デジタル版『渋沢栄一伝記資料』

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公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2020.3.6

2編 実業界指導並ニ社会公共事業尽力時代

1部 実業・経済

7章 経済団体及ビ民間諸会
1節 商業会議所
1款 東京商法会議所
■綱文

第17巻 p.173-188(DK170020k) ページ画像

明治12年9月11日(1879年)

是ヨリ先、本年二月横浜外国人商法会議所ヨリ当会議所ニ対シ本邦訴訟法並ニ身代限規則ノ改正ニ就キ助力ヲ求メ来ル。爾来当会議所、右ヲ審議シ来リシガ、是日控訴期間ヲ短縮シ保証制ヲ設ケ、且ツ身代限規則ヲ改正セン事ヲ内務卿伊藤博文・大蔵卿大隈重信ニ建議ス。栄一之ニ与ル。


■資料

東京商法会議所要件録 第四号・第二丁 明治一二年四月一七日刊(DK170020k-0001)
第17巻 p.173-174 ページ画像

東京商法会議所要件録  第四号・第二丁 明治一二年四月一七日刊
 - 第17巻 p.174 -ページ画像 
  第七定式集会 明治十二年三月十一日午後第六時二十分開場
    議員出席スル者  三十一名
    同 欠席スル者  二十六名
    横浜商法会議所ヨリ照会ノ件報告
会頭 ○渋沢栄一ハ更ニ横浜商法会議所ノ議員タルジヤデン、マデソン商会ヨリ本邦訴訟法並ニ分散規則ノ改良脩正ヲ要スル旨ヲ該会ニ建議アリシニ付、該会頭ヱー、ゼイ、ウヰルキン氏ハ二月二十四附ヲ以テ其建議書ヲ副ヒ相助ケテ之ガ要望ヲ貫徹セシメン事ヲ当会ニ冀望セリ、而シテ余ハ既ニ当会ニ於テ審議ヲ悉シタル上何分ノ回答ニ及フベキ旨ヲ以テ返書ヲ出シタリ、然レトモ是レ甚ダ重大ノ事件ニシテ之ヲ其筋ヘ上申スベキ歟、将タ之ヲ如何スベキ歟ハ須ラク理事本員ノ考按ヲ要セザル可ラザルガ故ニ今直チニ之ヲ議場ニ上ボシ諸君ノ意見ヲ質スルニ非レトモ、其緩慢ニ流レン事ヲ恐レ、聊カ此ニ其照会状並ニ其建白書ヲ開陳スベキ旨ヲ述ベ、毎章解釈ヲ加ヒ丁寧ニ之ヲ読過シタリ(但シ此書類ハ参考部ニ付ス)
   ○横浜商法会議所ヨリノ照会状ハ「要件録」第四号参考部ニ欠除ス。


東京商法会議所要件録 第六号・第四―八丁 明治一二年七月二日刊(DK170020k-0002)
第17巻 p.174-176 ページ画像

東京商法会議所要件録  第六号・第四―八丁 明治一二年七月二日刊
  第九定式集会 明治十二年六月五日午後七時五分開場
    議員出席スル者  三十二名
    同 欠席スル者  二十六名
    横浜商法会議所ヨリ照会ノ件
本件ニ就キ会頭 ○渋沢栄一ハ発議セント要スルガ故ニ十一番議員(福地源一郎)ハ其請求ニ依リ之ニ代リテ会頭席ニ着キ、衆員ニ告ゲテ曰、本件ハ曩キニ各議員ニ報道シタル横浜外国人商法会議所ニ於テ同地寄留外国人某ヨリ建議シタル趣旨ナ《(ヲカ)》可認シ其会頭ヨリ添書ヲ付シテ以テ之ヲ当会ヘ照会セルモノニ係ル、而シテ此書翰ハ二月二十四日ヲ以テ来着シ、即チ該月末ニ於テ其反訳ヲ終了シ、将ニ之ヲ議事ニ付セントスルニ際シ、恰モ該建議者ガ日本人某ニ対シ公裁ヲ仰ギ其審判中ナルヲ以テ、若シ当時之ヲ議事ニ付スル時ハ或ハ此訴訟ニ関係ヲ及ボシ多少ノ障碍ヲ惹キ起サヾルヲ保スベカラザルノ恐アルヲ以テ、理事本員ハ追テ何分ノ決答ヲナスベキ旨ノ回答ヲ贈リ、今日ニ至ル迄之ヲ議場ニ提出セザリキ、是レ其遅延シタル所以ナリ、然ルニ昨今ニ至リテハ右裁判ハ全ク其局ヲ収メ、既ニ前陳ノ掛念ナキヲ以テ之レヲ今会ノ議ニ付シタリ、然リ而シテ此件タルヤ日本法律ニ関渉スルモノニシテ、当会規則中ニハ其之ヲ議スベキヤ否ヤヲ明示セザルヲ以テ、先ヅ如是我商人ニ至大ノ関係ヲ有スルモノハ仮令法律ニ関スルモ之ヲ議スベキト為スヤ否ヲ議決シ、若シ之ヲ議スベキモノト決セバ更ニ議ヲ此書按ニ及ボシ、之ヲ賛成シテ以テ其筋ニ上申スベキヤ、或ハ之ヲ擯斥シ更ニ当会ノ意見ヲ以テ其議ヲ起スベキヤヲ決定セント欲ス、諸君其レ之ヲ領セヨ
三十一番(渋沢栄一)当会ニ於テ法律ニ関渉スルノ件ヲ議スベキヤ否ヤノ問題ハ須ラク考按ヲ尽シ審議ヲ要セザルベカラズト雖トモ、本員ガ見ヲ以テスレバ之ヲ議スルモ敢テ妨ゲナシト信ス、抑モ商法会
 - 第17巻 p.175 -ページ画像 
議所ニ於テ市面ノ冷熱、商況ノ盛衰ヲ調査シ、其要件ヲ挙テ之ヲ議スルハ固ヨリ其主トシテ任スル所ナリ、故ニ商業ニ関シテ緊要ノ関係ヲ有スルモノアラバ其事仮令法律ニ渉ルモ復タ之ヲ問ハザル可カラズ、今若シ仮リニ之ヲ議シ得ザルモノトセバ我輩商業ノ利害得失ヲ議スルノ区域ハ太ダ狭小ニ陥リ、大ニ他日ノ不幸ヲ招クノ恐アラン、依テ本員ハ敢テ之ヲ議スルヲ可トス
二十三番(原六郎)三十一番ノ言ノ如ク当会ニ於テハ其事項法律ニ渉ルモノト雖トモ之ヲ議スルハ固ヨリ不可ナシト雖モ、此来翰ヲ採用シ、之ニ基テ以テ議事ヲ起スガ如キハ太ダ本員ガ好マザル所ナリ、要スルニ本邦身代限規則ノ如キハ甚ダ不充分ナルヲ免カレザルヲ以テ、其改正ヲ要セントナラバ此来翰ニ関セズ直ニ当会ノ所見ヲ以テ之ヲ其筋ニ建議スベシ、焉ゾ外人ノ指命ヲ承ケテ之ヲ為スヲ須ヒン若シ果シテ此来書ニ基キ之ヲ議スルトキハ、将来外国人ヨリ建議若クハ忠告アル毎ニ汲々其頤使ヲ是レ仰グノ弊ヲ生ズルモ亦知ル可ラザルナリ
二十番(朝吹英二)本員モ亦二十三番議員ノ陳説スルガ如ク外人一片ノ来翰ニ就キ喋々之ヲ当会ノ議ニ付スルハ甚ダ鄭重ニ失シ、異日必ズ弊習ヲ生ズルニ至ラン事ヲ恐ル、依テ此書翰ヲ採用スルガ如キハ最モ不可ナリトス
三十一番(渋沢栄一)二十三番・二十番ハ共ニ此来翰ニ就キ当会ノ説ヲ発スルハ不可ナリト云フト雖トモ、本員ノ見ヲ以テスレバ其説太ダ非ナリトス、如何トナレバ仮令ヒ外国人ヨリ寄セ来リタル者ナルモ其建議ノ可ナルモノハ之ヲ採用スベク、其不可ナルモノハ之ヲ擯斥スベシ、何ゾ内外人ニ拘泥スルヲ須ヒン、故ニ本員ハ此按ニ就キ之ヲ議スルヲ可トス
二十五番(竹中邦香)之ヲ可トシ、之ヲ不可トスルモ当会規則中其明文ナク、殊ニ当会創立意見書中仲裁事務ノ如キハ法律ニ関渉スルモノアルヲ以テ当時其許可ヲ得ル事能ハザリキ、故ニ該件ノ如キ之ヲ議スルト否トハ独リ当会ノ臆断ニ付セズシテ更ニ其筋ノ指令ヲ待チ然シテ後之ヲ決行スルヲ良トス
三十一番(渋沢栄一)身代限規則ノ不充分ナル、訴訟法ノ宜キヲ得ザルハ、一人一己ノ考按ヲ以テ其意見ヲ上申スルヲ得ベキモノナリ、況ヤ此件ニ就キ至大ノ関係アル我輩商人ノ集会所ナル当場ニ於テ之ヲ議シ之ヲ論スルヲヤ、而シテ其之ヲ議スルト否トハ会中ニ於テ決スベキモノニシテ、特ニ之レヲ政府ニ上申シテ其指令ヲ抑グガ如キハ太ダ其当ヲ得ザルモノトス
四十四番(井関盛艮)凡テ法律ハ事物ニ随テ生スルモノニシテ、事物ノ変遷ニ随ヒ法律モ亦之ヲ左右セザル可ラズ、今此件ノ如キ親シク商人社会ノ間ニ関係ヲ有スルモノナレバ当会ニ於テ之ヲ議スルハ固ヨリ至当ナリトス、依テ本員ハ三十一番ノ説ヲ可トス
其他五十二番(中沢彦吉)五十七番(匹田右市造)等ノ陳説アレトモ大同小異ニシテ到底三十一番ノ説ヲ賛成スルニ帰スルガ故ニ、会頭ハ当会ニ於テ之ヲ議スルヲ可トスルノ説ニ起立ヲ命シタルニ多数ニ因リ之ヲ可決シ、且曰ク、当会ノ規即《(則)》ニ於テ会外ヨリ建議スルモノニシテ
 - 第17巻 p.176 -ページ画像 
之ヲ賛成スルニ決セバ添書ヲ付シテ之ヲ上申スル事アリ、是レ恰モ嚮キノ新潟県遠藤吉平氏ガ俵造改良ノ議ニ於ケルガ如シ、モシ又此建議ヲ擯斥シ更ニ当会ノ意見ヲ以テ此案ヲ議セント欲セバ、別ニ其措置ナカル可ラズ、故ニ此来翰ニ就テ之ヲ議スル歟、将タ之レヲ擯斥スルカノ二様中其孰レニ処スベキヤノ議決ヲ要スルト雖モ、若シ今夕之ヲ議了セントスルトキハ尚ホ多時ヲ費スベキガ故ニ次会ニ譲リ之レヲ詳議セン事ヲ望ム旨ヲ述ベ放会ス、時ニ九時十分ナリ


