デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
2節 手形
2款 東京手形交換所
■綱文

第7巻 p.385-394(DK070053k) ページ画像

明治34年7月8日(1901年)

是ヨリ先、手形ニ関シ裁判事件生ジタルヲ以テ、手形ノ安全ナル方式ヲ定メルタメ調査委員会ヲ設ケテ審議シ、是日ソノ雛形ヲ決定セリ。尋イデ代金取立手形ノ支払引受ニツイテモ一定ノ様式ヲ定メタリ。栄一委員長トシテ之ニ与ル。


■資料

会議録 第一号 従明治廿四年二月至同卅五年十二月(DK070053k-0001)
第7巻 p.385-388 ページ画像

会議録 第一号 従明治廿四年二月至同卅五年十二月 (東京手形交換所所蔵)
    ○東京交換所第五十九回定式集会録事
明治三十四年五月七日午後五時ヨリ、銀行集会所ニ於テ組合銀行第五十九回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行廿七行其出席会員廿八名ナリ委員池田謙三氏会長席ニ着キ開会ヲ報シ
○中略
次ニ二十銀行支配人山口荘吉氏建議シテ曰ク、為替手形・約束手形用紙方式ニ付テハ兼テ集会所ニ於テ調査シタルコトモアリシカ、近来此手形ニ付種々面倒ノ裁判モ有之ニ付、安全ノ方式ヲ定メ度シト思惟シタリシカ、此程法学博士岡野敬次郎氏著述ニ係ル新案手形用紙即チ手形ノ心得ナルモノニ示ス処ノ方式ハ頗ル要領ヲ得タルモノヽ如クナレバ之ニ拠リ、諸君ノ意見ヲモ参酌シ、可成組合銀行同一ノ方式ヲ使用シタシトアリシカ
 - 第7巻 p.386 -ページ画像 
右ハ臨時ニ調査委員ヲ置キ充分研究ノ上一定シタシトノ説多数ニ依リ従前銀行集会所ニ於テ該問題ノ調査委員タル諸氏ヘ此調査ヲ托スヘキニ決シ、即チ委員長ヨリ左ノ諸氏ヲ推選セリ
                    山口荘吉
                    伴野乙弥
                    桐島像一
                    池田成彬
                    松尾謹次
                 以上
          当日出席者
               第一   佐々木勇之助
               同    西脇長太郎
               第三   河東田経清
               十五   成瀬正恭
               二十   山口荘吉
               二十七  安藤三男
               第百   池田謙三
               三菱   桐島像一
               三井   上柳清助
               安田   中根乕四郎
               浪速   山中隣之助
               帝商   島甲子二
               川崎   安藤浩
               東海   笹井慎次郎
               七十七  成沢武之
               七十八  松尾謹次
               百十三  古山数高
               中井   菅沼慶蔵
               東京   草刈隆一
               八十四  山田丈太郎
               八十九  桜井米太郎
               第二   高梨富三郎
               十二   山村為介
               三十五  鈴木金平
               第十九  堀田金四郎
               四十   根岸盛太郎
               正金   川島忠之助
               肥後   上田充
               監事   山中譲三
    ○東京交換所第六十回定式集会録事
明治三十四年六月五日午後五時ヨリ、銀行集会所ニ於テ組合銀行第六十回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行三十行其出席会員三十四名、委員池田謙三氏会長席ニ着キ、開会ヲ報シ ○中略 次ニ会長ハ
手形方式改正ノ件ニ付調査委員ニ於テ調査ノ結果ヲ報告シテ曰ク、本
 - 第7巻 p.387 -ページ画像 
日例会開会ニ先チ最後ノ委員会ヲ開キ決定シタルモ、方式ノ詳細ヲ示ス暇ナキニ付口頭ヲ以テ報告スベシ、則チ従来為書手形・約束手形ノ文字ヲ手形ノ上部ニ置キタルヲ本文書出ニ記スコトヽシ、為替手形ニ在リテハ支払地・支払時期・住所ヲ入レ、尚手形用紙ノ末尾一枠中ノ上部ニ引受ト記シ、横ニ一線ヲ引キ、下部ニ年月日ト支払場所ヲ記スコトヽナシタルモノニシテ、約束手形ニアリテハ従来ハ「右金額」ノ書出シヨリ一行ヲ支払時期ヲ記ス為メ余白トナシ置キシヲ改メ、「右金額」ヨリ直ニ貴殿又ハ貴殿指図人云々ト記入スルコトヽシ、此他振出地、支払場所、支払時期、住所ヲ記入スルコトヽシタル旨ヲ説明シ更ニ両三日中右方式ヲ印刷ニ附シ、各銀行ノ意見ヲ聞キタル後確定スルコトヽナシタキ旨ヲ報告セリ
○中略
         当日出席者
              第一      佐々木勇之助
                      西脇長太郎
              十五      伴野乙弥
              二十      山口荘吉
              二十七     安藤三男
              第百      池田謙三
              三菱      豊川良平
                      植松京
              三井      池田成彬
              安田      中根乕四郎
              鴻池      松村両平
              浪速      河村民之輔
              帝商      大谷登喜雄
              川崎      安藤浩
                      杉浦甲子良
              東海      笹井慎次郎
              第七十八    松尾謹次
              百十三     鈴木重恒
              中井     菅沼慶蔵
              東京     草刈隆一
              八十四    山田丈太郎
              八十九    大山勉
              第二     高梨富三郎
              新潟     藁品槍太郎
              十二     山村為助
              三十五    鈴木金平
              三十九    長尾三十郎
              明商     長谷川千蔵
              第十九    内藤尚
              四十     根岸盛太郎
              正金     川島忠之助
 - 第7巻 p.388 -ページ画像 
              肥後     上田充
              住友     吉田真一
           客員 日本     山岡清直
                     市川好廉
              監事     山中譲三


