公開日: 2016.11.11 / 最終更新日: 2022.3.6
第17巻 p.240-284（DK170025k） ページ画像
明治12年12月26日（1879年）
是日栄一、当会議所会頭トシテ大蔵省関税局ノ諮
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問ニ応ジ、海関税則改正ニ関スル参考資料ヲ提出ス。
東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 二（DK170025k-0001）
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東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 二
（東京商工会議所所蔵）
第六七〇号《（朱書）》 渋沢
東京商法会議所
海関税則改正ニ付参考ニ供シ度義有之、別紙ノ条々及諮問候間、其会議所於テ審按集議調査之上説明書ヲ以テ報荅有之度候事
一調査ニ臨ミ若シ地方官等ニ尋問セサルヲ得サルコトアラハ其問件ヲ詳述シ本省ヘ申出有之度候事
一報荅ハ可成急速ヲ要スト雖モ、各条一同調査整頓迄ハ多少ノ時日ヲ費スベキニ付、問題ノ一条或ハ二条調済次第追々ニ差出有之度候事
十二年六月十六日 関税局長
大蔵大書記官 遠藤謹助印
（別紙）
一外国品ヲ多量ニ運入スルハ何ノ地方ナリヤ、又該地方ハ何ニヨリテ其購買力アリヤ
一輸入品ノ開港場ヨリ消費地ニ至ルマテノ売買運転ノ景況如何
一地租ノ減額ニ因テ余裕ヲ生シタル地方ハ、漸次輸入品ノ消費ヲ増加スルノ景況如何
一外国品ノ流行漸次蔓延シ、輸入ノ数量次第ニ増加スルノ景況如何
一輸入品ノ価値ヲシテ五分又ハ一割ヲ貴カラシムルモ、尚ホ内国品ニ比スレハ廉価ナル物件
一輸出品ヲ多量ニ販出スルノ土地ハ輸入品モ亦多量ニ買収スルノ景況如何
一輸出品ヲ産出スルノ地方ハ他ノ之ヲ産出セサル地方ニ比スレハ多量ニ輸入品ヲ消費スルノ景況如何
一輸出品ヲ産出スルノ地方ニ於テ平常ヨリモ多量ニ輸出スルカ、又ハ平常ヨリ利潤多キ年間ニハ輸入品消費モ亦増加スルカノ景況如何
一非常ニ外国品ヲ運入セシ土地又ハ歳月ノ原因如何
一美麗ナルカ便利ナルカ又ハ廉価ナル製工品輸入ノ為メ内地従来ノ工業衰頽ノ景況及之カ為メ彼我物品盛衰ノ景況如何
開港場《（一脱）》ニ接近スル地方ハ遠隔ナル地方ヨリモ輸入品ヲ多量ニ消費スルノ景況如何
一高価ノ為メ又ハ粗悪ナルニ因テ輸出ヲ妨ケラレシ物品ノ少シク価ヲ低下スルカ又ハ精製スルニ於テハ輸出スヘキ物件
一従来日本ニ製産セサル物品ノ輸入アツテヨリ以降流行シ、或ハ我工人ノ摸造スル物件
右ノ箇条ニ就テ審按集議以テ之ヲ説明シ且其実証ヲ表スル為メ可及的物品ノ種類数量元価等ノ計算実計或ハ概計ヲ掲出シ其理由ヲ詳細荅述スル事
東京商法会議所要件録 第八号・第三―四丁 明治一二年九月二二日刊（DK170025k-0002）
第17巻 p.241-242 ページ画像
東京商法会議所要件録 第八号・第三―四丁 明治一二年九月二二日刊
第十定式集会 明治十二年九月九日午後六時三十分開場
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議員出席スル者 ○二十一名
同 欠席スル者三拾七名
海関税則改正ニ付関税局ヨリ下問ノ件
会頭 ○渋沢栄一曰ク、去ル六月十六日ヲ以テ大蔵省関税局長ヨリ更ニ諮問セラレタルモノアリ、此件タル疾ク衆議ニ付スベキ筈ナリシガ爾来多事遂ニ遷延今日ニ及ベリ、抑此事タル海関税則御改正ニ付当局者ノ参考ニ供セラレン事ヲ要セラルヽモノニシテ、諮問ノ件中或ハ其調査ニ苦シム可キノ条ナキニ非ズト雖トモ、能ク其方法ヲ定メ宜シキヲ制シテ之ニ当ラバ又何ゾ必シモ能シ難キノ理アランヤ、故ニ今会ニ於テハ諸君之ガ調査ノ方法ヲ熟議シ、実際其成功ヲ期スベキノ意見ヲ陳述セラレン事ヲ望ムト、因テ其下問書ノ逐条ヲ朗読シ、傍其意ヲ説明シ、且ツ曰ク、此調査ノ如キハ其実証ヲ表センガ為メ物品ノ種類・数量・元価等ノ計算ヲ掲出シ、且ツ其理由ヲ詳細答述スルヲ要スルヲ以テ、其際若シ地方官等ニ尋問セザルヲ得ザルトキハ該省ヘ其理由ヲ具陳スヘキ等ノ事アリ、是ニ由テ之ヲ見レバ、可及的全国一般ノ景況ヲ詳知セラレン事ヲ要セラルヽモノヽ如シ、故ニ各員此ノ調査ノ方法ニ付テハ暫ク議場ノ規程ヲ離レ充分其処見ヲ討議セラレン事ヲ望ムト（本件関税局下問書ハ参考部ニ付ス）
右会頭ノ演説了リタルトキ十一番（福地源一郎）十五番（益田孝）及ヒ其他各員交モ意見ヲ陳述シ、而シテ其議定シタル要件左ノ如シ則チ其調査ニ付スヘキ輸入品物ハ無慮数百種ニ下ラザルヲ以テ、金額約拾万円以上ノモノニシテ極メテ全般ノ商況ニ関係アルモノヲ採択シ、而シテ其品物ノ運輸ハ殆ンド＠国ニ遍シト雖トモ、先ヅ横浜又ハ東京ヨリ貨物ノ一転シテ他地方ニ運輸シタル数量元価等実際ニ於テ詳悉シ得可キモノヲ調査ノ区域トシ、又二十一番（小室信夫）ハ本件ノ調査ヲ挙ゲテ理事本員ニ委ネ其成ルノ日ヲ期シ、衆議ニ付スベキノ説ヲ発シタルニ衆員之ヲ賛成スルヲ以テ遂ニ之ニ可決ス
会頭ハ再ヒ各議員ニ向ヒ右ノ如ク議定セシ上ハ理事本員ニ於テ充分其調査ニ従事スベシト雖トモ、諸君ニ於テモ尚ホ其足ラザルヲ補翼シ且其調査ノ際ニ於テ理事委員ノ請求ニ従ヒ各其所管ノ事ヲ担当シテ速成ヲ期セラレン事ヲ望ムノ旨ヲ述ベタルニ、衆皆之ヲ領セリ
○下問書略ス。前掲「東京商法会議所官衙諸達並上申書綴」参照。
東京商法会議所要件録 第一〇号・第三―六丁 明治一三年一月一九日刊（DK170025k-0003）
第17巻 p.242-244 ページ画像
東京商法会議所要件録 第一〇号・第三―六丁 明治一三年一月一九日刊
第十一定式集会 明治十二年十二月十七日午後六時十分開場
議員出席スル者 ○十九名
同 病気旅行又事故アルニ因リ欠席スル者三十七名
大蔵省御下問ニ対スル復陳按ノ議
会頭 ○渋沢栄一ハ前開諸項ノ報告ヲ了シ、更ニ本議ニ遷ルベキ旨ヲ告ケ先ツ、本按草定ニ至ル迄ノ順序顛末等ヲ陳述ス、即チ其要ニ曰ク、抑モ此御下問ノ調査ヲ以テ理事委員ニ委シタルハ九月九日ノ定式会ニ於テ全会ノ議決スル所ニ係ル、而シテ爾来委員ハ為メニ数次ノ小集会ヲ開キ、予メ其答申ノ拠ル所ヲ考ヘ調査ノ方法ヲ議定シ、孜々黽勉事ニ之ニ従ヘリ、然レトモ御下問書中第一条ニ掲記スル各地外国品運入ノ多
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寡及ヒ其購買力ノ強弱並ニ第二条其消費地ニ至ル迄ノ売買運転ノ景況等ヲ審査セントスルニハ、先ツ其仕入分送ノ原地ニ就テ之ヲ詳悉セザル可ラザルヲ以テ、委員ハ九月十八日為メニ横浜ニ出張シ、該地町会所ニ於テ其引取問屋ノ重ナル者ニ集会ヲ乞ヒ、親シク本件調査ノ理由並ニ其情実等ヲ懇到周悉之ヲ悉嘱シ、輸入品各地分送ノ量価調査ヲ依頼シタルニ此数名ハ頓ニ之ヲ承諾シ、横浜全市各引取問屋数百軒ニ商議シ其調査ニ着手シ、遂ニ十月廿二日ニ至リ漸ク各店ノ調査整頓シ之ヲ当会ニ送附スル事ヲ得タリ、然レトモ此調査タルヤ横浜各引取商估ガ其一店ニツキ各地売出ノ額ヲ調査シタルモノニシテ、且其品種数百ニ及フヲ以テ逸々其品種ヲ集メ其価額ヲ合算セザレバ各地分送ノ総額ヲ知ル克ハザルヲ以テ、再ビ之ヲ調査整理スルガ為メ、数十余日ヲ費消セリ、然レトモ単ニ横浜ヨリ各地分送ノ額ノミヲ探知シテ東京ヨリ各地転売ノ額ヲ審査セザレバ各地全般運入ノ景況ヲ窺フニ足ラザルヲ以テ、又更ニ此調査ニ基キ東京ヨリ各地分送ノ高ヲ詳悉スルヲ要シ、之ヲ府下各仕入問屋ニ委嘱シ、又其調査ヲ了スルヲ得タリ、玆ニ於テ横浜・東京二地ノ調査ヲ詳悉スルヲ以テ初メテ此草按ヲ完フシ、本会之ヲ諸君ニ報道スルニ至レリ、而シテ今此草按ニ対シ全会ノ意見ヲ質セントスルニ方リ逐条
之ヲ読過スルトキハ為メニ数時ヲ費スノミナラズ或ハ却テ意味ノ明瞭ナラズシテ諸君ノ了解セラレザラン事ヲ恐ル、故ニ今毎項答申ノ意ヲ簡略ニ説明セントス、諸君宜シク其大趣意ニ就キ審議ヲ尽シ文章ヲ以テ事トスル勿レ、原按ハ逐条修正ノ件々ヲ挿入シ之ヲ参考部ニ附ス
（第一条）六番（大倉喜八郎）ハ原按中減租ノ特典米穀ノ高価金融ノ便此三項ヲ以テ各地購買力ノ原因ト為スモノヽ外、更ニ紙幣増加ノ一項ヲ加ヘン事ヲ発議シタレ共遂ニ衆説ニ依リ原按ニ可決ス
（第二条）外国品消費高ノ強弱ニ依リ各地ノ等級ヲ定ムルニ方リ、之ヲ衆議ニ質シ、其順序ヲ変更シ、又ハ之ヲ取捨シ、尚ホ各地水陸運賃並ニ運送ノ方法等ハ更ニ詳細ノ調査ニ付シ、其他大体ノ趣旨ハ尽ク原按ニ可決ス
（第三条）原按ニ可決ス
（第四条）五十番（松尾儀助）ハ原按輸入品ノ内国ニ延蔓流行スルモノヲシテ一ニ施政ノ然ラシムル所ト為スト雖トモ金巾ノ如キ（メレンス）ノ如キ日用必需ノ品類ハ全ク其廉価ト便利トノ二者ニ依リ之ガ流行ヲ促シタルモノニシテ、敢テ施政ノ然ラシムル処ニ由ルモノト為ス可ラス、故ニ此意ヲ以テ原按ヲ修正セン事ヲ発議シタルニ十五番（益田孝）ハ此説ヲ賛成シ、且ツ曰ク、畢竟原按ニ此論旨ヲ掲クルハ我国民ノ輓近西洋物ニ心酔スルノ甚シキ苟モ舶来品ト称スレバ其品質価値ノ如何ヲ問ハズ好ンデ之ヲ取ルノ弊ヲ生シ、恰モ欧洲諸邦ノ人民ガ仏国巴里ノ製品ニアラザルモ其商標ヲ見テ之ヲ愛翫スルト一般ナルハ即チ流行ノ然ラシムル所ナルヲ以テ、之レヲ痛論シタルナレトモ、今五十番ノ論旨モ亦適実ノ言タルヲ以テ原按中更ニ五十番ノ論旨ト及余ガ今前ニ演ヘタル流行ノ弊トヲ併セ挿入シテ適宜ノ修正ヲ望ムト、是ニ於テ衆議之レニ可決セリ
（第五条）六番（大倉喜八郎）ハ原按中外国品ノ価格ヲシテ五分又ハ
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一割ヲ貴カラシムルモ、其輸入ニ妨ゲナシト為スノ例証中洋銀騰貴シテ其輸入ニ障碍ナキノ例ヲ挙グベシト発議シタレトモ、固ト洋銀ハ貨物ニ属シ紙幣ニ属セザルガ故ニ、此物随テ騰貴セバ物価随テ上進シ、紙幣随テ下落ス、其対照決シテ頼ムベカラザルモノナルヲ以テ其引証当ヲ得ザルトスルノ説ヲ挙ゲ、会頭ハ六番ノ発議ニ弁駁ヲ加ヘラレタルニ衆説又原按ヲ賛成スルヲ以テ遂ニ之ニ可決ス
（第六・七・八・九、四条）共ニ原按ニ可決ス
（第十条）五十番（松尾儀助）ハ綿作減少ノ説ヲ挙ゲ原按中其収獲昔時ニ減少セズト為スハ実際ニ適セザルヤノ旨ヲ述ベタルニ、五十三番（荒尾亀次郎）ハ内地織機増加ノ例ヲ挙ゲ其減少説ヲ駁シ、又十一番（福地源一郎）ハ其説ヲ継キ近時唐糸輸入ノ為メ綿作幾分カ減少シタルノ状ナキニ非ズト雖トモ又内国ニ於テ之ヲ消費スルノ高増加シタルノ実アルヲ以テ敢テ著シキ減少アリト為ス可ラズト云フニ依リ、此意ヲ以テ原按ヲ脩正スルニ決シ、其他尚ホ一二ノ説起リタレトモ共ニ賛成者ナキヲ以テ原按ニ可決ス
（第十一条）原按ニ可決ス
（第十二条）五十番（松尾儀助）ノ発議ニヨリ原按ニ掲クル其粗製又ハ高価ノ為メ輸出ヲ妨ケラレタル漆器・葉烟草二品ノ外更ニ陶器・手遊物・扇子ノ三品ヲ加ヘ、而シテ葉烟草・漆器・手遊物・扇子ノ四品ハ精製ヲ要シ、陶器ニ至テハ其低価ヲ欲スルモノト云フニ決シ、其他原按ニ異議ナシ
（第十三条）六番（大倉喜八郎）ハ原按ニ掲クル摸造品ニシテ能ク之ガ営業タルニ足ルベキ品種中、更ニ加フルニ煉瓦ヲ以テシ、又五十番（松尾儀助）ハフラネルヲ挿入セン事ヲ要シタルニ、衆説之ニ同シタルヲ以テ之ヲ加ヘ、其他総テ原按ニ可決ス
於是会頭ハ以上脩正ヲ要スル諸説ニ就キ更ニ其調査ヲ了シ、之ヲ原按ニ挿入スルヲ期シ大蔵省ニ復陳スベキ旨ヲ述ベタルニ各員之ヲ領セリ
東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 二（DK170025k-0004）
第17巻 p.244-284 ページ画像
東京商法会議所官衙諸達並上申書綴 二
（東京商工会議所所蔵）
海関税則御改正ニ付御下問復申書
本年六月十六日第六七〇号ヲ以テ海関税則御改正御参考ノ為メ御下問ノ条款疾ク調査報答可仕之処、其問題中内国各地ニ於ケル外国品運入ノ多寡購買力ノ消長及ヒ其消費地ニ至ル売買運転ノ景況其他二三条款ノ如キ、逸々内国各地ノ真況ニ就キ実際ノ調査ヲ悉サヾレバ其実跡ヲ証スルニ由ナキヲ以テ、或ハ想像ニ出テタルノ責アラン事ヲ恐レ、爾来数次臨時会議ヲ開キ反覆之ヲ審議シ、遂ニ内外商業事務委員ヲシテ其調査ヲ担当セシメ、先ツ横浜・東京両地ニ於テ各輸入品取扱問屋並ニ他ノ商估ニ就キ外国品購買高及ヒ各地分送高等ヲ調査シ、拠テ以テ各地運入ノ多寡購買力ノ強弱等ヲ推究シ、勉メテ其報答ノ鹵莽杜撰ノ弊ナキヲ期シ、孜々之ニ従事シ、将サニ其調査ヲ了セントスルニ際シ当会議所ハ此復申ニ先タチ特ニ条約御改正全体ノ得失ニ就キ其所見ヲ具陳スルハ緊急ノ要務ナリト信シ、更ニ其議ヲ起シタルニ付キ、右調査ハ甚タ遷延ニ渉リ、漸ク本月中旬ヲ以テ其整頓ヲ告ケ、則チ去ル十
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七日ノ定式総会ニ於テ更ニ衆議ニ付シ其可決スル所ニ依リ之ヲ別冊ニ列記シ謹ンデ復申仕候間、嚮キニ大蔵卿閣下ニ捧呈セル献白書ト唇歯相待ツテ御参閲相成候得ハ当会議所ノ所見具サニ御了解相成候儀ト奉存候、但シ御下問第五条輸入品ニ就キ他日其現価幾何迄ニ騰貴スルモ之ガ輸入ノ前途ニ於テ障碍ナシト推測スルノ程度其他二三ノ条款ニシテ尚ホ詳細ノ調査ヲ要セラルヽニ於テハ、当会議所ハ別ニ所見ノ次第モ有之候ニ付、他日御下問ヲ蒙ルノ栄ヲ得バ更ニ開陳可仕、此段併セテ上申仕候也
明治十二年十二月二十六日
東京商法会議所会頭
渋沢栄一
関税局長
大蔵大書記官 吉原重俊殿
（別冊）
第一条 外国品ヲ多量ニ運入スルハ何ノ地方ナリヤ又該地方ハ何ニヨリテ其購買力アリヤ
