デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2018.12.20

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

3章 商工業
21節 瓦斯
1款 東京会議所瓦斯掛
■綱文

第12巻 p.312-341(DK120037k) ページ画像

明治7年12月18日(1874年)

是日、予テ建設中ナリシ京橋金杉橋間ノ瓦斯灯八十五基初メテ点火サル。栄一東京会議所会頭トシテ之ニ与ル。


■資料

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0001)
第12巻 p.312 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課 (東京府文庫所蔵)
(栄一筆)
向後之瓦斯灯御掛ハ西村・蔵田両君御任被下候方と存候」
瓦斯灯建築ニ付基本と可相成諸入費ハ明瞭ニ御取調之上、簿記其外別段ニ御立有之候方可然候事
向来点火入費並取上可相成点火料ハ毎月ニて詳細ニ仕訳相立、得失較計之勘定も先月分を翌月出来候様御取扱有之度事
 但諸入費と取上との目的ハ別紙ニ照準し取扱可申ハ勿論ニ候得共、費用ハ可成省略之御見込有之度と存候事
右点火ニ付諸入費取上等之見込計算ハ先向来之目途ニ付府庁ヘも御届之方可然事
 (朱書) (会議所)             (朱印)
  決ス    (印)              渋沢
   ○当時会議所所管ノ諸事務ニ於テ行務上ノ規則ハ成文ヲ以テ定メラレズ、時ニ応ジテ廻評ニヨリ決定実施シタルモノノ加ク、右資料モ亦栄一ノ立案セルモノト見ラレ廻評ヲ経テ決セラル。
   ○蔵田・西村ハ従前通リ瓦斯灯掛ニ任ゼラル。
 - 第12巻 p.313 -ページ画像 

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0002)
第12巻 p.313-314 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課 (東京府文庫所蔵)
第拾六号
「廻評」
瓦斯灯建築京橋以南落成、来ル十五日ヨリ点火相成候ニ付而ハ、当今より用意品仕人並ニインジ子ール火焚手代人足等雇入之仕組区々入費取立方等数多之手筈不致候而ハ不相成候義ニ付、右取扱掛至急御決定相成度、則別紙見込書相添此段御相談ニ及候也
 但私共両人之義ハ最初建築中之掛御任シ相成候義ニ御坐候為念申上置候也
                   瓦斯灯掛
  明治七年十二月四日          西村勝三 
                   同
                     蔵田清右衛門 (印)
    会議所
      庶務掛
        御中
  (朱書)
  「従前之通前名両氏江掛委托候事ニ決ス」
(別紙)
  五十五万立方尺
    瓦斯灯点火入費並ニ利益
    壱ケ月分見込
一金千〇八拾円     上等石炭百八噸壱噸代十円替一日三噸六ト焚
一〃五拾四円      本山石灰七百弐十俵壱俵代七銭五厘替壱日弐十四俵遣イ
一〃拾八円       緑礬三百六十斤鋸屑赤土共
一〃八十七円五十銭   石炭焚給料壱日壱人八十七銭五厘見込員数拾人
一〃八十七円五十銭   ランプ附人足拾人
一〃百三拾七円五十銭  焚元並ニ街灯修繕職方拾壱人
            但三四ケ月点火後凡三分ノ弐ヲ減ス
一〃八円三拾三銭    印半天百枚代百円年ニ両度壱ケ月之割
一〃四拾五円      鍛冶職三人壱人十五円見込
一〃百拾弐円五十銭   瓦斯元製造方手替リ手伝人足拾五人見込
一〃六拾円       手代三人壱ケ月金弐拾円積
一〃三拾円       大工定用弐人
一〃弐拾円       石工壱人壱日四十匁
一〃拾弐円五十銭    左官壱人壱日弐十五匁
一〃五拾円       瓦斯元雑費並ニランプ付入用共
(朱書)
此分衆議済
一〃三百五拾円     インジ子ール仏人ペレケレン給料
  (朱書)
  但横浜瓦斯会社ト組合雇入壱ケ月金七百円之割合
一〃五拾円       同人手代壱人
〆金弐千弐百〇弐円八拾三銭
一金百円        瓦斯灯掛両人月給
惣入費〆金弐千三百〇弐円八拾三銭
 (朱書)
 右者実地施行追々手習候上ハ減却之廉可有之候
    収納金之部
 - 第12巻 p.314 -ページ画像 
一金弐千〇六拾弐円五拾銭
   五十五万立方尺瓦斯売立代壱千立方尺ニ付金三円七拾五銭替
  (朱書)
  五十万立方尺ヲ製出スベキ器械ニ候処インジ子ールヨリ申立候ニハ六十万立方尺ハ製出スル由ニ候得共最初約定上ニハ五十万丈之請合ニ付其中ヲ取リ前書五十五万ヲ以テ見込相立候事
一金三百六拾七円五拾銭 テール百五十樽壱樽代弐円五拾銭見込
  (朱書)
  世上未タテール之用途ヲ知ラズ故ニ不捌
一〃九拾円       コーク七噸五分壱トン金拾弐円替
入金高〆金弐千五百弐拾円
差引
 利金高金弐百拾七円拾七銭
右之通見込取調書ニ御座候
  明治七年十二月九日        瓦斯灯掛
                    西村勝三 
                    蔵田清右衛門 (印)
                     (会議所用紙)


瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0003)
第12巻 p.314-315 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課 (東京府文庫所蔵)
 (表紙)
    瓦斯灯建築入費
    点消火ノ時刻瓦斯代価
                      会議所
                        瓦斯灯掛
    瓦斯灯建築入費
一金弐万千九百四拾九円四拾壱銭九厘三毛  在来瓦斯灯器械代
  但 旧町会所ニ於テ吉原郭内江可取立見込ヲ以英国ヨリ買入置候分
一金三万弐千六百〇四円拾六銭六厘六毛   新規買入器械代
一金五万七千三百七拾円六拾壱銭七厘三毛  建築費
  但 明治八年二月廿八日迄ニ仕払候分
合計金拾壱万千九百弐拾四円弐拾銭三厘四毛
    点火入費 明治七年十二月十八日ヨリ同八年一月三十一日迄
      但 金杉橋ヨリ京橋迄新橋ヨリ宝莱橋迄街灯八拾五基
一金四百六拾九円三拾六銭五厘
         高島石炭三十四噸七分弐厘 金三百弐拾六円〇弐銭
         三池石炭五噸五分七厘   金五十弐円九十壱銭五厘
         石灰緑礬大鋸屑      金九拾円四十三銭
一金三百五拾円也 インジ子ール仏人ペレゲレン月給
一金五百九拾五円四拾弐銭五厘 瓦斯掛手代火焚点火人足其他諸職月給賃銭共
一金拾壱円弐拾弐銭五厘    街灯並諸器械破損修理瓦斯元諸雑費
合計金千四百弐拾六円壱銭五厘
    点火入費 明治八年二月一日ヨリ同二十八日迄
一金百八拾円三拾三銭六厘
         高島石炭拾八噸四分八厘 金百七十三円五十二銭七厘
         三池石炭弐分八厘    金弐円〇九銭
         石炭緑礬大鋸屑     金四円七拾弐銭五厘
一金三百五拾円也 インシ子ール仏人ペレゲレン月給
一金六百五拾弐円五拾弐銭五厘 瓦斯掛手代火焚点火人足其他諸職月給賃銭共
一金八円三拾弐銭五厘壱毛   街灯並諸器械破損修理瓦斯元諸雑費
合計金千百九拾壱円拾八銭六厘壱毛
 - 第12巻 p.315 -ページ画像 
    瓦斯点消時間並入費ノ記
  一月中   夕五時十五分  点火  朝五時三十分  消火
  二月中   同五時四十五分 同   同五時     同
  三月中   同六時     同   同四時四十五分 同
  四月中   同六時三十分  同   同四時三十分  同
  五月中   同七時     同   同四時三十分  同
  六月中   同七時     同   同四時十五分  同
  七月中   同七時十五分  同   同四時十五分  同
  八月中   同七時     同   同四時三十分  同
  九月中   同六時四十五分 同   同四時四十五分 同
  十月中   同六時     同   同四時四十五分 同
  十一月中  同五時三十分  同   同五時     同
  十二月中  同五時十五分  同   同五時三十分  同
右ハ年中一夜毎ニ平均十時半ノ燃焼ニシテ、瓦斯ノ消失ハ毎夜三十八立方尺八分五厘、即チ毎月千百八十五立方尺也、代価ハ一千立方尺ニ付三円七拾五銭ノ割合ニテ、毎月四円四拾四銭四厘ナリ、此瓦斯料ノ外右ニ記載セル時刻ニ点火並消火ノ手間賃、及ヒ灯籠階子燃焼器等ヲ掃除ノ賃銭ヲ毎月毎灯ニ付拾壱銭五ノ割合ニテ惣体ノ街灯ヲ不断手入スル也、夫レ等ノ失費ヲ合セテ毎月一灯ニ付四円五拾五銭九ノ高ヲ毎区扱所ニテ取集メ、会議所エ請可申事
 但瓦斯器械代価建築入費共年々計算利益相立候上ハ、元金消却ノ割合ニ依テ、前条定メタル瓦斯一千立方尺ニ付三円七拾五銭ヨリ相当ノ減価ニ至ル可キ事
   ○初メ瓦斯焚炉ヲ木挽町八丁目工部省跡地ニ設ケタリシガ、木挽町ハ人家稠密ノ地ニ接シ近傍ノ居民其苦情ラ鳴セルニヨリ、六年十二月二十六日府庁ハ芝浜崎町三番地ヲ貸与シテ瓦斯焚炉ヲ此地ニ移サシム。此月横浜瓦斯会社社長高島嘉右衛門ヲシテ建築ノ事業ヲ規画セシメ、翌七年一月ヨリ其築造ヲ始ム。斯クシテ同年十二月十五日建築竣功シタルニヨリ、三日間焚法ヲ試験シ、同月十八日始メテ点火セリ。爾後月ヲ逐フテ街灯建設点火ス。礦油灯(英国新製ランプ)モ亦八年五月二十日ヨリ点灯ヲ始メ、現華灯ハ未ダ建設ニ到ラズ。