調査委員会録事(DK070053k-0002)
第7巻 p.388-390 ページ画像

調査委員会録事           (東京手形交換所所蔵)
    ○手形用紙方式改正ニ付委員会録事
明治三十四年五月十四日午後四時三十分ヨリ、銀行集会所ニ於テ為替手形・約束手形用紙方式ニ付委員会ヲ開キ、山口荘吉氏ハ専ラ岡野博士新案ノ方式ニ拠リタル一案ヲ提シ協議シタルニ、多数ノ意見ハ可成是迄使用シ慣レタル旧式ノモノニ拠リタル方可然トノ事ニ一式シ、乃チ
為替手形ニハ引受ノ年月日並ニ支払場所及住所ノ位置ヲ増補シ
約束手形ニハ振出地並支払場所及住所ノ位置ヲ増補シテ各其手形ノ名称ヲ本文ニ移シ、其扣ノ体裁ヲ修正スルコトヽシ、而シテ此修正方式ハ為念山口荘吉君ニ托シ岡野博士ヘ交渉スヘキコトニ決シ、八時下退会セリ
  修正方式別紙ノ通
        当日出席者   常委員     池田謙三
                臨時相談ノ為メ 佐々木勇之助
                委員      山口荘吉
                同       伴野乙弥
                同       桐島像一
                同       池田成彬
                同       松尾謹次
                二十銀行法律家 竹村
                監事      山中譲三
    ○手形用紙方式改正第二回委員会録事
明治三十四年五月廿三日午後四時半ヨリ、銀行集会所ニ於テ手形用紙方式改正ニ付第二回委員会ヲ開キ、山口荘吉氏ヨリ左ノ報告ヲ為シ、協議ノ末之ヲ決スルコト左ノ如シ
 本月十四日委員会ニ於テ評決シタル為替手形・約束手形方式ヲ岡野博士ニ持参シ、従来銀行集会所ニ於テ発売シタル用紙ハ貴下ノ新案ヲ折衷シテ斯ノ如ク修正シタルニ付一応御相談ニ参リタリト之ヲ示シタルニ博士ハ少シク難色アリテ、我著作新案ニアル処ノ手形用紙方式ハ有斐閣ノ請ニ任セ已ニ発売ヲ許諾シアリテ将ニ発行ノ準備ヲ為セリト聞ク、然ルニ今日銀行者ニ於テ修正シタル此ノ用紙ヲ銀行集会所ニ於テ発売セラルヽトキハ、彼ノ有斐閣ノ利益上ニ大関係ヲ来スヘケレバ之ヲ快諾スル能ハズト云ヘリ、ト報告シテ協議ヲ為シタルニ委員会ハ協議ノ末、去ル十四日決議ノ岡野博士新案ニ酷似シタル為替手形ノ引受欄並約束手形ノ振出地位置ヲ更正シ、別紙雛形ノ如ク為替手形ハ引受ノ欄ヲ廃シ「本手形ノ金額支払引受候也月日」ト文字ノミヲ記シ、約束手形ハ振出地ノ位置ヲ変ヘ、支払場所
 - 第7巻 p.389 -ページ画像 
ハ旧慣ノ位置ニ記入シ置クコトヽ為シ、尚岡野博士ヘハ山口君ヨリ之ヲ通知スルニ止ムヘキコトニ決定セリ
          当日出席者
                常委員     池田謙三
                臨時相談ノ為メ 佐々木勇之助
                調査委員    山口荘吉
                同       伴野乙弥
                同       桐島像一
                同       池田成彬
                同       松尾謹次
                監事      山中譲三
  ○別紙略ス。
    ○手形用紙方式改正第三委員会録事
明治三十四年六月五日午後四時ヨリ銀行集会所ニ於テ手形方式改正ニ付第三回委員会ヲ開キ、山口荘吉氏ヨリ左ノ協議ヲ為セリ