本条御下問ニ対シ審按スルニ凡ソ全国各地ニ於テ外国品運入ノ多寡ヲ探知センニハ先ヅ其之ヲ輸送供給スル所ノ原地即チ開港場ニ就テ其実額ヲ調査セザル可ラズ、是ヲ以テ当会議所ハ横浜港ヲ以テ各品輸送ノ原地トシ、之ヨリ分送ノ商線ヲ繹ネ一地方毎ニ貨物運入ノ量価ヲ詳悉ス可キニ決シ、即チ横浜各引取問屋ニ就キ数々相議シテ以テ遂ニ明治十一年七月ヨリ今十二年六月ニ至ル一週年間各引取問屋ガ毎月全国各地ヘ分送シタル各貨ノ量価ヲ調査スルヲ得タリ、然レトモ此調査書タル各自其原簿ヨリ引取各品ニ就キ毎月ノ送遣高ヲ抜載シタルモノニシテ、問屋ノ多キ引取数ノ夥キ各品一トシテ数十項ニ渉ラザルモノナシ、故ニ其数項ニ分カルヽモノヲ合筭シテ一項トナシ、始メテ横浜ノ商線ニ当ル各地ニ運入シタル各品毎月ノ量価ヲ詳悉スルヲ得タリ、然レトモ其横浜ヨリ東京ヘ運入シタル貨額中他方ニ転売シタルモノ十中ノ八九ヲ占ムルガ故ニ、其東京ヨリ各地ヘ転売ノ量価ヲ見ザレバ未ダ以テ各地運入ノ全額ヲ知ルニ由ナキヲ以テ、更ニ東京各仕入商估ニ就キ之ガ転売ノ貨額ヲ調査シ、始メテ東京ノ商線ニ当ル各地ニ運入シタル各品ノ量価ヲ詳悉スルヲ得タリ、是ヲ以テ横浜・東京ノ二原地ヨリ某ノ一地方ヘ分送シタル貨額ヲ併筭スルトキハ乃チ該地方ノ運入全額ヲ徴スルニ足ル可キナリ、然レトモ此一週年間横浜ヨリ東京ヘ運入シタル貨額ト、東京ニ於テ横浜ヨリ買収シタル仕入高トハ多少ノ差違ナキ能ハス、殊ニ洋酒・小間物・薬品ノ類ニ至テハ啻ニ其仕入高ノ明瞭ナラザル而已ナラズ各地転売ノ高ニ至テハ或ハ全ク之ヲ調査スル由ナキモノアリ、之レ聊カ当会議所ガ遺憾トスル所ナリト雖トモ其数量タル蓋シ僅々タル小額ニシテ、全班運入ノ多寡ヲ判定スヘキ統計上ニ於テハ亦大ナル関係アルニ非ルヲ以テ、敢テ其数額ヲ求ムルヲ為サス、先ツ玆ニ調査シ得タル実額ニ就キ甲乙二表ヲ製シ、甲ハ以テ横浜ヨリ各地ヘ分送ノ額ヲ掲ケ、乙ハ以テ東京ヨリ各地ヘ転売ノ額ヲ挙ケ、全国各地外国品運入ノ量価ヲ審ニス
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甲表ノ一 地名 品名 唐糸 石炭油 砂糖 針金 丸角平鉄 釘鉄 鉄板 ブリツキ 鋼 亜鉛 鉛 真鍮 白□《（破》 □銀《損）》 錫 斤 函 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 東京 一一、二〇五、六〇〇 五一四、二〇三 二八、三一九、九五三 一、〇二四、四〇〇 六、三〇七、一四六 三、五〇三、一二二・五〇 八三〇、三二一 二五二、五〇〇 二五〇、〇二〇 三七三、一六三 三五、七三五 一三、六〇五 一二、五三二・五二 六五、七〇五 三、三四〇、七七一・一九 一、〇八三、三三六・二九 一、四七七、八二七・三一 五〇、二五六・八七 一五一、〇五八・二三 一〇一、三六五・四二 三〇、九六一・八九 三一、八六七・三六 一三、六一一・三五 一七、四九二・一〇 二〇、七五九・九五 七、四九三・八五 六、五一九・五七 七、六六八・一九 一三、四六九・七三 大阪 八、五三二、〇〇〇 一五、三二八 一、八六九、三七三 一五、〇〇〇 四八八、五〇〇 一二二、二〇〇 三八、四〇〇 二二、〇〇〇 六〇、〇〇〇 一三、八六七・八四 二、四六四、八七五・九八 三〇、九四九・七二 一二二、〇二九・三二 三七五 一二、六九四・三〇 三、三二八・一五 一、四三六 九六〇 一、一九一・四〇 二、七〇〇 八、二九二・三七 西京 三二五、八〇〇 九九、五一六・七五 名古屋 一、七六一、八〇〇 六五、八五九・六〇 一、〇六九、三〇九 八三、四〇〇 六四一、一三〇 四〇六、三六八 四八、六五〇 一五、七〇〇 一一、八〇〇 二、六〇〇 一、一〇〇 五一八、三二三・〇四 一一九、六〇八・四八 六七、七六九・六六 一、六三二 一五、一三〇・三〇 一〇、九七七・七〇 一、八三九・八五 一、八二四・七〇 六〇八・七〇 八三三・四〇 一四三 二二〇 横浜 四七、一七六 二、二六七、四三四・七五 四二、四〇〇 八〇六、六六六 三七三、六二八 九一、六〇〇 三四、二〇〇 二五、三八〇 一三二、六〇〇 一、三五〇 一〇〇 五、〇〇〇 一〇五、九六〇・〇二 一二八、七八四・三六 九〇八・四〇 二三、九二九・六五 一一、七六九・五五 三、四二四・〇五 一、二六六・九〇 四、五四九・六〇 一、七八一・六〇 七、三五六 二八〇 六五 一、〇〇六 伊勢 二三三、八五〇 五、一〇五・六〇 三六七、一九六 六〇〇 一〇、五〇〇 八五〇 一、〇〇〇 七〇、四五七・〇三 二二、一七一・七〇 二二、七〇八・〇一 一二 二六二・五〇 三六・七五 一一六・六〇 五五 美濃 一、八〇〇 八五〇 三七、四〇二 二〇、〇〇〇 一〇、〇〇〇 八、〇〇〇 三〇、二〇七 二、八二五 一、八六九・四八 四一六 二七〇 二二七・五〇 三河 三〇〇 七、一九〇・二〇 四六、三一六 二八、八〇〇 二四、六〇〇 一二九 一五、〇〇〇 一二〇 一四、八〇八・五〇 二、五三〇・一三 一、八八二・二九 一、〇六〇・一九 一八七 二、四〇〇 一〇八・七〇 遠江 三、五九二・一〇 七三、三二二 五、八〇〇 一〇、〇〇〇 三〇〇 二、〇〇〇 八〇〇 六〇〇 八、一四一・〇六 四、一一七・八二 一二〇 一二〇 六 八二 一一二 五六 四八 駿河 六〇〇 一五、六四四・五〇 四五七、六六三 二〇、八〇〇 八三、二五〇 一八一、四〇〇 一二、七〇〇 一、八一〇 二、九〇〇 一、〇〇八 一八六 三〇、〇四三・九二 二五、五四九・六五 四三四 二、二五一・三〇 四、八八六・七四 五一五、五〇[五一五・五〇] 三五九・二八 九三・三〇 二〇六・七〇 七〇 甲斐 一二八、九六五 八、六三〇・六〇 三四一、〇八三 三〇、〇〇〇 一、〇〇〇 一、〇〇〇 三六、九九六・七八 二〇、七一三・七六 二一、二六五・〇九 七五〇 三一 一二七 七三・七〇 伊豆 六三、三〇〇 二、五一二・〇五 上野 二、一〇〇 六四一・五〇 下野 信濃 九〇〇 二二、一〇〇 二、二〇〇 二、六〇〇 一〇〇 二〇〇 二二二・六五 六一五・二六 五五・〇五 一〇五・四四 二二九・三〇 五・五〇 一四 函館 三一九 五、五八九、五七五 二、九〇〇 二五四、八〇〇 一七七、四五〇 三三、五〇〇 三、八〇〇 三、〇〇〇 二、六〇〇 四、二〇〇 一〇〇 六七八・五〇 二九五、四六六・四三 三六四 六、七三二・七〇 五、九八四・四二 一、九七六・六〇 五五・四〇 二〇九・一九 二一〇 一四三 八四〇 二〇 神戸 二、四〇〇 六〇〇 一三五 七四四 一、一四〇 一・五六 新潟 三二七、六四一 二四、一七三・四九 長崎 一九、八〇〇 八五 五、四四四・二五 九・八〇 陸前 二一、九〇〇 三〇〇 一八、二〇〇 六〇〇 六、八一九 八・九〇 四九五・五〇 七四 陸奥 五一、三〇〇 二、一〇〇 五七、九五〇 七〇〇 一四、二三〇・四〇 四二 一、四五四・五六 九八 越前 越中 越後 四一二、〇五〇 七五、〇〇〇 三二、六八〇 二〇、〇〇〇 五、三〇〇 一、〇〇〇 二、五〇〇 一一二、五四〇・七〇 一五〇 八五〇・八〇 五四〇 二七〇 三一八・二〇 五〇 一七五 羽前 八、七〇〇 五、四五四・〇五 羽後 相模 一三、六五〇・五〇 一、五五九、七五七 二九、八八八・二〇 七〇、七四七・一七 安房 二八五 六二二、九四九 六九七・五〇 二六、一八一・八八 上総 五七三 一七四、〇五三 三、〇〇〇 四、〇〇〇 一五〇 一、三四〇・六〇 九、〇一〇・〇一 七六・五〇 一一二 一二 下総 常陸 豊前 二、三〇〇 一四、八〇〇 六一・二〇 三六六・一九 豊後 三、二〇〇 八七・七七 和泉 一八、三〇〇 一二、五二三・七〇 朝鮮 合計 二二、六九八、一六五 六九九、〇〇七・一〇 四三、一八六、三一六・七五 一、二九二、四〇〇 八、七六一、五四二 四、八六三、六六八・五〇 一、〇九二、八二一 三三四、五〇〇 三五九、一〇〇 五一二、七二一 四一、二八五 一三、六〇五 二六、五〇一・三六 七一、九〇五 六、七一九、九八四・〇二 一、四七二、五五六・九五 二、三〇二、五四一・八六 五四、七一〇・二七 二一六、三八五・六〇 一四二、〇八四・二八 四一、九一二・二七 三七、四二三・七四 二〇、五〇三・二四 二三、六五一・二〇 二八、五一二・五一 八、六一三・八五 六、五一九・五七 一六、〇二五・五六 一四、七一五・七三
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品名 金属雑品 生金巾 天竺金巾 晒金巾 染金巾 紅金巾 紋金巾 地名 反 反 反 反 反 反 東京 一、九二二・七七 五〇一、六二二 四〇、七八一 一一、六三一 一〇四、二五六 八五、一二一 一、八九九 一二二、〇四六・五五 六〇、二二五・五〇 三三、一五六・一五 一八〇、七〇八・二〇 一四〇、一四〇・八三 六、六九〇・七〇 大阪 一四五、八一二 六、七二五 四三〇 六、九〇〇 五三、五七九 三四〇、六六四・四五 一〇、〇五八・九〇 一、三九二 一一、五九二・二〇 八二、九二〇・六六 西京 五三、四六〇 一、四五〇 一、一〇〇 一二二、五六四・一二 二、〇五四・五〇 一、七四八 名古屋 一二、四〇一 一、八〇〇 一〇〇 一、四五九 二六、一三五・八二 二、六九〇・五〇 一五 三、七二六・七〇 横浜 一三〇 二〇二 伊勢 九五〇 七五 五〇 三、〇四六・二五 一一七・五〇 八一 美濃 三河 遠江 駿河 甲斐 伊豆 上野 下野 信濃 函館 一〇〇 一七一・三八 神戸 一一四 新潟 長崎 陸前 陸奥 二〇〇 越前 五六五・八六 越中 越後 一三、四五〇 一、〇三五 六〇〇 三一、五六四・〇六 一、五七四・八〇 八九五・八〇 羽前 二、三〇〇 五、六八六・八〇 羽後 相模 安房 上総 下総 常陸 豊前 豊後 和泉 朝鮮 合計 二、〇三六・七七 七三〇、一九五 五一、八六六 一二、〇六一 一二、三八六 一四二、〇〇九 一、八九九 一、六四二、三三三 七六、七二〇・六七 三四、五四八・一五 一九二、五一七・四〇 二二九、六八六・九八 六、六九〇・七〇
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綾金巾 モスリン縮緬呉呂 絹呉呂 絽織呉呂 紋呉呂 毛織呉呂 縞呉呂 毛繻子 反 反 反 反 反 反 反 反 一一・六三四[一一、六三四] 二五九、〇四四・七〇 一九、四五三 一、五〇〇 五、〇六〇 五四〇 三、一〇〇 四一、一三五 三一、九四二 一、二九九、二四五・六七 一〇〇、一四七・四五 八、八二一 二八、〇五一 四、四二〇 一五、五〇三・四〇 三四四、〇五六・五〇 八七、二一七 一二、一六一 一、一〇〇 一、三二九 四、六六八 四〇二、八六一・二二 六五、一四一・五〇 五、五八二 七、二九五・一五 三五、六四八 一、〇〇〇 一〇〇 五、四〇〇 八五六・七〇 二四、三〇四 四、四六九 四二〇 一、八一〇 一〇〇、八一八・八三 二四、六三六 一、七二〇 一四、八七五・〇五 五〇 三〇 二四二・五〇 三〇七・二〇 五〇 二八五 二五〇 一、一六〇・二五 二〇〇 八六四 三〇〇 一、三九二・三五 一一、六三四 三七二、三六五・七〇 三六、一三三 一、五五〇 六、五八〇 五四〇 四、四二九 四七、七一三 三一、九四三 一、八一一、九八四・八二 一九〇、二三二・五五 九、一〇六 三五、三五三 四、四二〇 二二、七九八・五五 三九五、四三五・四五
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甲表ノ二 品名 唐繻子 南京繻子 綿繻子 天鵞絨 スリキ紗 寒冷紗 更紗 唐桟 帆木綿 護謨布 雑織物 フラネル 羅□《（破》 □□《損）》 紋羽 地名 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 東京 二四三 六、二三五 三七、〇二八 四四、二七四 三一、二六八 三七、四一二 四五、〇三六 二五、三八四 一、四八五 一〇、九一五 五、九六四 七、三 三 六、六七〇 六、一九一・五三 一三九、五二三・七五 一七七、八九七・一八 三二四、二八七・〇三 八六、七八七・二二 三二、四六二・五〇 八〇、七〇〇・八六 四九、二六九・三〇 七、二一八・〇 一二、八八四・六七 八、六七一・七〇 四四、三二〇・一三 一七八、七九〇・七 ＠・五〇 三一、七五九・四〇 大阪 一八〇 一八、六六四 一八、二九四 二、七六〇 六六、四六七 二〇、八九〇 三、七八三 七四八 一、二〇三 二八〇 五、二九九 六四八 二六六 三、一七九 七三、八八四・七四 一一四、五〇五・三四 六、七三〇・一〇 五二、一九三・五五 三六、六三五・七一 七、〇五三・七〇 四、二八九・五五 九八七・一〇 五二五 六九二 一一〇、七五九・〇六 二、九六七 一、一三三・九〇 西京 一、五二六 一〇〇 一、四〇〇 四一、一〇三・八〇 三七七・九〇 一、一四七 名古屋 一、八三三 四、二八九 三、〇七〇 一三、九四三 一、五五九 一、四二四 七五 四五 四二八 七、九六二・九五 三一、九六九・六二 八、一七三・五〇 一〇、六三九・五〇 三、五六二・三九 二、六四九・七〇 三七三・四五 五二一 五、五二一・九〇 横浜 六七 三四四・五〇 二四 三九五・三〇 八六一・二五 一〇・四〇 伊勢 六〇 一〇〇 二、三七四 二四四・一〇 美濃 三河 遠江 駿河 甲斐 伊豆 上野 下野 六〇 二六 二、三七四 四七 信濃 函館 三〇 一〇〇 二、一四八 二六〇 神戸 新潟 一二〇 四〇〇 四〇 八九八・八〇 三二九・三〇 三一一・二〇 長崎 陸前 陸奥 越前 越中 越後 羽前 羽後 相模 安房 上総 下総 和泉 朝鮮 一、二〇〇 九七八 合計 二四三 一、九四一 五七、六二五 六七、〇六七 三七、一九八 一二〇、八二二 六六、七八四 三〇、五九一 二、四〇一 一二、一一八 六、六七三・五〇 一三、〇三二 八八五 六、九三六 六、一九一・五三 一八三、八〇六・五五 二六〇、一二二・七七 四七六、一八三・七九 一〇、一九五・八二 九七、七四九・八五 一二一、一四三・三三 五八、九七二・七〇 一二、三五〇・三二 一三、八七一・七七 九、一九六・七〇 四六、七〇五・五八 二九五、〇七一・六八 四、八一三・九〇 三二、八九四