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0004)
第12巻 p.315 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
兼テ許可有之候瓦斯灯金杉橋ヨリ京橋迄、来ル十八日ヨリ点火仕候ニ付、其区戸長人民エ御布達相成候様仕度、此段奉願候也
  明治七年第十二月十二日       会議所 
    御掛
      御中
   ○右街灯八十五基。


坤部布告留 二冊之内二明治七年(DK120037k-0005)
第12巻 p.315-316 ページ画像

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街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0006)
第12巻 p.316 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
    記
一京橋ヨリ万代橋迄
  来ル三月三十日ヨリ点火 ○此街灯百〇九基
一常盤橋ヨリ本町通リ浅草橋内並ニ元柳橋迄
  来ル四月一日ヨリ点火 ○此街灯五十三基
右之通点火仕候間、其区戸長並ニ居住之者江御達シ奉願上候也
  八年三月廿九日           会議所 
    御掛
      御中


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0007)
第12巻 p.316 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
一幸橋ヨリ新橋通リ迄
一山下橋ヨリ銀坐大通リ迄
一数寄屋橋ヨリ銀坐大通リ迄
一鍛治橋《(冶)》ヨリ日本橋通リ迄
一呉服橋ヨリ日本橋通リ迄
右之場所来ル三十日夜ヨリ瓦斯灯点火仕候間、此段御届申上候也
  八年四月二十七日         会議所瓦斯掛 
    御掛御中
   ○右街灯三十基。


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0008)
第12巻 p.316 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
一浅草橋内広小路ヨリ浅草雷神門迄瓦斯管落成致候ニ付、来ル六月一日ヨリ点火仕候間、其区戸長並ニ住居人江御達被成下度、此段奉願上候也
  八年五月三十一日        会議所瓦斯掛 
    御掛御中
   ○右街灯六十三基。


坤部布告留 二冊之内二明治八年(DK120037k-0009)
第12巻 p.316-317 ページ画像

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街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0010)
第12巻 p.317 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
英国新製ランプ白魚橋南岸より本材木町通リ江戸橋ヘ懸ケ伊勢町河岸迄建設落成致シ候ニ付、明後廿日より点灯相始候間、其筋江御布達被成下候様仕度、此段奉願候也
 但白魚橋南岸江建設致シ候壱基ハ、先般之取調ヨリ相増候得共、本材木町より大富町ヘ連続可致場所ニ付増建仕候間、此段後而御届申上候也
  五月十八日              会議所 
    御掛
      御中


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0011)
第12巻 p.317 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
英国新製ランプ小舟町小網町堀留町辺江七拾弐基建設落成仕候ニ付、来ル八月一日ヨリ点火相始申候、依之此段御届申上候也
  八年七月三十一日          会議所 
    御掛
      御中


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0012)
第12巻 p.317 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
    記
英国新製ランプ九拾六基
  人形町通リ
  大門通リ
  親父橋ヨリ元大坂町葭町辺マテ
  同橋ヨリ葺屋町通リ高砂橋マテ
  新乗物町ヨリ長谷町富沢町栄橋《(川脱)》マテ
  田所町ヨリ新大阪町千鳥橋《(坂)》マテ
右建設落成仕候ニ付、来ル十月一日ヨリ点火相始申候、依之此段御届申上候也
  九月廿九日             会議所 
    御掛
      御中


坤部布告留 二冊之内二明治八年(DK120037k-0013)
第12巻 p.317-318 ページ画像

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街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0014)
第12巻 p.318-319 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
金杉橋ヨリ京橋マテ瓦斯灯点火費昨七年十二月十八日ヨリ八年三月三十一日マテノ分其区戸長於ヒテ取纏メ、芝浜崎瓦斯元場所会議所瓦斯掛出張所エ差送リ候様御達シ奉願候也
 但自今例月前月分入費翌月十五日迄ニ取集メ、本文之通リ差出シ候様致度候事
  明治八年三月二十五日          会議所瓦斯掛
    御掛御中
   ○金杉橋ヨリ京橋迄ノ瓦斯灯点火費其区戸長ニテ取纏メノ儀会議所ヨリ申出ニ依リテ府庁ハ区長ヘ相下ゲタル処別陳ノ通取立見込申出タリ。府庁ハ不都合ノ筋ナキニ由リ見込之通取計フベキ様会議所ヘ左記ノ達アリ。
     書面願之趣区長江達置候間区長江協議可致事
       八年五月
金杉橋ヨリ京橋迄瓦斯灯点火費昨七年十二月十八日より八年三月三十一日迄之分取纏メ、会議所瓦斯掛出張所江差出候趣御達ニ付、右割賦方私共協議之趣左ニ
 (朱書附箋)
 内七基ハ四月三十日より点火仕候ニ付、五月一日ヨリ瓦斯代価請取候事
 (朱書附箋)
 上ミ四十三基ハ現今より点火之分、外ニ十基ハ四月三十日ヨリ点火仕候ニ付、則五月一日ヨリ瓦斯代請取候事
  但 右之外比丘尼橋通五基、山下御門通リ四基、右之置所道敷御改正ニモ相成候趣ニ付、当分見合候得共、不残点火仕候得は惣数六十二基也
一瓦斯点灯之場所地主 居附地主他地主ノ無別 半高、表住居人 地借店借ノ無別 半高持之事
一地主持之割賦は地位之勝劣奥行長短之無別、惣体之表間口ニ割付候事
  但惣更地ニテ上リ高皆無之地所ハ相除キ、自分ノ道路次幅等ハ差加ヘ候事
一表住居人持之割賦ハ家作土蔵は勿論都て建物表間数ニ割付候事
  但明屋ハ差除、且移転ハ一ケ月ヲ上下ニ分チ、上十五日ニ係ルハ全高、下十五日ニ係ルハ其月限半高之割合ヲ以取集候事
右割合ヲ以月之廿五日限計算シ、翌月五日迄ニ取集相納可申、且七年十二月十八日より八年三月三十一日迄之間ニ持主替リ候地面、或ハ住居人相替候モ有之、此類密ニ渉リ元所持中又は元住居中日割登月割計算可致筈《(とカ)》ニ候得共、転居人之内ニハ遠国他郷江引込候モ有之、出金集方難行届候間、旧地主旧住居人之分ハ差除候積
 但跡地主跡住居人は引受候日並ヲ以、前三条但書之通割賦取立可申積
一金杉橋より新橋迄は弐拾間マ、新橋ヨリ京橋迄ハ拾五間マ之建設ニテ、一ト小間掛割合方平等相成兼候間、別紙之通凡之目途ヲ以計算仕候
 - 第12巻 p.319 -ページ画像 
右相伺申候也
                      第一大区
  八年四月                 八小区九小区 戸長
                      第二大区
                       弐小区三小区 戸長
                      右両大区 区長
(別紙)
    第一大区 八小区九小区 但新橋より京橋迄
瓦斯   四拾三基
此一ケ月入費
金百九拾六円三銭七厘 但 壱基ニ付金四円五十五銭九厘
  此二ツ割
  金九拾八円壱銭八厘五毛    地主持
   両側地面間口合
   九百九拾弐間八歩九厘弐毛ニ割
    壱間ニ付
      金九銭八厘七毛二糸〇弐微
  金九拾八円壱銭八厘五毛    住居人持
   両側家作間口合
   九百弐十九間三毛ニ割
    壱間ニ付
      金拾銭五厘五毛壱糸