 去月二十三日委員会ニ於テ修正シタル手形方式ニ付岡野博士ヘ面会シタルニ、博士ハ前ニ主張シタル有斐閣発売ノ件ハ総テ譲歩スヘキニ付最初ノ方式ニ拠リ且ツ支払時期ノ一項ヲモ列記シタル方適当ナレハ之ヲ挿入アルヘシト希望セラレタリ、ト述ヘテ協議シタルニ、委員ノ内ニハ従来ノ如ク本文中ニ支払期日ヲ入置キタル方然ルヘシトノ説アリシモ、折角博士カ譲歩シタル事ナレハ其意ニ随ヒ、為替手形・約束手形トモ別紙雛形ノ通改正スヘキ事ト為シ、而シテ此手形用紙方式調査ノ結果ハ本日組合銀行定式会ニ於テ委員ヨリ口頭ニテ報告スヘキ事ニ決定セリ
          当日出席者
                常委員     池田謙三
                臨時相談ノ為メ 佐々木勇之助
                調査委員    山口荘吉
                同       伴野乙弥
                同       池田成彬
                同       松尾謹次
                監事      山中譲三
  ○別紙略ス。
    ○手形用紙方式改正委員会録事
明治三十四年六月十三日午後四時ヨリ、銀行集会所ニ於テ改正手形用紙調査委員会ヲ開キ、本月八日日本銀行及組合銀行ヘ送致シ置タル手形用紙方式ニ付日本銀行外数行ヨリ回示アリタル意見ニ対シ協議スル処アリシカ、結局左ノ通リ評議セリ
 一日本銀行ノ注意ニ係ル約束手形要件中ニ「支払地」ノ一項列記ノ件ハ至極御最ナレトモ、地方ニテ振出東京ニテ支払ト云フカ如キ手形ハ極メテ稀ナルモノニ付、之カ為メ「支払地」ノ一項ヲ設クルハ稍繁雑ノ嫌アレハ、該手形ヲ同行ヘ割引スル場合ニハ特ニ支払地ヲ記入スヘキ旨ヲ同行ニ回答セバ敢チ異議ナカルヘシ
 一第一銀行ノ意見タル要件ノ位置ヲ転倒シテ本文ノ前ニ置クヘシト
 - 第7巻 p.390 -ページ画像 
ノ説ハ、体裁上可ナリトノ事ノミニテ敢テ可決ヲ決セス
 一安田銀行及住友銀行支店ノ意見タル支払時期ノ文字ヲ廃シテ支払期日ト改ムル説ハ、一致ノ大賛同ナリシ
 一又用紙面ノ文字ノ間ニ余地ヲ存セシムル意見モ又一致ノ同意ナリシ
右ノ意見ニ対シ組合銀行総会ヲ開キ決定スヘキヤ否ニ付評議アリシカ其権限ハ常委員ニアレハ外委員ヘ協議ノ上之ヲ決スヘキ事ト為シ、六時一同退会セリ
          当日出席者
                 常委員  池田謙三
                 調査委員 山口荘吉
                 同    伴野乙弥
                 同    松尾謹次
                 監事   山中譲三
      但桐島・池田成彬ノ二氏ハ差支アリテ不参
    ○東京交換所組合銀行第六十一回定式集会録事
明治三十四年七月八日午後五時ヨリ、東京銀行集会所ニ於テ交換所組合銀行第六十一回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行三十一行ニシテ其出席会員三十三名ナリ、委員豊川良平氏会長席ニ着キ、開会ヲ報シ
○中略
一為替手形・約束手形方式改正雛形ハ甲乙二様ヲ提シテ評議ニ付シタリシカ、先ツ甲号雛形ニ依ルヘシトノ説教多数ナリシヲ以テ之ヲ原案トシテ討議シタルニ、結局為替手形要件中時期ノ文字ヲ約束手形同様期日ト改ムヘキ事ト為シ、其他総テ甲号原案ノ通決定セリ
  ○当日栄一欠席ス。