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品名 モヘル ブランケット 敷物類 唐綿 唐麻 糸類 金粉 紺粉 紫粉 紅粉 群青 洋シン 絵具塗料 紅花 朱 地名 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 東京 二七四、四二〇 一三五、四四二・五〇 二〇、四五五 一〇、四五〇 六、二五〇 九、六七五 一四、八〇〇 九二五 七八、二〇九・六〇 一五、八三八 三五八 三、五三八・三〇 五五、九四六・六〇 二二、九〇〇・九四 三六、八六五・八七 一六、六一一・四五 七、四二一 一四、二〇八・五〇 一七、五一五・八七 一七、二四〇 二八、〇七六 一、九四八 四、二九六 一八、〇五五・四二 八、四一三 一三、七三一・一四 大阪 九、五〇〇 二、〇五〇 一、八〇〇 九四〇 八、二〇〇 三一〇 七、三八一 五四七 九三 二、八〇〇 二二、〇六六・四〇 九、一六一・四〇 一、五四八・五〇 六、一三六・五〇 四、九八八 三、六二五 三、三七四 一、一三九 一、五〇五 一三、四四八・六三 一二七 二、四四九 西京 一三八 三、五〇〇 八、一四七 四、九五四・六〇 八二七 四六〇 五、三〇七 名古屋 一、一六五 二〇 一、一五七・七五 一一六 七五九 横浜 四八七・五〇 三六・六〇 五九五・〇七 伊勢 美濃 三河 遠江 駿河 甲斐 伊豆 上野 一〇〇 五九八 八九七 一、一〇〇 七六〇 七五 一、四二六・四〇 三、二七九・三五 六一〇 七一五 下野 信濃 函館 三六八・五〇 神戸 七五 新潟 長崎 陸前 陸奥 越前 越中 越後 三〇〇 二一三・四五 羽前 羽後 相模 安房 上総 下総 和泉 朝鮮 合計 二七四、四二〇 一三六、六〇七・五〇 三〇、三五五 一三、〇九八 八、九四七 一〇、九五三 二三、〇〇〇 一、二三五 八九、八五〇・六〇 二四、五三二 四七一 六、四一三・三〇 八三、八二三・六〇 三三、二五六・六九 三六、八六五・八七 一六、七二七・四五 九、五六四・三九 二〇、六三三・四六 二三、九三〇・二七 二四、一四四・三五 三二、八八七 三、〇八七 五、八〇一 三二、六七九・〇五 一三、八四七 一六、九三八・一四
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甲表ノ三 品名 丁子 洎芙藍 甘草 竜脳 麝香 人参 大黄 烏犀角 山帰来 明礬 沈香 幾那皮 茴□《（破損）》 □剥 撒篤仁 斤 斤 斤 □矢 地名 東京 七、〇二〇 六二一・五〇 一二、五七三 二、六〇三・四〇 四五・二一 二、〇九四 七八、五六八 一四二・三九 一四、五三四・五〇 二四六、六四七・七五 二、六七九・九六 八〇〇 四、七八〇 三、一六一・五〇 四、七〇〇・八九 七四八・三八 一四、六〇四・四〇 五、二四四・六五 三、〇五四・九二 八、九一五・三五 三、〇八二・一〇 五三六・五〇 四、九四四・三一 五、一七七・一七 二八〇 一、一八一・〇四 二二、四二〇 一四、二六五・三三 大阪 九、六一二・七〇 一、二九五 八七、一四〇 二七・二三 一、六九八 八七六 一三九・八六 四、〇〇〇 四〇、二七八・五〇 六九五 八、八八五・二五 一、二七五 三、五四七・六四 六、八三七・二五 四、五一六・三〇 二、一七八・〇六 三、〇三四・一三 二四六・三四 二、七四一・一〇 一八〇 一、六八一・九九 一、二四五 四、九六四・八〇 二一四・二〇 二、三八八・九〇 一二、八四三・六八 西京 一、〇八〇 名古屋 二五〇 三〇〇 一三・五〇 六〇 八五 横浜 一二〇 六七二 八八 伊勢 美濃 三河 遠江 駿河 甲斐 伊豆 上野 下野 信濃 函館 神戸 新潟 長崎 陸前 陸奥 和泉 合計 一六、六三二・七〇 一、九一六・五〇 一二、五七三 三、五九五・三〇 七二、四四 三、七九二 七九、四四四 二八二・二五 一八、七八四・五〇 二八六、九二六・二五 三、三七四・九六 九、六八五・二五 六、三五五 六、七〇九・一四 二、五三八・〇四 七四八・三八 一九、七九二・七〇 七、四二二・六七 六、〇八九・〇五 九、二六一・六九 五、八二三・二〇 七三〇 六、六二六・三〇 六、四二二・一七 五、二四四・八〇 一、四五五・二四 二四、八九四・一四 二八、二六七・〇一
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- 第17巻 p.257 -ページ画像
品名 里斯林 炭酸曹達 石炭酸 蒼鉛 麻倔涅矢亜 幾尼涅 蘇エツキス 硝石 製薬 無製薬 蘇木 椰子油 釦鈕 蝋燭 洋書 地名 〓 〓 〓 〓 〓 斤 東京 一九、七〇七・五〇 二六、五二六 九五八 二二、九六〇・一二 一九、五三五 九七、五五〇 一一七、〇五二・二五 四、二四四・五〇 一三、三一四・八一 一一、九二〇・五〇 二〇、〇六九・七〇 五、三一三・一七 二七、九九二・〇三 二、五九六・二〇 六、七五七 八五、五三〇・九七 一三、六五一・〇一 二、二三〇・二一 五、七四五 六、九二三 九、七八三・五〇 一七、七九六・八九 大阪 一二、四六九 六、六六一 三八八 九、四六一・二九 一五、五三〇 七六〇 三、八八九・三五 三、五〇九・七〇 五、九四六・三一 一三五・八〇 二、〇三七・九〇 一五、三一一・八七 一、二七八・八〇 三一、一六〇・八二 一、七四五・五六 二〇・五〇 五〇〇 三、〇三一 九七六・三〇 西京 八、九六〇 一、二〇〇 名古屋 八〇、五五〇 六・二〇 七一・四〇 一、三六八・八五 横浜 四二九・八二 八一九・二〇 一八七・二〇 八二八・一八 七一八・四〇 伊勢 美濃 三河 遠江 駿河 甲斐 伊豆 上野 一七、九六五 一〇、三〇〇 二、三二〇 二〇六 下野 信濃 函館 神戸 新潟 三〇〇 四七〇 一二〇 長崎 陸前 陸奥 和泉 合計 三二、一七七・三一 三三、一八二 一、三四六 三二、四二一・四一 六一、九九〇 九七、五五〇 二〇八、六六二・二五 三、一三二・八五 一七、二五四・三三 一七、八六六・八一 二、二〇五・八〇 七、三五一・〇七 四三、六〇四・五四 七、三九五 六、七五七 二七、九九三・一九 一五、七七五・一四 三、八二五・五六 六、二四二・九九 一〇、七八二・五七 二、四七八・二〇 一七、七九六・八九
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甲表ノ四 品名 セメント 丸藤 各種油 鏡 摺附木 巻煙草 ランプ ホヤ 硝子器 硝子板 唐紙 西洋紙 傘□《（破損）》 □衣《（破損）》 石鹸 地名 樽 斤 函 東京 二五〇 三三、二七六・七〇 一三、二三一 一一三、九五〇 九〇 一、一三五 一、一九〇・七三 一〇、六八四 三、七三二 一三、七三五・一四 一、八七四・七六 五、〇五一・七三 一二、八七〇・四一 二〇、八六九・二〇 三一、六四七・三一 六二、四四一・一二 九〇、一七八・九二 一四八、三六四・七五 五七〇 二八、一八六・四七 大坂 一〇〇 二、〇七九・六八 九〇 三、八八七・二〇 一〇四・四四 一、〇六五 六、一三〇・九八 八八八 二〇 六、五八九・二二 七、五二二・八〇 西京 名古屋 一、五七四 五 七六・二一 一七五 三、六七一・一二 一〇 横浜 二二七 二、四〇九 八三一 二〇四 三九二 二、四二五・五二 二、六一二・五五 六八一・八〇 七〇九・一〇 八〇五、七〇 五、六五四・六三 三〇 一、〇一三・八〇 伊勢 二一四 六五八・一〇 二〇 美濃 四六 一一六・三一 三河 遠江 駿河 一二三 三四五・六三 甲斐 伊豆 上野 二二八 下野 信濃 函館 神戸 四四〇 三四八・〇五 一、二二七・八七 新潟 長崎 陸前 陸奥 一三二 越前 越中 越後 一〇九 二七九・五〇 羽前 羽後 相模 安房 上総 下総 常陸 豊前 豊後 和泉 三二 合計 四七七 三三、二七六・七〇 一八、二四六 一一三、九五〇 九〇 一、九六六 一、一九〇・七三 一二、九九九・六八 四、二一九 二〇、〇四七・八六 四、八三五・三六 五、八三七・九七 一四、七二〇・七三 二二、九八〇・八八 四四、五〇八・二七 六二、五一一・一二 九六、九二〇・一四 一四八、三六四・七五 五七〇 三六、九六二・八七
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品名 荷造物アンペラ 唐木 インキ 帽子 莫大小繻絆股引 浴用手拭 ハンケルチープ ヅボンツリ 手套 襟巻 沓足袋 鉛筆 香水 器械 襟並襟飾 地名 打 打 打 打 打 グロース 東京 三、四七〇・五〇 六、五八六 一、四一二 一三、六〇三 一〇、二三二 一一、二四〇 三一三・六〇 三、四七一・四〇 四、四一六・八五 四七、七三二・二〇 二〇、六一八・五三 五、九五七・三四 九、五七六・三〇 一、八三二・八〇 一四、二一四・八五 二六、四七二・四〇 七、二四八・一四 一二、一九七・九六 五、二八八 三三、四八〇・六五 二、七七七・四五 大坂 一、二四六・七五 二、七一二・五〇 四六三 二、〇〇〇 二、九四九 三、二七八 五〇 二〇四 三八四 一八、七四六・五五 八、八六〇・〇四 二、三一三・六〇 四、〇五二・八〇 三八四・一〇 二、五九六 六、四二九・二五 二八七・三八 一、九六六・六八 九三四・六五 五、七五六・五九 一、六四七 西京 一・五六 名古屋 七〇 三四 四〇 一六 七四 八三七・七 二八七 五一・九六 一一〇・七〇 三二・〇八 三三八・二〇 二・四四 横浜 二七五 五二五 九二 七五七 九二九 二二六 四、一九一・二二 一、八九〇・〇七 七四・八〇 七二三・五五 一三八 三八四・八〇 一、七九八・一〇 七八九・九二 四一四・一一 九七九・五六 四五四・九二 一、八八二・七五 伊勢 美濃 四 四 二 一二 六〇・六〇 二〇 二・八五 一〇・五三 八・九〇 三河 遠江 駿河 三〇 甲斐 伊豆 上野 下野 信濃 函館 一七五・七五 二〇 神戸 一〇 一八 四二 一〇〇 八〇 九〇 五二・六〇 一二九・九〇 一一一・五六 一〇五 三〇 新潟 長崎 陸前 陸奥 越前 越中 越後 四五 羽前 羽後 相模 安房 七七〇 上総 下総 常陸 豊前 豊後 和泉 合計 五、〇七六・二五 九、八七九・五〇 二、〇〇九 一六、五〇二 一四、四二五・五〇 一四、八三〇 三九三・六〇 三、六七五・四〇 四、八〇〇・八五 七一、六四八・二七 三一、七六四・六四 八、三四五・七四 一四、三五四・二一 二、四〇七・五〇 一七、三八〇・三五 三四、八一三・四五 八、四三七 一四、六二一・三六 七、五四〇・四一 四〇、七八二・七九 六、三六六・一〇
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甲表ノ五 品名 手遊物 小間物雑品 金料品《（食）》 ミルク 西洋酒類 懐中時計 掛時計 地名 箱 東京 一、五八二 一六、〇九六、五八 八七、四三六・三五 八七、二九五・八七 一八、六二五・八九 五一、一六八・三七 七、二一〇・七二 一二、二一八・八三 大阪 五〇 五、九九三・四七 二八、九六〇・〇四 九二〇 六四五・五〇 四、三一一 三、四五四・五〇 五三、一九一 西京 名古屋 五 二一四・五〇 五〇九・七〇 七二・七三 三一・七三 一、一〇四・四〇 二、七六二・七〇 二、一〇二・四二 横浜 二七九 一、七八三・七〇 九、七二五・八五 三、二六八・四二 二、三七一・一七 一八、二三四・七四 六二二・三八 一、五〇一・五二 伊勢 二八・八五 一六〇 三八六・四〇 美濃 一一五・五六 一二・二七 三五三・二二 三七五 二七五 三河 五 遠江 駿河 四 四八・八二 二二二・一〇 甲斐 伊豆 上野 二九四、三〇 下野 信濃 函館 一〇二 五三二・一八 九八〇・二五 二、六〇五・二五 神戸 三四八・八八 一、六三二 一八九・九〇 新潟 五 五〇 二五・八七 三六・七五 長崎 二、二一二・三四 二、三三七・八〇 陸前 陸奥 越前 九二・四〇 越中 越後 一〇 三五九・八六 六一六・三〇 羽前 羽後 相模 二〇〇 安房 上総 下総 常陸 肥後 一〇〇 合計 二、〇二七・五〇 二四、三〇三・八一 一二七、二三二・九四 九二、四三三・五〇 二二、七二九・二〇 八〇、二五六・九四 四五、九一四・九六 七〇、五一〇・三七