     第二大区 二小区三小区 但金杉橋より新橋迄
瓦斯 五拾基
此一ケ月入費
金弐百弐拾七円九拾五銭也 但 壱基ニ付金四円五十五銭九厘
  此二ツ割
  金百拾三円九十七銭五厘 地主持
   両側地面間口合
   千六百五拾壱間壱歩五厘ニ割
   壱間ニ付
     金六銭九厘〇弐糸八忽
  金百拾三円九拾七銭五厘 住居人持
   両側家作間口合
   千四百四拾間六歩八厘ニ割
   壱間ニ付
     金七銭九厘壱毛壱糸〇二忽


瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0015)
第12巻 p.319-320 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課 (東京府文庫所蔵)
「廻評」
瓦斯灯例月入費之義、昨明治七年十二月甲第十六号決議壱ケ月悉皆入費金弐千三百〇弐円八拾三銭、六ケ月之間会議所ニ於而操替置、其中漸々点消費各区より取立跡物品等仕入永続可致見込ニ而、既ニ去三月中詳細調書御掛江差出、入費取立方相願引続キ催促仕候得共、区戸長ニ於而兎角曖昧之申訳ニ而遷延致し、所詮差向難行届義ニ御座候、且人民ニ於而も往々苦情も相見ヘ候旁猶六ケ月之間会議所ニ於而操替之内議ニ被致置度、然ル上ハ取立方精力ハ勿論集金ハ基都度会計掛江相納年末計算致候様致度、此段御相談ニ及候也
 - 第12巻 p.320 -ページ画像 
  明治八年六月廿七日                 (朱印)
                            (西村)
                       瓦斯灯掛 
                             (印)
 但入費之義、最初見込より追々減略致候得共、未タ六十万立方尺売切リニ不相成候ニ付、確定難致、年末惣計之節幾分ノ残余有之候義ニ御座候也
   ○明治七年十二月甲第十六号ハ前掲(第三一三頁)。
   ○瓦斯経営ニ付キ最大ノ困難ハ街灯瓦斯、ランプ点火費徴集ト、瓦斯器械器具出費(会議所共有金ヨリ一時繰替セシ金額)ノ減却ナリキ。瓦斯街灯ハ区民トノ協議ニヨリテ建設セルモノニ非ラズシテ、府庁ヨリ明治初年ノ文明開花ノ風潮ノ下ニ積極的ニ建設セルモノナレバ、其点火費課出トナルヤ住民ハ租税ノ多額ヲ忌ミ、多ク苦情ヲ述ベテ之ニ応ゼス。為メニ其取立金額ハ僅少ニシテ此課出方法ニ関シテ東京府並ニ会議所大イニ苦シミタリ。次ニ掲グル点火費取立ニ対スル苦情有無尋問ノ府庁ヘノ答書ハソノ情況ヲ示ス。


街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0016)
第12巻 p.320-323 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
                        第弐大区弐小区
                           露月町
                              地主
                           同大通
                              住居人
右一同申上候、芝金杉橋より瓦斯灯建設之義会議所より府庁江申立御聞届相成、明治七年七月十三日府庁より各地主住居人為心得御達シ相成、其後同年十二月十八日より点火ニ付、今般右入費高半は地主、半は住居人家作表間数ニ割賦出金高御達ニ付左申上候
一瓦斯灯は庶民夜行為弁利建設相成候義ニ付、右建設並点火入費地主住居人折半出金方法之儀、地主内ニは持地所家質書入等致置、地代家作上リ高ニ而利足引足不申向も有之、且住居人之内無商又は活計難相立、当今家作売却之張札致逼塞之者有之、就中官道江建設ニ相成候テ、地主住居人借地店借無差別、身元厚薄ニ不抱表間数《(拘)》ニ割賦出金は不公平と奉存候間、左之通
 芝口壱丁目より芝浜松町四丁目迄瓦斯建設入費並明治七年十二月十八日より八年四月迄点火入費共
一金八百七拾弐円六拾四銭弐厘 瓦斯四拾三基但一基金四円五拾五銭九リ
     右三ツ割
     金弐百九拾円八拾八銭壱厘
     右道路橋梁修繕ニ比做シ旧町会所付地所上リ高金額を以テ又は御府下朱引内惣人口ニ分賦相願候事
     金弐百九拾円八拾八銭壱厘
     右捨子所倒入費比做シ区入費聞小間ニ割賦之事
     金弐百九拾円八拾八銭壱厘
     右瓦斯灯建設有之候町々地主地所表間口並表住居人家作間口ニ割賦之事
     但爾後点火入費之義も前文ニ準候事
右之通出金方法尚御協議之上更御所分被成下度、此段奉願候也
 - 第12巻 p.321 -ページ画像 
  明治八年七月五日           (氏名略)
瓦斯灯並新製ランプ入費出金苦情有無御尋問ニ御座候間左ニ申上候
一日本橋已南京橋迄之間、瓦斯灯入費之内通壱丁目廿番地電信局前之分同局ヘ割付出費之義、且橋上橋際等ニテ地先ヲ隔テ候場所之分入費ハ総数ヘ可割込哉等廉々相伺置候ニ付、地主並表家之ものヘ未タ出費高課賦不仕候得共、内情ハ道路ニ建設相成居、其地住居人地主ニ限出金候訳モ有之間敷、往来人便理ヲナシ候上ハ各大区ヘモ割賦可然、或ハ瓦斯灯施行以前ケ所並入費方法等区民江協議モ無之、会議所ニテ自儘ニ取建候抔申者も有之、何レモ隣区ヲ見合迷惑申唱候姿ニテ、素より品物は便利之趣ニ一同申居候義ニ御座候
一ランプ之儀モ江戸橋ヨリ白魚橋迄本材木町通ニ建設相成候内、駅逓寮ヘモ町並之通割賦取集メ不苦哉是又伺中ニ付、未タ入費取集不申候得共、一体右町江最初取設可相成品は現華灯ニ有之、何レモ住居人並ニ地主協義およひ候処、出金相嵩且ハ現品相試不申上ハ善悪モ不分、迫て外町々江取設相成候上、猶協義可致迚其儘ニ相成候、其後新製ランプニ模様替相成、夫々取建相成候得共、素ヨリ協義無之品ニ付、出金迷惑、或ハ本材木町通河岸地際ヘ取建相成候分ハ此辺納屋物置等多く、夜は戸〆番人差置候迄ニて格別商業之便利ニモ不相成候間、估券地ニ先片側而巳ヘ取設相成可然抔ト内々苦情相唱候間、弥出費集方ニ取掛り候ハヽ、必右等之苦情相発シ候義と奉存候
右両条御尋ニ付此段御答申上候也
               第一大区七小区兼
               同 大区六小区
                戸長
                     (市川)
  明治八年八月         市川尚裕 
瓦斯ランプ灯入費取集方模様御尋ニ付左ニ申上候
一銀座壱丁目地主住居人共儀、当時之入費割合ニては往々出金方自力難及、難渋之旨申出候
一銀座三町目地主之内他町住居之者右入費区入費江も割掛、三ツ割一分位之出金ニ相成度旨ヲ以難渋申立、未タ出金不仕候
一金六町地先吉福寺橋際ランプ灯一基、数寄屋橋御門外瓦斯灯一基、右を地先町ニは掛ケ隔リ居、入費出金方地先之もの難渋申出候間、割合方相伺置候
右之通リ申上候也
                  第一大区八小区
                   戸長
                       (美つ多)
  明治八年八月            水田光盛 (印)
第一大区八九小区
 南金六町より銀座壱町目迄
一金百九拾六円三銭七厘 瓦斯四十三基一ケ月分入費
  但壱基ニ付
 - 第12巻 p.322 -ページ画像 
     金四円五拾五銭九厘
右金高折半ニ割
 地面惣間数九百九拾弐間八分九リ二毛
   壱間ニ付
       金九銭八厘七毛二糸〇二微 此分地主出費
 住居間口九百廿九間三毛
   壱間ニ付
       金拾銭五厘五毛壱糸 此分表家之者出費
右之通割附出費方町々江申談候処、尾張町壱町目二番地同町弐町目八番地廿番地右三ケ所地主並銀座壱町目五番地外ニ住居人壱戸、同弐町目三番四番地外ニ住居人三戸、同三町目一番地外ニ住居人壱戸、同四町目九番十番十一番十二番十三番十四番十五番地外ニ住居人九戸、尾張町新地住居人十五戸を除之外、昨七年十二月十八日より当三月三十一日迄之分出費致金四百三拾七円五厘会議所江相渡、其後隣区等之模様伝承いたし、銘々苦情申唱出費不仕候
右御尋ニ付取調申上候也
                第一大区八小区
                        (水田)
                 戸長 水田光盛 (印)
                同 九小区
                        (富沢)
                 同  富沢則孝 (印)
第一大区拾壱小区
 西福田町外五ケ町
一金百三拾弐円弐拾壱銭壱厘 瓦斯灯弐殆九基壱ケ月分入費
  但壱基ニ付金四円五拾五銭九厘
  右惣間数七百四拾三間余ニ割
   壱間ニ付 金拾七銭八厘 此分地主並表家之者半高宛出費
右之通割付出費町々江相達候処、神田鍋町地主両三名より右費瓦斯灯点有之家前地主表家之もの而巳出費難渋ニ付、惣高之内半高区入費江割賦、半高地主表家ニて出費相願度、且隣区之出費ヲ見合皆無出金無御座候、此段申上候也
                第一大区拾壱小区
                        (岡村)
  明治八年九月         戸長 岡村政郷 (印)

