デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
3節 興信所
1款 東京興信所
■綱文

第7巻 p.533-536(DK070069k) ページ画像

明治32年1月27日(1899年)

是日栄一発起会員総会ニ出席ス。

後屡々評議員会ニ出席シ外国人雇人之件、足利地方通信員派出之件等ニ付キ協議ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治三二年(DK070069k-0001)
第7巻 p.533-534 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治三二年
一月廿七日 晴
○上略 午後五時過銀行集会所ニ抵リ手形交換所組合ノ会同ニ列シ東京興信所ノ発起合員会ニ列シ要務数項ヲ議決ス○下略
二月一日 少曇
 - 第7巻 p.534 -ページ画像 
午前十一時日本銀行ニ抵リ山本総裁ニ面会シテ興信所補助金ノコトヲ依頼シ且一夕閑談ノコトヲ約ス○下略


(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070069k-0002)
第7巻 p.534-535 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類 第壱  (東京興信所所蔵)
  明治三十二年一月十七日      森下岩楠(印)
          (山川印)(波多野印)
            (印)  (印)
   評議員 栄一印  (池田印)
                     (印)
一三十一年度事業報告及ヒ決算之事
一三十二年度預算之事
  本年度ニ於テ事業ヲ拡張セントスレバ所員ノ増加ヲ要シ、従テ経費ニ於テ不足ヲ生スルヲ以テ今仮ニ之ヲ補フノ法ヲ三種ニ分チ其一ヲ採ルモノトスル左ノ如シ
  第一 独リ日本銀行ニノミ補助金ノ増加ヲ請ヒ参千円ヲ五千円トナス事
    此場合ニハ拡張ノ程度ヲ弐千円位ニ止ムル筈
  *
  第二 日本銀行ノ補助金増加ヲ壱千円位ニ止メ発起会員弐拾六行中壱千弐百円ヲ出スモノ弐行ヨリ弐百円宛八百円ヲ出スモノ七行ヨリ壱百円宛四百円乃至参百円ヲ出スモノ拾七行ヨリ五拾円宛合計千八百五拾円ヲ追募スル事
    此場合ニハ拡張ノ程度ヲ弐千八百五拾円ニ止ル筈
  第三 補助金加盟金合計凡ソ壱万五千円ニ弐割ノ割合ヲ以テ之ヲ会員一般ヨリ追募スルコト
    此場合ニハ拡張ノ程度ヲ参千円ニ止ル筈
一発起会員総会之事(会日ハ廿七日ト定ム)
一三十二年度ニ於テ凡ソ弐千円ノ程度迄事業ヲ拡張スルコトニ評決ス
       栄一印
           (池田印)(山川印)
             (印)  (印)
* 欄外記事
  第二案ヲ修正シテ総金額ヲ凡ソ四千円ト定メ、壱千五百円ヲ日本銀行ヨリ、弐千五百円ヲ発起会員弐拾六行ヨリ凡ソ弐割ノ割合ニテ追募スルニ決ス