会議録第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月(DK070053k-0003)
第7巻 p.390-391 ページ画像

会議録第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月 (東京手形交換所所蔵)
    ○東京交換所第七十八回定式集会録事
明治三十六年一月十二日午後五時ヨリ、組合銀行新年祝賀ヲ兼ネ第七十八回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行三十ニシテ其出席者ハ三十八名ナリ、是日委員長欠席ニ付委員池田謙三氏会長席ニ着キ開会
○中略
次ニ、三井銀行池田成彬氏ハ代金取立手形ニ関スル取扱及為替手形ニ支払引受ノ様式ヲ一定セントスル件ニ付建議シテ曰ク、代金取立手形ハ従来ノ例ニ徴スルニ期日通支払フモノ甚タ稀ニシテ、多クハ再三ノ手数ヲ要スルヲ以テ、自今此弊ヲ矯正センカ為メ一回ノ取立ニテ支払ヲ為サヽルモノハ直ニ依頼元ヘ還付シ、且ツ相互間ニ此取立手数料ヲ一定スル事
又為替手形ニ支払引受ヲ為サシムル事ニ一定シ度、就テハ曩ニ我交換所組合銀行ニ於テ撰定シタル支払引受ノ欄ヲ設ケタル為替手形用紙ヲ一般ニ使用セシメント欲ス云々
右建議ニ対シテハ多数ノ賛成アリシカ、尚調査委員ヲ置キ審査ノ上次会ニ於テ熟議スヘキ事ニ決シ、調査委員五名ヲ当日ノ会長指名ニ一任セリ
 - 第7巻 p.391 -ページ画像 
右議了リ祝賀会ヲ開キ、午後八時下退会セリ
        当日出席者
            委員 第百     池田謙三
               第一     佐々木勇之助
               同      西園寺亀次郎
               第三     稲生豊次郎
               二十     山口荘吉
               二十七    安藤三男
               三菱     植松京
               三井     池田成彬
               安田     中根乕四郎
               浪速支店   大倉国造
               帝国商業   島甲子二
               同      今井彦四郎
               川崎     安藤浩
               同      杉浦甲子良
               東海     笹井慎次郎
               七十七支店  成瀬武之
               第七十八支店 関谷和三郎
               百十三支店  鈴木重恒
               中井     野島泰治郎
               東京     草刈隆一
               八十四    山田丈太郎
               第二支店   永広真之輔
               第十支店   山本彦吉
               十二支店   山村為助
               三十五支店  松尾侃次郎
               同      鈴木金平
               明治商業   古藤寛蔵
               第十九支店  内藤尚
               四十支店   根岸盛太郎
               正金支店   川島忠之助
               肥後     遠藤達
               住友支店   滝沢吉三郎
               丁酉     鬼塚敬静
               監事     山中譲三
             客員
               日本     木村清四郎
               同      山岡清直
               同      市川好廉


