デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
1節 銀行
6款 択善会・東京銀行集会所
■綱文

第6巻 p.128-129(DK060033k) ページ画像

明治19年5月15日(1886年)

是ヨリ先、紙幣消却元資積立金ニ対シ売渡スベキ公債証書価格引上ノ儀ヲ日本銀行ニ照議ス。是日再度価格引上ノ儀ヲ日本銀行ニ照議ノ上各国立銀行ヘ照会スベキコトヲ決議ス。後日本銀行ヨリ異議ナキ旨ノ回答ニ接シ、各国立銀行ヘ照会セシニ何レモ其同意ヲ得タリ。


■資料

集会録事 従明治十五年第一月(DK060033k-0001)
第6巻 p.128-129 ページ画像

集会録事 従明治十五年第一月 (東京銀行集会所所蔵)
    ○臨時会録事
十九年一月二十三日、午後第一時同盟各国立銀行臨時集会ヲ開キ、参会スルモノ二十四名ナリ、各位其席ニ就ケハ委員第一国立銀行頭取渋沢栄一氏ハ起テ各位ニ告テ曰ク、本日殊ニ諸君ノ来会ヲ請ヒタルハ紙幣消却元資積立金ニ対シ、今回日本銀行ヘ可売渡公債証書価格及其五分六分利付公債証書差金ノ事ニ係リ、本月二十日第十五国立銀行ヨリ照会アリシニ因リ、諸君ト共ニ協議セント欲スルカ為メナリト、乃チ其照会書ヲ一読シ曰ク、第十五国立銀行ノ旨意ハ其売渡スヘキ七分利付金禄公債九拾円ナルモノヲ百円トナシ、其五分六分利付ノモノト差金ノ割合ヲ五六円ノ間ニ在ルヲ要スルカ如シ、然レトモ今ヤ其払込季節ニ将近シ、已ニ売渡シタルモノモアルヲ以テ、更ニ大体ノ価格ヲ改ムルハ得テ為ス可カラサル事ナレトモ、同行一ケ年ノ消却高三拾五万余円ニ対シ、五分利付ノモノ従前ノ価格八円落ノ割ヲ以テスレハ、現今ノ相場ニ比シテ其損失少ナカラサルニ因リ今之ヲ酌量シテ七円落ニ改定スルモノハ如何ト、第二十七国立銀行頭取渡辺治右衛門氏曰ク、今既ニ決定シタルモノナレハ本回ニ在テハ総テ其割合ニ準拠シ、八月分ヨリ改正スルヲ要スト、第六十国立銀行頭取森時之助氏曰ク、現在取引上ノ事実ニ徴スレハ、同行要求ノ旨意ハ採納スヘキ者ナルヲ以テ改定スルノ議ヲ賛成スト、各位之ニ同意ヲ表シ、即チ五分六分利付ハ七円落ニ改正スヘキコトニ決定シ、速ニ日本銀行ニ照議ヲ経テ然ル後第十五国立銀行ニ回答シ、併セテ各地国立銀行ニ通牒スヘキコトニ議決セリ
    ○第六十四回定式集会録事
    明治十九年五月十五日定式会出席員
     委員 第一国立銀行 渋沢栄一○外三名氏名略
 - 第6巻 p.129 -ページ画像 
         横浜正金銀行 伊藤詮一郎○外一七名氏名略
    但第三・第五・第六十・第六・第十・第八十九・第十四・第十九・第九十三・第九十ノ十行ハ参会セス

明治十九年五月十五日、同盟銀行第六十四回定式集会ヲ開キ、来会スルモノ二十二名ナリ、委員第一国立銀行頭取渋沢栄一氏ハ各位ニ告ケテ曰ク、国立銀行紙幣消却元資積立金ニ対シ本年八月一日及来二十年二日一日迄ニ日本銀行ヘ可売渡公債証書ノ価格前季分ハ七朱利附金禄及中山道鉄道公債証書額面百円ニ付通貨九拾円、其五分六分利附ノモノハ七円落ノ計算ヲ以テセシガ、近来市価次第ニ騰貴セルヲ以テ今後両度ニ可売渡分ハ七分利附金禄及中山道鉄道公債証書額面百円ニ付通貨百円トナシ、其五分六分利附ノモノハ五円落ノ計算ヲ以テシテハ如何ト、衆皆同意ヲ表セシヲ以テ日本銀行ヘ稟議ノ上更ニ各国立銀行ヘ照会スヘキ事ニ決議セリ
 附日本銀行ヘ稟議ニ及候処、同行ニ於テハ更ニ異議無之旨回答アリシヲ以テ、各国立銀行ヘ照会セシニ悉ク其同意ヲ得タリ