東京商法会議所要件録 第七号・第一―三〇頁 明治一二年七月四日刊(DK170020k-0003)
第17巻 p.176-182 ページ画像

東京商法会議所要件録  第七号・第一―三〇頁 明治一二年七月四日刊
  第六臨時集会 明治十二年六月十一日午後七時二十分開場
    議員出席スル者  二十六名
会頭(福地源一郎)曰、本会ノ議事ハ即チ前会ニ提出シタル横浜外国人商法会議所ヨリ照会ノ件ナリ、而シテ事法律ニ渉ルモ苟モ商業上必須ノ関係ヲ有スルモノハ当会ニ於テ其得失利害ヲ討論スベキハ既ニ前会ニ決議シタルガ故ニ、今会ニ於テハ此照会状ニ基キ之ヲ建議スベキ歟、将タ之ヲ擯斥シ、更ニ当会ノ意見ヲ以テ上申スベキ歟ヲ議定シ、遂ニ其決議ニ拠リ或ハ此来翰ノ可否如何ヲ論定シ、或ハ特ニ当会ノ意見タル上申按ニ論及セントス、依テ先ツ此二者中其孰レヲ取ルベキ歟ヲ議スベシ
三十一番(渋沢栄一)本員ハ既ニ前会ニ於テ陳述セルガ如ク、商業上ニ関スルモノハ其事仮令ヒ法律ニ渉ルモ之ヲ議上ニ上ホセ併セテ此按ニ就キ之ヲ議セン事ヲ望メリ、其故如何トナレハ抑モ当会ニ於テ此議ノ由テ起ル所ハ現ニ此来状ニ根スルモノナレハ、今外国人ヨリノ照会ニ係ルヲ以テ故意ニ之ヲ擯斥セントスルハ甚狭少ノ見ト云フベシ、然リ而シテ本員カ此按ニ就テ之ヲ議セント要スルモ、固ヨリ尽ク彼ノ治外法権者ノ請求スル所ヲ容ルヽニ非ス、唯ダ其取ルベキモノハ之ヲ取リ、其捨ツベキモノハ之ヲ擯ケ、取捨酌量其宜キニ就キ之ヲ建議セント欲スルナリ、依テ直ニ本按ヲ以テ之ヲ議スルヲ可トス
二十番(朝吹英二)三十一番議員ハ此議ノ由テ起ル所ハ其実已ニ此来状ニ在ル以上ハ、国ノ内外ヲ以テ故意ニ之ヲ擯斥スルハ其見甚タ狭シト為スト雖モ、本員ヲ以テ之ヲ考フレハ大ニ然ラサルモノアリ、夫レ我国身代限規則ノ完備ナラザルハ敢テ外人ノ告指ヲ俟タズ衆人ノ識認スル所ナレバ、其之ヲ議スルハ我国人民ノ職掌ニシテ法律漸ク開進スルニ随ヒ我自ラ之ヲ改正スルノ日アルベシ、然ルニ今彼ガ忠告アルニ就キ汲々当会議員ノ心思ヲ凝シテ之ヲ議セントスルハ其不見識モ亦太甚ナリト云ハザルヲ得ズ、而シテ是レ若シ外国新聞ニ掲載スル所ニシテ当会其所説ニ注念シ之ヲ議セントナラハ或ハ之ヲ可トスベキガ如シト雖モ今ヤ則チ然ラズ、加之若シ偶々全ク此来状ノ趣意ヲ賛成スルニ至ラハ大ニ力ヲ外国人ニ添ユルノ虞アラン、是レ本員ガ此書按ニ就キ之ヲ議スルヲ好マサル所以ナリ、故ニ今会ニ於テハ単ニ其回答ノ趣意如何ヲ議スルヲ以テ適当ナリトス
二十三番(原六郎)身代限規則ノ不十分ナルハ衆人ノ痛論スル所ニシテ外人之ヲ忠告スルハ或ハ之ヲ取ルベキガ如シト雖モ、倩ラ之ヲ熟
 - 第17巻 p.177 -ページ画像 
考スルニ未タ遽カニ外人ノ忠告ニ与ミスベカラザルモノアリ、夫レ目下条約改正ノ際ニ当リ、其問題ハ治外法権及ヒ海関税ノ二者ニ出テス、而シテ本件ノ如キハ其一ニ含入セルモノニシテ、現ニ此来状中ニモ各国公使ヘ建白云々ノ言アリ、如此我人民ノ泰否ニ関スル所ニシアレハ我レ苟モ其権利ヲ伸ヘント要サハ敢テ反対説ヲ主張シテ以テ彼カ請求ヲ拒マサル可ラサルナリ、且ツ此来状中外国人ハ日本人ニ比スレハ甚タ不幸ノ地位云々ノ言アリト雖トモ、是レ外国人ト日本人トノ関係ニアラズシテ原被両国ノ関係ナリ、然ルニ此等ノ事ニ関シ当会ノ意見ヲ添ユルハ決シテ其宜キヲ得タルモノニ非ス、故ニ本員ノ見ヲ以テスレハ本件ノ如キハ甚タ重大ノ件ニシテ之ヲ議スルハ当会ノ権内ニアラサル旨ヲ以テ答書ヲ与ヘ、以テ彼レガ忠告ヲ謝スレハ敢テ敬礼ヲ失スルノ慮ナカルベシ
十五番(益田孝)本員ハ疾病ヲ以テ前会ニ出席セサリシガ今諸君ノ議ニ拠テ既ニ此照会状ニ基キ之ヲ議スルト否トノ二説ヲ聴了セリ、而ルニ二十番並ニ二十三番ノ之ヲ擯斥セン事ヲ主張セラルヽガ如キハ或ハ本按ノ趣旨ヲ誤解シタルニ出テタルモノニ似タリ、何トナレハ此両議員ハ是レ外国人ノ手ニ出テタルヲ以テ之ヲ議スルヲ好マスト云フト雖モ此説ノ如キハ太タ其当ヲ失シタレハナリ、何ントナレハ曩ニ当会創立ノ際会頭ヨリ横浜商法会議所ニ照会スルニ、向来商業上ニ関スル緊要ノ事件ハ互ニ相翼賛シテ以テ一般ノ公益ヲ致サン事ヲ以テセリ、而シテ今該会ヨリ此照会状ヲ贈リタルハ則チ此照会ニ基キタルニ外ナラサレハ豈之ヲ擯斥スルノ理アランヤ、且ツ従来外人ハ我商人ヲ軽蔑シ、共ニ計ルニ足ラサルモノト為スノ弊アリシニ今如此重大ノ件ヲ以テ之ヲ当会ニ協議シ其扶助ヲ求ムルガ如キハ実ニ当議員ノ名誉ナリト言ハザル可ラス、然ルニ未タ之ヲ議事ニダモ上ホセズ遽カニ之ヲ擯斥セントスルガ如キ実ニ大早計ト云ハサルヲ得ンヤ、加之二十三番ハ内外人ニ関セスシテ原被ニ関スト云フト雖モ、是レ外国人ト日本人トノ関係ヲ含ムノミナラス身代限規則ノ如キハ我商人ニ於テ直接至大ノ関係アルニ非スヤ、又目下条約改正ノ秋ニ当リ此来状ニ原ヒテ之ヲ上申セハ大ニ力ヲ彼レニ与フル虞アリト云フト雖モ、別ニ之ヲ当会ノ意見トシテ建議スルモ其力ヲ仮スヤ否ニ至リテハ復何ソ差異アラン、故ニ本員ハ三十一番陳説ノ如ク本按ニ就キ之ヲ議スルモ敢テ妨ケナシトス
六番(大倉喜八郎)二十番並ニ二十三番ノ所説ニ就キ十五番ガ駁議セラレタルガ如ク、仮令ヒ此照会状ヲ擯斥シテ更ニ当会ノ意見ト為シテ之ヲ議スルモ其実己ニ此按ヲ議スルニ異ナラズ、又二十番ノ如キハ痛ク外人ノ忠告ヲ嫌忌スト雖モ、鉄道ノ如キ電信ノ如キ共ニ皆外国人ノ忠告ニ出テヽ之ヲ構造シタルニ非スヤ、固ヨリ之ヲ取ルト否トハ我意見ニ在テ存スルモノナレハ之ヲ当会ニ議スルモ更ニ妨ケナシトス、依テ本員ハ三十一番ノ発議ヲ賛成ス