第壱大区十三小区
通塩町外七ケ町
一金百四円八十五銭七厘  四月分 瓦斯灯廿三基
   但壱基ニ付 金四円五十五銭九厘
 内金五拾弐円四十二銭九厘    地主持
   両側地面小間七百三十九間九分二厘八毛ニ割
     壱ト小間ニ付金七銭八毛六糸
  金五拾弐円四十二銭九厘    住居人持
   両側家作間口合六百五十八間四分六厘七毛
     壱ト小間ニ付金七銭九厘六毛五糸
一金百四円八十五銭七厘  五月分 瓦斯灯廿三基
   割付四月分之通
一金百三拾二円廿一銭壱厘 六月分 瓦斯灯廿九基
 - 第12巻 p.323 -ページ画像 
   但壱基ニ付 金四円五拾五銭九厘
 内金六拾六円十銭六厘      地主持
   両側地面小間八百廿五間壱分三厘八毛
     壱ト小間ニ付金八銭
  金六拾六円十銭六厘      住居人持
   両側家作小間合七百五十弐間弐分弐厘弐毛
     壱ト小間ニ付金八銭七厘九毛
右之通割付出資方町々江申談候処、通塩町横山町壱丁目同町三丁目並元柳町之内三番地廿八番地廿九番地三十番地は四月分より六月分迄出資済之処、不参之町々有之候ニ付、四五月分金弐百九円七十壱銭四厘会議所江相渡申候、横山町二丁目之内七番地八番地十番ヲ除之外は六月分迄出資致、米沢町三丁目一円、吉川町ヘノ会議所地所ヲ除之外一円、元柳町ハ壱番地弐番地十五番地米沢町壱丁目六番地七番地ニ限リ地主並住居人共出費不仕、其後ハ隣区之模様等承及、前ニ出費致候者モ六月分迄は差出候得共已後ハ迷惑抔申出又々前ニ出費割戻呉候様申出候者モ有之、追々迷惑申唱候者御座候
右御尋ニ付申上候也
                   戸長
                         (三戸見)
  八年九月              三戸見斗三 (印)
第五大区壱小区瓦斯灯
浅草茅町弐丁目同所瓦町
右弐ケ町地面壱ト小間ニ付金六銭弐厘五毛ツヽ
住居間口壱間ニ付右同断当六月分
合金弐拾七円六銭三リ会議所江差出申候
一浅草茅町壱丁目同所須賀町
同二小区
一浅草御蔵前片町同所森田町同所南元町
右五ケ町は最初より出金不仕候
右之通御座候也
                右区
  明治八年九月         戸長
                      (浜)
                   浜修敬 (印)
第五大区四小区 万世橋北詰左右カス灯弐基
            神田旅籠町三丁目
右は最初より出金不仕候也
                 右区
                  戸長
  明治八年九月            村田佐兵衛
   ○ガス灯建設ト共ニ「砿油灯」「現華灯」建設ノ出願アリ、参考トシテ左ニソノ資料ヲ掲グ。



〔参考〕東京府布告 明治七年坤(DK120037k-0017)
第12巻 p.323-325 ページ画像

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冊子版の『渋沢栄一伝記資料』をご参照ください。

〔参考〕瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0018)
第12巻 p.325-326 ページ画像

瓦斯局書類  自明治六年至同九年会計課    (東京府文庫所蔵)
 (表紙)
   ランフ建設点灯入費取調書

一英国新製ランフ建設費共   壱基
  此代金弐拾五円
     右点灯費
一壱基分石油壱斗壱升弐合五勺
  此代金弐円弐拾五銭    但弐斗入壱箱ニ付代金四両見積
 - 第12巻 p.326 -ページ画像 
一点消人足壱分
  此給料金五拾銭      但壱人ニ付月給五両之積
 二口           壱基分
  〆金弐円七拾五銭     壱ケ月入費
右者弐拾間毎壱基建之積、入費之儀者私共ニ而出金仕、月々点灯費も立替候間地券坪数壱坪ニ付金四厘七毛之割合を以拾ケ年之間請負被仰付候上ハ、火災其外破損等有之候共無差支仕替可申候、尤千基以上之数ニ相成候得者元価相減候義も可有之奉存候、就而者建設地方之義者私共より難申上候間、点灯之市街可然御指令被下度奉存候也
                 第五大区十二小区
                  吉原江戸町壱丁目
                   弐拾五番地 (黒印)
  明治七年一月十五日          中村長兵衛(印)
                  同町弐拾七番地
                         (黒印)
                     松本金兵衛(印)
                 第五大区八小区
                  浅草南馬道町
                   七番地  (朱印)
                     沼間蓮翠(印)
    会議所
      御中
                        (半紙)

ランフ建設之儀過日御布達相成候処、新橋ヨリ神田迄両河岸御布達落チニ相成候ニ付至急御再達被下度、且浜町辺ハ当分見合置可申御差図両国広小路ハ瓦斯江譲渡シ候ニ付、更ニ左之場所ヲ見立申候間同所之替地ニ相願申度奉存候、依之右御布達落並新加之分共至急御布達被成下候様仕度此段奉願候 以上
                         (朱印)
  明治七年一月              会議所 東京会議所
    御掛
    御中
                         (会議所)
    ランフ新加場所
一箱崎町壱丁目より北新堀永代橋迄
一荒布橋より照降町葺屋町通高砂橋迄
一親父橋より元大坂町辺迄
一新乗物町より長谷川町富沢町栄橋先より久松町村松町薬研堀米沢町三丁目迄
一堀留町壱丁目より田所町新大坂町辺迄
一真福寺橋より新富町辺迄
      以上                 (会議所)


〔参考〕瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0019)
第12巻 p.326-327 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課    (東京府文庫所蔵)
先般於当所瓦斯灯取設ノ儀衆議ノ上奉願候処、既ニ過日許可ヲ蒙リ乃チ今日経営取掛リ罷在候、然ル処右ハ新橋ヨリ万世橋本町ヨリ浅草広小路ニ至ル迄ノ大通リニ相試ミ申度儀ニテ、未夕其他ノ市街ニ遍ク施設不致候、就テハ今度英国発明新製ランフ其用頗ル簡便ニシテ其光亦鮮明ナル由ニ付、瓦斯取設ケノ場所ヲ除キ其他ノ場所ヘ瓦斯同様試ミノ為メ取設申度奉存候、依テハ差向キ新橋ヨリ神田マテ東西中通リ並
 - 第12巻 p.327 -ページ画像 
ニ駿河町馬喰町人形町大門通其他小船町辺ヨリ小網町浜町辺迄ニ施設仕候ハヽ凡五百基程ニモ可相成、尤モ落成ノ上ハ瓦斯同様人民ノ望ニ随ヒ会社取設ケ永続為致可申候、何卒ランフ取設ノ儀モ亦瓦斯同様ニ免許被下度、別紙入費積書相添此段奉願候 恐惶謹言
                会議所当番
  明治七年第二月八日           (朱印)
                   片山喜哉(印)
                       (朱印)
                   杉村甚兵衛(印)
    東京府知事 大久保一翁殿
(朱書)(東京府印)
書面願之趣聞届 候事
  明治七年三月
                   (東京会議所用紙)