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熟皮 毛皮 蹄 角牙 珊瑚珠 斤 斤 斤 二五、六〇二 六三、六一六 一、七六一・五〇 一八五、一四九・九三 二、四五二・二〇 一、四七六・七〇 二四、二八〇・七〇 三一、四六一・五〇 一九、〇〇〇 六、四〇〇 一三四 八、〇六一・九三 二、三二三・八〇 七七〇 一一一 三、八四〇 四四、六〇二 七〇〇、〇一六 一、八九五・五〇 一九三、二一一・八六 四、七七六 二、二四六・七〇 二四、三九一・七〇 三五、三〇二
乙表ノ一 品名 生金巾 地名 反 東京 四七〇、〇〇〇 一、二三四、九〇〇 西京 一五〇、〇〇〇 三九四、一三〇 大阪 五〇、〇〇〇 一三一、三七〇 伊勢 三、〇〇〇 七、八八〇 尾張 三二、〇〇〇 八四、〇八〇 三河 二、〇〇〇 五、二五〇 遠江 六、〇〇〇 一五、七七〇 駿河 六、〇〇〇 一五、七七〇 甲斐 一〇、〇〇〇 二六、二七〇 伊豆 一、〇〇〇 二、六二〇 相模 六、〇〇〇 一五、七七〇 武蔵 一〇、〇〇〇 二六、二七〇 安房 上総 七、〇〇〇 一八、三九〇 下総 五、〇〇〇 一三、一四〇 常陸 一五、〇〇〇 三九、四一〇 信濃 二二、〇〇〇 五七、八一〇 上野 七、〇〇〇 一八、三九〇 下野 二〇、〇〇〇 五二、五五〇 磐城 二、〇〇〇 五、二五〇 岩代 九、〇〇〇 二三、六五〇 陸前 九、〇〇〇 二三、六五〇 陸中 二、〇〇〇 五、二五〇 陸奥 羽前 二三、〇〇〇 六〇、四三〇 羽後 五、〇〇〇 一三、一四〇 越中 越後 四八、〇〇〇 一二六、一二〇 北海道 薩摩 肥前 肥後 美濃 加賀 合計 七〇七、〇〇〇 一、五九八、四三五
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品名 モスリン 唐天 毛繻子 絹呉呂 綿繻子 紋呉呂 絽呉呂 縞呉呂 唐桟 スリキ 染金巾 紅金巾 □紗《（破損）》 寒冷紗 唐繻子 地名 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 反 東京 九、五五四 一、七六三 一、六五〇 六六六 七五〇 一五二 四八 三五 一、三〇二 一、〇七五 四、九四一 三、二三二 一、六七七 一、五二一 二一五 五二、五四七 一四、〇九六 一六、五〇〇 四、三二九 三、三七五 七六〇 三一二 一六四・五〇 二、六〇四 二、六八七・五〇 一〇、六二三・一五 六、一四〇・八〇 三、三五四 一、五二一 六、〇二〇 西京 大阪 三、一八〇 五九二 五五〇 二七五 一、七六七 八〇 二五 一五〇 四〇〇 五〇〇 一、三〇〇 一、一七五 一、〇〇〇 七五〇 一七、四九〇 四、七三六 五、五〇〇 一、七八七・五〇 七、九五一・五〇 四〇〇 一六二・五〇 七〇五 八〇〇 一、二五〇 三、三九五 二、二三二・五〇 二、〇〇〇 七五〇 伊勢 四、四二五 八五〇 七七〇 三一五 六八六 七五 五五 六〇 三四〇 四〇〇 一、〇四〇 九二五 五〇〇 四三五 二四、四八六 六、八〇〇 七、七〇〇 二、〇四七・五〇 三、〇八七 三七五 三五七・五〇 二八二 六八〇 一、〇〇〇 二、二三六 一、七五七・五〇 一、〇〇〇 四三五 尾張 七、九五〇 一、五二五 一、三七五 一六五 一、二二五 一六九 五〇 四〇 一、二〇〇 一、〇五〇 三、二五〇 二、八二五 一、五〇〇 一、二五〇 四三、七二五 一二、二〇〇 一三、七五〇 一、〇七二・五〇 五、五一二・五〇 八四五 三二五 一八八 二、四〇〇 二、六二五 六、九八七・五〇 五、四一八・八〇 三、〇〇〇 一、二五〇 三河 一、五九〇 二九五 二七五 一三〇 二四五 三三 一四 二一 一五一 二一一 六三五 五七七 三一一 一六一 八、七四五 二、三六〇 二、七五〇 八四五 一、一〇二・五〇 一六五 九一 九八・七〇 三〇二 五二七・五〇 一、三六五・二五 一、〇九六・三〇 六二二 一六一 遠江 三、七八五 七二五 六六〇 二一〇 五八八 七〇 二四 二一 五一〇 五一一 一、五五五 一、二九八 七二三 六〇五 二〇、八一七・五〇 五、八〇〇 六、六〇〇 一、三六五 二、六四六 三五〇 一五六 九八・七〇 一、二〇二 一、二七七・五〇 三、三四三・二五 二、四六六・二〇 一、四四六 六〇五 駿河 九、二二二 一、七三〇 一、五九五 七五三 一、四二一 一九四 六二 五二 一、三一〇 一、二一八 四、〇三一 三、三〇六 一、七四四 一、四五七 五 五〇、七八一 一三、八四〇 一五、九五〇 四、八九四・五〇 六、三九四・五〇 九七〇 四〇三 二四四・四〇 二、六二〇 三、〇四五 八、六六六・六五 六、二八一・四〇 三、四八八 一、四五七 一四〇 甲斐 八、五八六 一、六二五 一、四八五 七〇二 一、三二三 一九八 一三二 一一一 一、〇四五 一、一一一 三、八八〇 三、〇七八 一、七二一 一、三五五 四七、二二三 一三、〇〇〇 一四、八五〇 四、五六三 五、九五三・五〇 九九〇 八五八 五二一・七〇 二、〇九〇 二、七七七・五〇 八、三四二 五、八四八・二〇 三、四四二 一、三五五 伊豆 二、五四四 四八五 四四七 二一一 三九二 四九 二七 三一 三一八 三五五 九九八 七五〇 四五五 三八九 八、四九二 三、八八〇 四、四七〇 一、三七一・五〇 一、七六四 二四五 一七五・五〇 一四五・七〇 六三六 八八七・五〇 二、五四五・七〇 一、四二五 九一〇 三八九 相模 七、三一四 一、三七五 一、二六五 五九八 一、一二七 一五八 七五 七四 八九三 九六六 三、一三五 二、六二二 一、三八一 一、一四九 四〇、二二七 二、〇〇〇 一二、六五〇 三、八八七 五、〇七一・五〇 七九〇 四八七・五〇 三四七・八〇 一、七八六 二、四一五 六、七四〇・二五 四、九八一・七〇 二、七六二 一、一四九 武蔵 一二、七二五 二、四〇〇 二、二二五 一、〇四〇 一、九六〇 二六五 八一 七一 一、六〇〇 一、六八〇 六、二四五 四、五六五 二、四一一 一、九八三 六九、九八七・五〇 一九、二〇〇 二二、二五〇 六、七六〇 八、八二〇 一、三二五 五二六・五〇 三三三・七〇 三、二〇〇 四、二〇〇 一三、四二六・七五 八、六七三・五〇 四、八二二 一、九八三 安房 二、五四四 四七三 四四五 二六八 三九二 五四 一七 二五 三五〇 三三五 一、〇四二 八一二 四八〇 四〇五 一三、九九二 三、七八四 四、四五〇 一、七四二 一、七六四 二七〇 一一〇・五〇 一一七・五〇 七〇〇 八三七・五〇 二、二四〇・三〇 一、五四二・八〇 九六〇 四〇五 上総 六、三六〇 一、一八五 一、一二五 五二〇 九八〇 一三四 四五 五一 七八五 八四五 二、七三五 二、二八〇 一、二二二 九九九 三四、九八〇 九、四八〇 一一、二五〇 三、三八〇 四、四一〇 六七〇 二九二・五〇 二三九・七〇 一、五六〇 二、一一二・五〇 五、八八〇・二五 四、三三二 二、四四四 九九九 下総 二、一三〇 二、〇八五 一、九二四 九一〇 一、七一五 二三三 九一 一〇五 一、三六五 一、四八一 四、八一一 三、九九九 二、一一六 一、七五七 六一、二一五 一六、六八〇 一九、二四〇 五、九一五 七、七一七・五〇 一、一六五 五九一・五〇 四九三・五〇 二、七三〇 三、七〇二・五〇 一〇、三四三・六五 七、五九八・一〇 四、二三〇 一、七五七 常陸 一二、七二〇 二、四〇五 二、一九三 一、〇四二 一、九六〇 二七一 一二五 一三四 一、五六六 一、七二一 五、七二八 四、四六五 二、四六七 一、八九五 四 六九、九六〇 一九、二四〇 二一、九三〇 六、七七三 八、八二〇 一、三五五 八一二・五〇 六二九・八〇 三、一三二 四、三〇二・五〇 一二、三一五・二〇 八、四八三・五〇 四、九三四 一、八九五 一一二 信濃 一三、六七四 二、五八〇 二、三六五 一、一一五 二、一〇七 二八一 九八 一〇一 一、四四五 一、七七六 五、七四八 四、九〇二 二、五八八 二、一一一 七五、二〇七 二〇、六四〇 二三、六五〇 七、二四七・五〇 九、四八一・五〇 一、四〇五 六三七 四七四・七〇 三、八九〇 四、四四〇 一二、三五八・二〇 九、三一三・八〇 五、一七六 二、一一一 上野 一三、六七五 二、五二三 二、三六五 一、一一八 二、一〇七 二八七 九二 一〇三 一、五七五 一、八〇五 六、八二五 四、九〇二 二、五六五 二、一五五 一二 七五、二一二・五〇 二〇、一八四 二三、六五〇 七、二六七 九、四八一・五〇 一、四三五 五九八 四九三・一〇 三、一五〇 四、五一二・五〇 一三、六七三・七五 九、三一三・八〇 五、一三〇 二、一五五 三三六 下野 一三、三五八 二、四九五 二、三一一 一、〇九二 二、〇五八 二七三 一一五 一〇四 一、五四二 一、七五五 五、九二〇 四、七八八 二、五〇一 二、〇九一 七八、四六九 一九、九六〇 二三、一一〇 七、〇九八 九、二六一 一、三六五 七四七・五〇 四八八・八〇 三、〇八四 四、三八七・五〇 一二、七二八 九、〇九七・二〇 五、〇〇一 二、〇九一 磐城 三、四九八 六七一 六〇五 二八六 五三九 七三 三七 四五 四〇五 四六四 一、四九八 一、二五四 六六六 五六六 一九、二三九 五、三六八 六、〇五〇 一、八五九 二、四二五 三六五 二四〇・五〇 二一一・五〇 八一〇 一、一六〇 三、二二〇・七〇 二、三八二・六〇 一、三三一 五六六 岩代 七、九五三 一、五一五 一、三七五 六五〇 一、二二五 一七七 四九 五九 九五九 一、一二一 三、三八七 二、七六三 一、四四四 一、一七七 四三、七四一・五〇 一二、一二〇 一三、七五〇 四、二二五 五、五一二・五〇 八八五 三一八・五〇 二七七・三〇 一、九一八 二、八〇二・五〇 七、二八二・〇五 三、二四九・七〇 二、八八八 一、一七七 陸前 一四、三一〇 二、七〇一 二、四七五 一、一七七 二、二〇五 三〇一 一三六 一二五 一、七六五 一、八九〇 六、一一一 五、一三〇 二、七一二 二、二四四 七八、七〇五 二一、六〇八 二四、七五〇 七、六五〇 九、九二二・五〇 一、五〇五 八八六 五八七・五〇 三、五三〇 四、七二五 一三、一三八・六五 九、七四七 五、四二四 二、二四四 陸中 七、八九五 一、四八五 一、三七五 六三五 一、二二三 一八一 八六三 七五 一、〇〇一 九一七 三、二五〇 二、八六〇 一、三九七 一、三〇一 四三、四二二・五〇 一一、八八〇 一三、七五〇 四、一二七・五〇 五、五〇三・五〇 九〇五 四〇九・五〇 三五二・五〇 二、〇〇二 二、二九二・五〇 六、九八七・五〇 五、四三四 二、七九四 一、三〇一 陸奥 九、五四五 一、七九三 一、六五〇 七八〇 一、四七〇 二〇五 八二 九一 一、三一一 一、二六〇 三、七一五 三、四二二 一、七九一 一、四九二 五二、四九七・五〇 一四、三四四 一六、五〇〇 五、〇七〇 六、一六五 一、〇二五 五三二 四二七・七〇 二、六二二 三、一五〇 七、九八七・二五 六、五〇一・八〇 三、五八二 一、四九二 羽前 一一、〇三五 二、〇七〇 一、九二五 八九七 一、七一五 二五一 九五 一〇八 一、二五一 一、三二五 四、六八二 二、六六三 一、九九八 一、六八一 六〇、六九二・五〇 一、六五六 一九、二五〇 五、八三〇・五〇 七、七一七・五〇 一、二五五 六一七・五〇 五〇七・六〇 二、五〇二 三、三一二・五〇 一、〇六六・三〇 五、〇五九・七〇 三、九九六 一、六八一 羽後 七、九四五 一、四九三 一、三七五 六二三 一、二一〇 一八四 四九 五四 八七〇 八九九 三、二二二 二、五七七 一、三八五 一、一二五 四三、六九七・五〇 二、九四四 一三、七五〇 四、〇四九・五〇 五、四四五 九二〇 三一八・五〇 二五三・八〇 一、七四〇 二、二四七・五〇 六、九二七・三〇 四、八九六・三〇 二、七七〇 一、一二五 越中 三、一八五 六〇五 五五〇 二六〇 四九〇 六五 三五 四六 三九〇 四一七 一、三〇五 一、一四〇 六一二 五〇五 一七、五一七・五〇 四、八四〇 五、五〇〇 一、六九〇 二、二〇五 三二五 二二七・五 二一六・二〇 七八〇 一、〇四二・五〇 二、八〇五・七五 二、一六六 一、二二四 五〇五 越後 二〇、九〇五 三、〇〇五 二、七五〇 一、三一一 二、四五〇 三四二 一四二 一五五 一、九六〇 二、〇六五 六、六三三 五、八三三 二、九九一 二、五一五 二四、九七七・五〇 二四、〇四〇 二七、七五〇 八、五二一・五〇 二、〇二五 一、七一〇 九二三 七二八・五〇 三、九二〇 五、一六二・五〇 一四、二六〇・九五 二、〇八二・七〇 五、九八二 二、五一五 北海道 二一、一一五 三、〇七三 二、七五〇 一、三四五 二、四三五 三三五 一四〇 一五八 一、八九九 二、一一九 六、六二一 五、七五〇 三、一二一 二、三二一 二六、一一二・五〇 二四、五八四 二七、五〇〇 八、七四二・五〇 一〇、九五七・五〇 一、六七五 九一〇 七四二・六〇 三、七九八 五、二九七・五〇 一四、二三五・一五 一〇、九二五 六、二四二 二、三二一 薩摩 肥前 肥後 美濃 加賀 合計 二五一、七二〇 四五、五二二 四一、八五五 一九、〇九四 三七、七六五 五、〇八九 二、〇〇四 二、二〇五 二九、五〇八 三一、二七二 一〇四、二四五 八三、八九三 四五、四七九 三七、四九四 二三六 一、三八四、四七一 三六四、一七六 四一八、五五〇 一二四、一一一 一六九、九四二・五〇 二五、四四五 一三、〇二六 一〇、三六三・五〇 五九、〇一六 七八、一八〇 二二四、一二二・四五 一五九、三九六・七〇 九〇、九五八 三七、四九四 六、六〇八
