デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.15

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

3章 商工業
4節 毛織物業
3款 帝国紡織株式会社
■綱文

第10巻 p.771-772(DK100073k) ページ画像

明治40年2月14日(1907年)

栄一、大倉喜八郎・日比谷平左衛門等ト共ニ帝国紡織株式会社ノ設立ヲ発起シ、是日東京銀行集会所ニ於テ発起人会ヲ開催ス。栄一、創立委員長ト為リ、創立委員ヲ指名ス。


■資料

渋沢栄一 日記 明治四〇年(DK100073k-0001)
第10巻 p.771 ページ画像

渋沢栄一 日記 明治四〇年
二月十四日 晴 軽暖           起床七時三十分
                     就蓐十一時三十分
○上略午後○中略銀行集会所ニ抵リ東洋紡織会社発起人会《(帝国カ)》ヲ開キ、創立委員ヲ指命シ創立事務ヲ協議ス、畢テ午後四時過帰宿ス。○下略


竜門雑誌 第二二五号・第四三頁 〔明治四〇年二月二五日〕 ○帝国紡織会社設立の計画(DK100073k-0002)
第10巻 p.771 ページ画像

竜門雑誌  第二二五号・第四三頁 〔明治四〇年二月二五日〕
○帝国紡織会社設立の計画 綿毛紡績・繻子類及「シルケツト」裏地類の製造販売を為すの目的を以て発起せられたる同社は、先生にも其発起人に加入せられ、本月十四日午後日本橋区坂本町東京銀行集会所に於て発起人会を開きしが、当日先生は創立委員長に推選せられ、猶一同の請に依りて左の如く創立委員を指名せられたり
    常務委員
 柿沼谷蔵   前田兼七   日比谷平左衛門
 諸井恒平   鈴木純一郎
    創立委員
 高橋半兵衛  曾和嘉一郎  浜口吉右衛門
 大橋新太郎  久保田宗三郎 山中隣之助
 町田徳之助  佐藤茂兵衛  渋沢篤二
 鈴木平右衛門 岡田正二郎
同会社の資本金は五百万円にして第一回に百二十五万円を払込むものとし、其作業予算は収入百五十二万五千円、支出百二十五万円、差引利益金二十七万五千円にして、払込資本金に対し年利一割二分の割合に当るの計算なり


中外商業新報 第七五五五号 〔明治四〇年一月二七日〕 帝国紡織会社創立(DK100073k-0003)
第10巻 p.771 ページ画像

中外商業新報  第七五五五号 〔明治四〇年一月二七日〕
    帝国紡織会社創立
渋沢栄一・大倉喜八郎・日比谷平左衛門、其他東京毛織物会社の発起人諸氏首唱となり、資本金五百万円にて帝国紡織会社を組織し、主に綿繻子・毛繻子等製造をなす由にて会社設立の上は毛織物会社と合併する筈なりと云ふ、尚ほ同会社株式は一般公募をなさず総べて発起人にて引受くる都合なるが、発起申込者非常に多く殆んど応じ切れざる有様なりと

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銀行通信録 第四三巻第二五七号・第四一九頁 〔明治四〇年三月〕 ◎帝国紡織会社(DK100073k-0004)
第10巻 p.772 ページ画像

銀行通信録  第四三巻第二五七号・第四一九頁 〔明治四〇年三月〕
◎帝国紡織会社 渋沢栄一・浜口吉右衛門・大橋新太郎・諸井恒平・日比谷平左衛門等、東京毛織会社に関係ある諸氏発起人となり帝国紡織株式会社を設立することゝなり、二月十四日発起人会を開き、同社株式は東京毛織会社株主に対し二株に付一株の優先申込権を与ふること、及其他の要件を議決し、創立委員十六名を選挙せり