〔参考〕街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務裸(DK120037k-0020)
第12巻 p.327-331 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務裸 (東京府文庫所蔵)
知事 
参事                        (朱印)
    (相原)(黒岩)(千田)        庶務本課(印)
奏任出仕 (印)  (印) (印)             (印)
英国発明新製ランフ取設之儀別紙之通会議所ヨリ申出候、右ハ瓦斯同様御聞届相成可然哉相伺候也
(別紙)
   ○前掲ノ二月八日附願書ニツキ略ス。
(別紙)
     ランフ入費積書
一英国新製ランフ壱基  但建設費共
   代金弐拾五円
  是ハ相当ノ割合ノ器械代トシテ月々受取申度、尤モ火災其外破損等ハ点灯差支ナキ様仕替可申候
   右点灯費
一壱基分石油壱斗壱升二合五勺
   代金弐円弐拾五銭 但 壱箱二斗入代金四円見積
  是ハ石油一カルロン六十七時間ニ費シ候割ヲ以テ一夜平均十二時間ニ三合七勺五才消費ノ積
一人足壱分
   此給料金五拾銭 但 壱人ニ付月給五円ノ積
  是ハ日々点消並ランフ掃除油次人足拾基ニ付壱人掛ノ積リ
 〆金弐円七拾五銭    壱ケ月分入費

    ランフ入費積書
一英国新発明ランフ  五百基
  代金壱万弐千五百円 但 建設費共一基金弐拾五円
一石油代点消人足給料
  前操立替元金並見廻リノ者出張所人足詰所
  石油置場取建費共
   此金弐千五百円
  合計金壱万五千円
   是ハ資本金ノ分
    右点灯費其外一ケ月分仕訳
一ランフ五百基
 - 第12巻 p.328 -ページ画像 
   此建設市街長延千間 但 両側長二十間毎壱基建壱町ニ三基建設ノ積
    此地券坪数四万坪
     此町費取立金千八百八拾円 但 壱坪ニ付金四厘七毛
      此仕払
   金千百弐拾五円     石油代
    此石油五石六斗弐升五合 但 二斗入一箱ニ付金四円
     是ハ一カルロン弐升八勺ニシテ六十七時ニ費シ候割リヲ以テ一夜平均十二時間ニ壱基分三合七勺五才ツヽ一ケ月壱斗壱升弐合五勺消費ノ積
   金弐百五拾円     点消人足給料
    此人足五拾人     但 壱人ニ付月給金五円
     是ハランフ拾基ニ付点消並油次掃除人足壱人掛ノ積
   金百八拾円      諸費
     是ハランフ見回リノ者給料並詰所出張所諸費又ハ油次掃除道具代ランフ損シ取繕人費等ノ分
  〆金千五百五拾五円 各月 全消費
               但 壱基ニ付金三円拾壱銭地券壱坪ニ付金三リン八毛八八
  残金三百弐拾五円
     是ハ資本金壱万五千円ノ高立戻シ益金ノ積
右之通御座候也

(別紙)
  (朱書)   (朱書)
  鉄道寮御調  二月四日高嶋嘉右衛門より廻ル
一ランプ四拾壱ケ所       但 夕五時より同七時迄二時間壱ケ所ニ付油入用高壱合三勺
   此菜種油五升三合三勺
    代銀百四拾九匁弐歩四厘  但 壱升ニ付銀弐拾八匁替
    此金弐円四拾八銭七厘三毛
 壱ケ月 金七拾四円六拾壱銭九厘  但 一ケ月三十日積
 壱ケ年 金八百九拾五円四拾弐銭八厘
一瓦斯灯四拾壱ケ所      但 夕六時より明六時迄壱ケ所ニ付一ケ月洋銀四弗割此三十日割一夜拾三銭三厘三毛此十二時間割一時間壱銭壱厘壱毛
                   但二時間弐銭弐厘弐毛
 壱ケ月 洋銀弐拾七弗三拾セント〇六
 壱ケ年 洋銀三百弐拾七弗六拾七銭二
      此金三百二十七円六拾七銭弐厘 但 壱弗六拾目替
  差引
  (朱書)
   金五百六拾七円七拾五銭六厘 瓦斯灯之方益
     但二時間ニ付金壱円七拾三銭壱厘ニ当ル

当市街ヘ試験ノ為メ建設相成候英国新製パテント済ランフ兼テ彼国ヘ注文致置候処、追々右品々舶来ニ付不日建設取掛リ申度、就テハ過日伺済ノ区々ヘ早々御布達被下置度此段相願候也
                会議所掛   (朱印)
  明治七甲戌年第六月         片山喜八(印)
                       (黒印)
                    同田平馬(印)
 - 第12巻 p.329 -ページ画像 
    御掛
      御中
瓦斯油建設ノ儀各区戸長ヘ爾談仕候処図面《(示)》ノミニテハ不行届ノ廉モ有之、現物ヲ以テ衆人ニ相示シ度趣申聞候場所第一大区十三小区並ニ第五大区八小区並ニ第四大区六小区ヘ、為試験両三灯ツヽ相対ヲ以テ建設為仕候間、此段御届申上候也
  明治七年甲戌年六月            会議所 
    御掛
      御中
兼て免許相成候英国新製ランプ、最初請負人より入費共相任候義ニ決定候処、猶又取調候処会議所ニ於て立替置候得は市中賦金之民費相減シ候ニ付、養育院予備金之内を以て立替申度、尤五ケ年目償却相成候見込ニ御座候、依て別紙調書相添此段奉伺候也
  明治七年第七月               会議所
                        (会議所)

英国新製ランプ京橋ヨリ神田マテ東西中通江百七基建設致シ候ニ付、来ル十一日ヨリ点灯相始メ候、依之此段御届申上候也            (朱印)
  十二月 ○明治七年 八日      会議所 東京会議所
    御掛
      御中
                        (会議所)

英国新製ランプ大富町新富町辺江建設落成致候ニ付明十六日より点火相始申候依之此段御届申上候也                      (朱印)
  五月 ○明治七年 十五日      会議所 東京会議所
    御掛
      御中
                       (会議所)
   (一翁)
知事              (印)(印)
  (川勝)                  (印)(印)
参事 (印)               庶務本課 (印)
       (黒岩)(相原)         (印)(印)
奏任出仕    (印)  (印)          (印)
会議所ヨリ別紙申出之趣差支之筋モ無之候ニ付訳書下ケ渡可申哉相伺候也
   八年五月廿二日
(朱書)
右ランフ功験書者七年第一順立帳第二十条ニ詳ナリ
(別紙)
杉本金兵衛外壱名《(松本金兵衛)》より英国新製ランプ建設之儀奉願候節横文之ランプ功験書相添奉差上候趣、右者心得之為メ致一覧度候ニ付御翻訳相成御草稿御坐候ハヽ拝借仕度奉存候、此段奉窺候
  五月十八日
 - 第12巻 p.330 -ページ画像 
                    会議所 
    御掛
      御中
    ランプ入費各区募集調
一金八百八拾三円六拾壱銭八厘八毛 第一大区五小区
      内訳
                本石町壱丁目より同町四丁目迄建灯拾七基
   四百三拾五円弐拾銭    七年九月より本年四月迄月数八ケ月
                  但 壱ケ月壱基金三円弐拾銭
                日本橋より神田迄東西中通り之内建灯拾九基
   弐百七拾五円拾八銭八毛  七年十二月十六日より本年四月迄月数四箇月ト十六日
                  但 右同断
                駿河町通り拾三基
   百七拾三円弐拾三銭八厘  七年十二月二十七日より本年四月迄月数四ケ月ト五日
                  但 右同断
一金弐百拾七円弐拾四銭八厘     同 四小区
   日本橋より神田迄東西中通り之内建灯拾五基
   七年十二月十六日より本年四月迄月数 四ケ月ト十六日
          但 壱ケ月壱基ニ付金三円弐拾銭
一金四百弐拾円弐拾五銭七厘六毛   同 六小区
   京橋より日本橋迄東西中通り之内建灯弐拾八基
   七年十二月十一日より本年四月迄月数四ケ月ト二十一日
          但 右同断
一金四百五円弐拾四銭八厘四毛    同 七小区
   京橋より日本橋迄東西中通り之内建灯弐拾七基
   七年十二月十一日より本年四月迄月数 四ケ月ト二十一日
          但 右同断
一金弐百六拾円六拾九銭七厘六毛   同拾壱小区
   日本橋より神田迄東西中通り之内建灯拾八基
   七年十二月十六日より本年四月迄月数四ケ月ト十六日
          但 右同断
一金三百八拾四円          同 拾弐小区
   馬喰町壱丁目より同町四丁目迄建灯拾五基
   七年九月より本年四月迄月数八ケ月
          但 右同断
一金四百九円六拾銭         同拾四小区
   鉄砲町より小伝馬町三丁目迄建灯拾六基
   七年九月より本年四月迄月数八ケ月
          但 右同断
  合計弐千九百八拾円六拾七銭四毛
右之通ニ御座候也
  六月廿四日             会議所 東京会議所
    御掛
      御中
 - 第12巻 p.331 -ページ画像 
石油之義其時々買上方取計候ては相場騰揚之折柄所詮定額之高にてハ買付方行届兼候ニ付、既ニ先頃右事情巨細陳述、外国江注文可仕旨を以四千円御渡候ニ付、今度英商チツフマレストヲンコンヘニー江精々引合を遂ケ、一箱ニ付洋銀三枚二分五厘ニテ六千箱注文いたし、約定之日より日数百二十日を限り来舶之事ニ結約仕候、尤注文品其実多数ニ候得共、員数相減候ては致し難き趣ニ付無余義右にて取極、則為手金已前御渡し相成候四千円を相渡申候、就てハ石油到着之上ハ代価も相嵩候間、一時操替相願度、左スレハ幾分ハ御用途ニ備置其余ハ悉皆売却いたし候間其節御操替之分ハ速ニ上納可仕積ニ候間、右兼て御聞済被下候様仕度、依之為手金四千円相渡約定いたし候、別紙横文証書一葉相添此段御願申候也
  四月                 松本金兵衛印
    会議所
     ランプ掛
        御中
(朱書)
願之趣聞届、出金之儀ハ一時操換相渡候条、余分之石油は早々売却之上操換金高速納すへし
石油撿査之為掛之者出張致候条水揚之節届出へし
  明治八年四月廿九日
                      会議所印


