ヘ伺出候廉書ヘ指令相成候処、其指令タル地方小政府之命令スルモノナレハ之ヲ以テ見合ニモ難相成ニ付、更ニ疑義ノ条件経伺スヘキ事ヲ協議シ、其草按ハ委員ニ於テ取調ヘ候ニ付、心付ノモノハ両三日間之内申出アラン事ヲ陳ヘタリ
 附
一株式売買ニ付印紙貼用方之義ハ勿論第二類印紙貼用スヘキ筈ニ付、爾後ハ右売買ノコトハ売買双方ノコトトシ、而シテ銀行ヘ向ケテハ右売買相済候旨可届出コトニ出願スルコトヲ打合ス
      已上
    ○第四十九回定式集会録事 ○明治一八年一月五日
一次ニ委員第一国立銀行頭取渋沢栄一氏ハ昨十七年五月一日太政官第拾壱号ヲ以テ改正印税規則御布告相成候ニ付テハ、当時大蔵卿閣下ヨリ我々ヘ御内訓ノ次第モ有之候処、右改正法ハ実ニ寛厳其宜キヲ得タル適法ニシテ、同業者中ハ勿論之ヲ遵奉シ決シテ不都合ノ事モ無之事ハ我々ノ厚ク信スル処ナリト雖トモ、旧習ニ因依シ易キハ人事ノ常ニシテ亦忽ニスヘカラサル場合モ有之候ニ付、頃日其筋ニテ右貼用方検査可相成旨○○局ヨリ窃カニ談話ノ次第モ有之候ニ付、万一右検査ヘ当リ同業者中ヨリ違犯之モノ出現候テハ平素○○局取締上不行届ノ姿ヲ現シ不都合ニ付、予テ一同江戒告可致置様内話モ有之候ニ付、我カ同盟中ハ勿論全国各国立銀行ヘモ一応婆心ヲ注キ候方可然トノ発意ニ一同賛成、遂ニ照知スヘキ事ニ決セリ
       已上


諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年(DK060020k-0007)
第6巻 p.82-83 ページ画像

諸達願並指令綴込 第一号・自明治十一年―明治三十三年
                  (東京銀行集会所所蔵)
    証券印紙貼用方之義ニ付伺
昨十七年五月太政官第十一号御布告ヲ以テ証券印税規則御改正相成候ニ付、銀行営業上ニ関スル諸証書中聊カ疑義ニ渉リ候条項左ニ廉書ヲ以テ奉伺候
 第一
一保護預証書
  但期限ヲ定メサルモノ、仮令ハ其種類左ノ如シ
 一何々公債証書額面何千円
 一金何円貸金又ハ預リ金証書何通
 - 第6巻 p.83 -ページ画像 
 一金銀貨若クハ紙幣何千円封ノ儘
右保護預リハ勿論物品ノ預リ証書ニシテ前書列載ノ外金銀塊宝玉又ハ大切ナル書類ヲ入レタル箱等ヲ預ルコトアリ、然レトモ是等ハ金高記載ナキ物品ノ預リ証書ナレハ第一類第十項ニ可属ハ論ヲ俟タス、只前書三項ノ種類ニ至リテハ金高ヲ記載セルヲ以テ或ハ第二類第三項ニ照準スヘキモノトセラルヽノ疑ナキ能ハス、然レトモ其物品ハ保護ノ為ニ預リタルモノナレハ預リ主ニ於テ固ヨリ使用スヘキモノニアラス、要スルニ紙幣何千円、公債額面何千円、金銀貨何千円ト記載スルモ其物品ノ数量ヲ銀塊宝玉ノ例ニ依リ第一類第十項ニ可属モノト心得可能哉
 第二
一割賦金受取証書
右ハ株主タル者自己ノ持株ヨリ生シタル利益ヲ其銀行ヨリ領収スル証書ニシテ、公債証書所有者其利息ヲ領収スルト一般営業ニ関セサルモノナレハ、印紙貼用ニ不及儀ト心得可能哉
 第三
一貸付金証書ノ裏書
仮令ハ千円ノ貸金ヲ為シ、其内五百円ヲ入金スル者アルトキニ於テ貸付証書ノ裏面ニ何月何日金五百円ヲ受取タル旨ヲ記載シ置クトキハ残貸金ノ額大ニ明瞭ナリトス、此場合ニ於テハ第十七条金高ニ増減ヲ生シタル裏書ニ類スレトモ、権利者タル貸主ニ於テ之ヲ記載スル者ナレハ、此裏書ニ対シテハ印紙貼用ニ不及儀ト心得可能哉
右之件々至急何分ノ御指揮奉願候也
  明治十八年二月七日      第三十二国立銀行支店
                 第三十三国立銀行  
                 第三国立銀行    
                 三井銀行      
                 第一国立銀行    
    東京府知事 芳川顕正殿
(別紙)
第六三二九号
伺之趣当庁ニテ指令スル限ニ無之書面却下候事
  明治十八年三月三十日
        東京府知事 芳川顕正


集会録事 従明治十五年第一月(DK060020k-0008)
第6巻 p.83 ページ画像

集会録事 従明治十五年第一月 (東京銀行集会所所蔵)
   ○第五十二回定式集会録事 ○明治一八年四月一五日
第四改正証券印税規則中疑義ノ条項先般伺済ニ付、大阪同盟銀行ヨリ其筋ヘ伺書ト併セ謄写ノ労ヲ省キ之レヲ印刷シテ同盟中及各地国立銀行ヘ預付《(頒)》セン事ヲ謀ルニ、一同異議ナク之レヲ諾ス