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品名 南京繻子 紋金巾 毛織呉呂 羅紗 フランネル 毛布《ブランケツト》 リンネル 地名 反 反 反 反 反 反 東京 一、〇二五 一五四 五 四、三七一・六〇 三、六七四・九〇 二、三九九・八〇 三三、八二五 四六二 八五 九八、九七八・五〇 一九、五八五 一四五、七五〇 一五、八四〇 西京 大阪 二五 三、四九二・六〇 三、〇三五・五〇 三〇三・一〇 八二五 七九、〇八一・五〇 二四、四三六・五〇 二、〇〇〇 伊勢 二三五 二〇 一〇 七、七五五 六〇 一七〇 尾張 八二五 五〇 七四〇・九〇 六〇二・五〇 一一八・八〇 二七、二二五 一五〇 一六、七七五・三〇 四、八四九・八〇 一三、七〇〇 七八三・八〇 三河 四一 一五 四 一、三五三 四五 六八 遠江 四七 二八 五 一、五五一 八四 八五 駿河 八三 六一 二九 六〇三・八〇 五三三・七〇 九五・一〇 二、七三九 一八三 四九三 一三、六六九・八〇 四、二九六・三〇 一六、七〇〇 六二七・五〇 甲斐 一〇八 六三 七〇 四一三・四〇 二六七・一〇 三、五六四 一八九 一、一九〇 九、三六〇 二、一五〇・二五 九、二五〇 伊豆 二二 二二 六 七二六 六六 一〇二 相模 八三 五二 一五 二、七三九 一五六 二五五 武蔵 八五五 一二五 二一 二八、二一五 三七五 三五七 安房 二五 二三 六 八二五 六九 一〇二 上総 四八 五一 一八 一、五八四 一五三 三〇六 下総 八一 六二 二五 二六〇・五〇 四〇三・八〇 五三・四〇 二、六七三 一八六 四二五 五、八九七・七〇 三、二五〇・七五 八、三三〇 三五二 常陸 一七八 一五四 四五 一四二・七〇 四〇三・八〇 二九・八〇 五、八七四 四六二 七六五 三、二三一・五〇 三、二五〇・二五 一一、九二〇 一九六・七〇 信濃 二三七 一一〇 五五 一四三・六〇 三四七・九〇 七、八二一 三三〇 九三五 三、二五二・四〇 二、八〇〇・三〇 九、九七〇 上野 九六四 一〇一 四八 三、八一二 三〇三 八一六 下野 四七五 九二 五一 一五、六七五 二七六 八六七 磐城 二二 二八 一二 七二六 八四 二〇四 岩代 七九 六二 三一 二、六〇七 一八六 五二七 陸前 五九 一一一 七一 一、九四七 三三三 一、二〇七 陸中 二六 五八 一九 八五八 一七四 三二三 陸奥 四七 七五 二五 一、五五一 二二五 四二五 羽前 五九 八五 四一 一二七・二〇 三四九・一〇 一、九四七 二五五 六九七 二、八七八・九五 二、八一〇・三〇 一二、二五〇 羽後 三六 六二 三〇 一七三・四〇 二六九・六〇 一、一八八 一八六 五一〇 三、九二六・七〇 二、一七〇・六〇 一五、八〇〇 越中 六一 三〇 二〇 二、〇一三 九〇 三四〇 越後 一一五 九八 六一 三六三・八〇 五一一・八〇 三、七九五 二九四 一〇、一二七 八、二三七・六八 四、一二〇・一五 二九、五三〇 北海道 二四五 一二〇 二一 二、一九八・五〇 一、六〇〇・三〇 八、〇八五 三六〇 三五七 四九、七八〇・六〇 一二、八七九・七五 六八、八〇〇 薩摩 肥前 肥後 美濃 加賀 合計 六、一〇八 一、九一二 七四四 一三、〇三二 一二、〇〇〇 三、〇〇〇 二〇一、四九八 五、七三六 一二、六四八 二九五、〇七〇・六八 九六、六〇〇 三四二、〇〇〇 一九、八〇〇
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唐糸 小間物 釘地鉄 平丸角鉄 薄鉄 鉄板 𥶡鉄 斤 斤 斤 斤 斤 五、〇〇〇 七九八、〇〇〇 一、二八〇、八〇〇 七二、三〇三 二〇三、〇〇〇 六八、七七〇 五七五、〇〇〇 一五〇、〇〇〇 二八、一〇七・三二 五一、八七二・四〇 三、一七八・五九 一一、五七一 二、二〇〇・七一 一三五、〇〇〇 六四、〇四〇 二五、〇〇〇 四、七五四・九九 二、五九三・六二 九三、〇〇〇 八〇、〇五〇 三、〇〇〇 三、二七五 三、二四二・〇二 二五、〇〇〇 一一二、〇七〇 五、六九二 二〇、五〇〇 三、四三八・五〇 四、〇五〇・五五 四、五三八・八三 二五〇・二四 一、一六八・五〇 一一〇・〇五 六五、〇〇〇 二、八〇〇 二、二八九・四四 一二三・〇九 一〇〇 七五、〇〇〇 三、四三八・五〇 一一、五〇〇 二、六四一・六七 一一〇・〇五 二〇〇 六一、〇〇〇 一二八、〇八〇 二〇、〇〇〇 二三、〇〇〇 一五、〇〇〇 二、一四八・五五 五、一八七・四四 一、一四〇 一、〇〇〇 八五、〇〇〇 四、二〇〇 一二、〇〇〇 四、一二六・二〇 二五、〇〇〇 八、〇〇〇 二、九九三・八九 一八四・六四 六八四 一三三・〇四 四〇、〇〇〇 五四、一〇〇 一二、五〇〇 二、七五〇・八〇 一、四〇八・八八 二、一九一・〇五 七一二・五〇 八八・〇三 二〇〇 七五、〇〇〇 二、一〇〇 二三、〇〇〇 二、六四一・六七 九二・三二 一〇、〇〇〇 二五〇、〇〇〇 一八二、〇〇〇 八、五四〇 二一、〇〇〇 六、八七七 二五〇、〇〇〇 二〇、〇〇〇 八、八〇五・五五 七、三七一 三七五・四四 一、一九七 二二〇・〇七 五〇、〇〇〇 九八、〇〇〇 二、八五〇 一〇、五〇〇 三、四三八・五〇 一、七六一・一一 三、九六九 一二五・二九 五九八・五〇 二〇・〇四 三〇〇 七二、〇〇〇 三四、五〇〇 二、五三五・九九 二〇〇 一六五、〇〇〇 一六〇、〇〇〇 四、三〇〇 八、九〇〇 四、八一三・九〇 二三、〇〇〇 一〇、〇〇〇 五、八一一・六七 六、四八〇 一八九・〇四 五〇七・三〇 一五四・〇五 一二五、〇〇〇 一九二、〇〇〇 五、七〇〇 一二、〇〇〇 六、八七七 五、〇〇〇 四、四〇二・七七 七、七七六 二五〇・五九 六八四 二二〇・〇七 二、〇〇〇 二三、〇〇〇 一〇、〇〇〇 八、〇〇〇 二〇〇、〇〇〇 二二四、〇〇〇 七、一一五 二二、〇〇〇 四、一二六・二〇 九二〇、〇〇〇 二〇、〇〇〇 七、〇四四・四四 九、〇七二 三一二・七九 一、二五四 一三二・〇四 七、〇〇〇 一五〇、〇〇〇 一九二、〇〇〇 七、一〇〇 一二、五〇〇 六、八七七 八〇五、〇〇〇 一〇、〇〇〇 三、六九八・三三 七、七七六 三一二・一四 七一二・五〇 二二〇・〇六 六一、〇〇〇 五、〇〇〇 二、一四八・五六 六〇〇 一〇五、〇〇〇 二四、八六〇 二、五〇〇 八、三〇〇 四、一二六・二〇 六九、〇〇〇 一五、〇〇〇 三、六九八・三四 四、六五一・八三 一〇九・九四 四七三・一〇 一三二・〇四 五、〇〇〇 一五、〇〇〇 四〇〇 八一、〇〇〇 四六、〇〇〇 一、〇〇〇 二、八五二・九九 五、〇〇〇 五、〇〇〇 三一〇、〇〇〇 三二〇、〇〇〇 一四、五〇〇 三四、五〇〇 一三、七五四 五七五、〇〇〇 二〇、〇〇〇 一〇、九一八・八九 一二、九六〇 六三七・四五 一、九六六・五〇 四四〇・一二 一二八、〇〇〇 二、八〇〇 一一、〇〇〇 四、一二六・二〇 四〇、〇〇〇 四、五〇八・四五 一二三・〇九 六二七 一三二・〇四 二、〇〇〇 二、〇〇〇 三、〇〇〇 二、〇〇〇 二、〇〇〇 四〇、〇〇〇 三、一九四、〇〇〇 三、二〇二、〇〇〇 一四二、五〇〇 四〇八、七〇〇 一三七、五四〇 四、六〇〇、〇〇〇 四二七、〇〇〇 一一二、四九九・七八 一二九、六八一 六、二六四 二三、二九五・九〇 四、四〇一・四〇
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乙表ノ二 品名 亜鉛引鉄板 古縄針金 鉄針金 錫 鉛 亜鉛 黄銅 地名 斤 斤 斤 斤 斤 斤 斤 東京 一〇、二〇〇 二三一、六八一・五〇 二九、五六〇 二五、九四〇 二二七、八〇〇 六六、七五〇 一三、一四一 八一六・一〇 六、九五〇・二四 一〇、一六四・一四 七、三九三・九一 一五、九四九・三二 五、三四一・六五 三、七八八・七二 西京 一一九、八九〇 一九、九九五 二、五四一・〇一 一、六〇〇・〇八 大阪 四四、八三五 一三、三三〇 三、八一一・五四 一、〇六六・七三 伊勢 一三、七九四 四一三・八一 尾張 七四、七三五 七、八八二 四五、五六〇 九、三三一 六、三五二・五九 二、二四六・七一 三、一八九・七〇 七四六・七一 三河 九、一九六 二七五・八八 遠江 駿河 五、九七八 二二、七八〇 三、〇三二 五〇八、二一 一、五九四・六〇 八七四・一五 伊豆 二、〇〇〇 一六〇・〇一 甲斐 一三、七九四 八、九六七 四五、五六〇 四一三・八一 七六二・三一 三、一八九・七〇 相模 四、五九八 三二、七八〇 一三七・九一 一、五九四・六〇 武蔵 二、六二五 六、八九七 八、九六七 一〇、三七六 四五、五六〇 一九、九九五 二一〇・〇一 二〇六・九一 七六二・三一 二、九五七・五〇 三、一八九・七〇 一、六〇〇・〇八 安房 九、一九六 二七五・八八 上総 一、八五〇 一四八 下総 一、九〇〇 六八、九七〇 一五二 二、〇六九・〇六 常陸 一、八七五 二二、〇九九・二五 一五〇 六六二・九一 信濃 二、五九四 七三九・三五 上野 六、八九七 二〇六・九一 下野 四、五九八 一三七・九一 磐城 岩代 三、八九九 三一二・〇五 陸前 二二、〇九九・二五 五、九七八 一三、六六八 六六二・九一 五〇八・二一 九五六・八〇 陸中 陸奥 羽前 二、五九四 七三九・三五 羽後 越後 四五、九八〇 二、四九四 三一、八九二 四、〇四三 一、三七九・三四 七一〇・八七 二、二三二・七〇 一、一六五・六一 北海道 紀伊 神戸 美濃 加賀 合計 二〇、四五〇 四五九、八〇〇 二九八、九〇〇 五一、八八〇 四五五、六〇〇 一三三、三〇〇 二〇、二一六 一、六三六・一二 一三、七九三・四八 二五、四一〇・三二 一四、七八七・七〇 三一、八九七・一二 一〇、六六七・三〇 五、八二八・四八
- 第17巻 p.269 -ページ画像
ブリキ板 砂糖 石炭油 色象皮 象革 印度□《（破損）》 □□《（破損）》） 肉色革 函 斤 函 枚 斤 斤 ダース ダース 五七八 二〇〇、〇〇〇 一、九〇六 二六、二〇九・五〇 一四二、九七三・六四 六六二・七五 四、九一二・五五 三、九八四・六九 五二六、九二八 四五四・五〇 四一、五九八・二〇 二六、六五五・二五 一三、七五〇 一三、八一六・五六 一二〇、〇〇〇 六〇〇 七九、〇三八 一四八 一六、〇〇〇 四二、一五三・六〇 一三、八〇〇 六、〇〇〇 一、九五五・七〇 二、一三二・五二 二六・五 二〇六・二二 七三五 一五、八〇七・六〇 七〇〇 四〇〇 五五〇 五八〇 二、〇〇〇 五、〇〇〇 一三八・六四 一三、一七三 一七、七〇〇 六、〇〇〇 六三 一、二一〇・三八 一五、八〇七・六〇 一七・五〇 五、九〇〇 八、〇〇〇 一五五 五五八・七五 六九三・〇七 四・八三 三四五・二七 二一、〇七六・八〇 三七・五〇 二〇〇 一三〇 一〇〇 一三七、六〇〇 一〇、〇〇〇 九、八一八・八六 二六、三四六 五、〇〇〇 一、五三六 二、〇二五・九〇 一二、〇五 四六・二三 一三、一七三 五五〇 三八〇 二五〇 一三〇 二〇、三〇〇 六、〇〇〇 七、〇七三・六一 一五、八〇七・六〇 二三一 五、四〇三、二〇〇 四〇、〇〇〇 一、五九二・五七 四〇一、七六二・一九 一〇五、三八四 一二八、〇〇〇 八、〇〇〇 六六 八、七七一・三八 二一、〇七六・八〇 一六 一、三四六、四〇〇 一〇、〇〇〇 九二、九五一・六九 二六、三四六 二、九二五、一〇〇 一三、〇〇〇 五五八・八〇 五三三・二〇 二〇七、五一二・一九 三四、二四九・八〇 二〇〇 一〇〇 二、六一一、一〇〇 一二、〇〇〇 一八〇、七三二・六〇 三一、六一五・二〇 三〇一、三〇〇 八、〇〇〇 五〇二・九〇 六九三・〇七 四・八 二一、八九一・四七 二一、〇七六・八〇 一八〇 一三〇 一〇〇 三、三三九、四〇〇 三〇、〇〇〇 五五・九〇 一〇六・七〇 二四二、一二六 七九、〇三八 二〇 二〇 二、三七一、一〇〇 一七、〇〇〇 一七二、七九二 四四、七八八・二〇 三五一、一〇〇 八、〇〇〇 二三、五〇九・二〇 二一、〇七六・八〇 七五一、六〇〇 八、〇〇〇 五一、七九六・六〇 二一、〇七六・八〇 一一六 二、三〇一、一〇〇 二五、〇〇〇 七九九・七五 一五三、三六八・二一 六五、八六五 五八 三六六、五〇〇 七、〇〇〇 三九九・八二 二六、三〇二 一八、四四二・二〇 三〇四、一〇〇 四一九・一〇 三七三・二〇 二・八九 二五、五二一・二三 一五〇 七〇 六〇 一七四、七〇〇 五、〇〇〇 八、九八〇・五七 一三、一七三 五、〇〇〇 一三、一七三 一七四 五一六・九〇 六三九・八〇 四・三三 一、一九九・五七 一八五 一二〇 九〇 四八、四〇〇 一二、〇〇〇 一、二五七・二〇 一、五八九・四〇 六四 三九、〇八七・〇四 三一、六一五・二〇 四五〇 三〇〇 一八〇 二、二〇〇 二三三・五八 二〇、〇〇〇 五二、六九二 七一〇 一七六 五五八・七五 六六六・五〇 四・八二 六四 二〇〇 一二五 一〇〇 一八〇 一、一五七 二三〇、二六〇 五二〇、〇〇〇 三、五〇〇 一二四、一三〇 一五二、四三六 七二三 五、二九三 七、九七六・四〇 七、六九一、四六九・三六 一、三七〇、〇〇〇 八五〇 四四、四三二・二五 二八、四三〇・二五 一五、〇〇〇 一四、八八六・五六