二十番(朝吹英二)三十一番ハ外国人ノ手ニ出テタルヲ以テ之ヲ議スルヲ好マズト為スハ其見狭シト為シタルヲ以テ聊カ見識ノ広狭ニ就キ自己ノ卑見ヲ陳述セリト雖モ、独リ十五番ガ之ヲ議スルト否トヲ以テ道理ト云ヒ不条理ト云フガ如キニ至テハ其説甚タ服シ難シ、其
 - 第17巻 p.178 -ページ画像 
故如何ナレハ十五番議員ハ頭初横浜商法会議所ト相互ニ照会スルアルヲ以テ之レヲ呶々スルト云トモ、試ニ彼ノ堂々タル各国条約書ヲ視ヨ、其第一款ニ於テ互ニ協和親睦ヲ主トスルノ約アルモ其内部ヲ顧ミレハ互ニ呑噬ヲ事トセリ、然ラハ即チ是レ尋常寒暑ヲ叙スルト一般ノ応答ニ過キサル而已、何ソ之ニ是レ拘泥シテ我ヲ損シ彼ヲ益スルヲ須ヒン、殊ニ此按ノ如キハ「ジヤーデンマデソン」商会ヨリ高島炭礦主後藤氏ニ関係ヲ有スルモノニシアレハ彼ノ外人ノ意中如何ナル術策ヲ懐クモ亦知ルベカラス、善シヤ此恐ナシトスルモ軽卒之ヲ取ルハ甚タ本員ガ好マザル所ナリ、又六番議員ハ鉄道・電信等ノ事ヲ引証セラレタレトモ此ハ是レ大ニ其性質ヲ異ニシ、一個ノ売買的ノモノニシテ敢テ我国ノ法律ニ関スルモノニアラズ、何ソ同日ノ論ニ附ス可ケンヤ、故ニ本員ハ敢テ此按ニ基キ之ヲ議スルヲ好マス而シテ此他尚ホ我自ラ議スベキノ問題其数尠少ニ非サルヲ以テ徐々ニ之ヲ議シ、然ル後漸ク身代限ノ規則ニ及バシメン事ヲ欲スルナリ
三十一番(渋沢栄一)二十番ハ本員ノ説ヲ目シテ了解シ難シト云フト雖トモ、本員ハ二十番説ノ了解シ難キ事却テ之ニ十倍シテ尚ホ余リアリ、惟フニ二十番ハ未タ本按ヲ熟読セザルモノヽ如シ、夫レ此建白按ノ趣旨タルヤ日本控訴法ノ連々幾多ノ日子ヲ要シ、其間債主要償ノ機ヲ失スルノ弊害ヲ痛論シ、且ツ日本人ト外国人ノ関係ハ云々ニシテ此情体ハ云々ナリト内外公衆ニ対シテ説キ来リタルモノニシテ、決シテ一人一己ニ関スルモノニアラス、而シテ如此内外一般ニ関係ヲ有スルモノニシテ、而シテ其事今日ニ肯緊ナルハ心窃ニ之ヲ識ルト雖トモ、只外国人ヲ嫌悪スルノ私情ヨリ直ニ之ヲ擯斥セントスルハ実ニ交誼ヲ知ラサルノ極ト謂フヘシ、是レ今日ノ朝鮮ト雖トモ且ツ之ヲ為スヲ屑トセサル所ニシテ、所謂牡丹人種ト同一般ナリト言ハサルヲ得ス、故ニ本員ハ当会場ニ於テ如此ノ論説ヲ聞クヲ好マザルナリ
二十三番(原六郎)二十番ハ外国人ノ照会ナルヲ以テ一ニ之ヲ議スルヲ好マスト云フガ如シト雖モ、本員ノ説ハ稍々之ト異ナリ、抑モ法律ニ渉ル所ノ事項ト雖トモ商業必須ノ関係ヲ有スルモノハ之ヲ議場ニ上ボスノ一事ハ已ニ前会ニ於テ本員モ亦之ヲ賛成スルガ如ク固ヨリ不可ナシト雖トモ、此件ノ如キハ日本人ノ権利ニ関シ、又法律ニ関スルモノニシテ、而シテ彼ノ治外法権者ヨリノ照会ニ係ルヲ以テ敢テ之ヲ議スルヲ好マズ、唯タ単簡ノ回答ヲ以テ之ヲ謝スルヲ可トスルナリ
三十一番(渋沢栄一)二十三番ハ此案ノ法律ニ渉ルモノニシテ、而シテ彼ノ治外法権者ヨリ照会セルヲ以テ之ヲ議スルヲ好マスト云フト雖トモ、此案ノ如キハ大ニ商業ニ関係ヲ有スルモノニシテ即チ日本人ト外国人トノ間ニ於テ幸不幸アルヲ主トシ、其他身代限規則ノ改良ヲ要スル云々ノ如キ、実ニ商業上ニ於テ一般人民ノ利害ニ関係セリ、故ニ此案ニ就キ之ヲ議シ之ヲ答フルハ亦以テ相当ノ事タルヘシ
二十三番(原六郎)既ニ陳述スルガ如ク本邦身代限規則ノ不十分ナルハ常ニ余輩ノ憂フル所ニシテ、既ニ之ガ改良ヲ企望スルモノ一日ニ非スト雖トモ、今外人ノ忠告ニ拠リ之ヲ建議スルヲ好マス、唯此按
 - 第17巻 p.179 -ページ画像 
ニ基カズ別ニ当会ニ於テ之ヲ建議セント要スルニ外ナラサルナリ
五十八番(条野伝平)法律ヲ議スルハ前会ニ於テ既ニ之ヲ決了セリ、唯タ今会ニ於テ議セント要スルモノハ此按ニ就キ之ヲ議スル歟否ラサル歟ニ在リ、而シテ二十番議員説ノ如ク外国人ヨリノ照会ヲ以テ直チニ之ニ左袒スルハ少シク忌嫌スル処ナキニ非ルヲ以テ、仮令此按ニ就テ之ヲ建議スルモ別紙ノ通リ云々ヲ以テセズ当会ノ意見ヲ以テ之ヲ上申シ、其書中曾テ横浜商法会議所ヨリ照会アリシ旨ヲ挿入スルニ止ムルヲ可トス
四十六番(子安峻)仮リニ二十番二十三番ノ所説ニ従ヒ之ヲ当会ノ建議ト為スモ、其実外国人ノ来状ニ起源スルモノニシアレバ只外様ヲ飾ルニ過キサルノミ、又二十番ハ当会之ヲ賛成スレハ力ヲ彼ニ添ユルノ虞アリト云フト雖モ、其之ヲ賛成スルト否トハ唯タ決議ノ取捨如何ニ在ルノミ、依テ本員ハ三十一番ヲ賛成ス
四十一番(柴崎守三)此件ノ如キハ商業上ニ於テ至大ノ関係ヲ有スルヲ以テ固ヨリ之ヲ議スルヲ好ムト雖モ、五十八番ガ陳説ノ如ク別紙ノ通リ云々トシテ之ヲ上申スルハ非ナリ、但シ其趣旨ヲ取捨酌量シテ以テ之ヲ建議スルヲ可トス
二十五番(竹中邦香)二十番ハ之ヲ議スルヲ非ナリトスト雖モ、是レ既ニ前会ノ決議ニ係ルモノニシテ之ヲ議スルト否トハ更ニ論弁ヲ須ヒス、今現ニ之ヲ議スルニ非スヤ、但タ本会ニ於テハ本按ニ就キ別紙ノ通リ云々トシテ上申スル歟、将タ直チニ当会ノ意見トシテ之ヲ建白スル歟ノ二者ヲ議定スルニ在リ、然レトモ此書按中之ヲ取ルベキモノト取ル可ラサルモノトノ二様アレハ、別紙ノ通リ云々ト云フヲ得ザルモノヽ如シ、依テ直チニ此按ノ報告ニ就キ其可否ヲ議決スルヲ可トス