  (加印)栄一、披多野、山川、池田
      ○
  明治三十二年四月廿七日        森下岩楠(印)
         (池田印)
           (印)
   評議員 栄一印
         良平 (印)
○中略
一本所内規追加之件
 内規第弐拾八条ニ左ノ但書ヲ加フ
  但横浜出張所勤務ノ所員(雇員ヲ除ク)ニハ在勤中ニ限リ月給金四拾九円以下参拾円迄ハ俸給ノ壱割五分、弐拾九円以下ハ其弐割ヲ特別手当トシテ支給スベシ
 内規第参拾弐条但書ノ次ヘ左ノ一項ヲ加フ
  又出張所其他ヘ在勤ヲ命セラレ若クハ本所ヘ帰任ヲ命セラレタル
 - 第7巻 p.535 -ページ画像 
モノヘハ通常旅費日当ノ外ニ左ノ赴任旅費日当ヲ支給スベシ
  一単独赴任者ヘハ任地ヘ到着ノ当日ヨリ向フ十五日間ノ日当ヲ支給スベシ
  一家族携帯赴任者ヘハ任地ヘ到着ノ当日ヨリ同伴人数ノ多少ニ関セズ向フ卅日間ノ日当ヲ支給スベシ
  一家族携帯赴任者ヘハ同伴人数ノ多少ニ関セス本人共二人分ノ旅費日当ヲ支給スベシ
○下略
      ○
  明治三十二年十月十一日        森下岩楠(印)
    評議員 栄一印 (印) (印) (印)
○中略
一在横浜ナル合衆国副領事マクリーン氏ニ居留外国商人ノ身元取調ヲ依頼シ、報酬ハ前回之決議ニ従ヒ壱ケ月壱百円ヲ贈ル事
一足利、前橋ノ二ケ所ヘ通信員常置ノ件ハ、其土地ノ人ニ通信ヲ依頼スルコトニ前回ニ於テ決議相成リタルモ、其人選当ヲ得ルハ到底出来難ク候ニ付、別紙予算ニ由リ現在ノ所員中ヨリ選出シテ派遣スルノ件
(朱書)
 先ツ壱名丈ケ派遣ノコトニ決ス
○別紙略
      ○
  明治卅二年十一月十五日        森下岩楠(印)
   評議員 栄一印 (印) (印)
○中略
一書記綱野豊次郎ヲ足利地方通信員トシテ本月十一日派遣致候
一米国相互商業興信所ヨリ取調報告書交換ノ儀申来リ、先方ニテハ其報告一件ニ対シ米貨壱弗五拾仙ヲ申受クルトノコトナレバ本所ハ右交換ヲ承諾シテ報告一件ニ対シ米貨弐弗ヲ申受ケ度旨返答ニ及ビ、且先頃米国ノエキスポータース、アツソシエーシヨンヨリ問合セ来リタル報告一件ノ代価モ同シク米貨弐弗ト定メ返答ニ及ヒ候事
      ○
  明治三十二年十二月十三日        森下岩楠(印)
   評議印 栄一印 (印) (印) 良
一年末賞与金之儀ハ従来所員月給額ノ壱ケ月半ニ相当スルモノヲ以テ最高額ト致来候処、之ヲ大阪興信所抔ノ賞与金ニ比較スレバ甚ダ少ク且ツ本年ハ所員ノ勉励ニ由リ加盟者割合ニ多クシテ預算(弐千円)ヨリモ凡ソ壱千参四百円加盟金ノ増加ヲ視ルノ好結果ト相成候ニ付、月給額ノ凡ソ弐ケ月分ヲ最高額トシテ別紙ノ通リ夫々給与致度候
一所員増給之事 但シ別紙之通リ○下略
○別紙略


渋沢栄一 書翰 森下岩楠宛(明治三十二年)一二月二五日(DK070069k-0003)
第7巻 p.535-536 ページ画像

渋沢栄一 書翰 森下岩楠宛(明治三十二年)一二月二五日
                    (東京興信所所蔵)
拝啓然者過日評議員会御開之際貴台本年度之季末手当金贈与之事評議
 - 第7巻 p.536 -ページ画像 
相洩候ニ付而ハ昨年之例ニ倣ひ今日御仕出被下評議員之小印を受候様御取計可被下候、右ハ其後豊川其外之人々と打寄候際心附候儘小生より申上候筈打合候ニ付、此段一書得御意候 匆々不一
  十二月廿五日
                 渋沢栄一
    森下岩楠様


(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070069k-0004)
第7巻 p.536 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類 第壱 (東京興信所所蔵)
  東京興信所第四回報告
東京興信所ニ於テ明治三十二年一月一日ヨリ同年十二月三十一日ニ至ル一ケ年間ニ取扱ヒタル事務及会計ノ報告ハ左ノ如シ
    ○発起会員ノ事
明治三十二年一月二十七日日本橋区阪本町東京銀行集会所ニ於テ発起員総会ヲ開キタリ、会スルモノ弐拾四行ニシテ渋沢栄一氏議長席ニ就キ東京興信所第参回(明治三十一年度)事務及会計ノ報告ヲナシ、明治三十二年度予算並ニ業務ノ拡張及整理ノ為メ発起会員ノ加盟全ク増加シ日本銀行ヘ補助金増加ノ請願ヲナスノ件ヲ議シタルニ何レモ原案ヲ可決シ、尋テ評議員撰挙ノ件ハ総テ前任者ヘ重任ヲ乞フノ議ニ決シ前任者モ夫々承諾シテ重任スルコトヽナリタリ
   ○評議員会ノ事
明治三十二年一月十四日東京興信所ニ於テ開キシヲ三十二年ノ第一回トシ、五月八月九月ノ三ケ月(都合ニヨリ休会ス)ヲ除クノ外毎月開会シテ種々重要ノ事件ヲ協議シタリ、殊ニ本年ニ於テ業務ノ拡張トシテ同会ノ協議ヲ遂ケタル重要事件二三ヲ挙クレハ探訪員ノ増加、外国商館ノ身元取調ノ為メ外国人ノ雇人、足利桐生地方ヘ通信員ノ派出、商工信用録ノ出版等ナリトス
 但評議員中横浜正金銀行ノ代表者山川勇木氏ハ二月中同行神戸支店ヘ転任シタレハ同行副頭取高橋是清氏之レニ代ハリシカ、氏モ亦三月中日本銀行ヘ転任シタルヲ以テ爾来同行支配人三崎亀之助氏就任スルコトトナリタリ
   ○明治三二年一月一四日ハ土曜日ナル故一月一七日ノ方正当ト思ハル。