デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
3節 興信所
1款 東京興信所
■綱文

第7巻 p.536-540(DK070070k) ページ画像

明治33年2月2日(1900年)

是日栄一発起会員総会及ビ臨時総会ニ出席ス。又屡々評議員会ニ出席シ規約及ビ規則改正之件、活版印刷部新設之件等ニ付キ協議ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治三三年(DK070070k-0001)
第7巻 p.536-537 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治三三年
二月二日 曇
○上略午後五時銀行集会所ニ抵リ興信所発起会員ノ総会ニ列ス○下略
三月十四日 曇
○上略十二時銀行倶楽部ニ抵リ興信所評議会ヲ開ク、波多野・池田・森下ノ諸氏来会ス○下略
四月十一日 雨
○上略十一時過銀行集会所ニ抵リ東京興信所評議員会ニ列ス○下略
 - 第7巻 p.537 -ページ画像 
七月十一日
銀行集会所ニ抵リ通信録改良ニ関スル宴会ヲ開ク、来会スル者賓主四十人許、席上手形交換所、東京興信所ノコト及通信録ノコトヲ談話ス
十月十日 曇
○上略午後東京興信所発起会員ノ総会ニ列ス、議事未決ニシテ商業会議所ノ大倉氏招宴時刻切迫セルヲ以テ去テ帝国ホテルニ抵リ其宴ニ列ス


東京経済雑誌 第四一巻第一〇一六号・第二五五頁〔明治三三年二月一〇日〕 東京興信所総会(DK070070k-0002)
第7巻 p.537 ページ画像

東京経済雑誌 第四一巻第一〇一六号・第二五五頁〔明治三三年二月一〇日〕
    ○東京興信所総会
東京興信所にては去二日発起会員総会を開きたるに、出席者二十三名にして、渋沢栄一氏議長席に就き、森下所長より第四回(卅二年度)の事務及会計報告を為し、尋で評議員を改選せしに重任に決して散会したる由なるが、当日報告の要領の左の如し
  去廿九年創業以来四星霜を経て事務益々整頓し殊に三十二年度以降発起会員の加盟金を増加したる結果、探訪員を増加し足利桐生地方へ通信員を派出し外商の身元調査を開始し商工信用録を出版する等事務の成蹟は新に一生面を開きたるの感あり而して加盟会員其他増加の景況左の如し
                      三十二年     三十一年
     加盟会員数            一七〇名     一一〇名
     内報(商業上の出来事警報)    二五二回     二四五回
     概報(概略の報告)      二、〇五九件   一、八七一件
     報答(詳細の報告)     一四、二九〇件   九、五九九件
  又外国商館の会員たる者三十名あり之に対して英文報告を為せしもの四百六十八件にして皆其報答に満足の意を表し其他米国紐育なる米国輸出商協会及ゼ@ミユーチアル、マーカンタイル、エゼンシー並同国屈指の興信所ブラツドストリート会社等と連絡を結び調査交換を為さん為め目下交渉中に属し尚ほ仏国巴理テリーミーグ会社よりは三十三年度より加盟を申込み来れり云々
尚ほ同所三十三年度の予算収入支出各三万六千円なりと


(東京興信所)評議員会書類 第壱(DK070070k-0003)
第7巻 p.537-539 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類  第壱    (東京興信所所蔵)
  明治三十三年二月十四日        森下岩楠(印)
                  (波多野印)
   評議員 栄一印   (印)  (池田印)
                          (印)
一マクレーン氏ハ米国領事病気ノ為メ事務繁忙ナリトテ辞職シタリ
○中略
一発起会員加盟金明卅四年度改正ノ件
  但シ別紙ニ詳細ヲ記ス 修正《(鉛)》ノ上更ニ協議スルコト○下略
○別紙略
   ○二月ニハ評議員会ハ開カレザリシトノコト故右ハ三月一四日ノ誤リナランカト思ハル。
      ○
  明治三十三年四月十一日        森下岩楠(印)
   評議員 栄一印 (印) (印) (印)
○中略
一会員ノ加盟金ヲ減シテ別ニ新ニ報答料ヲ受クルノ件
  但別紙甲乙ノ両案ニ詳細ヲ記ス
○中略
一会員募集等ノ為メ本月中旬桐生足利地方巡回ノ件
 - 第7巻 p.538 -ページ画像 
  但シ往復日数共三四日ヲ要スル見込
○別紙略
      ○
  明治卅三年五月十六日        森下岩楠(印)
                    (印)
                       三崎
   評議員 栄一印 (印) 良平  
一規約及規則改正ノ件 改正案ハ別紙ニ在リ
一改正規則ヲ本年七月ヨリ実施スルノ見込ニテ作リタル預算別紙ニ在リ
一発起会員加盟金改正ノ件 詳細ノ表ハ別紙ニ在リ○下略
○別紙略
      ○
  明治三十三年六月十三日         森下岩楠(印)
           (鉛)
             良平
   評議員 栄一印 (印) (印)
                        三崎
○中略
一事務奨励金給与之件
  昨年七月ニハ事務奨励金トシテ金参百円ヲ特別ニ事務ニ勉励シタルモノ及ヒ功労アルモノニ分配致シ候、本年ハ月給凡ソ壱ケ月分ニ相当スルモノヲ最多額トナシ以下勤勉功労ニ等差ヲ附ケ支給スルコトニ致度候
○中略
一活字及ヒ手引印刷器械其他附属品ノ買入並ニ現在ノ事務室狭隘ニ付川岸蔵中之一室ヘ設クル件
  但シ印刷器械其他ノ買入代金ハ弐百五拾壱円計リ之預算又事務室新設ノ修繕費ハ弐百円位ノ預定ナリ
     ○
  明治三十三年九月十二日        森下岩楠(印)
   評議員 (印) (印) 栄一印
一規約及ヒ規則ノ改正ニ付臨時発起会員総会開会期日ノ件
一足利ニ出張所設置ノ件
  昨三十二年十一月以来足利ニ書記壱名ヲ派出シテ調査ニ従事セシメ来リタルニ、漸ク近頃ニ至リ同地方ノ銀行者ガ興信所ノ必要ヲ感シ、愈足利ニ出張所ヲ設置スルコトトナレバ応分ノ出金可致トノ話モ有之候ニ付、大略ノ預算ヲ作リテ之ヲ示シ出金額ノ交渉ヲ始メ申候、右預算ニ由レバ先ツ一ケ年弐千弐参百円ヲ要スル都合ニテ、本所ヨリ凡ソ壱千円ヲ補助スルコトトシ、残金ハ同地方ニテ出金セシムルコトニ致度候○下略
      ○
  明治三十三年十二月十九日        森下岩楠(印)
   評議員 栄一印 (印) (印) (印)
一所員年末賞与之件
  所員年末賞与金之儀ハ本年七月書務奨励金トシテ月給凡ソ壱ケ月分ニ相当スルモノヲ最多額トナシ、以下勤勉功労ニ由リ等差ヲ附
 - 第7巻 p.539 -ページ画像 
ケ支給シタル例ニ傚ヒ支給致度候
一所員増給之件
  本所ハ本年ヲ以テ第一期五ケ年ヲ終リ業務モ追々繁栄ニ赴キ候ニ付、別紙之通リ所員特別ノ増給ノ外ニ一ケ年以上勤務者ヘ俸給凡ソ壱割方増加致度候
○中略
一所員旅行中ノ日当改正之件
  従来旅行中ノ日当ハ壱等参円五拾銭、弐等弐円五拾銭、三等弐円四等壱円五拾銭、五等壱円参拾銭ニ候処近来物価ノ騰貴等ニテ実際不足ヲ告ケ候趣ニ付壱等ヨリ五等迄通シテ弐割方増給致度候
○下略