二十番(朝吹英二)二十五番ハ此来状ニ就テ議スルト否トハ既ニ前会ニ於テ之ヲ決セリト云フト雖モ、前会ノ決議ニ係ルモノハ法律ニ関スルモノヲ以テ当会ノ議場ニ上スベキヤ否ヤノ一事ニシテ未タ此案ニ議及セズ、是レ恰モ人ノ発言ヲ制シ、其人之ヲ唯スレハ則チ曰ク汝何ソ発言セルヤト言フニ異ナラス、其妄モ亦太シカラズヤ
十三番(中山譲治)三十一番説ノ此来状ニ就テ之ヲ議スヘシ云々ハ最モ本員ノ同意ヲ表スル所ナリト雖モ、其取捨ヲ細書シ、一々之カ理由ヲ挙テ以テ回答ヲ為スト云フニ至テハ之ニ同意スル事能ハス、本員ヲ以テ之ヲ考フレハ只単簡ノ答書ヲ以テ足レリトス
以上ノ他尚ホ一二ノ説アレトモ要スルニ大同小異ナルヲ以テ会頭ハ此案ニ就キ之ヲ議スル歟、将タ之ヲ擯斥スルカノ二様ニ就キ之ヲ決議セント要スル旨ヲ述ベ、先ツ之ヲ擯斥スルノ同意者ヲシテ起立セシメタルニ僅カニ三人、次ニ此按ヲ採用スルノ同意者ニ起立ヲ命シタルニ多数ニ因リ之ヲ可決シ、更ニ之ヲ朗読シテ総体議ニ渉ラントスルニ当タリ三十一番(渋沢栄一)ハ会頭ノ許諾ヲ請ヒ建議シテ曰ク、抑モ横浜会議所会頭ノ照会状ハジヤーデンマデソン商会ヨリ建白ノ趣旨ニ就キ其要領ヲ酌量摘抜シタルモノニシテ、各議員ハ既ニ之ヲ熟読セラレタル事ヲ信スルガ故ニ今更ニ之ヲ朗読スルヲ要セザルベシ、而シテ此来案ノ趣旨ニ就キ各議員ハ固ヨリ取捨ノ意見アルヘシト雖モ、先ツ本員
 - 第17巻 p.180 -ページ画像 
ノ卑見ヲ以テ其取ルベキモノト否ラサルモノトヲ挙ンニ、来状中外国人ハ御国人ニ比スレハ不幸云々ノ語アリ、是レ日本人ハ上告スルモ其裁判ヲ執行スト雖モ、外国人ニ於テハ則チ然ラサルヲ以テ外人ヨリ之ヲ見レハ不幸ト云フベキガ如シト雖モ、外国人ニ此不便アルハ猶彼ガ治外法権ノ利アリテ我ニ不便アルガ如ク、所謂不便ノ交換ナレハ敢テ外人ノ請求ニ与ミシ難キヲ信ス、且ツ御国身代限規則云々ハ其理ナキニ非スト雖モ、今日ニ於テ遽カニ完全ノ方法ヲ覓ムルハ或ハ難キモノアルガ如シ、而シテ其最モ賛成スベキハ保証金ノ法ニシテ、是レ商業上大ニ裨益ヲ与フヘキヲ信ス、但シ各員ノ詳議ヲ以テ其取捨ヲ決シ、然ル后調査委員ヲ撰挙シテ以テ之ガ調査ニ付シ其成ルヲ俟チ再議セン事ヲ望ム
二十五番(竹中邦香)聞クカ如クンバ其筋ニ於テ更ニ民法ヲ議定セラレ早晩之ヲ頒布セラルベシト、若シ此言ヲシテ果シテ信ナラシメバ此控訴手続ノ如キ身代限規則ノ如キハ或ハ其草按中ニ含有スルモ亦知ル可ラズ、果シテ然ラハ当会ニ於テ之ヲ建議スルモ或ハ徒労ニ属スルモノヽ如シ、依テ窃ニ之ヲ其筋ニ質シ、而后本按総体ノ可否ヲ議スル未タ遅シト為サヾルベキヲ信ス
五十八番(条野伝平)二十五番ノ説可ハ則チ可ナルガ如シト雖モ、若シ果テ改正ニ至リタルモノトスルモ当会ヨリ之ヲ建議セハ或ハ更ニ其現行ヲ促スノ一助トナリ或ハ其参考ノ益ヲ為スベシ、依テ三十一番ガ発議ノ如ク之ヲ議定シテ委員ニ付シ更ニ再議ヲ経テ其筋ニ建議スルヲ可トス
六番(大倉喜八郎)本按ノ趣旨ニ就キ其要件ヲ求ムルトキハ三十一番説ノ如ク三項ニ止マレリ、而シテ三十一番ハ身代限規則ノ如キハ今遽カニ之ヲ改正スルヲ望ムヘカラズト為スト雖トモ、此改正ノ如キハ目下我国人民ノ大ニ冀望スル処ニシテ、且ツ今日ノ急務ナルヲ以テ本員ハ併セテ其改正ヲ建議スルヲ可トス
四十一番(柴崎守三)此書按ノ要旨ニ就テハ之ヲ委員ノ調査ニ付シ、然ル后其可否ヲ議決スルヲ可トス
四十六番(子安峻)此書按ニ於テハ幸不幸ノ別ヲ痛論セリト雖モ、此不幸ハ彼レニ治外法権ノ便アルニ原由スルモノナレハ三十一番説ノ如ク余輩モ亦之ヲ賛成スルヲ得ス、然レトモ身代限規則ノ改正ノ如キ保証金ノ如キハ最モ今日ノ急務ナルヲ以テ此二項ニ就テハ之ヲ賛成スベシ、依テ更ニ其調査委員ヲ撰挙シ文按ヲ考定シテ而シテ后其可否ヲ議スルヲ可トス
会頭曰ク、三十一番並ニ其他二三議員ノ陳述ノ如ク当会ニ於テ改メテ之ヲ朗談《(読カ)》スルハ啻ニ不愉快ヲ覚ユルノミナラス、各員之ヲ熟読シタルベケレハ更ニ要用ナラザルガ故ニ、本按ニ就キ其要項ヲ摘抜シテ以テ委員ノ調査ニ付スベシト雖トモ、今会ニ於テ其取捨ノ項目ヲ確定セザレハ之ガ委員タルモノ其調査ニ臨ミ目的トスル所ナカラン、故ニ先ツ其調査ニ付スヘキ要領ヲ議定セサル可ラズ、又二三ノ議員ハ之ヲ三項ニ区分スレトモ会頭ノ考按ヲ以テスレハ、之ヲ二問題ニ大別スヘキモノヽ如シ、即チ外国人ガ日本人ニ対シ幸不幸云々是レ其一ニシテ、身代限規則ノ十分ナラザルヲ以テ之ヲ改正セント要スルハ其二ナリ、而
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シテ彼ノ保証金ノ如キ財産取押ノ如キ皆此第二項中ニ含有セリ、故ニ今此二項ニ就キ之ヲ議定シ而シテ后之ヲ委員ノ調査ニ付スベシ
三十一番(渋沢栄一)会頭陳述ノ如ク之ヲ約スレハ二項ニ出テス、又六番議員ハ本員ガ身代限規則ノ改正ハ今遽カニ之ヲ望ムヘカラズノ説ヲ駁シタリト雖トモ、本員ガ云フ所ハ今遽カニ其完全ヲ望ミ難シト云フニ在リテ、敢テ其改良ノ事ヲ建議セスト云フニ非ラス、依テ聊カ之ヲ弁解ス
於是尚一二議員ノ陳述アレトモ要スルニ本件ヲ二項ニ分カチ、委員ノ調査ニ付スルノ議ニ帰スルヲ以テ会頭ハ此ニ之ヲ決シ、而シテ此第一問題ナル外国人ノ幸不幸云々ハ之ヲ取ルベキ歟、将タ否ラサル歟先ツ之ヲ議定スベキ旨ヲ述フ
二十五番(竹中邦香)此第一問題ハ曩ニ三十一番カ説明ノ如ク所謂不便ノ交換ナレバ無論之ヲ擯斥スルヲ可トス