- 第17巻 p.270 -ページ画像
品名 ゴム引皮 色革 白生地革 南京牛皮 黒桟留皮 丸釘 角鋼 地名 枚 ダース 枚 枚 枚 斤 斤 東京 二三七 二、八九〇・七一 一八一、九一五 一八、七九五・五〇 三、二〇二・八〇 一八、三五〇 三四、三二〇 一、五一六 一九、二二五・四二 三〇、三一三 三九、七二五 五、二三九 一、〇五四 二、四〇一・八三 西京 大阪 五五・一二 九、八二二 五四七・二〇 三六八 一、六三七 八九五 伊勢 尾張 三河 遠江 駿河 一〇・五〇 七〇 伊豆 甲斐 二二・四七 三、六七〇 五、七二〇 一五〇 二一〇・九一 四〇〇・二五 相模 七、三四〇 一一、四四〇 四二一・九二 八〇〇・五七 武蔵 安房 二、二八八 一六〇・一二 上総 三、四三二 二四〇・一四 下総 常陸 信濃 二・九九 四〇・二〇 二〇 八五 上野 七・一〇 三、二〇〇 一五 一八三・九〇 下野 四、一四〇 二三七・八〇 磐城 岩代 陸前 陸中 陸奥 四〇・二〇 八五 羽前 羽後 越後 三・七五 四二・六〇 二五 九〇 北海道 二二・四七 一七九・八〇 一五〇 三八〇 紀伊 神戸 美濃 加賀 一四・九八 九〇〇 九四・六〇 一〇〇 一五〇 二〇〇 合計 二三七 三、〇二三 一九二、六三七 一九、二〇〇 三、七五〇 三六、七〇〇 五七、二〇〇 一、五一六 二〇、一〇八・四二 三二、一〇〇 四〇、五八〇 六、一三四 二、一〇九・一七 四、〇〇二・九一
- 第17巻 p.271 -ページ画像
此二表ニ掲記スル処ニ就キ、横浜ノ商線ニ当ル各地方ヘ分送シタル各品ノ価額ト、東京ノ商線ニ当ル各地ヘ転売シタル各品ノ価格トヲ合筭スルトキハ、地方毎ニ此一週年間ニ運入購買シタル輸入品ノ全額ヲ得可シ、而シテ此全額ヲ以テ彼此相対照比較スルトキハ、各地外国品運入ノ多寡ヲ竅知シ、随テ其購買力ノ強弱如何ヲ判定スルヲ得ベシト雖トモ、前陳ノ如ク洋酒・薬品其他二三ノ品類ニ至テハ東京ヨリ各地分遣高ノ詳悉スル事能ハザルモノアルヲ以テ、実際調査シ得タル乙表ニ掲クル品目ノ金額ニ就キ、之ヲ横浜ヨリノ分送高ニ対シ上下二段ニ分記シ、更ニ其合額ニ就テ各地運入購買ノ歩合ヲ審ニスル事丙表ノ如シ
丙表
地名 横浜ヨリ各地分送高 東京ヨリ各地分送高 各地運入合計 各地運入歩合 円 円 割分厘 横浜 三二三、四八八 横浜市中消費 三二三、四八八 一四・五六八 円 東京 三、七九一、八三一 東京市中消費 三、七九一、八三一 一七〇・七六二 大阪 四、一五二、一四三 三九六、一九〇 四、五四八、三三三 二〇四・八三五四 武蔵 一、九二五、九八九 一、九二五、九八九 八六・七三五四 上野 二八八 一、五〇七、三三八 一、五〇七、五六六 六七・八九二〇六 名古屋 一、〇三〇、三五九 三一三、三三九 一、三四三、六九八 六〇・五一二三 下野 一、二九一、九三二 一、二九一、九三二 五八・一七二一 越後 一四八、七六四 一、〇三一、五九九 一、一八〇、三六三 五三・一五六七 函館 三一五、七六八 四五六、七五八 七七二、五二六 三四・七九〇一 西京 二三〇、〇八五 三九八、二七一 六二八、三五六 二八・二九七五 信濃 一、二四七 五四二、一〇一 五四三、三四八 二四・一五三二 下総 一二 四六八、三〇〇 四六八、三一二 二一・〇二一二三 常陸 四六一、二九八 四六一、二九八 二〇・七七一一二 甲斐 七九、九五七 三〇九、七八〇 三八九、七三七 一七・五五一五 陸前 八、二六一 三四六、七八四 三五五、〇四五 一五・九八八五一 駿河 六四、四六〇 二二七、〇六六 二九一、五二六 一三・一二八六 羽前 一一、一四一 二六八、一五八 二七九、二九九 一二・五七八〇二 上総 一〇、五三九 二五九、一〇二 二六九、六四一 一二・一四三〇七 相摸 一〇〇、八三五 一六四、一八一 二六五、〇一六 一一・九三四七 伊勢 一二二、三六三 一二〇、一九三 二四二、五五六 一〇・九二三四 岩代 二〇七、四五一 二〇七、四五一 九・三四三三 陸奥 一六、五二三 一六四、九八三 一八一、五〇六 八・一七三九八 陸中 一五七、八一三 一五七、八一三 七・一〇六九八 羽後 一五五、一八四 一五五、一八四 六・九八八五九 遠江 一二、九一二 九六、七六八 一〇九、六八〇 四・九三九三 安房 二六、八七九 七〇、六一五 九七、四九四 四・三九〇五六 磐城 九六、〇七九 九六、〇七九 四・三二六八五 伊豆 二、五一二 七一、五七六 七四、〇八八 三・三三六四二 神戸 三、四一〇 五二、六九二 五六、一〇二 二・五二六四 三河 二〇、七三五 四三、〇四七 六三、七八二 二・八七二三 越中 四三、四八七 四三、四八七 一・九五八四 美濃 三六、〇四五 二、一七六 三八、二二一 一・七二一二五 以下p.272 ページ画像 新潟 二五、〇七二 二五、〇七二 一・一二九〇九 長崎 六、六一四 二、〇〇〇 八、六一四 三八七九二 肥後 一〇〇 三、〇〇〇 三、一〇〇 一三九六 加賀 三、〇五五 三、〇五五 一三七五七 肥前 二、〇〇〇 二、〇〇〇 〇九〇〇六八 薩摩 二、〇〇〇 二、〇〇〇 〇九〇〇六八 豊前 四二七 四二七 〇一九二三 紀伊 二三四 二三四 〇一〇五三八 豊後 八七 八七 〇〇三九一八 合計 六、七五〇、九六六 一五、四五四、三七〇 二二、二〇五、三三六 合計十割
表中其運入ノ最高度ヲ占ムルモノハ大坂ニシテ、運入全額百分ノ二割零四厘八毛三ニ居リ、又其低度ヲ占ムルモノハ豊後ニシテ、其運入僅カニ全額ノ千分ノ一ニ到ラズ、然レトモ大坂・神戸・長崎・新潟・函館ノ如キハ固ト横浜・東京二地ノ商線ニノミ当ルベキモノニ非ズシテ、就中大坂ノ如キハ多ク其貨物ノ輸入ヲ神戸ニ取ルヲ例トス、然ルニ今横浜・東京ノ二地ヨリ之ヲ運入スル如此、其レ居多ナル所以ノモノ他ナシ、即チ横浜ハ内国第一ノ開港場タリ、東京ハ内国第一ノ都会タリ、共ニ全国枢要ノ地位ヲ占ムルヲ以テ、其外国品ヲ輸入スル之ヲ他ノ開港市府ニ比スレバ極メテ盛大ナルヨリ、其互市通商モ亦至便ナル所アルニ根セザル可カラザルナリ
現今外国品ノ各地ニ運入スルノ景況ハ前表ノ調査ニ由テ稍其商線ヲ詳明スルヲ以テ、当会議所ハ更ニ此御下問ニ対シ各地購買力ノ如何ヲ推究スルニ、蓋シ近歳内国人民ノ輸入品ヲ使用スルヤ次条ニモ論ズルガ如ク其廉価ナルト便利ナルトニ由ルモノ少ナカラズト雖トモ要スルニ気運ノ然ラシムル所アリテ一般之ガ風ヲ為スヲ以テ其流行益々盛ニシテ其需用漸ク繁キノ勢アリト云フ可シ、蓋シ其之ヲ購買スルヤ歳ノ豊凶ト製産ノ多寡トニ依リテ時ニ或ハ消長増減アルハ亦言ヲ俟タズト雖トモ、今此商線タル各地ニ就テ其購買力ノ原因ヲ稽査スレバ、概ネ減租ノ特典アルト、米穀ノ価位其豊作ナルニモ拘ハラズシテ常ニ昂貴ナルト、金融ノ便昔時ニ優ル所アル等ノ事項ニ因ラズンバアラズ、然リ而シテ今前表ニ掲記スル各地ニ就キ逸々其情況ヲ審査スルガ如キハ到底一朝ニシテ能クス可キノ業ニアラザルヲ以テ、当会議所ハ只其全体ニ就キ所見ヲ具陳シテ以テ本条御下問ニ荅フル事如此
第二条 輸入品ノ開港場ヨリ消費地ニ至ル迄ノ売買運転ノ景況如何
本条御下問ニ対シ審按スルニ、外国品ノ消費地ニ至ル迄ノ売買運転ノ景況ハ第一条ニ掲記シタル横浜・東京ノ二地ニ《（ヨ）》リ其商線ニ当ル各地ニ就キ更ニ其支線ヲ求メ、漸次転売シテ終ニ消費地ニ至ル迄ノ実況ヲ調査セザル可ラズト雖モ、当会議所ハ此調査ヲ以テ啻ニ至難ノ業ト為スノミナラズ到底其実況ヲ詳悉スル事能ハザルモノトス、何トナレバ今横浜又ハ東京ヨリ其商線ノ一地方ニ向テ外国品ヲ運入スルヤ、蓋シ全ク該地ノ消費ニ属スルニアラズシテ、更ニ精製ヲ加ヘテ以テ再ビ之ヲ販出スルモノアリ、或ハ専ラ舶来品ヲ運入シ之ヲ他
- 第17巻 p.273 -ページ画像
方ニ転売スルヲ以テ専業トスルモノアリテ其景況各地一ニ是レ定ラザレバナリ、今其一例ヲ挙ゲンニ下野足利ノ如キ毎年其唐糸ヲ運入スルモノ無慮百十数万ニ出ヅルト雖モ、是レ該地人民ノ費消ニ係ルニアラズシテ専ラ之ヲ各織機場ニ使用シ各種ノ綿布ヲ織絍シテ以テ再ビ之ヲ他方ニ販売スルノ資ニ供スルモノナリ、又尾張名古屋ノ如キ多ク外国品ヲ運入スルモ独リ其地方ニ消費スルニアラズシテ地勢ノ便ナルト商線ノ然ラシムル所アルトヲ以テ参河・美濃若シクハ飛弾《（＠）》・信濃等ニ至ル迄之ヲ転売スルモノアリ、其他此レニ類スルモノ今日ノ輸入品中尽《（蓋）》シ其数少小ナラザルベシ、然リ而シテ其貨物ノ消費地ニ至ル迄ハ転売ノ間僅ニ一二手ヲ経ルモノアリ、或ハ数十手ニ渉ルモノアリ、而シテ其之ヲ転売スル各地自ラ其慣習アリテ経由ノ間緩急遅速各一ニ定ラザルガ故ニ其売利若シクハ問屋口銭ノ如キモ固ヨリ一様ノ概則ヲ見ル能ハズ、其実際調査ノ容易ナラザルノ情由夫レ如此、然ルニ今其各地ニ就テ逸々外国品運入ノ跡ヲ繹ネ其実況ヲ詳ニセントスルガ如キハ実ニ一朝一夕ノ能ク企及スベキ所ニアラザルヲ以テ姑ク之レヲ他日ノ調査ニ付シ、当会議所ハ先ツ第一条ニ排記スル外国品運入ノ商線ニ当ル各地ニ就キ更ニ其支線ヲ掲ケテ以テ聊カ其費消地ノ大斑ヲ挙ケントス、但シ第一条ニ於テハ各地運入ノ多寡ヲ観察シ、本条ニ於テハ其費消地ニ至ル迄之ガ転売ノ景況ヲ示スニ在ルガ故ニ、横浜・東京ノ二地ヲ源トシ第一条ノ表中ニ掲記シタル地名ニ拘ラズ都テ国名ヲ以テ之ヲ大別シ、更ニ其国内処在ノ各市街ニ就テ支線ヲ求メテ以テ之ヲ掲記シ、又各国中支線ノ地方数十ケ所ニ亘タルモノハ其商業繁盛ニシテ消費品ノ較々多キモノニ就キ等級ヲ以テ之ヲ分チ、以テ各地ノ支線商況ノ繁閑消費ノ多寡等ヲ観察スルニ其概略左ニ排記スルガ如シ
伊勢支線一等四日市二等津三等松阪四等山田
勢州各地ヘ貨物ヲ運送スルハ滊船ヲ以テ四日市ニ運送シ該地ヨリ更ニ各地ヘ分送スルヲ例トス、然レトモ山田・松阪ノ二個所ハ時トシテ陸運ニ委シ又時トシテ志州鳥羽港ヘノ船便ヲ以テシ、夫ヨリ陸送スル事モアルベシ
尾張支線 名古屋
尾州ヘ貨物ヲ運送スルハ滊船ヲ以テ勢州四日市ニ輸送シ、該地ヨリ陸路桑名ニ致シ夫ヨリ川船ヲ以テ名古屋ニ輸入ス
三河支線一等豊橋二等岡崎
三州各地ノ運送モ海路四日市ニ送リ同処ヨリ海路ヲ以テス
美濃支線一等岐阜二等大垣
共ニ四日市航行ノ滊船ヲ以テ運漕シ、夫ヨリ桑名ヘ陸送シ、同所ヨリ川船ニテ大垣ニ致シ、大垣ヨリ陸送岐阜ニ輸送ス
遠江支線一等浜松二等見附
遠州東方各地ノ運送ハ滊船ヲ以テ駿州清水港ニ送リ、同処ヨリ陸路各地ニ分送スルヲ常トス、然レトモ西方ニ在ル地及ヒ嵩高荷ハ和船ヲ以テ掛塚・相良等ニ運入スルヲ例トス
駿河支線一等静岡二等沼津
駿州ノ運送ハ海路清水港ニ輸送シ、該地ヨリ陸路各地ニ分送スルモ
- 第17巻 p.274 -ページ画像
ノ十中ノ八九ニ居ル
甲斐支線一等甲府二等韮崎三等鰍沢四等矢村郡内
重モ荷ハ概ネ清水港ヲ経テ廻漕シ、貴重品ハ専ラ陸路ニ依ル
伊豆支線一等三島二等下田
海路和船ヲ以テ之ヲ送ルヲ常トス
相摸支線一等小田原二等浦賀三等藤沢
小田原・浦賀ハ多ク和船ヲ以テシ、藤沢ハ陸路ヲ以テス、但シ内国通運会社ノ日便運送ニ付スルモノ多シ
武蔵支線一等川越二等八王子三等熊谷四等行田五等秩父・大宮
秩父・大宮及ビ八王子ハ川越ノ川船ヲ以テ輸スルヲ便トシ、熊谷・行田ハ利根川ノ便ニヨル
安房支線一等館山二等北条
二ケ所トモ和船ヲ以テ運致ス、但シ方今至急ノ運送ヲ要スル荷物ハ滊船ノ便ニヨル
上総支線一等木更津二等東金
総テ和船ヲ以テ輸送ス
下総支線一等佐原二等銚子三等千葉四等古河・結城
共ニ川船ヲ以テ輸送ス、但千葉ヘハ和船ヲ以テ海ヲ航スル事アリ
常陸支線一等水戸二等土浦三等石岡
川船又ハ陸運ヲ以テ輸送スルヲ例トス
信濃支線一等長野二等上田三等松本
各地総テ陸路ヲ以テ運送スト雖トモ、或ハ荷物ニ依リ倉ケ野河岸迄川船ヲ以テ之ヲ輸送シ、夫ヨリ陸運ニ付スルモノアリ、但シ下リハ二日ニシテ東京ニ達シ、上ボリハ六乃至九日ヲ要ス
上野支線一等高崎二等前橋三等館林
各地総テ陸運ニ依ルト雖トモ時トシテ平塚川岸ヨリ利根川ノ船運ニ由ルモノアリ
下野支線一等宇津宮二等栃木・足利三等佐野
川船ヲ以テ輸送シ、夫レヨリ陸運ニ依ル、但シ至急ノ運送ヲ要スル荷物ハ古河駅ヨリ河滊船ノ便アリ
磐城支線一等白川二等三春三等平
白川・三春ノ運送ハ川陸相半ス、平ハ和船ヲ以テ海路ヲ輸送ス
岩代支線一等福島二等若松三等須賀川・郡山
各地総テ陸運ニ依ル
陸前支線一等仙台二等石巻三等一ノ関
滊船ニ搭シテ寒沢ニ輸送シ、同地ヨリ更ニ各地ニ分送スルヲ例トス
陸中支線一等盛岡二等花巻・宮古三等黒沢尻・水沢
盛岡・水沢・黒沢尻ハ滊船ヲ以テ寒沢ニ送リ、該地ヨリ陸路之ヲ各地ニ輸送ス、宮古ハ直ニ海路ヲ輸送ス
陸奥支線一等青森二等弘前三等鰺ケ沢・八戸《（朱書）》
総テ海路青森・鰺ケ沢ニ達ス
羽前支線一等山形二等鶴岡三等米沢
山形ハ仙台迄海運ニ付シ、夫ヨリ陸運ニ譲リ、鶴岡ハ酒田ヨリ、米沢ハ福島ヨリ陸運ニ付スルヲ例トス
- 第17巻 p.275 -ページ画像
羽後支線一等秋田二等酒田
滊船ヲ以テ寒沢ニ送ルヲ例トス
越中支線一等富山二等高岡
東京ヨリハ陸運ヲ以テ之ヲ輸送スト雖トモ、其他ハ滊船ニ搭シテ伏木港ニ輸送シ、夫ヨリ川船ヲ以テ富山ニ転送ス
越後支線一等新潟二等長岡三等三条四等高田・新発田
夏日或ハ滊船ヲ以テ新潟港ニ輸送スルモノアリト雖トモ、其陸運ニ由ルモノ十中八九ニ居ル
北海道支線一等函館二等小樽三等札幌四等福山
以上各地皆海運ニ依ル、札幌ハ小樽ヨリ陸送、福山ハ概ネ函館ヨリ陸路運送スト雖トモ、時トシテ滊船ニ搭載スル事ナキニ非ス