〔参考〕街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0021)
第12巻 p.331-332 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
 (表紙)
   灯火願    第一大区十小区築地壱丁目十三番地
                      西村勝郎
                入船町五丁目壱番地
                     伊東幸三

    以書付奉願上候
今度府下町々江街灯御取建相成候趣承知仕候、然ル処勝郎儀先年ヨリ心掛候一ツ之新玅ナル灯火有之、是迄数回之試撿ヲ経方今正ニ実効ヲ相遂申候、右者目今御国内ニ被行候石油ヨリハ余程経済ニモ相叶、且ハ取扱方モ至極便利ニシテ、其光輝ハ全ク石炭ノ瓦斯灯ニ斉シク、又是ニ相用候ランプハ製造最モ堅牢ニ御座候間火災之患モ亦大ニ少キ事ニ御坐候、旁以必御為筋ニモ相成可申と奉存候、就テハ幸三儀兼テ鍛治錺鋳物等製造場所持仕居候《(冶)》ニ付、右ラムプ自用及ビ売買ニ相充テ候積リニテ、両人戮力即今頻リニ仕入製造罷在候、然ル処右街灯之儀ハ既ニ請負方願人御坐候趣ニ付、万一彼等カ先願ヲ圧倒致候様成行候テハ私共ノ本意ニ相悖リ候間、彼等カ請負限外之分私共江被仰付候ハヽ難有仕合奉存候、然ル上ハ灯籠建設方及其外共渾テ先ツ自費ヲ以テ取建、代金ハ追テ御下渡可奉願上候、但右発明ノ灯火ハ已ニ詳細ナル比較表モ出来且実物共御沙汰次第可奉入御覧候、何卒右御撿査之上全ク適用ナルモノニ被思召候ハヽ速ニ御採用相成候様仕度此段奉願上候
                                  以上
 - 第12巻 p.332 -ページ画像 
                第一大区拾小区
                 築地入船町五丁目
                  壱番地借  (黒印)
  明治七年第二月            伊東幸三(印)
                同
                 築地壱丁目十三番地
                 新潟県貫属士族
                  綾部平輔方寄留(黒印)
                     西村勝郎(印)
    東京府知事
     大久保一翁殿
(朱書)
書面願之趣建設方会議所江相達置候間諸事同所江罷出可承合事
  明治七年四月廿九日


〔参考〕街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0022)
第12巻 p.332-334 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
    (一翁)
知事               (印)
    (川勝)                   (印)(印)
参事   (印)                庶務本課(印)(印)
奏任出仕    (印)(印)(印)             (印)(印)
築地壱丁目十三番地西村勝郎外壱人ヨリ発明カスランプ街灯設立之儀別紙之通願出候間、会議所江尋問候処、器械善良之趣ニ相聞、且低価候間願通瓦斯並兼而許可相成居候ランプ建設場之外江御許可被仰付度旨、別紙之通申出候、就而ハ差閊無之町々江御差許相成可然歟、尤会議所ニ於テ尚協議いたし其区戸長共江相謀、細民江も為知其上建設方ハ瓦斯灯同様会議所ニテ総テ取扱可然哉、同所並願人ニ御達案添相伺候也
    御達案
                       会議所
                        詰合中
築地壱丁目西村勝郎外一人よりランフ街灯取設方願出、右ハ町柄ニヨリ建設緩急可有之ニ付、区戸長共へも篤と協議之上差悶無之候《(閊)》ハヽ瓦斯灯取扱同様諸入費集方見込可申立事
 但シ建設可相成町銘概略下付いたし候間、尚取捨勘弁可申立事
    願人江御達案
書面願之趣建設方会議所へ相達置候間諸事同所江罷出可承合事
(別紙)
新橋ヨリ金杉橋迄
海運橋ヨリ坂本町南茅場町霊岸橋通南新堀
本八丁堀通ヨリ高橋東湊町辺
芝将監橋ヨリ日陰丁通久保町辺
万代橋脇ヨリ柳原通柳橋辺浅草代地大録天摸寄
万代橋外ヨリ明神前
夫ヨリ本郷通旧金沢邸迄
夫ヨリ金助町湯島切リ通シ池ノ端仲町迄
万代橋外ヨリ御幸町通上野広小路迄
下谷広徳寺前通浅草門跡摸寄田原町辺
花川戸通谷橋迄
浅草矢太神門《(大臣)》ヨリ田町辺
本材木町通伊勢町迄
 - 第12巻 p.333 -ページ画像 
麹町壱丁目ヨリ四ツ谷大木戸迄
   ○街灯建設場所見積書、前同断ニツキ略ス。
 (表紙)
    街灯追願書
                      西村勝郎
                      伊東幸三

    以書附奉再願候
一先般府下街灯建設請負之儀奉願候処今以有無御沙汰無之、然ル処先願之者江者既ニ御許可相成、依而右ラムプ割合入費書過日報知新聞第二百九十号ニテ承知仕候、右ハ如何成ラムプニ可有之哉心得不申候得共、失費割合ニ至リ候而者存外不廉ニ有之、方今民間家業不繁昌之折柄故毎戸取立金等成丈不相嵩様仕度奉存候、依之私共発明之瓦斯ラムプ実物一基並ニ入費積書相添再応奉願上候何卒出格之以
御評議速ニ御沙汰相成候様仕度奉存候 以上
  明治七年三月
                      (黒印)
                   伊東幸三(印)
                      (黒印)
                   西村勝郎(印)
    東京府知事
     大久保一翁殿
(別紙)
    積書
第一号
一街灯       何基 但 惣鉄造リ雛形絵図面之通
   此代一基ニ付
     金弐拾四円也
      但建築入費一式見込
第二号
一同        同  但 同断
   此代一基ニ付
     金弐拾円也
      但 同断
第三号
一同        同  但 木柱ペンキ塗ラムプ骨並ニ家根ブリキ
   此代一基ニ付
     金八円五十銭也
      但 同断
第四号
一同        同  但 同断ラムプ骨木屋根ブリキ
   此代一基ニ付
     金八円廿五銭也
      但 同断
    月費積
一金千〇八十円也   瓦斯油代 但 五百基分トシテ一ケ月ノ消費
    一夜一基ニ付二合ツヽ但十二時間
一金弐百五十円也   点消人足五十人給料
    但一ケ月一人金五円ツヽ
一金百円也      毎月破損繕ヒ其外臨時入用分
一建設長延千間    但両側毎二十間一町ニ三基
  惣計金千四百三十円也   毎月消費
    以上
右之通御坐候、依而先般御許可相成候石炭瓦斯灯五百基並ニ新製ラム
 - 第12巻 p.334 -ページ画像 
プ共建設方既ニ御定メ相成候町々を除ク之外ハ、総而右私共創造之ラムプ御取用相成候様仕度奉存候、尤モ灯籠製造之精粗ハ場所柄ニ応ジ斟酌仕候而可然奉存候、依之第一号ヨリ第四号迄之絵図面相添奉差上候 以上
  明治七年三月
                       (黒印)
                    西村勝郎(印)
                    伊根幸三(印)

    御請書
一先般府下街灯請負之儀奉願候処、書面願之趣建設方会議所ヘ相達置候間、同所ヘ罷出可承合旨被仰渡承知奉畏候、依之御請奉申上候也
                第一大区十小区
                 築地壱丁目拾三番地寄留
                  平民     (黒印)
  明治七年四月三十日           西村勝郎(印)
    東京府知事
     大久保一翁殿