十五番(益田孝)幸不幸ノ問題ニ就テハ治外法権ノ別アルヲ以テ彼レガ言フ処ハ之ヲ擯斥スヘシトハ是レ各議員ノ所説ナルガ如シト雖トモ、此訴訟法ノ由テ起ル所以ヲ原ヌルニ、外国人勝公事トナリ其裁判ヲ執行セハ仮令ヒ被告之ヲ上告セルモ彼レ其金ヲ取リテ此地ヲ去ルヲ以テ之ヲ呼ヒ出スノ手段ナキニ由レリ、然レトモ是レ其当ヲ得サルモノヽ如シ、故ニ本員ノ見ヲ以テスレバ外国人勝公事トナリ被告之ヲ上告スルトキハ裁判所ニ於テハ其裁判ヲ執行シ、而シテ被告ヨリ出ス所ノ金ヲ預リ置キ、終審判決ニ至リ尚勝公事トナルニ及ンテ始メテ之ヲ引渡スモノト為サバ、其法確実正当ナリト言フヲ得ン乎、然ルニ彼レ治外法権ヲ有スルヲ以テ我レ彼レニ酬ユルニ此不便ヲ以テセント言ハ其法不正ニ陥ルベシ、本員ハ勤メテ法ノ公平ヲ求メン事ヲ欲ス
三十一番(渋沢栄一)抑モ此法律ノ起源ヲ推究スルニ敢テ重大深遠ノ事情ニ原因スルニアラサルモノヽ如シ、聞クガ如クンバ往年藩々負債ノ金員ニ係リ往々内外人ノ間ニ訴訟ノ起ルアリテ、外国人等カ我訟庭ニ出ルニ就テ不可言ノ不都合ヲ生シ遂ニ此法律ヲ設ケリト、然ラハ則不得止ノ勢ヨリ生スル所ノ法律ニシテ、独リ道理上ヨリ之ヲ論ス可ラス、且治外法権ニ於テ彼ニ利アルモノハ我ニ不便ニシテ、又我ニ利アルモノハ彼ニ不便ナレハ所謂便否ノ交換ナリ、而シテ保証金法ノ如キハ現ニ此書按中ニモ記載スルガ如ク各国ニ行ナハルヽ処ニシテ、且ツ其訴訟ニ応シテ保証金モ亦大小ノ差アリト、故ニ此法若シ我国ニ行ナハルヽトキハ其利益実ニ鮮少ニ非ラサルヲ以テ此件ハ之ヲ賛成セリ、但シ外人若シ他日此範囲内ニ入ラン事ヲ請求セハ更ニ互約スル所アリテ而シテ我レ之ヲ許スモ亦不可ナル事ナシ
六番(大倉喜八郎)十五番説ノ如キハ其当ヲ得ザルモノト思惟ス、何トナレバ今日外国人ハ直ニ地方裁判ヘ出訴スルヲ得ルモ日本人ハ先ツ勧解ヲ経サル可ラサルノ別アリ、加之更ニ治外法権ノ別アリテ彼レ十分ノ利便ヲ有スルヲ以テ此法ヲ目シテ不公平ト為スガ如キハ其説与ミシ難シトス、故ニ本員ハ敢テ三十一番ニ同意ス
十五番(益田孝)本員ハ被告ノ出金ヲ以テ裁判所ヘ預リ置キ、終審ノ判決ニ至リテ之ヲ原告即外国人ニ渡サバ前陳ノ弊ナク併セテ法律ノ
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公平ヲ得ルニ至ラン事ヲ論セリ、是レ外国人ヲシテ日本人ヲ信用セシメ、相互貸借ノ便ヲ致サン事ヲ期スルニ在リ、若シ之ニ反シテ慢ニ外人ニ対シ不便ノ法ヲ設ケントスルハ甚タ其宜キヲ失セリト断言セサル可ラス、然ルニ今三十一番議員ハ我レ此法ヲ設ケ、彼レ其範囲内ニ入ラン事ヲ請求スルトキハ則之ヲ許スモ可ナリトスルヲ以テセハ、其説稍々本員ノ所論ニ近ク到底本旨ノ帰着スル所敢テ大差ナキニ似タリ
四十六番(子安峻)十五番議員ハ内外ニ論ナク法律ノ公平ヲ欲シ、治外法権者ヨリ上告スルモ其裁判ノ執行ヲ止ムルハ不公平ナリトスルガ如キハ、是レ治外法権者ヲ以テ之ヲ内国人ト同一般ナラシメント要スルモノニ似タリ、故ニ本員ハ決シテ之ヲ賛成スル事能ハス
二十三番(原六郎)保証金法ノ如キハ本員固ヨリ之ヲ賛成ス、而シテ我邦未タ財産執押ノ法ナキハ大ニ人民ノ不幸トスル処ナルヲ以テ是レ共ニ其設立ヲ冀望セサル可ラズ、即チ仏国ノ如キ其民法第十六条ニ之ヲ掲載セリ、故ニ本員ハ更ニ財産執押法ノ設置ヲ上申スルヲ可トス
三十一番(渋沢栄一)十五番ハ裁判処ニ於テ保証金ヲ預ルヲ以テ公平ナリト言フト雖トモ、本員ノ見ヲ以テスレハ裁判執行ノ後ニシテ之ヲ預ルハ啻ニ其条理ナキ而已ナラズ其レコソ甚タ不公平ナリト思惟ス、又保証金ノ一事ハ今日ノ急務ニシテ一般ノ便宜ヲ致スベキヲ信スルヲ以テナリ、而シテ固ヨリ二十三番説ノ如ク財産執押ノ如キモ其制定アラン事ヲ欲スト雖トモ今遽カニ其完全ヲ求ムル事能ハサルベキガ故ニ先ツ此保証金法ヲ設ケラレン事ヲ要スルニ在ルナリ
十五番(益田孝)三十一番ハ裁判執行ノ後ハ其保証金ヲ預ルハ条理ニ非スト云フト雖トモ、裁判執行ハ上等裁判所ノ権利ニシテ之ヲ執行セサルハ其権限ヲ殺ギタルモノナレハ、仮令治外法権者タリト雖トモ之ヲ執行シ而シテ之ヲ預ルモノトセハ決シテ其条理ナキニ非ス、是レ各員ガ着々論セラルヽガ如ク外国人ノ其金ヲ得テ遠ク故国ニ帰ラレン事ヲ予防スル所以ナリ、而シテ二十三番説ノ財産執押ノ如キハ保証金中ニ含有スルモノト思惟ス、何トナレハ今斯ニ一万円ノ負財者アランニ其弁償ニ向テ保証金ヲ出ス能ハザル時ハ自ラ其財産ニ及ホシ之ヲ執リ押ユルニ至ルベケレバナリ、故ニ本員ハ保証金ノ一事ヲ議スルヲ以テ足レリトス
於是会頭ハ全会議ノ尽キタルヲ認メ、第一問題ナル外国人ノ幸不幸云云ハ勢不得止ニ由ルモノナルガ故ニ当会ニ於テハ之ヲ賛成ス可ラズトハ三十一番ノ発議ニシテ、此説ノ同意者多キニ居ルヲ以テ更ニ決ヲ取ルヲ要セス、又第二問題ナル身代限規則ノ不充分ニシテ其改正ヲ要スルノ件ハ財産執押・保証金法ノ二項ヲ含有スルモノニシテ是レ全会ノ冀望スル所ナルヲ以テ之ヲ調査上申スルニ決スル旨ヲ述ベ、更ニ調査委員ヲ撰挙スベキヤ否ヲ全会ニ質スニ、挙ナ理事本員ニ於テ之ヲ調査セン事ヲ乞フニ依リ之ヲ可決シ、次会ニ於テ本員ノ調査ニ拠リ更ニ之ヲ詳議シ兼テ横浜商法会議所ヘ回答ノ事ヲ議スヘキ旨ヲ述ベ放会ス、時ニ九時十九分ナリ
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東京商法会議所要件録 第八号・第四―五丁 明治一二年九月二二日刊(DK170020k-0004)
第17巻 p.183 ページ画像