(東京興信所)評議員会書類 第弐(DK070070k-0004)
第7巻 p.539-540 ページ画像

(東京興信所)評議員会書類  第弐   (東京興信所所蔵)
  東京興信所第五回報告書
東京興信所ニ於テ明治三十三年一月一日ヨリ同年十二月三十一日ニ至ル一ケ年間ニ取扱ヒタル事務及会計ノ報告ハ左ノ如シ
    ○事務ノ概況
○中略
    ○発起会員総会ノ事
明治三十三年二月二日日本橋区坂本町東京銀行集会所ニ於テ発起会員総会ヲ開キタリ、会スルモノ十五行ニシテ、渋沢栄一氏議長席ニ着キ東京興信所第四回(明治三十二年度)事務及会計ノ報告ヲナシ、明治三十三年度予算ノ件ヲ議シタルニ孰レモ原案ヲ可決シ、尋イデ評議員撰挙ノ件ハ総テ前任者ヘ重任ヲ請フノ議ニ決シ前任者モ亦之ヲ承諾シテ重任スルコトトナリタリ
    ○発起合員臨時総会ノ事
明治三十三年十月十日日本橋区坂本町東京銀行集会所ニ於テ発起会員臨時総会ヲ開キタリ、会スルモノ十九行ニシテ渋沢栄一氏議長席ニ着キ、森下岩楠氏ヨリ提出シタル規約及ビ報答規則ノ改正案ニ就キ討議シタリ、其ノ議決ノ結果ヲ挙クレバ本所ノ営業期限ハ明治三十三年十二月ヲ以テ満期トナルベキヲ以テ来ル三十八年十二月迄尚ホ五ケ年継続スル事及ビ会員ノ加盟金等ヲ変更シタル事ナリ、即チ発起会員及ビ特別会員ノ加盟金ハ一ケ年参百円以上ナリシヲ弐百円以上ニ、通常第一種会員ハ一ケ年弐百円ナリシヲ百五拾円ニ、同第二種会員ハ一ケ年百円ナリシヲ八拾円ニ、同第三種会員ハ一ケ年五拾円ナリシヲ四拾円ニ、同第四種会員ハ一ケ年参拾円ナリシヲ弐拾五円ニ減シ、同時ニ発起会員特別会員及ビ通常第一種会員ヲ除キ、通常第二種会員一ケ年ノ問合数ヲ百回ニ、同第三種会員一ケ年ノ問合数ヲ四拾回ニ、同第四種会員一ケ年ノ問合数ヲ弐拾回ニ減ジ、而シテ其報答ニ対シテハ一般ノ会員ヨリ報答料トシテ一件ニ付金五拾銭ヲ受クルコトトシ、明治三十四年一月一日ヨリ之ヲ実施スルコトヽナシタリ
    ○評議員会ノ事
明治三十三年一月十日東京興信所ニ於テ開キシヲ三十三年ノ第一回トシ、其後二月、八月、十月(都合ニ依リ休会)ノ三月ヲ除クノ外毎月
 - 第7巻 p.540 -ページ画像 
開会シ時々ノ要件ヲ協議シタリ、殊ニ同年度ニ於テ同会ノ協議ヲ遂ケタル重要事件ハ規約及ビ規則ノ改正、外国興信所ト連絡ノ方法、所員ノ増加、活版印刷部ノ新設、併ニ内規ノ改正等ナリトス