〔参考〕街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0023)
第12巻 p.334-336 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
別紙西村勝郎外一名建白ランフ之儀及評議候処、諸器械逐日精巧相成候儀ハ自然之勢ニ付、先般許可相成候ランプモ有之候得トモ尚又此度之器械モ善良之趣ニ相聞、且低価ニ候間願之通瓦斯灯並兼テ願済相成候ランプ建設ノ場ノ外装置御許可被仰付度奉存候、此段申上候也
  明治七申戌年第四月
                            (朱印)
                     会議所 東京会議所
    御掛御中

築地壱丁目西村勝郎外壱人より申立候御聞済ニ相成候瓦斯油現場為試験第一大区十三小区外弐ケ処江相立候旨御届ケ申上候処、当第五大区壱小区並同区十二小区江為試験相立候間《(尚カ)》、此段申上候也
  明治七年六月十五日              (朱印)
                     会議所 
    御掛
      御中
現華灯瓦斯ランフ街灯建設ノ儀、先般御書下ケ相成候町々其区戸長ヘ談判仕候処、多分ハ実物試撿ノ上決議可仕旨申出候、右ニ付前日御届申上候通昨今既ニ其最寄々々ヘ見本灯一基ツヽ相建、普ク人民ヘ為見知申候、然ルニ別紙書面ノ通決定仕候分ハ実地建築為取掛申度奉存候間、何卒否ヤ御指令相成候様仕度、此段奉伺候也        (朱印)
  明治七甲戌年第六月十七日       会議所 
    御掛
      御中
   ○第四大区六小区戸長ノ回答書略ス。
 - 第12巻 p.335 -ページ画像 
現華灯之義兼て、御届申上候通処々江見本として取設実物見分為仕候処、至極気請宜敷御座候間早々建灯為取掛申度、兼て御書下相成候町町江御布告相成、且又入費之義は区々戸長之適宜取立差出候様御沙汰有之度、依之此段奉伺上候也     (朱印)
  明治七年六月廿七日         会議所 東京会議所
    御掛
      御中             (会議所)
別紙西村勝郎願面之趣評議仕候処、最初瓦斯灯新製ランプ同様御許可可相成、会議所ニおひて取扱引受候ニ付同人義五百基製造手当仕候処会議所ニおひて建設致候両種者人民中苦情も少く候処勝郎建設分者兎角苦情多ニ而建設難仕、本人難渋至極仕候ニ付私利相省別紙之通願出候ニ付、瓦斯灯新製ランプ同様会議所ニおひて引受取扱申候ニ付、此段御届申上置候也
                         (朱印)
  明治七年十二月十五日          会議所 
    御掛御中

(別紙)
 (表紙)
   願書
                  西村勝郎

英国新製ランプ街灯建設之儀先般於会議所御担任相成、依之嘗テ公布相成候入費計算モ更ニ幾分ヲ減却改而御施行相成候段承知仕候、元来此等ノ事業ハ専ラ人民ノ為メニ便利ヲ計ル処ニシテ、敢テ一身ノ利ヲ顧ル所ニ無之候故ニ、毫髪モ其価ノ廉ナルヲ欲スル是人ノ常情、況ヤ発起人ニ於テ然ラザルヲ得ザル儀ニ御坐候、然ルニ私ノ製造仕候現華灯之儀ハ、全ク自己ノ工風ヲ以テ発明仕候創造品ニ有之候故、初発ヨリ成業ニ至ル迄若干ノ年間頗ル心思ヲ苦メ、且之カ為ニ許多ノ財ヲモ費シ候事故、素ヨリ一身窮困ニ陥ラザルヲ免カレザル義ニ御坐候、而シテ之ヲ街灯ニ施スニ至テハ決テ一己ノ利ヲ欲スル所ニ無之衆人ノ為ニ謀ル処ト相心得候間、其入費計算モ亦外二種ノ灯ニ下ルコト数等ナリ、然ルニ新製ランプニ於テハ其後会議所ニテ施設ノ事ヲ担当セラレ候時ニ至リ、従前ノ入費計算改テ其幾分ヲ減却セラレ候儀、之レ只金利ノ厚薄ニ因テ成ル処ト実ニ遺憾ノ至リ御坐候《(ニ脱)》、方今民間生業不繁昌ノ際故成丈出費不相嵩様仕度奉存候、抑会議所設立ノ御趣意ハ人民営業ノ便利ヲ謀リ且国益アル工業ヲ興ス者ハ之ヲ補助被成下候トノ趣予テ承知仕候、然ハ此現華灯ノ儀モ外二種ノ灯ト同一ノ儀ト奉存候間、何卒同様於会議所御担任被成下候様仕度、左候ヘバ其品価モ猶一層減却可仕候、右ハ一己ノ為ノミナラズ府下人民ノ為ニ希願スル処ニ御坐候、何卒出格ノ御評儀《(議)》ヲ以テ偏ニ御聞済被成下度、則減価調書相添奉懇願候 謹言                      (黒印)
  明治七年十二月           西村勝郎(印)
    会議所
      御中
 - 第12巻 p.336 -ページ画像 
   ○現華灯点灯入費改正積リ書略ス。


〔参考〕瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0024)
第12巻 p.336 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課 (東京府文庫所蔵)
知事              (藤井)
   (川勝)               (森)(印)
参事  (印)(相原)          庶務(印)
       (印)
奏任出仕   (印)
別紙之通申出候間左之御達可相成哉相伺候也
九月十五日
書面兼て建設可相成区々戸長江相達置候間、扱所江罷出談事之上可取計事
                             (庶務本課)
兼て御布達相成候現華灯取建候道筋測量之上早速建築取掛リ申度、此段奉伺候也
  明治七年九月十四日             会議所
    御府
     庶務御本課
         御中

現華灯建設仕候ニ付、明十九日より其町々測量之上引続キ建灯仕候間此段御届申上候也
                             (朱印)
  明治七年九月十八日             会議所 東京会議所
    御府
     庶務御本課
         御中


〔参考〕瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0025)
第12巻 p.336 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課    (東京府文庫所蔵)
    現華灯買入代調
一金八千弐百五拾円   現華灯五百基代但シ壱基ニ付拾六円五拾銭
 右ハ未タ建設着手不仕候、此段申上候也
                         (朱印)
  八月 ○明治八年 十八日      会議所 東京会議所
    御掛
      御中


〔参考〕街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課(DK120037k-0026)
第12巻 p.336-338 ページ画像

街灯瓦斯建設書類 自明治六年至同八年庶務課 (東京府文庫所蔵)
            (朱印)
知事  下記之趣可然哉       (竹中)
                       庶務課 (印)
奏任出仕                       (印)(印)

街灯点火出費方之義ニ付、別紙書類を一閲、左之通改正見込順序取調候、因て相伺候也
  八年十月七日

夜灯点火出費取立方改正見込並ニ順序左之通ニて可然哉
 - 第12巻 p.337 -ページ画像 
瓦斯灯         百五拾基位
  但五百基之内当時建設残リ
新制ランフ       八十三基々
  右同断尤伺済ニて漸々建設いたし候事
現華灯         五百基々
  但伺済ニ候へとも未建設不致当今ランフニ改正スルノ議有之趣
右皆設千五百基夜灯器械代並ニ建設費共出金方ハ町会所積金六拾万円余之内ニ有之、右六拾万円有金ハ大蔵省説諭ニ基キ道路橋梁ニ可遣払筈ニ相決居候を一時振替之訳ニ有之候、然ニ街灯之義ハ道路之無縁ニ無之各区点火費等出金方ニ苦情も有之際ニ付、旁以会議所持之道路費ニ組入、右ニ付費用シタル処ヲ為分明、消却年限ヲ緩ク致、瓦斯灯壱基ニ懸る一ケ月費四円五十五銭九厘也内五十銭程を器械代並建設費消却之引去置四十ケ年後ニ皆済の見込之処、左之方法ニ相改候て可然哉
  金二千弐百七拾九円五十銭也
  内二百四十六円五拾銭 消却費
右を道路之区分ニ組入、器械代並ニ建設費消却ハ後日ニ附シ、二百四拾六円五十銭ヲ引去リ 此は暫会議所ニて助之カタチナリ
 残リ
  金二千〇三拾三円也
右三割ニシ
  官ヨリ  六百七十七円余出方
  地主ヨリ 〃
  住居人ヨリ 〃
 但官ヨリ出方之義ハ、一体瓦斯灯建設之節雛形之見込ニて取立以後区民共より等縷々苦情申出ニ付、民度之開明をハカリ、或ハ五年或ハ七年之間御下ニ相成候様上申可然哉、将瓦斯灯器械代並建設費共消却之議三倍瓦斯本増築之上《(儀)》ハ年六歩之利子ヲ引去十七ケ年ニて皆済いたす見込も有之趣ニ御座候、然ニ右増築方之義も会議所見込通ニては各人之需ニ応屋内之灯ニ売候心組之よしニ有之候へとも、当時取設有之幹管五十万立方ノ瓦斯スラ勿論出費候訳ニも無之ニ付、増築之義ハ希望人許多ニ相成或ハ百五十万立方之三分二ニ過キ候日ニ至リ着手候ハヽ可然哉、或ハ民会開設之日ニ附ス可キ哉