以上ノ諸国ニ於テ現今外国品ヲ消費スル所ノ景況大略如斯、而シテ此等各消費地ニ至ル迄貨物ヲ運転スルニ直チニ横浜ヨリ運送ニ付スルモノハ概ネ水運ニ依リ、東京ヨリ輸送スルモノハ水陸運相半ハス故ニ当会議所ハ又更ニ横浜並ニ東京ニ於テ輸入品積出シ入費ヨリ水陸二途ノ運賃ヲ調査シテ以テ本条ノ復陳ヲ完フセントス、即チ先ツ爰ニ横浜外国商館ヨリ波戸場迄輸入品ノ提出運賃ヲ挙クレバ毎品容量ノ大小軽重ニ拠リ其割合ノ異ナルモノ左ノ如シ
品名 苞装 目方 立方尺 商館ヨリ波止場迄運賃 木綿糸 布包一梱 和三百斤 箍付拾四才 六銭 箍ナシ拾五才 三幅生金巾 同 一梱 五十反目 同 拾二才 六銭 方八拾貫 同 拾三才 並金巾 同 一梱 四拾八貫末満 同八才五分 六銭 同九才五分 毛繻子 箱入ブリツキ包百反入 弐拾七才半 弐拾銭 但商館ニテ反数改メノ入費ヲ加フ又五十反入ナレバ半額 緋金巾 同百反入 拾五才 拾銭 同断 寒冷紗 同百反入 同 同 同 唐綿 布包和百斤入 同 三銭 メレンス 箱入ブリツキ包百反入 弐拾九才 拾銭 目方二十七八貫 黒呉絹呂《（絹呉）》 同百反入 同 拾八銭 但目方「メレンス」ヨリ重キガ故ニ八銭増シ 綿繻子 同五拾反入 同 同 更紗 同五拾反入 拾才 六銭 洗濯石鹸 拾本入壱箱 壱才 七厘 染金巾 箱入ブリツキ包拾五反入 拾才 六銭 羅紗類 通常布包ニテ拾反入但上等品ハ箱入ナレ共其輸入極メテ少シ 弐拾壱戈《（才）》 弐拾銭 ブランケット 布包弐枚続キ五十枚入 三拾二才 六銭 綿天鵞絨 箱入ブリツキ包廿四反入 弐拾六才 拾銭 縞呉呂 箱入五拾反入 弐拾九才 拾八銭 八丈呉呂 同五拾反入 同 同 唐桟 箱入ブリツキ包百反入 拾四才 五銭 ボンボン時計 箱入一打 八才七分五厘 三銭 八角時計 同 四才四分五厘 弐銭五厘 小巾金巾 布包五拾反入 拾才 六銭 洋酒 箱一打入 壱才六分 壱銭 以下p.276 ページ画像 ビール 一樽大瓶四十八本入 拾三才五分 六銭 葡萄酒 巻莨 五百本入十箱 五才 三銭 傘 十打箱入 七才 四銭 氷砂糖 籠入五十斤 三才 壱銭五厘 砂糖 荇蓎包和百斤入 弐銭 金物類 鉄類ノ運送賃ハ砂糖ノ如ク和百斤ヲ以テ即チ弐銭ト定ムト雖モ一個ニシテ八百斤或ハ千斤ニ上ボルモノハ人力ヲ要スル事極メテ多キガ故ニ通常此類ノモノハ運賃一割増ヲ常トス 但シ金物中針金鋼ノ如キハ間々樽詰ト為スモノアレトモ其他ハ大抵皆包装スル事ナシ 靴墨 五箱五十打入 壱才五分 壱銭 帆木綿 布包二十四反入 拾七才 六銭 雲斎木綿 同七拾五反入 拾弐才五分 五銭 綾金巾 布包七拾五反入 拾弐才五分 五銭 紅花 二重布包弐百斤入 拾四才 同 コンデンスドミルク 一箱四打入 壱才三分 壱銭 炭酸曾達 樽詰百拾二封度入 三才 壱銭五厘 硝石 布包和百斤入 四才 弐銭 朱 箱入和五拾斤 弐才 壱銭
以上ニ掲載スル各品ハ専ラ横浜港ヨリ各地ニ廻漕スルモノニシテ、此廻漕ハ三菱会社ノ滊船ニ依ル、而シテ該会社ノ噸制ハ英郵船会社ノ如ク量目弐千弐百四拾封度ヲ以テセズ、米郵便会社ノ制ニ拠リ弐千封度ヲ以テ一噸ト定メ、又所謂浮荷ト称スルモノハ曲尺方四十尺ヲ以テ一噸ト定ム、而シテ玆ニ該会社ノ滊船ヲ以テ以上諸品ヲ沿海各地ニ運送スル賃銀ヲ調査スルニ品物ノ等差ニ依リ各地運賃ノ割合各相同ジカラズ、但シ該会社ノ運賃中ニハ各港ニ於テ積入陸揚等ノ艀賃並ニ大坂廻シノ品物ハ該所停車場迄ノ滊車賃迄ヲ含入ス是レ三菱会社ハ鉄道局ト約定ノアルアリテ低価ニ貨物ヲ運輸スルノ特許アルニ由ル故ニ自他ノ滊船又ハ帆走船ヲ以テ之ヲ廻漕スルトキハ艀銭ノ如キハ別ニ之ヲ払ハザル可ラズ、而シテ此艀銭ハ横浜・神戸・長崎・函館等ハ平均壱才ニ付五厘、弐千封度ノ壱噸ニテ弐十銭ノ割合ナリ、独リ新潟ニ至テハ高浪逆波港口ノ出入極メテ難キガ故ニ、之ヲ他港ニ比スレバ凡ソ弐割半増シヲ以テ通例トス、即チ今玆ニ平日運送ノ最モ多キ西洋小間物織物其他箱箇物等ニ就キ各地航行滊船ノ運賃ヲ挙グレハ約左ノ如シ
神戸 壱噸ニ付 三円八十銭
大坂 同 同
四日市 同 三円
清水 同 二円二十銭
下ノ関 同 六円六十銭
高知 同 六円四十銭
長崎 同 六円二十五銭
麑島 同 六円八十銭
琉球 同 十円五十銭
伏水《（木）》 同 七円六十銭
- 第17巻 p.277 -ページ画像
新潟 同 六円八十銭
箱館 同 四円七十銭
八ノ戸 同 同
石ノ巻 同 三円四十銭
寒沢 同 三円六十銭
以上各地ノ中長崎行ハ飛脚船積ニテ其運賃ハ品物ノ等給ニ拘ラズ総テ一噸ヲ以テ之ヲ定ムルヲ例トス、而シテ其賃格ハ時々昂低アレトモ目今大約洋銀五弗ヲ普通ノ割合トス、又下ノ関・高知ノ二ケ所ハ滊船航行他方ニ比較シテ寡キガ故ニ其運賃モ之ニ従ツテ貴シ、其他此運賃ハ総テ荷物ノ等級ニ拠リテ之ヲ平均シタルモノナリ、而シテ此平均価額ハ該会社ガ今日定ムル所ノ賃銀ト荷物積送人ヨリ従来払ヒ出シタルモノトヲ対照参観シ、其実際今日ニ行ナハルヽ処ニ拠ルモノナリト雖トモ固ト此運賃ヲ左右スルハ該会社ノ意匠ニ在ルヲ以テ若シ其時況ニ従テ偶々之ヲ昂低スル事アルニ於テハ為メニ又一定ノ割合ヲ見ル能ハザルベシ、又タ品物ニ拠リ其容量ハ小ナルモ其価貴キモノ所謂貴重品ト称スルモノハ元価千分ノ五ヲ以テ運賃トス、譬ヘバ染料ノ内「サフロニイ」紫粉・紅粉・青竹・紺粉・午黄ノ如キ、又薬品ノ内竜脳・サフラン・沃度剥亜斯・モロヒネ・撒篤仁・幾尼涅・烏犀角・幾那塩・圭枝油・シンコニイ・麝香・苗香油ノ如キ、又小間物類ノ内猟虎皮「ナイフ」ノ如キ是レナリ、又硫酸・火薬其他ノ危嶮物ハ所謂甲板上積ト唱フルモノニシテ、其品類ノ運賃ハ通常荷物運賃ニ五割ヲ加フルヲ規トス
又横浜外国商館ヨリ東京廻シノ貨物鉄道局迄ノ人足賃銭ヲ調査スルニ左ノ如シ
但シ左ノ賃銭ハ商館ヨリ停車場迄ノ遠近ニ拘ラス都テ此割合ヲ以テス
品名 数量 斤数 賃銀 唐系 壱箇 三百斤 七銭 金巾 五拾反 大三百七拾斤中三百四拾斤 同 小三百三拾斤 南京繻子 百反 三百五拾斤 三拾銭 綿毛交織 百反 四百五拾斤 三拾銭 絹呉呂 同 五百七拾斤 同 メリンス 同 至三百拾斤 拾六銭 自二百九拾斤 繻子 五拾反 三百八拾斤 同 絹呉呂 同 三百七拾五斤 同 メンケ 同 百六拾斤 同 紅金巾 百反 二百拾斤 同 更紗 同 三百八拾五斤 同 唐桟 同 二百八十斤 同 羅紗 拾反 大七百三拾斤 三拾銭 中五百弐拾斤 紅金巾 五拾反 百拾斤 拾弐銭 更紗 同 弐百四拾斤 同 ブランケツト 百枚 六百斤 三拾銭 同 五拾枚 三百弐拾斤 拾六銭 以下p.278 ページ画像 寒冷紗 弐百反 四百拾五斤 三拾銭 同 百反 三百拾斤 拾六銭 砂糖 壱俵 百斤 弐銭五厘 又横浜ヨリ東京迄船積貨物ノ人足賃並ニ運賃ヲ調査スルニ左ノ如シ 砂糖 和百斤壱俵 蔵出シ波戸場迄人足弐銭 運賃弐銭 鉄物類 和百斤 同 弐銭 同 弐銭 米穀類 同 同 弐銭 同 唐綿 和五拾斤壱本 同 三銭 同 三銭 石油 壱箱 同 八厘 同壱銭四厘 硝子 一箱和百斤入 同 弐銭八厘 同 三銭 蘇木 和百斤 同 同 丸藤 同 同 同 種水油 四斗入壱樽 同 三銭五厘 同 四銭
又東京ヨリ各地方ニ向テ陸路運送スルモノハ、概ネ皆陸運会社ニ依ルヲ以テ爰ニ其里程ニ依リ、 其運賃ノ割合ヲ挙クルニ
貨物 量目 五里以内 以上五里迄毎 百目迄 二銭二厘 二厘 二百目迄 二銭四厘 四厘 三百目迄 二銭六厘 六厘 四百目迄 二銭八厘 八厘 五百目迄 三銭 一銭 六百目迄 三銭二厘 一銭二厘 七百目迄 三銭四厘 一銭四厘 八百目迄 三銭六厘 一銭六厘 九百目迄 三銭八厘 一銭八厘 一貫目迄 四銭 二銭 余百目迄毎 二厘 二厘
右ノ運賃左ノ場合ニ於テ之ヲ増減スルヲ規トス
壱ケ所ヘ一時運送ノ荷高百貫目以上三百貫目以下一割ヲ減シ、三百貫目以上凡テ二割ヲ減ス
陶器・玻璃・其他破壊シ易キ物品ハ定規賃銭ノ二倍半以上ヲ増ス、人足持荷物賃銭ハ量目七貫目以下一里ニ付七銭以上七百目迄毎ニ七厘ヲ増ス
積雪或ハ峻阪ノミヲ運送スル物貨ハ一割以上五割迄ヲ増加ス
長尺嵩物箱類等別段手数ヲ要スルモノハ定規一割以上相当ノ賃銭ヲ増ス
以上ニ掲記スル海陸運賃ハ今日ニ行ナハルモノニシテ外国品ノ各地ニ転入スル皆此水陸ノ線路ニ由フシ《（ラザ）》ルハ莫シ、故ニ当会議所ハ輸入品ノ消費地ニ至ル迄売買運転ノ景況ヲ陳説シ、併セテ此調査ヲ副ヘテ以テ本条下問ニ応スル事如此
第三条 地租ノ減額ニ依ツテ余裕ヲ生シタル地方ハ漸次輸入品ノ消費ヲ増加スルノ景況如何
本条御下問ニ対シ審按スルニ、従来本邦徴租ノ制独リ地ニ重ク、農民常ニ苛重ノ収斂ニ苦シミ、拮据労働、生ヲ辛苦ノ間ニ営ミ、粗食敞衣、僅ニ凍餒ノ患ヲ免ル、是ヲ以テ従前農家ニ於テ殊ニ其ノ必需品ヲ購求スルヤ一歳ノ間概ネ秋穫ノ一季節ニ過キサル者《（ノ）》ヽ如クナリキ、然ルニ明治六年ニ及ンデ始メテ徴租ノ法ヲ廃シ、地価百分ノ三ヲ以テ収租ノ制ヲ定メラレシヨリ、農民稍休養ヲ得ルニ至リシモ当時改正田畑丈量等ノ民費殊ニ巨額ニ及ヒ、一時大ニ民力ヲ減耗シタルヲ以テ減租ノ効験未ダ著シク顕ハレザリシガ、十年ニ及ンテ再ビ減租ノ令ヲ布カレ更ニ百分ノ二分五厘ト定メラレシヨリ農民漸ク余
- 第17巻 p.279 -ページ画像
裕ヲ生シ、其富ヲ進メタルハ既ニ第一条ニ於テ略陳スルガ如クニシテ、現ニ近年横浜・東京ノ商估ガ商線各地ニ運入スル貨物ノ量価ニ於テ年毎ニ著シキ増加ヲ見ルハ是レ其徴証ナリ、然リト雖トモ今其減租ノ最モ多キ地ニ於テハ外国品運入ノ進度幾許ニシテ其最モ少キ地ト何程ノ逕庭アルヤノ問題ニ至テハ当会議所ハ未ダ今日ニ於テ之レヲ調査シ得ザルヲ以テ、他日更ニ復陳スル所アラントス
第四条 外国品ノ流行漸次蔓延シ輸入ノ数量次第ニ増加スルノ景況如何
本条御下問ニ対シ審按スルニ、総テ外国品ノ内地ニ流行スルヤ日一日ヨリ多ク随テ輸入ノ数量益々増加スルノ状勢アリ、然トモ其需用ノ時季ニ於ケル緩急常ナク繁閑定マラザルヲ以テ、一時盛ニ行ハレタルモノト雖トモ頓ニ衰廃ニ帰スルモノアリ、又一旦衰頽ニ属セシモノト雖ドモ時アツテ再ビ流行スルモノアリ、然リ而シテ各品輸入ノ景況ニ就キ逸々之ガ考按ヲ下スハ本条ノ要旨ニ非ザルヲ以テ、暫ラク玆ニ輸入物品ノ全般ニ向テ之ヲ観察スルニ、其流行ハ漸ク内地ニ延蔓シ輸入ノ数量ハ日ニ多キヲ加フルヲ見ル、而シテ其之ヲ内地ニ蔓延セシメタル所以ノ原因ヲ推究スレバ金巾・唐糸・メレンス・砂糖・石炭油等ノ如キ日用必需ノ品物ニ至テハ要スルニ其美麗・便利・廉価ナル等ニ依リ其流行ヲ促シタルベシト雖ドモ、近来内国人民ガ只管外国品ヲ嗜ムノ情ヲ煥発シタルハ抑モ亦施政ノ然ラシムル所アリテ風俗ノ変選《（遷）》ヲ慫慂シタルニ職由スルモノト云ハザルヲ得ズ今玆ニ其然ル所以ヲ陳センニ、嚮者維新ノ際我政府夙ニ政図ヲ改良シ紀綱ヲ拡張シ広ク各国ノ政刑ヲ酌ミ遍ク万邦ノ治績ヲ鑑ミ数百年来固陋ノ宿弊ヲ矯正シ蒙昧ノ民俗ヲ化育シテ以テ欧米諸国ト相並馳セントス、是ニ於テ乎開明ノ実未ダ内ニ備ハラズシテ開明ノ具早ク外ニ張リ、官衙ノ搆造《（構）》ハ築クニ煉瓦ヲ以テシ、文武ノ服章ハ制スルニ洋製ヲ以テシ、居室ハ悉ク机卓ヲ列ネ敷クニ氈絨ヲ以テシ、凭ルニ椅子ヲ以テス、其之ヲ結搆スルヤ百般ノ物品概ネ之ヲ外国ニ仰ガザルハナシ、而シテ此風特ニ官府ノ間ニ止ラズ漸ク社会一般ニ行ハレ、家屋ノ搆造ヨリ衣服飲食ノ製及凡百ノ家件物什ニ至ル迄皆争テ洋品ヲ需メ好ンデ之ヲ使用スルニ至ル、其流行ノ盛ナルハ大都及ビ各開港場ヲ以テ最トナスト雖トモ此風漸ク内地ニ波及シ其勢又益々熾ナラントス、譬ヘバ輸入品ノ初メテ開港場ニ現出シタルノ日ニ当リテヤ、其品質ノ何物タルヲ弁セズ又其使用ノ如何ヲ解セザルモノト雖モ、都下繁盛ノ地ニ於テ先ヅ其使用ヲ弁シ之ヲ慣用スルニ及ンデハ其需用忽チ延蔓シテ辺陬遐境ニ達シ人々慣レテ之ヲ用ユルヲ以テ、其流行漸ク各地ニ遍ク其輸入愈々多キヲ加フルニ至ル、故ニ曩ニ都下ニ流布セシ処ノモノハ今日盛ニ田舎間ニ行ハレ今日都下ニ使用スル処ノモノハ亦他日漸ク各地ニ行ハルヽニ至ラントス、是レ則チ外国品ノ流行漸ク内地ニ延蔓スルノ景況ニシテ、素ヨリ其廉価便利等ノ為メ日用必要ノ品物ヲ需用シ其輸入ヲ増加スルガ如キハ国家経済上ニ於テ敢テ咎ムベキニ非ズト雖トモ、近年内国人民ノ洋品ニ心酔スルノ甚シキヤ、苟モ外国製ナリトシ、舶来品ナリトセバ其品質ノ良否価値ノ高低ヲ問ハズ好ンデ之ヲ取ルノ弊ヲ生セリ、此弊ヤ
- 第17巻 p.280 -ページ画像
輸入超過ノ原因ヲ助成シタルモノト云ハザルヲ得ザルモノニシテ、吾人ノ大ニ痛嘆シテ措カザル所ナリ、故ニ当会議所ハ爰ニ其状勢ヲ叙記シテ以テ本条ノ御下問ニ応ズル事如此
第五条 輸入品ノ価値ヲシテ五分又ハ一割ヲ貴カラシムルモ尚ホ内国品ニ比スレバ廉価ナル物件
本条御下問ニ対シ審按スルニ、先ツ其内外同種ノ物品ヲ挙ケ其価格ヲ比較シテ以テ其昂低ヲ認定セザル可カラズト雖トモ、今輸入品ヲ以テ敢テ之レヲ内国産ニ対照セバ多クハ其用ヲ同フスルモ其質ヲ異ニスルヲ以テ、真ニ性質ト効用トヲ同フシ能ク内外ノ価格ヲ比較スルニ足ルベキモノ極メテ少シトス、故ニ今此ニ木綿糸ノ一品ニ就テ其ノ実況ヲ審カニセンニ、内国産木綿糸ノ相場ハ各地多少ノ差異アル可シト雖トモ、其昂低ヲ平均スレバ百斤ニ付四十六円六十六銭七厘ヲ以テ今日ノ市価トス、而シテ此内ヨリ繰綿ノ代価一貫目ニ付一円三十七銭トシ、而シテ此百斤ノ糸ヲ紡績スルニ足ルベキ量目十七貫二百八十目（打減迄ヲ見込）ノ代価二十三円六十七銭三厘ヲ扣除シ、又更ニ打賃一貫目ニ付十四銭六厘ノ割合ヲ以テ二円五十二銭三厘ヲ引キ去ルトキハ其剰ス処ハ二十円四十六銭四厘ナリ、而シテ此百斤ノ糸ヲ紡績スルニ一日一人ニ付三十六匁ト概算スルトキハ四百四十三人ヲ要ス可キカ故ニ、今此剰ス処ノ二十円四十二銭六厘ヲ以テ此人数ニ配算スルトキハ一人ニ付一日僅カニ四銭六厘二毛ニ出テザルノ割合ナリ、其他凡百ノ内国産ニシテ今日外国品ノ為ニ凌駕圧倒セラレタルモノニ至テハ概ネ皆此類ナリ、夫レ然リ而シテ其製産者ガ得ル所ノモノハ如此微薄ナリト雖トモ、今試ニ内産木綿糸ヲ以テ外国産ノ平均価三十六円十四銭六厘ニ比スレバ実ニ七割七分四厘ノ差アリ、夫レ此綿糸ノ如キハ之ヲ紡績スル者ノ賃銭素ヨリ以テ其衣食ニ足ル能ハサルヲ以テ、到底多ク其産出ヲ内地ニ見ル事能ハサルモノヽ如シ、又其他ノ品類ニシテ専ラ内国品ニ代用スルモノニ至テハ其価ノ廉低ナル概ネ皆此類ニシテ、今日ノ景況ヲ以テスレバ僅ニ石炭・洋紙・摺附木・熟皮・靴・石鹸・傘等ノ如ク近年漸ク内国ニ産出シ或ハ摸造スルモノヲ除クノ外ハ、外国品ニシテ一トシテ其価位内国産ニ比シテ低廉ナラザルモノナシ