調査委員会録事(DK070053k-0004)
第7巻 p.391-392 ページ画像

調査委員会録事           (東京手形交換所所蔵)
    ○代金取立手形取扱ニ関スル調査委員会録事
明治三十六年一月廿二日午後五時ヨリ、代金取立手形取扱ニ関スル調
 - 第7巻 p.392 -ページ画像 
査委員会ヲ開キ、種々評議ノ末左ノ通決議セリ
          当日出席委員
                 常委員  池田謙三
                 調査委員 池田成彬
                 同    安藤浩
                 同    笹井慎次郎
                 同    根岸盛太郎
                  但佐々木勇之助氏ハ欠席
    決議要領
一代金取立手形ニハ可成予テ東京交換所ニ於テ選定シタル様式ノ支払引受欄ノ設ケアル為替手形ヲ使用スルコト、若シ此手形ヲ使用セスシテ受取書様ノ書体其他不完全ナル手形ヲ以テスルモノハ之ヲ謝絶スルコト
二為替手形ノ支払引受ハ手形到着シタルトキ直ニ之ヲ請求シ、且ツ其引受ニハ可成仕払銀行ヲ明記セシムルコト
  但本文ノ引受ヲ拒絶シタル場合ニハ其期日ヲ待チ本人自宅ニ取付ケ、万一支払ハサルトキハ直ニ依頼元ヘ返却スルコト
三代金取立手数料ハ金高ノ多寡ニ拘ハラス一枚ニ付金弐拾銭ト定メ、委托銀行ヨリ受托銀行ヘ支払フヘキ事
右実施期限ハ本年三月一日ヨリト定ムヘキ事
 附
 本文決議要領ハ二月五日第七十九回定式会ノ熟議ニ於テ別紙ノ通修正ス
(別紙)
代金取立手形取扱ニ関スル件ニ付、当交換所ニ於テ審査ノ末本月五日組合銀行会議ニ於テ左ノ通決議致候ニ付、御参考ノ為メ此段御通知申上候也
  明治三十六年二月            東京交換所
    決議要領
一代金取立手形ハ可成東京交換所ニ於テ選定シタル様式ノ為替手形ヲ使用スベシ、若シ此手形ヲ使用セスシテ不完全ナル手形又ハ受取書等ヲ以テスルモノハ之ヲ謝絶スルコトアルベシ
二為替手形ノ支払引受ハ手形到着シタルトキ直ニ之ヲ請求シ、且ツ其引受ニハ可成仕払銀行ヲ明記セシムベシ
 引受ヲ拒絶シタル手形ハ其期日ヲ待チ本人自宅ニ取付ケ、万一支払ハサルトキハ直ニ依頼元ヘ返却スベシ
  但シ荷物附帯ノ手形ハ此限リニアラズ
三代金取立手数料ハ金高ノ多寡ニ狗ハラス一枚ニ付金二十銭ト定メ委托銀行ヨリ受托銀行ヘ支払フヘシ
右ハ本年三月一日ヨリ実施スヘキコト


交換所委員廻議 第七号 明治三六年(DK070053k-0005)
第7巻 p.392-394 ページ画像

交換所委員廻議 第七号 明治三六年 (東京手形交換所所蔵)
明治三十六年一月卅一日    東京交換所監事(印)
 委員長(印)
 - 第7巻 p.393 -ページ画像 
 委員(印)(印)
一代金取立手形取扱ニ関スル件ニ付、調査委員ヨリ別紙ノ通リ報告有之候ニ付、供廻覧候也
  但本件ハ二月五日定式集会ニ於テ総会ヘ御報告

    代金取立手形取扱ニ関スル件ニ付調査委員会結果報告
代金取立手形取扱ニ関スル件ニ付、拙者共調査委員ニ撰定セラレ候ニ付、一月廿二日委員会相開審議ノ末左ノ通議決致候ニ付、此段及御報告候也
  明治三十六年一月廿六日       根岸盛太郎(印)
                    笹井慎次郎(印)
                    池田成彬(印)
                    安藤浩(印)
                    佐々木勇之助(印)
  東京交換所委員長殿
    決議要領
一代金取立手形ハ可成東京交換所ニ於テ選定シタル様式ノ支払引受欄ノ設ケアル為替手形ヲ使用スルコト、若シ此手形ヲ使用セスシテ受取書様ノ書体其他不完全ナル手形ヲ以テスルモノハ之ヲ謝絶スルコトアルヘシ
二為替手形ノ支払引受ハ手形到着シタルトキ直ニ之ヲ請求シ、且ツ其引受ニハ可成仕払銀行ヲ明記セシムルコト