新製ランフ灯      五百基
 但壱基ニ付     千四百五十円位ニ此ハ二十四銭余ヲ減シタル積リ
   金三円二十銭也
     七 二厘六毛一九
   内二十銭也器械代並建設費共七ケ年賦之割合ニ出方ニ相成居候事
右五十ケ年賦ニ改候ハヽ壱基ニ付二円九十五銭余ニ相成、夫々地主住居人ニ割リ出資いたさせ可然哉、其上ニて小区限リ申合カ或ハ一町内或ハ壱基ニ当ル地主住居人より買ワント望時ハ売与ニ相成可然哉

現華灯         五百基
 但シ此分もランフニ改る之議有之よしニ付大凡ランフニ準シ可然哉
 - 第12巻 p.338 -ページ画像 
右様御評議ニ相成時は先以建設残リ之分を建設し、区戸長之考ヲ承リ其上ニて確然取調相伺申度と被存候也
                         (東京府)


〔参考〕瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課(DK120037k-0027)
第12巻 p.338-340 ページ画像

瓦斯局書類 自明治六年至同九年会計課    (東京府文庫所蔵)
   十一月七日伺済
    (一翁)                    (印)
知事                  (印)
                          (印)
奏任出仕                    庶務本課(印)
                        (印)(印) (印)
府下街灯之内会議所持瓦斯灯五百基、新制ランフ五百基、現華灯五百基器械買入代並ニ建設費とも会議所積金之内より一時払替有之ニ付、月々点火費ニ併セ四十ケ年賦ヲ以消却相成筈ニ候処、当時民費課出許多之折柄ニ付縷々苦情も有之、旁以再三細考仕候処、一体右積金遣払之義ハ従大蔵省御説諭之旨も有之、道路橋梁等ニ費用いたす訳ニ可有之哉ニ被存候間、右消却方法之義ニ至テも相迫候事柄とも不被存候、且街灯之義ハ道路有縁之器ニ候間、器械買入代建設費とも道路修繕失費と做シ、暫年限ヲ不設民情開明之域ニ進歩候迄ハ目下課出之内広場橋台等ハ会議所より遣払、テールコーク代見込書之通収入次第五百基ニ割リ減方相付ケ可然哉、尤器械破損等出来候月ハ其旨ヲ公告シ、臨時出費ヲ要候方と存候間、別紙書類相添猶会議所へ御下問相成可然や相伺候ナリ

新制ランフ器械代建設費之義も瓦斯灯同断ニ付、消却方法七ケ年ヲ以皆済見込之処、暫年限ハ不取設広場橋台等之分は会議所積金ヲ以遣払可然歟
現華灯建設之上は凡新制ランフニ照準シ可然歟
                        (東京府用紙)
(欄外紀事)
  [詮議ノ次第有之間暫ク上局ノ差図マデ庶務課□置可申事

(別紙)
瓦斯灯   五百基
 右器械買入代建設失費
  金拾壱万千九百余円
 点火費一ケ月分
  金弐千〇三十三円也
 器械買入代建設失費四十ケ年半ニテ消却之見込一ケ月
  金弐百四十六円五十銭也
一ケ月
 〆二口之金
 金弐千二百七十九円五十銭也
一右五百基ニ割壱基ニ付
     金四円五十五銭九厘也
 減少方
 右器械代消却之年限ヲ不設時ハ
  壱基ニ付金四円〇六銭六厘也
 - 第12巻 p.339 -ページ画像 
 一テールコーク売払代金四百六拾七円五十銭
  相減シ候時ハ
    壱基ニ付金三円十五銭余トナル

新制ランフ  五百基
 右器械買入代並建設失費共
  金壱万千四百五十円也
 点火ニ付一ケ月々費
  金千三百六拾三円六十九銭〇六毛余
 器械代建設費修覆費共
  金二百三十六円三拾銭九厘五毛
 二口〆金高
  千六百円也
 右五百基ニ割壱基ニ付
      金三円弐十銭也
  減少方
 右器械買入代建設費修覆費ヲ不取設時ハ
  金弐百三十六円三十銭九厘五毛ヲ減ス
  壱基ニ付 金二円七拾銭七厘三毛余也

現華灯  五百基
 右ハ未建設ニ付減少方ヲ不議□□凡新制ランフニ照準いたす見込
    街灯入費調左之通
瓦斯灯 五百基買入代価 但器械共
 一金五万四千五百五十三円五十八銭五厘九毛也
瓦斯灯 三百四十基建設費
 一金五万七千三百七拾円六拾壱銭七厘三毛也
瓦斯灯 壱基点火入費
 一ケ月 金四円五十五銭九厘
 一ケ月点火入費当割左之通
 従金杉橋新橋迄
  地主ノ一間ニ付出費   六銭九厘余也
  住居人ノ一間ニ付出費  七銭九厘壱毛余也
 従南金六町京橋迄
  地主ノ一間ニ付出費   九銭八厘七毛余也
  住居人ノ同       十銭五厘五毛余也
 西福田町外五ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費   八銭九厘也
  住居人ノ同       八銭九厘也
 通塩町北七ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費   八銭也
  住居人ノ同       八銭七厘九毛也
 浅草茅町三丁目同所瓦町
  地主ノ一間ニ付出費   六銭弐厘五毛
 - 第12巻 p.340 -ページ画像 
  住居人ノ同       六銭弐厘五毛
 浅草茅町一丁目同所須賀町同所御蔵前片町同所森田町同所南元町
  右五ケ町ハ出費談シ中

新制ランフ 五百基買入代価 但器械共
 一金壱万〇五百円也
同   三百二十基建設入費 但器械共
 一金九百五十円也
同壱基点火入費一ケ月
  三円二十銭
 一ケ月此出費当割左之通
 自本石町一丁目四丁目迄一ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  四銭九厘七毛余也
  住居人 同      右同断
 自本両替町伊勢町迄外二ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  四銭六毛余也
  住居人 同      右同断
 自伊勢町本銀町迄外八ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  四銭三厘二毛余
  住居人 同      右同断
 自品川町裏河岸本銀町二丁目迄外十一ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  談中ニ付不設出費
  住居人 同      右同断
 自築地二丁目木挽町一丁目外八ケ町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  談中ニ付不設出費
  住居人 同      右同断
 福田町外十一町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  四銭四厘余也
  住居人 同      右同断
 馬喰町一丁目外三町ハ
  地主ノ一間ニ付出費  五銭壱厘五毛也
  住居人 同      五銭八厘五毛余也

現華灯 五百基買入代価 但器械共
 一金八千弐百五十円也
 右ハ未建設方不相達ニ付右金額之内ヘ建設費ハ組込為申候


〔参考〕会議所掛リ人員各名録調 明治八年九月(DK120037k-0028)
第12巻 p.340-341 ページ画像

会議所掛リ人員各名録調 明治八年九月 (渋沢子爵家所蔵)
    当所各名記
                  取締渋沢栄一
                  頭取三野村利左衛門
                    向井市良兵衛
○下略
    明細録
 - 第12巻 p.341 -ページ画像 
○上略
        瓦斯灯
金五拾円 月給 前ニ記載兼務 地所 墓地 養育院 修路    西村勝三
金五拾円 月給 同 兼務 庶務                藤田清右衛門《(蔵田清右衛門)》
        第壱大区六小区 本材木町三丁目廿四番地西村方 西村代 筒井与八
        第壱大区拾壱小区 神田松下町三番地      藤田代《(蔵田代)》 平門彦三
金三百円 月給 第弐大区三小区 瓦斯元 芝浜崎町三番地構内  一等インジネール会議所雇入 ペレゲレン
金五拾円 月給 同                      二等インジネール 同綾部平助
金廿円  月給 同                      会議所 手代 結城正助
金廿円  月給 同                      同 新井重三
        ランプ現華灯
金五拾円 月給 前ニ記載兼務 地所              片山喜八
金五拾円 月給 第壱大区五小区 品川町九番地         岡田平馬
        同所                     岡田代 河部潜
        第壱大区拾四小区 蛎殻町弐丁目九番地     岡田氏 坂本復之
金拾三円 月給 第壱大区十五小区 松屋町弐丁目七番地     会議所 手代 藤本真
金拾円  月給 第壱大区七小区 北槙町九番地片山方      同 村尾善次郎
○下略