東京商法会議所要件録  第八号・第四―五丁 明治一二年九月二二日刊
  第十定式集会 明治十二年九月九日午後六時三十分開場
    議員出席スル者  ○二十一名
    同 欠席スル者  三拾七名
    貸借上ノ法律御改正ヲ要スル儀ニ付建白ノ議
会頭 ○渋沢栄一ハ前会ニ於テ本議ヲ以テ理事本員ノ調査ニ付シ、其成ルヲ俟チ、更ニ之ヲ衆議ニ付シ、之ガ草案ノ可否ヲ商議セン事ニ決シタルヲ以テ、爾来該委員ハ再次小会議ヲ開キ其立案ヲ審議セリ、而シテ本会ニ於テハ之ヲ印刷ニ付シテ以テ諸君ノ覧閲ニ供スヘキニ、本案漸ク開会ノ期ニ臨ンデ或ハ之ヲ為スノ暇アラザルヲ以テ今書記ヲシテ之ヲ朗読セシム旨ヲ述ヘ、書記ヲシテ之ヲ朗読セシム、右了リタルトキ会頭ハ更ニ各員ニ向ヒ、本案ハ之ヲ印刷シテ以テ諸君ニ頒布スベキカ、将タ別ニ此手数ヲ要セズ直ニ当場ニ於テ其可否ヲ決ス可キカヲ問フ
 二十一番(小室信夫)本案ノ件々タル前会ニ於テ決議シタルモノニ聊差違アルナキヲ以テ、別ニ印刷ニ付スルヲ要セズ、直ニ之ヲ其筋ニ捧呈スルヲ可トス
会頭ハ六番(大倉喜八郎)其他一二議員ノ賛成アルヲ以テ之ヲ可決シ更ニ何レノ官衙ニ之ヲ捧呈ス可キカ、前会未ダ之ヲ決セザルヲ以テ衆議ヲ要スル旨ヲ述ベタルニ十一番(福地源一郎)ノ発議ニヨリ内・蔵両卿ニ建白スルニ決シ、又拾五番(益田孝)ノ発議ニヨリ之ヲ新聞ニ掲出シテ以テ印刷ニ代フルニ決ス