番号 振出日 明治 年 月 日 支払地 期日 明治 年 月 日 金額 受取人 支払人 切取線 東京交換所選定 第 号 為替手形 印紙 一金 右金額 殿又ハ同人指図人ヘ此手形引換ニ御仕払可被成候也 支払地 支払時期 明治 年 月 日 住所 氏名 引受 明治 年 月 日 支払場所

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  但本文ノ引受ヲ拒絶シタル場合ニハ其期日ヲ待チ本人自宅ニ取付ケ、万一支払ハサルトキハ直ニ依頼元ヘ返却スルコト、尤モ荷物付ノモノハ此限リニアラス
三代金取立手数料ハ金高ノ多寡ニ拘ハラス一枚ニ付金二十銭ト定メ、委託銀行ヨリ受托銀行ヘ支払フヘキコト
右実施期限ハ本年三月一月ヨリト定ムヘキコト

拝啓 貴行益御盛昌奉賀候陳ハ代金取立手形取扱ノ儀ハ従来区々ニ相成居随テ不完全ノ点モ多々有之候処今般東京交換所組合銀行ノ協議ニ依リ調査ノ上左ノ通決議相成候、就テハ弊行ニ於テモ来ル三月一日ヨリ右決議ノ通実施可致候ニ付、貴行ニ於テモ御同意被下、右ノ振合ニ準シ御取扱相成候様仕度、此段御照会申上候也
  明治三十六年二月
          銀行御中
 追テ御参考ノ為メ東京交換所選定ノ為替手形○第三九三頁下段壱葉相添申候


会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月(DK070053k-0006)
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会議録 第二号 従明治卅六年一月至同四十四年十一月 (東京手形交換所所蔵)
    東京交換所第七十九回定式集会録事
明治三十六年二月五日午後五時ヨリ、銀行集会所ニ於テ第七十九回定式集会ヲ開キ、来会シタル銀行二十九行其出席会員三十一名ナリ、委員豊川良平氏会長席ニ着キ開会、左ノ報告ヲ為セリ
○中略
夫ヨリ本日ノ議事ニ移リ、之ヲ協議決定スルコト左ノ如シ
一代金取立手形取扱ニ関スル件ニ付調査委員会結果報告ニ対シ熟議スル処アリシカ、此代金取立手形トハ荷為替手形及割引手形ヲモ包含スルヤ否ノ質問アリ、調査委員説明シテ曰ク、本案ニ代金取立手形ト云フハ単ニ取立ノ依頼ヲ受ケタルモノヽミニシテ、荷為替手形並割引手形ハ包含セズ
 又其決議要領第一項ニ、不完全ナル手形又ハ受取書等ヲ以テスルモノハ之ヲ謝絶スルコト」トアリ、会社配当金ノ如キモノハ如何トノ質問アリ、委員ハ会社配当金及社債券利子ノ如キモノハ除外例トシテ従前ノ通取扱更ニ差支ナシト答ヘタルニヨリ、本項末文ニ、之ヲ謝絶スルコト」トアリシヲ謝絶スルコトアルヘシト修正シ、又其第二項ニ期日ヲ待チ本人自宅ニ取付、万一支払ハサルトキハ直ニ依頼元ヘ返却スルコト」トアリ、荷物附帯ノ手形ハ如何トノ質問アリ、委員ハ是亦除外例ナリト答ヘタルニ依リ、本項末尾ヘ但荷物附帯ノ手形ハ此限リニアラス、ト修正シ
 又其第三項手数料ハ一枚ニ付金二十銭トアリ、会社配当金等ノ如キモノハ如何ノ質問アリ、委員ハ手形同様タルヘキ事ト答ヘ
 右質義了リ、字句ノ修正ハ常委員ニ一任スヘキコトヽ為シ、結局調査委員議決ノ通三月一日ヨリ実施スヘキコトニ決定セリ