デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

  詳細検索へ

公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

2章 交通
2節 鉄道
9款 参宮鉄道株式会社
■綱文

第8巻 p.735-737(DK080065k) ページ画像

明治22年8月15日(1889年)

栄一外二十二名発起人ト為リ、神宮参拝者ノ便ヲ図ランガ為メ伊勢国津市ヨリ松坂町・田丸町ヲ経テ小俣村ニ至ル間ニ鉄道ヲ敷設セントシ、是日免許ヲ申請ス。翌年八月十八日免許状下附セラル。


■資料

青淵先生六十年史 第一巻・第九六七―九六八頁 〔明治三三年二月〕(DK080065k-0001)
第8巻 p.735 ページ画像

青淵先生六十年史 第一巻・第九六七―九六八頁〔明治三三年二月〕
参宮鉄道株式会社ハ、先生及奈良原繁・北川矩一外二十名ノ発起ニヨリテ、明治二十三年八月十八日ヲ以テ創立シタルモノニシテ、其目的ハ神宮参拝者ノ便利ヲ図ランカ為メ、津市・宇治山田間ニ鉄道ヲ布設セルモノナリ、而シテ其資本額ハ最初九十万円ナリシカ、漸次増加シ現在百六十五万円ナリ
    参宮鉄道会社創立願書
 謹テ請願仕候、我南勢地方ハ土地豊饒人家稠密、特ニ度会郡宇治山田町ニアリテハ、神宮ニ参拝者四方ヨリ麕至シ、其数毎年数十万人又貨物ノ交通モ之ニ伴フ也、今ヤ鉄道ノ便大ニ開ケ、況ンヤ関西鉄道落成ノ日ニ至ラハ、西ヨリ東ヨリ僅々一両日ニシテ安濃津ニ達スルヲ得ヘシ、然ルニ安濃津以南最モ参拝者輻湊スルノ地ニ至リテハ、頓ニ運輸ノ便ヲ欠キ、単ニ粗造ノ車馬アルノミ、実ニ盛世ノ一大欠点ト云フヘシ、我輩祖先以来該地方ニ在テ神恩ニ浴スル玆ニ久シ、故ニ此ノ感最モ深シ、依テ津市宇治山田町間ニ本鉄道ヲ布設センコトヲ企テ、数年来地方運輸ノ実況ヲ調査シ、業已ニ営業ノ目的ヲ確立スルヲ得タリ、依テ今般題名ノ如ク参宮鉄道会社ナルモノヲ創立シ、運輸ノ業ヲ相開キ度、別紙特許請願書並ニ起業目論見書相添ヘ差出候間、速ニ御許可相成候様奉懇願候也
   明治廿二年八月十五日       発起人総代 連署
    内閣総理大臣 伯爵 黒田清隆殿


日本鉄道史 上篇・第九〇五―九〇八頁〔大正一〇年八月〕(DK080065k-0002)
第8巻 p.735-736 ページ画像

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

東京鋳鉄会社営業収支予算書其他(DK080065k-0003)
第8巻 p.736 ページ画像

東京鋳鉄会社営業収支予算書其他 (株式会社第一銀行所蔵)
    参宮鉄道株式会社定款
参宮鉄道株式会社ヲ創立スルニ際シ、私設鉄道条例ヲ遵奉シ、発起人協議ノ上決定スル定款左ノ如シ
   第壱章 総則
第一条 本会社ハ、伊勢国津市ヨリ、同国飯高郡松坂町及度会郡田丸町ヲ経テ、同郡城田村大字川端ニ達スル鉄道ヲ布設シ、旅客貨物運輸ノ業ヲ営ムヲ以テ目的トス
第二条 本会社ハ参宮鉄道株式会社ト称ス
第三条 本会社ハ本店ヲ伊勢国津市ニ設置ス
第四条 本会社ハ株式会社ニシテ其資本金ヲ九拾万円トス
第五条 本会社ハ有限責任ニシテ、株主ノ負担スヘキ義務ハ株金ニ止マルモノトス
第六条 本会社ハ第一条ニ定メタル業務ノ外、何様ノ場合ト雖トモ、本社自ラ損益ヲ負担スル業務ヲ営ムヲ得ス
第七条 本会社ノ営業期限ハ七十ケ年トス
第八条 本会社ノ全権ハ株主総会ニ於テ之ヲ有シ、其決行及ヒ一般ノ業務ハ此定款ニ拠リ、社長取締役等ニ委任スヘシ
   第二章 株式及株金募集
第九条 本会社ノ株式ハ壱株金五拾円トシ、其総数ヲ壱万八千株トス
第十条 日本人ニシテ此定款ヲ遵守スル者ハ、総テ本会社ノ株主タルコトヲ得
第十一条 本会社ノ株主ハ株式帳ニ登記ヲ経タル者ニ限ルモノトス
  但シ会社組合ニ於テ本会社ノ株式ヲ所有スルトキハ、其代表者一名ヲ定メ、本条ノ登記ヲ受クヘシ
第十二条 本会社ノ株主ヘハ株式壱個ニ付券状壱枚ヲ交付スルモノトス○以下第五二条マデ略ス


今村清之助君事歴 (足立栗園著) 第三二〇―三二一頁〔明治三九年九月〕(DK080065k-0004)
第8巻 p.736-737 ページ画像

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

東京経済雑誌 第二〇巻第四九六号・第六五八頁〔明治二二年一一月一六日〕 ○参宮鉄道会社の仮免状下附(DK080065k-0005)
第8巻 p.737 ページ画像

東京経済雑誌  第二〇巻第四九六号・第六五八頁〔明治二二年一一月一六日〕
    ○参宮鉄道会社の仮免状下附
同鉄道布設の出願に依り、内閣総理大臣は本月五日第十三号を以て、左の仮免状を下せり
            参宮鉄道会社発起人 北川矩一
                           外三名
 三重県下伊勢国安濃郡津市より同国度会郡小俣村に至る鉄道布設出願に依り、同線路実地測量すること許可す、此免状下付の日より満八箇月以内に、私設鉄道条例第三条に記載する図面書類を差出さゝれば、此仮免状は無効のものとす、但関西鉄道会社と協議し、津市に於て同社線路と聯絡する計画を立、申出つる儀と心得へし


東京経済雑誌 第二二巻第五三六号・第二九二頁〔明治二三年八月三〇日〕 ○参宮鉄道免許状を受く(DK080065k-0006)
第8巻 p.737 ページ画像

東京経済雑誌 第二二巻第五三六号・第二九二頁〔明治二三年八月三〇日〕
    ○参宮鉄道免許状を受く
三重県下津市に設立せる参宮鉄道会社は、去る十八日内閣総理大臣より鉄道布設運輸営業の免許状を下付せられたり、即ち左の如し
 私設鉄道条例に依り三重県下津市に於て設立せんとする参宮鉄道会社創立発起人より差出したる線路図面・工事方法書・工費予算書及び定款を妥当なりと認め、参宮鉄道会社を設立し、伊勢国津市より同国飯高郡松阪町及び度会郡田丸町を経て同郡城田村大字川端に達する鉄道を布設し運輸の業を営むことを免許す、但し此免許状下付の日より起算し満三ケ年以内に布設工事を竣工すべし