抑モ輸入品ノ内国産ニ代用スルモノハ其物品ノ精工ナルト使用ノ便利ナルトニ依テ漸ク内地ノ需用ヲ得タルモノナキニアラスト雖モ、要スルニ其価ノ廉低ナルニ依ツテ内地ノ物品ヲ凌駕シ其需用ヲ専ニスルモノナルガ故ニ、当会議所ハ前ニ掲載スル七種ノ品物ヲ除クノ外仮令ヒ今日ノ現価ヲシテ五分又ハ一割ヲ騰貴セシムルモ尚ホ之ヲ内国品ニ比スレハ更ニ廉価ナルベキヲ信ス、然レトモ各品固ヨリ其価ノ昂低ヲ殊ニシ、或ハ今日ノ現価ニ四割又ハ五割ヲ増シ、或ハ全ク其価ヲ倍スルニ至ルモ尚ホ之ガ輸入ニ障碍ヲ生セサル可キモノアリ、或ハ又然ラザルモノアリト雖モ、要スルニ其価格五分又ハ一割ヲ昂貴ナラシムルモ尚ホ内国品ニ比スレバ廉価ナル可キガ故ニ今又逸々其品物ヲ掲載スルヲ贅セス、然レトモ各品其価格ノ騰貴スル事何程ニ至ルモ尚ホ之ヲ内国品ニ比較シテ廉価ナルベキヤノ考按ニ就キ詳細ノ調査ヲ要セラルレバ当会議所別ニ意見ノアルアリ、他日御
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下門《（問）》ヲ蒙ルノ栄ヲ得ハ更ニ其考按ヲ上聞セント欲ス
第六条 輸出品ヲ多量ニ販出スルノ土地ハ輸入品モ亦多量ニ買収スルノ景況如何
第七条 輸出品ヲ産出スルノ地方ハ他ノ之レヲ産出セサル 地方ニ比スレバ多量ニ輸入品ヲ消費スルノ景況如何
右両条御下問ニ就キ審按スルニ、一ハ輸出品ヲ販出スルノ土地ニ於テ輸入品ヲ買収スルノ景況如何ニ係リ、一ハ内国産ノ生産地ニ於テ輸入品ヲ消費スルノ情況如何ニ係ル、其ノ主意稍相異ナルガ如シト雖モ細カニ其ノ実因ヲ推究スレハ固ヨリ相連帯附着スルモノニシテ輸出品販出地ニ於テ輸入品買収ノ状況ヲ叙述セント欲スルトキハ推シテ之ヲ生産地ノ消費如何ンニ及バザル可ラズ、又生産地ニ於テ費消ノ景況ヲ挙クルトキハ翻テ之ヲ販出地ニ於テ買収スルノ事ニ及バザルヲ得ズ、故ニ両条御下問ニ対シ強テ逐条荅申ヲ為ストキハ前後相重復シ其状況却テ明晰ナラザルヲ恐ル、仍テ当会議所ニ於テハ此両条ヲ以テ仮リニ一体ノモノト看做シ、其実況ニ考按ヲ付シ併セテ以テ下問ニ応ゼントス
抑モ輸出物ヲ生産スルノ土地ハ概ネ其物産ヲ地方便宜ノ市場ニ提出シテ以テ販売スルヲ常トス、而シテ其市場ニ於テ買収スル所ノ物品ヲ以テ之レヲ開港場ニ輸出シ又ハ其ノ市場ニ於テ直ニ各地ノ商估ト取引ヲ為ス、譬ヘハ上州地方ノ生糸ハ多ク高崎・前橋等ニ於テスルガ如キノ類ニシテ、是等市場ノ商估ハ其物品ヲ取引スルガ為メ数々開港場各地ニ来往シテ其貨物ヲ売售スルヲ以テ自ラ流行ニ馴レテ復タ輸入貨物ヲ其郷土ニ携帰シテ之ヲ使用ス、是ヲ以テ該地方ニ於テハ其流行ニ感染スルモノ之ヲ他ノ輸出品ナキノ地ニ比スレバ較々多キヲ致スノ理アリ、然リト雖モ更ニ又他方ニ就テ考按ヲ下ストキハ輸出品ヲ生産販出スルノ土地ニシテ必ス輸入品ヲ買収スル事他方ニ比スレバ多シト概言ス可ラサルモノアリ、即チ地方ニ依リテハ更ニ一輸出品ヲ生産販出スル事ナキモ内地人民ノ需用ニ供スル品物ヲ生産販出スルカ為メニ多ク外国品ヲ購買スルモノアリ、現ニ足利木綿織物ヲ製出スル為メニ多量ノ綿糸ヲ輸入スルカ如キニ至リテハ敢テ海外ニ向テ輸出物ヲ産スル事ナシ、右ノ理由ナルヲ以テ今一般ノ情況ニ就テ之レヲ観察スレバ多量ニ輪出品ヲ産出スルノ地ハ果シテ輸入品ヲ多量ニ費消スルト断言シ能ハサルナリ、之レヲ要スルニ多ク物品ヲ産出シテ富饒ニ位スル地方ニ於テハ其産出スル品種ノ輸出ニ係ルト内国ノ需用ニ供スルトヲ問ハス之ヲ他ノ産出品少ナクシテ常ニ窮乏ニ苦ムノ土地ニ比スレバ各種ノ物品ヲ多量ニ買収消費スルヲ以テ輸入品ニ於ルモ亦其較計ノ多キヲ致スハ当会議所ガ明言シテ疑ハサル所ニシテ此両条御下問ニ答フルモノ一ニ之ニ外ナラザルナリ
第八条 輸出品ヲ産出スルノ地方ニ於テ平生ヨリモ多量ニ輸出スルカ又ハ平常ヨリモ利潤多キ年間ニハ輸入品ノ消費モ亦増加スルカノ景況如何
本条御下問ニ対シ審按スルニ、平常ヨリ輸出品ヲ多量ニ輸出シ又ハ利潤多キ年間ニハ其産地方ノ人民ハ内余裕ヲ生ズルヨリ自ラ之カ購
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買力ヲ振作スルハ理固ヨリ然ルベキ所ニシテ、例ヘバ明治九年ノ生糸産出地ノ如キ其輸出数量ノ殊ニ例年ニ増加シタルノミナラズ其ノ価格モ亦前年ニ倍蓰シテ製産者ハ非常ノ巨利ヲ博シタルヨリ、各産地ニ向テ横浜・東京ノ両地ヨリ金巾・メレンス・西洋小間物等ヲ運入セシ事ノ多カリシハ実業者ノ共ニ記スル所ナリ、是故ニ輸出品ヲ産出スル地方ニシテ平常ヨリモ其産出ヲ増加スルカ、又ハ利潤多キ時ニハ外国品ノ購買力モ随テ増進スベキハ敢テ言ヲ竣《（竢）》タズト雖トモ然トモ内生産販鬻ノ余利ヲ生ジテ外求需購買ノ力ヲ増スハ独リ輸出品産出ノ地方ニ止ラズ、凡ソ製産力ヲ有スル地方ニ於テハ固有ノ常体ニシテ、其製産ノ輸出ニ係ルト否トヲ問ハズ苟モ其製産平常ヨリ増加スルカ又ハ利潤多キ時ニ於テハ必ズ其購買力ヲ振起スルヲ以テ産地人民ノ流行ニ応ズル品貨ハ其外国品ト内国産トニ論ナク多ク之ヲ運入スルニ至ルハ各産地ニ於テ多年経験スル所ノ実況ニシテ、既ニ前条ニ於テ上陳シタルガ如シ、故ニ当会議所ハ復タ之ヲ反覆上陳スルヲ須ヒズ、聊カ之ヲ略陳シテ以テ本条御下問ニ応ズル事爾リ
第九条 非常ニ外国品ヲ運入セシ土地又ハ歳月ノ原因如何
本条御下問ニ対シ考按スルニ、凡ソ各地方ノ購買力タル生産ノ豊凶金融ノ通塞等ニ依リ年ニ或ハ伸縮消長アル可シト雖モ、要スルニ自ラ定度ノ外ニ出デザルモノナルガ故ニ、明治九年ニ於テ生糸高価ノ為メ該産地人民ハ大ニ購買力ヲ増加シタルガ如ク偶々非常ノ事アルニ依リ之ガ購買力ヲ生ジタルカ、又十年西南ノ役ニ際シ九州地方ノ人民一時ニ金融ノ裕ナルニ乗シ多量ニ外国品ヲ需用シタルガ如ク、平生ノ購買力ニ拘ラズシテ頓ニ外国品ヲ需用シタル等ノ如キ、是レ近年外品ヲ非常ニ運入シタル著シキ成蹟ニシテ、其他非常ノ原因ニ依リ外品ノ運入一時繁忙ナリシ地方ナキニアラザル可シト雖モ、全国各地数年来ノ景況ヲ挙ゲテ逸々之ヲ探査スルガ如キハ到底実際ノ景況ヲ詳悉シ難キヲ以テ、其考按多ク想像ニ失スルヲ恐ル、故ニ当会議所ハ此ニ其考按ヲ陳シテ以テ敢テ本条ノ下問ニ荅フル事ヲ為サズ、聊カ其理由ヲ上陳スル事爾リ
第十条 美麗ナルカ便利ナルカ又ハ廉価ナル製工品輸入ノ為メ内地従来ノ工業衰頽ノ景況及ヒ之カ為メ彼我物産盛衰ノ景況如何
本条御下問ニ対シテ審案スルニ、従来本邦ノ生産物ハ粗製品多キニ居ルヲ以テ外品ノ美麗又ハ便利ナルカ故ニ内地ノ工業ヲ衰頽セシモノハ甚タ稀ナリ、固ヨリ内地生産品中間々精工品ト称スルモノナキニアラスト雖トモ、其製出スル所多ク職工ノ妙技ニアリテ存スルモノニシテ、外国品ノ如ク器械ノ精粗ニヨリテ直ニ其製出ヲ異ニスルモノニアラス、且ツ此精工品ノ如キハ固ヨリ外国品ト其嗜好ヲ異ニスルヲ以テ決シテ外国品運入ノ多キガ為メニ関係スル所アルヲ見ス豈啻独リ関係ヲ見サルノミナラス近年漸ク外国品ノ精緻ヲ究ムルモノアルニ感触シテ聊カ其職工ノ智識ヲ進メ、或ハ器械ヲ以テ手術ニ代ル等ノ便ヲ発見シ、其工事ハ稍進捗ノ運ニ向フノ勢アリ、只木綿糸ノ一項ニ於テハ外国品ノ便利ナルト廉価ナルニヨリテ大ニ内地ノ産出ヲ衰頽セシムルニ至ルト雖トモ、是レハ此レ昔時ニ在テモ老媼
- 第17巻 p.283 -ページ画像
少婦夜間ノ職業ニ係リ僅ニ其生計ノ余利ニ充ツルモノナルヲ以テ、今此衰頽ニ至ルト雖トモ亦大ナル関係ヲ有セサルヘシ、然リ而シテ内国綿花ノ産出ニ於テハ外国品ノ輸入斯ノ如ク巨額ナルニ圧セラレテ幾分ノ減額アルヘシト雖トモ内地人民ノ木綿衣服ヲ消費スルモ亦大ニ昔時ニ増加スル所アラン、是故ニ当会議所ハ此御下問ニ対シ外国品輸入ノ為メニ殊ニ内国産衰頽ノ景況ナキヲ復陳スル所以ナリ
第十一条 開港地ニ接近スル地方ハ遠隔ナル地方ヨリモ輸入品ヲ消費スルノ景況如何
本条御下問ニ対シ審按スルニ、輸入品ヲ消費スルハ都テ都会及ビ開港場接近ノ地ニ在ツテハ貨物ノ運入速ニシテ且ツ数回商估ノ手ヲ経ザルト運賃ノ重加セザルトヲ以テ其価低下ナルガ故ニ自然使用ノ許多ナルヲ見ル、之ニ反シテ僻遠絶隔ノ地ニ至テハ初メ貨物ノ開港場ニ着セシヨリ数回ノ手ヲ経且運賃ヲ増加スルヲ以テ費消者ノ之ヲ購求スルニ及ンテハ開港場ノ相場ニ比スレバ更ニ其価値ヲ騰貴シ、甚シキニ至ツテハ元価ニ倍スルモノアルニ至ル、現ニ都会及ビ開港場ヲ距ル僅ニ数里ノ地ニ於テ同品ヲ販クニ、其価ノ遥ニ之ニ超過スルモノハ其運賃ノ増加スル而已ナラズ、商估ノ手ヲ経ル毎ニ其口銭ヲ重加スルト、僻地ニ於ハ売捌方ノ速ナラザルガ為メニ口銭ノ外ニ尚ホ是等ノ計筭ヲ加フルニ依ル、加之輸入品ノ内地ニ費消スルハ風俗ノ変遷ニ従テ流行ノ然ラシムル所アルヲ以テ都会及ビ開港場近傍ニ住スルモノハ之レヲ他ノ僻境遠隔ノ地ニ比スレバ其風化モ亦迅速ナルヲ以テ更ニ其多キヲ致スノ理アリ、是レ各開港場及ビ都会接近ノ地ハ輸入品ノ費消多クシテ僻境遠隔ノ地ハ其費消少キノ原因ナリ
第十二条 高価ノ為メ又ハ粗悪ナルニ因テ輸出ヲ妨ケラレシ物品ノ少シク価ヲ低下スルカ又ハ精製スルニ於テハ輸出ス可キ物件
本条御下問ニ対シ審按スルニ、凡テ貨物ノ高価ナルモノハ概ネ精巧善美ノ品種ニシテ其価ノ低下ナルモノハ必ス賤劣粗悪ノ物件タルヲ免レズ、是レ固ヨリ理ノ応サニ然ルベキ処ナリト雖トモ、若シ其精巧ノ品ニシテ少シク精製ニ意ヲ用ヱ《（ユ）》ルアラバ輸出ノ増加スル固ヨリ言ヲ俟タズシテ明ナリ、然リト雖トモ其精巧ノ品ニ於ケルヤ必ズ多ク人工ヲ費シ又ハ最良ノ物料ヲ集メ以テ之ヲ製作スルカ故ニ其価格モ亦廉低ナルヲ得ズ、然ルニ今若シ遽カニ其価ヲ低落セントスルトキハ必ズ粗製ニ流レテ遂ニ精巧ノ声価ヲ失スルニ至ルノ虞ナキヲ保セズ、又粗造ノ品ニシテ其価格ノ低下ナルモノハ其品種ヲシテ精製ナラシメント欲スルニ於テハ勢其価ヲ騰貴セザルヲ得ズ、此二者実ニ今日我物産ニ於テ免ルベカラザルノ通弊ナリト雖トモ亦遽カニ之レヲ奈何トモ為ス可カザル《（ラ脱）》者アリ、然リ而シテ当会議所ノ考按ヲ以テセバ輸出品中其価ノ高貴ナルガ為メ又ハ製造ノ粗悪ナルガ為メ輸出ヲ妨ケラレタル物品ト認定ス可キモノハ陶器・漆器・扇子・手遊物・葉煙草ノ五品ニシテ陶器ノ如キハ輸出ヲ海外ニ試ミシヨリ已ニ数年ヲ経ルト雖モ未ダ海外市場ニ於テ多ク之ガ需用ヲ得サルモノハ其価ノ高貴ナルガ為ニ他国ノ生産品ヲ圧倒スル能ハサルニ根シ又漆器・扇子・手遊物・葉煙草ノ如キハ概ネ近年ノ輸出ニ係ルモノ其性
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質ノ不良粗悪ナルヨリ大ニ欧米ニ其声価ヲ落シタルニ由ル、故ニ若シ此等ノ品物ニシテ一ハ少シク其価ヲ低下シ一ハ更ニ精製スルニ於テハ果シテ海外需用ノ途ヲ開キ又其声価ヲ挽回スヘキヲ信スルナリ
第十三条 従来日本ニ製産セザル物品ノ輸入アツテヨリ以降流行シ或ハ我工人ノ摸造スル物件
本条御下問ニ対シ倩ラ外国品流行ノ景況ヲ考フルニ、已ニ第四条ニ於テ開陳セシ如ク需用日ニ加リ消費月ニ増スヲ以テ凡百ノ物品漸ク内地ニ摸造スルノ兆アリト雖トモ、今逸々之ヲ掲記スル能ハザルヲ以テ、先ヅ其摸造ノ効験殊ニ著シクシテ之レガ営業タルヲ得ルモノヲ玆ニ排記シテ以テ本条御下問ニ応ズル事左ノ如シ
各種釦鈕 馬車並馬具
机並椅子 木綿繻絆股引
足袋 麦酒
摺附木 洋紙
靴類 石鹸
革細工物 傘
傘骨 帽子
紙巻烟草 襟飾
ステツキ 石盤
石筆 写真
活字 煉瓦石
フラネル 以上二十三種
東京商法会議所要件録 第一〇号・第一五丁 明治一三年一月一九日刊（DK170025k-0005）
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東京商法会議所要件録 第一〇号・第一五丁 明治一三年一月一九日刊
○参考ノ部 東京商法会議所年報
官衙御下問ノ諸項
○上略
海関税則御改正ノ儀ニ付関税局御下問
六月十六日関税局長ヨリ海関税則改正ノ参考ニ供セラルヽ条款数項ニ付当会ノ所見ヲ諮詢セラル、是ニ於テ理事委員ハ二回ノ小会議ヲ開キ予メ之ガ調査ノ方法ヲ審議考按シ已ニシテ九月九日ノ定式会議ニ於テ之ヲ衆議ニ付シタルニ遂ニ本件ノ調査挙ケテ之ヲ理事本員ニ委スルニ決セリ、於是該委員ハ又為メニ数次ノ小集会ヲ開キ逐条審議ヲ尽シ精細調査ヲ遂ケ漸ク十一月下旬ニ至リ之ガ回陳按ヲ草定スルヲ得タリ、是ヲ以テ十二月十七日ノ定式集会ニ於テ更ニ衆議ニ付シ其可決スル所ヲ条記シ、同月二十六日ヲ以テ之ヲ同局ニ棒《（捧）》呈セリ
東京商法会議所要件録 第二一号・第三八頁 明治一四年二月一〇日刊（DK170025k-0006）
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東京商法会議所要件録 第二一号・第三八頁 明治一四年二月一〇日刊
○上略
○関税局ヨリ調査費用下附之件
本件ハ本年二月五日ヲ以テ明治十二年以来同局ヨリ下問ニ係ル海関税則改正ノ義調査費用トシテ応当ノ金円下附セラレタキ旨ヲ以テ出願シタルニ、翌三月十五日其許容ヲ得テ同局ヨリ右費用トシテ金五百円ヲ下附セラレタリ