デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

1章 金融
4節 保険
2款 明治火災保険株式会社
■綱文

第7巻 p.667-674(DK070084k) ページ画像

明治21年10月1日(1888年)

阿部泰蔵外数人ニヨリ火災保険会設立サル。栄一会友ノ一人タリ。


■資料

明治大正保険史料 第一巻第二編第一類及追補・第四五一―四六三頁〔昭和一〇年五月〕(DK070084k-0001)
第7巻 p.667-672 ページ画像

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
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青淵先生六十年史 (再版) 第二巻・第二一―二四頁 〔明治三三年六月〕(DK070084k-0002)
第7巻 p.672-673 ページ画像

青淵先生六十年史 (再版) 第二巻・第二一―二四頁〔明治三三年六月〕
    第二節 明治火災保険会社
明治火災保険会社ハ明治二十四年二月ヲ以テ設立シタルモノニシテ、最初ハ火災保険会ト称シ、東京日本橋区南茅場町二十番地明治生命保険会社内ニ事務所ヲ設ケタリ、而シテ其目的ハ朋友相助クルノ主意ヲ
 - 第7巻 p.673 -ページ画像 
以テ結合シ、独リ会友中ノ火災危険ヲ共同負担スルニアリテ、其被保物件ハ会員所有ノ家屋、倉庫、商品ニ限ルモノトセリ、後事務所ヲ麹町区八重洲町一丁目一番地ヘ移シ、明治火災保険株式会社ト改メ、商法ニ遵拠シ株式組織ニ変シタリ、先生ハ火災保険会ノ会員ニシテ、又保険会社ノ株主ナリ
○中略
右設立趣意書ニ述フル如ク、我邦ニ於ケル火災保険ノ問題ハ非常ニ困難ニシテ、建物ハ大抵木造ニシテ火災ノ多キ到底此ノ事業成立ノ見込ナシトセルモノ多カリシカ、非常ノ好結果ヲ得テ、今日ハ数多ノ火災保険会社ノ成立ヲ見ルニ至リタルハ、実ニ我邦人民ノ幸福ト云フヘシ、同会社ハ保険会ノ時ヨリ阿部泰蔵専ラ管理セリ、阿部ハ最モ熱心ニシテ細密ナル事業家ナリ、生命保険ノ業モ此ノ人ノ創始ニシテ、明治生命保険会社ハ今日我邦ニ於ケル第一ノ完全鞏固ナルモノナリ、此ノ生命保険会社ハ統計並計算ノ方式最モ完全ニシテ、最モ学術的ニ編制セラレ、他ノ同業会社ノ模範トナレリ
明治火災保険会社ノ明治三十一年三月末ニ於ケル現在保険金ハ二千二百九十九万〇三百六十六円三十一銭ニシテ、之ヲ前年度即チ三十年三月末ノ保険金ニ比フレハ四百五万千七百十八円五十銭八厘ヲ増加シ、一箇年領収スヘキ保険料モ二十八万〇三百三十一円三十七銭ノ多キニ及ヘリ、而シテ代理店ノ如キモ年々増加シテ今日ニテハ二百九十九箇所ニ達セリト云フ


明治大正保険史料 第一巻第二編第一類及追補・第四六七―四六八頁〔昭和一〇年五月〕(DK070084k-0003)
第7巻 p.673-674 ページ画像

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郵便報知新聞 第四七一三号 〔明治二一年一〇月一一日〕 火災保険会(DK070084k-0004)
第7巻 p.674 ページ画像

郵便報知新聞 第四七一三号〔明治二一年一〇月一一日〕
火災保険会 火災保険の必要なるは今更論ずるまでもなきことなれど、其の極めて難事業たるが為め今日に至るまで之が実行を我邦に試むものあらざりしが、今度萩友五郎、川田小一郎、加藤正義、吉川泰二郎、増島六一郎、二橋元長、藤本寿吉、小泉信吉、近藤廉平、阿部泰蔵、浅田正文、荘田平五郎、肥田昭作、末延道成等諸氏の発起にて火災保険会といふを設けたり、今ま其の設立の趣意を聞くに、火災保険の必要なるは数年前より之を談論する人少なからざれど、如何せん生命及び海上の危険と違ひ火災の危険に至ては其の統計を得るの方便なく、随て保険料の目安を定むるを得ず、試に欧米の経験に拠り斟酌せんとするも、各国其の建物の品質、構造、人民生活の方法、商品の種類等非常の相違あるを以て、比較の標準を得る能はず、左れば強て此業を企るに付数百万円の資本を備へ、欧米保険の割合に幾倍するの保険料を課し、十数年の経験を積み、始めて火災危険の割合を自得するの外なし、然れども斯の如き冒険の事業に応ずるの資本家なく、又た斯の如き高価の保険料を払ふの被保人もなく、到底営利上の目的を以て此業を経営せんとするも頓かに成功の見込なし、さりとて其の便益をも併せて抛擲するに忍びず、依て先づ朋友相結て一の盟会を組織し、全く営利の事業と区別して、朋友中の火災危険を共担し、以て目下の急に応じ、兼て他日一大火災保険事業の基礎を建てんことを期するものなりと、又た同会にて保険するは会員所有の家屋、倉庫、商品に限る、其の保険料の割合は建物の構造、場所の模様等に依り、百分の二より四に至るを度とす、同会の事務所は南茅場町の明治生命保険会社内に置き、生命保険会社の頭取阿部泰蔵氏に幹事の任を託せり、尚ほ本会を賛成して加盟を望む者は来る二十日までに前記発起人の内に通知する都合なる由