東京商法会議所要件録 第八号・第一一―一四丁 明治一二年九月二二日刊(DK170020k-0005)
第17巻 p.183-185 ページ画像

東京商法会議所要件録  第八号・第一一―一四丁 明治一二年九月二二日刊
 ○参考部
    法律御改正ヲ要スル建白案
本邦貸借ニ関スル法律ハ未タ以テ商業者ニ充分ノ保護ヲ与フルノ全備ニ至ラズ、市場ノ取引上ニ於テ往々損害ヲ被ムルモノ有之ニ付漸次右法律ノ御改良ニ着手セラレン事ハ従来当会議所ノ窃ニ冀望スル所ニ御坐候、然ルニ頃日偶々横浜外国人設立ノ商法会議所ヨリ同港在留英商某ノ建白写ヲ副ヘテ当会議所ニ照会状ヲ差越シタリ、即チ其建白書ハ本邦訴訟法ノ改良ヲ要スルモノニシテ其照会状ハ夫ノ建白ノ趣旨ニ付当会議所ノ賛成ヲ求ムルモノニ有之候、今玆ニ其建白ノ要領ヲ提記仕候ハンニ曰ク、日本法律ニ拠レバ尋常貸金催促ノ訴訟ニシテ例バ約束手形ノ仕払遅滞ノ如キ一切被告ヨリ答弁ノ条理無之モノニテモ、其終審裁決、若クハ裁判執行ニ至ル迄ハ出訴当日ヨリ少クモ約九ケ月ヲ費シ、若シ又被告ニ於テ聊ノ口実ヲ取設ケ不服ヲ申立ル時ハ上告ノ為メニ遷延シ、其終局ニ至ルノ日ハ殆ント窮極無之候、又曰ク、通常上等裁判所ノ裁判執行ハ仮令上告候トモ之ヲ停止不致事ニ相成居候ヘ共、原告外国人タルトキハ其執行ヲ停止被致候、而シテ被告ニ対シ右裁判ノ金額並ニ訴訟入費仕払ノ為メ保証金ヲ出サシムルノ法律無之ヲ以テ猾智狡慧ノ負債者ハ虚構ノ口実ヲ以テ、故意ニ時日ヲ遷延致候、又曰ク、日本ニ於テハ負債ノ弁償不出来者又ハ身代限ノ所業ヲ為ス者ニ対シ簡略ノ手続ヲ以テ直チニ債主ヲシテ其現有財産ノ取調ヲ為サシムベ
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キ規則無之ヨリ、負債者ノ不正奸曲ハ益其極ニ達シ候儀ト奉存候、畢竟日本ノ身代限規則ニ於テハ負債者既ニ破産ノ兆候ヲ現シ、陰ニ債主ノ財産ヲ売却スル等ノ奸曲発露候トモ、右訴訟ニ付終審裁判ノ申渡ヲ受ケ候迄ハ之ヲ処分スルノ定規無之ヨリ、債主ハ更ニ負債者ノ奸曲ヲ妨クノ術無之義ト奉存候云々、又夫ノ商法会議所ハ更ニ以上三項ノ要旨ヲ摘抜シテ曰ク、従来外国人ヨリ負債ノ儀ニ付日本人ヲ相手取リ出訴ニ及ヒ外国人勝利ニ相成候トモ、日本人ハ常ニ不服ヲ唱ヘ控訴致シ候、然ルトキハ右裁判ヲ執行セザルノミナラス控訴人ノ申分不相立節ノ為メトシテ予メ保証金ヲ差出サシムルノ規律無之、而シテ原告日本人タルトキハ仮令上告候トモ通常右裁判ハ執行相成候、右ノ点ヨリ相考ヘ候得ハ外国人ハ日本人ニ比スレバ甚不幸ノ地位ニ相立チ候義ト奉存候云々
倩ラ夫ノ照会状ノ云フ所ヲ熟考仕候ニ、其文中内外人ノ異ナルニ由リテ其裁判執行ニ別アルノ実ヲ挙ケ、以テ外国人ハ日本人ニ比スレバ甚タ不幸ノ地位ニ相立云々ト為スガ如キハ、是決シテ外国人ノ不幸ニ非ズ、即チ治外法権ヨリ生スルノ不幸ニシテ、此不幸ハ則チ日本人ガ治外法権ノ約アルガ為ニ被ルノ不幸ト相同シキモノニシテ敢テ偏倚ノ不幸トハ見傚ス可ラザルモノニ付、当会議所ニ於テハ固ヨリ彼ノ申分ヲ賛成仕候ニハ無之候、乍去控訴上告等ノ為ニ頻ニ歳月ヲ徒費スル而己ナラス被告ノ申分不相立時ニ当リ之ヲ弁償ノ保証ナキガ故ニ、此問負債者ハ陰ニ己レカ財産ヲ隠匿スル等ノ弊大害アルニ至テハ、当会議所ニ於テモ夙ニ之ヲ憂ヒ窃ニ其改良ヲ冀望仕居候義ニ付、左ニ二三ノ所見ヲ提記シ上聞仕候
第一 現行ノ法律ニ拠レバ控訴期限ヲ九十日ト為スト雖モ、通常貸金請求ノ訴訟ニシテ更ニ控訴スルノ条理無之モノニ於テモ被告ハ故意ニ不服ヲ唱ヘ、控訴ヲ名トシテ徒ラニ弁償ノ期日ヲ遷延ナラシメ、其間或ハ不正ノ所業ヲ為ス、是専ラ控訴期限ノ長キヨリ生スルノ弊害ト被考候、由是若シ其期限ヲ短縮ナラシメバ故意遷延ノ弊害ハ自ラ其跡ヲ歛メ候様可相成ト奉存候
第二 初審裁判所ノ判決ニ不服ヲ唱ヘ、之ヲ控訴ス可シト申立ル者アルトキハ、該裁判所ノ判事ノ意見ヲ以テ保証金又ハ保証人ヲ出サシムルヲ得ルモノトス、又上等裁判所ノ判決ニ不服ヲ唱ヘ、之ヲ上告ス可シト申立ル者アリテ其上告ノ為ニ裁判ノ執行ヲ猶予セザル可カラザルノ場合ニ当リテハ、該裁判所ノ判事ノ意見ヲ以テ保証金又ハ保証人ヲ出サシムルヲ得ルモノト為シ、若シ此保証ヲ出ス事能ハザル者ハ之ヲ其財産ニ及ボスモノト為ス可シ、然ルトキハ負債者ガ訴訟中陰ニ己レノ財産ヲ典売スル等ノ奸曲ハ之ヲ予防スルヲ得ベキ義ト奉存候
第三 原告ハ出訴中被告ガ陰ニ己レノ財産ヲ隠匿スルノ恐アリトノ掛念スルトキハ裁判所ニ請求シテ其家屋・造作・地所・株式等ノ典売ヲ差止メ、又ハ其貸付金預ケ金ノ請取方ヲ差止ルヲ得可シ、但シ原告申分不相立時ハ此差止メヨリ生スル所ノ損害ヲ償ハシメンガ為メ之ニ相当スル保証金ヲ裁判所ニ予納セシム可シ、然ルトキハ負債者ガ徒ラニ不服ヲ判決ニ唱ヘ、以テ己レノ財産ヲ隠匿スル等ノ僥倖ヲ万一ニ期スルノ弊害ヲ矯正スルヲ得ヘキ義ト奉存候
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右ノ如ク本邦貸借ニ関スル法律上ニ於テ差向キ此三項ノ御改良有之候ハヽ商業者ニ一段ノ保護ヲ加ヘ、内外人民ノ取引上ニ於テ将来一層ノ信憑ヲ来タシ、我貿易振起ノ一端トモ可相成義ト奉存候、私共固ヨリ法律ノ学ニ疎ク之ヲ是非スルノ識ニ乏シト雖トモ、聞ク処ニ拠レバ現ニ仏国ニ於テハ控訴期限ヲ六十日ト定メ、又英国其他ニ於テモ控訴ニ依リ裁判ノ執行ヲ停止候節ハ其保証金ヲ出サシムルノ規律有之、且身代限ノ所業ヲナシタル者ハ直チニ其現有財産ノ取調ヲナサシムルノ規則有之由ニ候、是レ当局者ノ熟知アラセラルヽ所ナレバ改良ノ如何ハ固ヨリ其制定ニ在ル可シト雖モ、以上提記スル三項ノ弊害ノ如キハ私共現ニ実際上ニ於テ日常経験スル所タルヲ以テ、敢テ僣越ノ罪ヲ顧ミズ改良ノ意見ヲ建白仕候也
  明治十二年九月十一日
                        東京商法会議所


東京商法会議所要件録 第一〇号・第一〇―一一丁 明治一三年一月一九日刊(DK170020k-0006)
第17巻 p.185 ページ画像

東京商法会議所要件録  第一〇号・第一〇―一一丁 明治一三年一月一九日刊
 ○参考ノ部東京商法会議所年報
    議場建議ノ諸項
○上略
横浜商法会議所ヨリ照会ノ件附本邦訴訟並ニ分散規割改良《(則カ)》ノ議
 横浜商法会議所会頭ハ本邦訴訟法並ニ身代限規則改良ノ儀ニ付二月廿四日ヲ以テ書ヲ当会ニ寄セ其賛成助力ヲ求メタリ、然ルニ此事タル当会ノ予テ注念スル処ニシテ窃ニ其改良ヲ切望スル処ナルヲ以テ先ツ三月十一日ノ定式集会ニ於テ本議ノ端ヲ開キ、又六月五日ノ定式会並ニ同十一日ノ臨時集会ヲ以テ該件ヲ審議シタルノ末、其弁理ヲ挙ゲテ理事委員ニ委ヌルニ決シタルヲ以テ、爾来委員ハ其立按ニ従事シ九月九日ノ定式集会ニ於テ衆議之ヲ可決シタルヲ以テ、同月十一日之ヲ内務・大蔵両卿ニ捧呈シタリ
   ○我国ニ於テハ明治七年五月十九日太政官第五十四号布告ヲ以テ初メテ民事控訴略則制定サレシガ、翌八年五月二十四日第九十三号布告ヲ以テ控訴上告手続発布サレルト共ニ、同日第九十四号布告ニヨリ先ノ民事控訴略則廃止サレ、更ニ同十年二月十九日第十九号布告ヲ以テ八年制定ノ上告手続モ改正セラレタリ。然レドモ此間控訴期間ニハ何等ノ変更ヲ見ルコトナク、裁判言渡ヨリ三ケ月(九十日)以内ト規定セラル。然ルニ本会議所ノ建議アリシヨリ約三ケ年後ノ明治十五年四月二十六日ニ至リ、太政官第二十一号ヲ以テ二ケ月ニ短縮セラレタリ。其後明治三十三年法律第二十九号ヲ以テ旧民事訴訟法ノ制定サレルヤ控訴期間ハ一ケ月ト規定サレ、大正十五年四月民事訴訟法公布サレルニ及ンデ更ニ二週間ニ短縮セラレタリ。(「法令全書」明治七年、同八年、同一五年、同二三年、大正一五年参照)
   ○本建議ノ第二項並ニ第三項、即チ保証制ノ確立ト身代限規則改正ハ直チニ採用サレズ。明治二十三年旧商法並ニ旧民事訴訟法ノ制定サレルニ及ビ大体ニ於テ其趣旨ノ実現ヲ見タリ。(「法令全書」明治二三年参照)


明治前期 財政経済史料集成 第二〇巻・第六八〇―六八一頁 昭和八年一一月刊(DK170020k-0007)
第17巻 p.185-186 ページ画像

著作権保護期間中、著者没年不詳、および著作権調査中の著作物は、ウェブでの全文公開対象としておりません。
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竜門雑誌 第六一三号・第四一―四三頁 昭和一四年一〇月 東京商法会議所に就て(四)(山口和雄)(DK170020k-0008)
第17巻 p.186-188 ページ画像

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